2022年12月19日公開
2024年06月21日更新
ハヤトウリを食べると食中毒になる?含まれる栄養成分なども紹介
ハヤトウリの食中毒について不安ではないですか?本記事ではハヤトウリとはどんな果実なのか、ハヤトウリで引き起こされる症状、おすすめの食べ方、おすすめレシピ5選などを紹介しています。ハヤトウリを安全に食べたいと考えている方は、是非チェックしてください。
目次
「ハヤトウリを食べると食中毒になるの?」
「ハヤトウリの食べ方が分からない」
ハヤトウリについて気になっている方にとっては、このような疑問や悩みがあるのではないでしょうか。
本記事ではハヤトウリとはどのようなものか、ハヤトウリで引き起こされる症状、ハヤトウリの栄養成分、ハヤトウリのおすすめの食べ方、ハヤトウリを調理する際の注意点、ハヤトウリのおすすめレシピ5選を紹介しています。
この記事を読むことで、食中毒などの症状を引き起こさず美味しく食べる方法を把握できます。その知識を基に、これまでハヤトウリを食べたことがない方も安全に食べられるようになります。
ハヤトウリを食べてみたい方や食中毒について気になっている方は、是非本記事を読んでみてください。
ハヤトウリとは?
ハヤトウリっていうらしい。
— vetta獣医 (@ARv671yNaKLyzQc) November 17, 2022
漬物が美味しい食べ方らしい。
オススメの調理法ご存じの方の方いましたら教えて下さい😆 pic.twitter.com/GZruAe2bqT
ハヤトウリはメキシコ南部から南米北部が原産の果実です。皮の色が白っぽいクリーム色の品種と薄緑色の品種があります。
海外での呼び名は、アメリカではチャヨテ、フランスではクリストフィーネです。生ではシャキシャキした食感で、加熱すると溶けるような柔らかい食感になります。本来はあまり味がない果実ですが、アクが強いと苦味が出ます。
ハヤトウリの旬は10月中旬から11月です。スーパーなどに選ぶ際には、表面の皮に傷や変色がなく、みが詰まっていてずっしりとしているものを選びましょう。
ハヤトウリで引き起こされる症状
ハヤトウリは苦み成分であるククルビタシン類を含んでいます。それにより、食中毒、アレルギー反応、消化不良などの症状を起こす恐れがあります。
ここでは、ハヤトウリで引き起こされる症状をそれぞれ紹介しますので、ハヤトウリを食べる際にはこれらに注意しましょう。
食中毒
ハヤトウリに含まれている苦み成分のククルビタシン類を多く摂取すると、腹痛や下痢などの食中毒症状を起こす恐れがあります。
食用のウリ科の野菜や果実は、品種改良によってククルビタシン類がほとんど含まれていません。しかし、稀に鑑賞用のウリと交雑されたことなどによって、ククルビタシン類が多い株が発生する場合があるため、食中毒に注意が必要です。
あまりにも苦みが強い場合はククルビタシン類が多く含まれており、食中毒を引き起こす危険性が上がるため避けるのが無難でしょう。食中毒のリスクを避けて美味しくハヤトウリを食べましょう。
出典・参照:ウリ科野菜・果物の苦味が強すぎると感じたら|和歌山県
アレルギー反応
人によってはハヤトウリに含まれてる成分に体の免疫が反応して、アレルギー反応を起こす場合があります。
アレルギー反応で起きる症状は、皮膚や粘膜に関する症状、嘔吐や下痢、くしゃみ、鼻水、呼吸困難など様々です。命に関わる場合もあるため、症状が出たらすぐに医療機関を受診しましょう。
出典・参照:第4章食物アレルギー|厚生労働省
消化不良
ハヤトウリを食べ過ぎると、ハヤトウリに多く含まれる食物繊維が原因で消化不良を起こす恐れがあります。
食物繊維とは、小腸で消化や吸収されず大腸まで到達する食品の成分です。便通改善など整腸効果、血糖値の上昇を抑制する効果、血中のコレステロール濃度を低下する効果などを期待できます。ただし、摂り過ぎは消化不良の原因になるので注意が必要です。
消化不良か食中毒場合なのか判断できない場合は、医療機関を受診しましょう。
出典・参照:食物繊維の必要性と健康|厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト e-ヘルスネット
ハヤトウリの栄養成分
ばあちゃんとこにハヤトウリがあった。 pic.twitter.com/RrT7v7uIcW
— ぽん (@himekatuo75) November 25, 2022
ハヤトウリの94%は水分できていて、100gあたり20kcalと低カロリーなこともあり、普段の食事のカロリーを気にしている方にもおすすめの食材です。ここからは、ハヤトウリに含まれる4つの栄養成分についてそれぞれ紹介します。
出典・参照:はやとうり (ハヤトウリ/隼人瓜)|カロリーSlism
食物繊維
ハヤトウリには多くの食物繊維が含まれています。食物繊維とは先ほど解説した通り、大腸まで到達してお腹の調子を整える健康効果が期待できる栄養成分です。
1日あたりの目標摂取量は、18歳から64歳の男性で21g以上、女性で18g以上とされていますが、近年の日本人は食物繊維の摂取量が減少傾向にあります。目標摂取量を達成するためにも、食物繊維が多く含まれるハヤトウリはおすすめです。
出典・参照:食物繊維の必要性と健康|厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト e-ヘルスネット
カリウム
ハヤトウリにはミネラルであるカリウムが含まれています。カリウムにはナトリウムを体外に排出する作用があるので、体内の塩分を調節する上で重要な栄養成分です。
生活習慣病を予防するためには、成人男性なら1日あたり3,000mg以上、女性なら2,600mg以上摂取する必要があるとされています。
出典・参照:カリウム(かりうむ)|厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト e-ヘルスネット
ビタミンC
ハヤトウリにはビタミンCが多く含まれています。ビタミンCは水溶性の栄養素で抗酸化作用があります。体が傷を治す際に必要なたんぱく質であるコラーゲンを作る際にもビタミンCが必要です。
ビタミンCは野菜などの植物性の食品から鉄を吸収するのを促す効果があり、体を病気から守るための免疫系に働きかける栄養素です。
出典・参照:ビタミンC Vitamin C|厚生労働省eJIM
葉酸
ハヤトウリには葉酸が多く含まれています。葉酸は水溶性ビタミンで、ビタミンB群の一種です。ほうれん草から抽出されたことで発見された栄養素で、体内ではDNAやRNAを合成する作用や、アミノ酸を代謝したりタンパク質を合成したりする作用にも関連があります。
出典・参照:葉酸解説|国立研究開発法人 医薬基礎・健康・栄養研究所
ハヤトウリのおすすめの食べ方
ハヤトウリの種取り出し選手権があったら上位入賞できるくらい上手くなった pic.twitter.com/sRNPMHsjNa
— バク転銀行 (@backten_bank) November 22, 2022
ここまで解説した通り、ハヤトウリは様々な栄養を含む健康的な野菜です。そんなハヤトウリは、様々な美味しい食べ方を楽しめるのが特徴です。ここからは、ハヤトウリのおすすめの食べ方を紹介します。
生のまま食べる
まずは、生のまま食べるのがおすすめです。ウリ科特有のアクがあるため生で食べると少々苦みを感じますが、それがクセになって好きな方も少なくないでしょう。苦みが気になる場合は塩もみすると軽減されます。
生だと食中毒を懸念するでしょうが、一般的に流通しているウリ科の野菜で食中毒になる可能性は限りなく低いと言えます。ただし、下痢や嘔吐などの食中毒症状の危険性が全くないわけではありません。
食べた後に食中毒を疑う症状が出た場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。
皮ごと一緒に食べる
ハヤトウリの若い実は皮ごと一緒に食べるのもおすすめです。皮や皮のまわりにも栄養があるので、皮ごと食べることで無駄なく栄養成分を摂取できます。健康を意識した食事を心がけている方は、是非皮ごと食べてみてください。
ハヤトウリの下ごしらえの方法
父が育てたこのお野菜、わが家はみんな初めて見たよ!
— 葉月あらた (@arata_1170) November 24, 2022
「ハヤトウリ」って言うそうです。
今夜サラダでいただきまぁ~す♪
漬け物にしても美味しいそうです(*^_^*) pic.twitter.com/AxEXu6nI8Z
ハヤトウリを知らなかった方や、調理したことない方も少なくないでしょう。ハヤトウリの下ごしらえはとても簡単です。ここでは、ハヤトウリの下ごしらえの方法を紹介しますので、食べたことがない方も、是非こちらを参考にハヤトウリを調理してみてください。
塩もみをする
ハヤトウリにはアクがあるため、塩もみをしてアク抜きすると美味しく食べられます。塩もみの手順は以下の通りです。
1.皮をむく
2.塩もみをする
3.水で塩を洗い流す
塩もみすることで生で食べられます。生食はシャキシャキした歯ごたえを楽しめる食べ方です。独特の苦みや渋みがクセになるでしょう。
ただし、あまりにも苦い場合は食中毒の原因になるククルビタシン類が多く含まれている可能性があるので、食べないのが無難です。
下茹でをする
ハヤトウリ特有の苦みやえぐみが気になる場合は、下茹ですることをおすすめします。下茹での手順は以下の通りです。
1.皮をむく
2.適当な大きさにカットする
3.熱湯に塩を入れて2分茹でる
4.水洗いする
茹でるとシャキシャキした歯ごたえはなくなってしまいますが、また違った食感で美味しく食べられます。
ハヤトウリを調理する際の注意点
ハヤトウリを調理する際には手荒れに注意しましょう。ハヤトウリのアクはかなり強いため、調理時に手に付着すると手が荒れることがあります。
肌が弱い方はアク抜きをする際には手袋をする、ハンドクリームで保湿するなどの対策をしましょう。
ハヤトウリを保存する方法
購入したハヤトウリを一度に食べ切れない場合は、適切な方法で保存しましょう。不適切な方法で保存してしまうと食中毒に繋がる恐れがあります。食中毒を防ぎ安全に美味しく食べるためにも、こちらの項目を参考にしてください。
冷蔵で保存する方法
冷蔵で保存する場合は、ハヤトウリを切ってからラップで包みます。野菜室で1週間程度保存可能です。
丸ごと保存する場合は、キッチンペーパーに包んだ状態でポリ袋に入れます。野菜室で1か月程度保存可能です。食中毒のリスクを避けるためにも、目安の保存期間を過ぎたものは食べないようにしましょう。
冷凍で保存する方法
冷蔵庫でハヤトウリを保存する方法は以下の通りです。
1.ハヤトウリを縦に4等分に切る
2.皮をむいて種を取り除く
3.熱湯に対し1%程度の塩を入れて2分程度茹でる
4.粗熱と水気をとってラップで包む
5.冷蔵用の保存袋に入れて冷凍する
この保存方法では1か月程度保存が可能です。それ以上保存期間が経ったものを食べるのは食中毒のリスクを上げるのでやめましょう。
常温で保存する方法
ハヤトウリは乾燥と寒さに弱いですが、暑さには強い野菜です。冷蔵庫や冷凍庫で保存するより常温保存する方が長持ちします。密閉せず10℃を下回らない場所で保存しましょう。
長期保存する際はハヤトウリの状態をしっかり見て、発芽していないかどうか気をつけて保存する必要があります。常温で保存する方法は以下の通りです。
1.新聞紙でハヤトウリを包む
2.包んだハヤトウリを段ボールに入れる
3.10℃を下回らない冷暗所で保存する
いくら長期保存できるからといって、様子を確認せず長期保存したハヤトウリを食べるのはやめましょう。食中毒に繋がる恐れがあります。
ハヤトウリのおすすめレシピ5選
田舎あるある。
— ノブリン (@calappa12) November 24, 2022
野菜が貰えること。
この手榴弾みたいな野菜はハヤトウリ
です。
熱帯アメリカ原産で日本へは鹿児島に渡って来たので「隼人の瓜」とか。
浅漬け、煮物、スープなどにして食べます。
シャキシャキとした食感が美味しいです。 pic.twitter.com/PLCppQPf13
ハヤトウリに馴染みがない方も多いでしょう。そのため、どう調理して食べていいか分からないという方もいるのではないでしょうか。
ここからは、ハヤトウリのおすすめレシピ5選を紹介します。ハヤトウリを美味しく食べたい方は、是非参考にしてください。
1:ハヤトウリのきんぴら
ハヤトウリを和風に味付けたきんぴらです。甘辛い味付けにハヤトウリのシャキシャキとした食感がマッチして食べやすい料理です。鷹の爪がピリッと辛いアクセントになって、お米にも合うでしょう。
2:【ハヤトウリレシピ】トロッと旨し♡豆腐と豚バラの中華あん♡
ハヤトウリを豆腐と豚バラとともに中華あんで和えた料理です。ハヤトウリは過熱することでとろっと溶けるような食感になるため、それを楽しめるレシピになっています。中華風の味付けで、メインディッシュとしてハヤトウリを楽しめます。
3:【ハヤトウリレシピ】甘辛だれがたまらん♡豚ロース巻き♡
豚ロースでハヤトウリを巻き、甘辛だれで味付けたご飯にピッタリのレシピです。甘辛だれがしっかりと染み込むことで特有の苦みや渋みを感じず、子供でも美味しく食べられるでしょう。
4:隼人瓜とベーコンのナムル
シャキシャキ食感とベーコンの塩味が絶妙なレシピです。何か1品足りないと感じたときに、副菜として付け合せるのにもおすすめです。加熱する時間によって食感を変えられるので、好みに合わせて炒めてみてください。
5:はやとうり(隼人瓜)の味噌漬け
ハヤトウリの食感を活かしたレシピです。独特の苦みや渋みを感じる大人の味ですが、クセになる方も少なくないでしょう。漬ける味噌床によって風味を変えられるので、好みの味噌床を作ってみてください。
ハヤトウリは食中毒などに気をつけて食べよう
同僚からハヤトウリを頂きました✨
— きんちゅん@ (@kintyumu79) November 22, 2022
初めてのお野菜🥒
水に10分さらし漬物や炒めものにするんだって
生で食べたけど美味しい❣️
味付けいるかな🤭❓
醤油をかけてご飯のお供にすっか!
後は味噌汁にすっか!#ハヤトウリ pic.twitter.com/SwZNxXnfu7
ハヤトウリは正しい食べ方をすれば食中毒のリスクを下げられます。元々、食中毒のリスクはかぎりなく低いですが、全くないわけではありません。
食中毒が怖くて食べてみたいけど手が出ないという方は、本記事を参考にハヤトウリの正しい知識や調理法を把握し食べてみてください。食中毒に気を付ければ、本記事で紹介したような美味しいレシピで楽しめる野菜です。