ラーメンの塩分はどれくらい？麺やスープに含まれる量を種類別に比較

ラーメン戦国時代と言ってもいいほどに、街中の至るとこにラーメン屋さんを見かけるようになりました。その種類も豊富で、定番の醤油ラーメンから汁なしラーメンまで多種多様です。お酒を飲んだ後の締めとしてラーメン屋さんへ足を運ぶ人も多いですし、なくてはならない料理の一つですよね？

でも、やはり気になるのがラーメンに含まれる塩分です。おいしいラーメンは食べたいけど、健康にも気を付けなければなりません。特に女性は、ダイエットや美容に重要なカロリーと共に塩分も気にするのではないですか？そこで、ラーメンの塩分やはどれくらいなのか、麺やスープに含まれる量をラーメンの種類別に比較して紹介します。

塩分の取りすぎはよくないとはわかっていても、どの程度の塩分ならとってもいいのか、どこからが取りすぎになるのかわからない方は多いです。日本料理には塩分の高いものが多いため、日本人は比較的塩分摂取量が高いです。意識しなければ、ついつい塩分を取りすぎてしまいます。では、一日に必要な塩分摂取量を確認しましょう。

なぜ、日本人の塩分摂取量は多いのでしょうか？日本料理に塩分の高いものが多いと言いましたが、まさにその通りで、日本人が好んで口にする醤油や味噌には塩分が多いです。それだけではなく、食卓にもよくならぶようになってきた加工食品の摂取が増えたことも原因の1つです。

加工食品には保存と味付けのために多くの塩分が使用されています。それに加え、調理の過程でカリウムが失われてしまいます。カリウムは塩分を排泄する働きがあるので、カリウムが減少すると体内に塩分がたまりやすくなってしまいます。

世界保健機構(WHO)は、1日の塩分摂取目標を5グラムとしています。日本人の平均塩分摂取量は、男性で11.3グラム、女性で9.6グラムです。差は歴然ですね。いきなり世界基準を目指すのは難しいので、日本の場合は厚生労働省によって塩分摂取目標を、18歳以上の男性は8.0グラム未満、18歳以上の女性は7.0グラム未満としています。

塩分の取りすぎは健康によくないと言われています。これは、塩分の過剰摂取が高血圧や肥満など生活習慣病につながるためです。これは現代の日本人に多い病気です。

高血圧は、塩分を取りすぎて血管の抵抗が高くなるために発症します。高血圧によっ血管が傷むと、心肥大や心不全などの心臓病や、脳こうそくなどの脳卒中に発展しやすくなります。他にも塩分の取りすぎによって、交感神経を興奮させるなどの生理的な異常を招くために、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病を発症しやすいです。

実際、ラーメンにはたくさんの塩分が使用されています。ラーメンには味噌ラーメンや醤油ラーメンなど種類が多く、一概にいうことはできないですが、平均すると1食あたり5.5グラム～6.3グラムです。すでに世界基準の塩分摂取目標をオーバーしています。

ちなみに、スープには3.8グラム～4.3グラム、麺には1.7グラム～2.0グラムの塩分が含まれています。塩分は主にスープに含まれていることが分かります。子供にラーメンの汁を飲んではいけないという親がいたり、スープを全部飲まない女性が多いのはこのためでしょう。

ラーメンの種類は豊富なのは皆さん知っていますよね。では、その中でも塩分が高いのはどのラーメンなのか。ランキング形式にまとめたので比較してみましょう。メーカーやお店によって差はあると思いますが、参考にしてみてください。

とんこつラーメンは、こってりしている割に順位は低めでした。塩分の多い味噌や醤油が少ない分、スープの塩分使用量は少ないです。塩分は少なめですが、痛風の原因となるプリン体は多く含まれているので注意しましょう。とんこつラーメンの場合、チャーシューの塩分量が多いのでチャーシューを減らすことで塩分をカットすることができます。

塩分摂取量は比較的少ないですが、とんこつラーメンには脂肪が多く含まれているので注意が必要です。動物性脂肪が多く、これは血管壁に付着すると動脈硬化を進行させる原因にもなります。これにより脳卒中や心筋梗塞になりやすくなるので高血圧の方はより気を付けなければなりません。

とんこつ醤油ラーメンは、とんこつスープに醤油のだしがマッチして何倍でも飲めちゃいそうですよね。でも、こちらは塩分の多い醤油が使われているので注意が必要です。こちらもチャーシューを減らすことで、塩分摂取量を少なくすることができます。

ひき肉やホウレンソウが入り、ピリッと辛い担々麺は辛いもの好きには大人気のラーメンです。こちらは、ラー油や芝麻醤など塩分が少ない調味料が使用されているため、塩分は比較的低めです。ただし、一杯飲みほしてしまうと、1日の塩分摂取目標をオーバーするので注意です。

サンマ―メンは神奈川県のご当地ラーメンです。シャキシャキとしたもやしや白菜、豚肉などにとろみをつけたあんかけがかかっているのが特徴です。五目そばや肉そばにも似ているのですが、野菜のシャキシャキ感を残すために調理時間は短めで、比較的野菜が多く入っているので塩分が少なめです。

中国の地名が使われていますが、実は日本生まれの広東麺がランクインです。サンマ―メンと似ていますが、こちらは食材のエキスを使ったスープが特徴のラーメンです。魚介と野菜をまぜたあんかけが麺の上にかかっています。魚介を少なくすると塩分摂取量をカットすることができます。

味噌ラーメンは、日本料理にもよく使用される味噌を使用しており、私達にもなじみ深い味ですよね？塩ラーメンや醤油ラーメンに比べると塩分は少なめです。ただしカロリーは高いので注意です。味噌の味が濃ゆくなるほど塩分は高いので、あっさりの味噌を選ぶと塩分をカットできます。

塩分は多いので、減塩という観点から見るとおすすめできませんが、実は味噌の効能を見るとメリットも多いです。味噌は発酵食品のため、アミノ酸やビタミン類が豊富に含まれており、血圧低下作用をもつ物質が含まれています。

こちらもラーメンの王道です。日本人も大好きな醤油をベースにしています。醤油は調味料の中でも塩分が多めなので、それをベースとした醤油ラーメンも塩分が高いということです。あっさりとしていて、スープまで飲みたくなりますが、全部飲んでしまうと塩分過剰摂取となりますので注意しましょう。

ワンタンの皮や具材のひき肉に含まれている塩分が多く、ワンタン麺は塩分が多くなります。また、ワンタンの具材の味付けにも塩分が多く使用されている場合があります。ひき肉を少なめにして、野菜のみじん切りを加えることによって塩分をカットできます。

炒めた肉や野菜を乗せたタンメンも人気のラーメンの一つです。スープに全体の半分以上の塩分が含まれていますが、炒め野菜の味付けにも塩分が使用されています。野菜の味付けを控えめにすることで、塩分がカットできます。

五目そばは、たった一杯で女性の二日分の塩分を摂取してしまうことになります。中華だしやスープに塩や醤油で味を整え、さらに上に乗っている魚介や野菜などによって塩分が高くなります。あんかけにせずに、具材の魚介を少なくして野菜を増やすことで塩分がカットできます。

ラーメンの種類ごとに塩分を比較しましたが、お店によって差がでてきます。そこで、大人気ラーメンチェーン店の人気ラーメンの塩分をカロリーと合わせて紹介します。

天下一品といえば、鶏ガラや野菜を使用したこだわりのこってりスープが特徴です。その深い味わいのスープに多くの人が魅了されてきました。

天下一品の代表的ラーメンといえばあっさりとこってりですよね。こってりの方がカロリーは高いですが、塩分摂取量はあっさりの方が多く、およそ1グラムもの差があります。あっさりは、塩分7.5グラム、380キロカロリーで、こってりは塩分6.4グラム、949キロカロリーです。やはりカロリーは2倍以上の差がありますね。

最高品質の中華麺用小麦粉をしようしていて、あっさりであるとともにコクの深いスープにこだわりを持っている幸楽苑のラーメンはどうでしょうか？人気ラーメンを2種類あげて比較してみましょう。

一番塩分の高いラーメンは豚バラチャーシューメンで塩分9.8グラム、855キロカロリーでした。このラーメンは醤油ラーメンに豚バラのチャーシューを10枚ふんだんに使用した贅沢なラーメンです。やはり、塩分の多い豚バラやチャーシューが使用されているため、全体の塩分が多くなります。

沖縄の塩をベースとして使用したスープが特徴である幸楽苑の塩ラーメンは値段もお手頃で、そのキレとコクも多くの人を虜にしています。しかし、塩ラーメンはもちろん塩分が多く、塩分9.5グラム、644キロカロリーでした。あっさりしているラーメンは、カロリーは低いですが塩分は多いです。

人気ファミリーレストラン「デニーズ」のラーメンも比較してみましょう。デニーズはファミリーレストランとしては珍しくラーメンも提供しています。では、その2種類のラーメンを比較してみましょう。

濃厚なコクと辛みが特徴のデニーズの担々麺は塩分9.7グラム、1172キロカロリーです。カロリーはもちろんですが、塩分も多めです。トッピングの肉みそが塩分量を高めています。

続いて、醤油ラーメンは塩分7.9グラム、573キロカロリーです。こちらはシンプルで味わい深く、懐かしい味として人気も高い鶏ガラとポークをベースとしたスープが特徴です。低カロリーですが、塩分は高いですね。

不健康の代名詞「インスタントラーメン」の塩分摂取量はいかなるものなのでしょうか？日清の「カップヌードル」の塩分は意外にも3.8グラムと少なめでした。スープの塩分が2.0グラムと大半を占めているので、スープを飲まなければさらに減塩できます。カロリーは353キロカロリーです。

本格ノンフライ麺が大人気のインスタントラーメン「マルちゃん正麺」はどうでしょうか。カロリーは339キロカロリーとカップヌードルとさほど変わりませんが、塩分量は5.8グラムとカップヌードルを大幅に超えました。こちらもスープの塩分が4.1グラムとなっていて、スープを残すことで減塩できます。
 

ここまでみてみると、スープに多くの塩分が含まれていることがわかりました。では、汁なしラーメンや麺にスープをつけて食べるつけ麺は塩分量が少ないのでしょうか？

お店やメーカーによってもちろん差はあります。しかし、実は汁なしラーメンやつけ麺は、スープを残したときのラーメンの塩分摂取量、カロリーと大差はありません。実は汁なしラーメンやつけめん麺は、味を薄くして物足りなさを感じるのを防ぐために、通常のラーメンよりスープが濃い場合が多いです。

麺の量も通常のラーメンより多くなりやすく、カロリーは高くなります。そのため、減塩のために汁なしラーメンやつけ麺を頼むよりは、ラーメンのスープを残して食べた方が低カロリー、減塩となります。

ラーメンを食べる時に、スープを飲み干さないというのが一つのアイデアです。これだけで塩分摂取量は抑えることができます。スープを小腹がすいたときに便利なインスタントラーメンも一つ工夫するだけで減塩できます。ラーメンのを選ぶときに、油揚げ麺よりノンフライ麺を選ぶようにするとカロリーを抑えることもできます。

お店でラーメンを食べるときは、チャーシューなどの塩分の多いトッピングが多いラーメンは避けて、シンプルなラーメンを選ぶとよいでしょう。つけ麺をどうしても食べたいときは、麺につけるスープの量を少なめにしましょう。

いかがでしたか？様々な種類のラーメンと比較しながら塩分量をみてきました。塩分の一番高いラーメンの予想は当たっていましたか？塩分量とカロリーがどちらも高いラーメン、どちらも低いラーメンがありますが、塩分量が高くカロリーが低いラーメンや、塩分量が低くカロリーが高いラーメンもあります。

あっさりしている種類の方が、カロリーは低く健康的に見えがちですが、実は塩分が多いということが多いです。女性にとっては、カロリーも塩分も気になりますので、どちらを優先すべきか迷うところがありますよね？先ほどご紹介したように、種類の選び方によってラーメンの塩分を減らすことができます。普段から意識して減塩を心がけましょう。