2022年09月20日公開
2024年05月26日更新
クッキーを作る際によくある失敗は?原因と対処法についても紹介
クッキー作りで失敗した経験はありませんか。クッキーが生焼けで柔らかい、生地がまとまらないなど、失敗すると悲しくなりますよね。この記事では、クッキーの失敗例の原因と対処法を紹介します。失敗しないクッキー作りのポイントを知りたい人は、ぜひ読んでみてください。
手作りクッキーで失敗した経験はありませんか。SNSなどでは、かわいらしいクッキーが投稿される一方で、生地が柔らか過ぎて広がってしまったり、焼き過ぎてしまう失敗例が多く見られます。
この記事では、クッキー作りで起こりやすい失敗例を挙げ、その原因と対処法についてまとめていきます。事前の対処法だけでなく、失敗後に役立つリメイク術も紹介します。
これを読めば、今までのクッキー作りの失敗の原因がわかり、ポイントを押さえて調理できるようになります。自信を持ってクッキー作りを楽しめることでしょう。
手作りクッキーで失敗したことがある人、失敗しないクッキーの作り方が知りたい人は、ぜひチェックしてください。
クッキーを作る際によくある失敗は?
手作りクッキーの失敗談でよく耳にするのが生焼けです。生焼けのクッキーを食べると腹痛や吐き気を引き起こす可能性があるので注意が必要です。
ここからは、クッキーが生焼けかどうかの判断方法、生焼けになる原因について事例を挙げて見ていきましょう。
クッキーの失敗に多い生焼け
クッキーの生焼けは、見た目・匂い・味や食感などで判断することができます。
焼き上がったクッキーを割って中を見た時に生地が半透明のもの、焼き色がついていないものは生焼けの可能性があります。表面だけでなく裏面まで焼き色がついていれば、中まで火が入った目安になります。
クッキーらしい香ばしい匂いはよく焼けている証拠です。一方で、香ばしさがなく、生卵や小麦粉の臭いがする場合は生焼けなので注意しましょう。
そもそもクッキーは焼きたての時は柔らかいので、生焼けかどうかの判断がしづらいです。しっかり冷ましてから食べてみて、粉っぽさや生地の味がしたら生焼けと言えます。また、サクサクとした食感がなく、柔らかい場合は生焼けが疑われます。
クッキーが生焼きとなる原因とは
クッキーが生焼けになる原因は、大きく分けて4つあります。
1つ目は、分量通りでは生地がまとまらないと感じ、卵や牛乳、バターを多く入れてしまう場合です。粉っぽく見えても、生地をラップにくるんで休ませている間になじみます。
2つ目は、さっくりと切るように混ぜるだけでいいのに、しっかり練るように混ぜてしまう場合です。ゴムべらを縦に持ち、底からすくい上げて落とすように混ぜます。
3つ目は、オーブンの予熱温度をレシピ通りに設定した場合です。クッキー生地をオーブンに入れる際に庫内の温度は10~20度下がるため、予熱温度は焼成温度プラス20度にする必要があります。
4つ目は、生地を5~8mmよりも厚くしてしまう場合です。生地が厚過ぎると中まで火が通りにくく、厚みや大きさがバラバラだと焼きムラができやすくなります。
生焼けクッキーを焼き直す場合のポイント
生焼けになってしまったクッキーは、焼き直せば食べることができます。しかし、再びオーブンを予熱して焼くのは、時間も手間もかかるので少し面倒です。そこで、比較的簡単な以下の2つの焼き直し方法を紹介します。
- トースターで焼き直す場合
- 電子レンジで焼き直す場合
トースターで焼き直す場合
トースターで焼き直すと、表面に火が通り、焼き色をつけられます。
トースターのヒーターはクッキーに近いため、表面が焦げないようにアルミホイルをかぶせます。短時間で高温になるため、1~2分ごとに焼き色を確認しながら、焼き過ぎないように加熱時間を調整する必要があります。
電子レンジで焼き直す場合
電子レンジで焼き直すと、中心部に火が通り、サクサクした食感になります。
クッキーを耐熱皿に並べ、500Wの電子レンジで30~40秒、600Wの電子レンジで20~30秒加熱します。焼き色をつけたい場合は、トースターで1分ほど加熱します。
さまざまなクッキーの失敗例と対処法
クッキーの失敗は生焼けだけではありません。せっかく焼けたのに固かったり、食感が悪かったり、焦がしたりして、食べられずに捨ててしまう人もいます。ここでは代表的な3つの失敗例と対処法をまとめたので、ぜひ参考にしてください。
固くなる・ボロボロとなる場合
クッキーが固くなる原因は、材料や分量、混ぜ方、焼き方の失敗が考えられます。
クッキーに適した薄力粉を選び、レシピ通りの分量で作ります。生地はゴムベラで切るように混ぜます。型抜きする時に崩れるようなら、生地に溶かしバターを加えて修正します。オーブン庫内は温度のムラがあるので、クッキーの位置を入れ替えて焼きます。
焼き上がったクッキーが固くても、コーヒーや紅茶に浸したり、クリームなどを挟んだりして食べ方を工夫するとおいしく食べられます。
サクサクにならない場合
サクサクにならない原因は、前述の固くなる原因に加え、生地の扱い方の失敗が挙げられます。
クッキーの食感を左右するのはグルテンです。生地を練るように混ぜたり、常温のままにしたりするとグルテンが増え、クッキーのサクサク感が失われます。生地のグルテンを増やし過ぎないことが成功のポイントです。
混ぜ終えた生地を冷蔵庫で1時間から一晩休ませ、グルテンの粘りを弱めます。作業台や部屋を冷やしておき、体温が伝わり過ぎて生地がダレてしまわないよう、時間をかけずに成形します。
焦がしてしまった場合
クッキーを焦がしてしまう原因は、生地の厚みとオーブンの温度がほとんどです。
生地の大きさや厚みを均等に揃えて成形します。オーブンの焼成温度はレシピ通りに設定しますが、個体差があるので、焼き過ぎないよう確認しながら焼き上げます。焼きムラができないよう、途中でクッキーの位置を入れ替えるのも効果的です。
部分的に焦げてしまったクッキーは、小型のおろし金などで削ると焦げが目立たなくなります。全体的に焼き色が濃いクッキーは細かく砕き、トッピングやケーキの土台に再利用することもできます。
手作りクッキーを失敗しないためのコツ
手作りクッキーで失敗する原因を見てわかった通り、失敗しないためにはポイントを押さえて調理にあたることが大切です。材料の選び方から調理方法まで、順を追って見ていきましょう。
- 材料の選び方
- 道具類の使い分け
- 生地の下準備
- 作り方
材料の選び方
クッキーの基本の材料は小麦粉、砂糖、バター、卵の4つです。
小麦粉はグルテンが作られにくい薄力粉を使うことで、クッキーが固くなるのを防ぎます。しかし、打ち粉も薄力粉にすると生地に吸収され、グルテンが増えてしまいます。吸収されにくい強力粉を打ち粉に使えば、生地のべたつきを抑えてくれるので成形しやすくなります。
砂糖は粒子の細かいグラニュー糖か粉糖を使うと、手早くなじんで生地が滑らかに仕上がります。バターは有塩だとしょっぱくなってしまうので無塩バターを使います。卵は粉類とバターをつなぐ役割をします。
道具類の使い分け
場面や用途で道具を使い分けるのも、クッキー作りを失敗しない秘訣です。
生地を混ぜる時は泡立て器とゴムベラを使い分けます。バター、砂糖、卵は泡立て器で白っぽくなるまで混ぜて空気を含ませます。薄力粉を入れた後はゴムベラで切るように混ぜ、練らないようにします。
型抜きクッキーの型は用途で使い分けます。ステンレス型はフチが鋭利なため、アルファベットなどの複雑なモチーフでも比較的簡単に作れます。プラスチック型はキャラクターのモチーフを型抜きし、表情や模様をスタンプのように押しつけられます。
生地の下準備
クッキーの生地はしっかりと冷やすと失敗しにくくなります。生地を冷蔵庫で最低でも1時間は休ませ、グルテンの働きを弱めるとサクサクの食感に仕上がります。また、生地がまとまるので型抜きしやすくなります。
型抜きや成形をする前に作業台や部屋を冷やしておくことも大切です。生地は常温に近づくと柔らかい状態になり、広がりやすくなります。体温でも影響が出てしまうので、丁寧さよりも手早さを重視して成形すると形が崩れません。
作り方
クッキー作りの失敗の要因となる生地のグルテンが増えないように気をつけながら作ることが成功のポイントです。
材料は正確にレシピ通りに量ります。砂糖、バター、卵は泡立て器で白っぽくなるまでよく混ぜ、生地に空気を含ませます。薄力粉を入れた後はゴムベラで切るように混ぜ、練らないように気をつけます。
混ぜ終えた生地を冷蔵庫で1時間から一晩冷やして休ませます。成形前に作業台や部屋を冷やしておきます。生地の厚みは5~8mm程度で均一にし、手早く成形します。クッキー生地は焼くと膨らむので、少し薄いと感じるくらいがちょうどいいです。
オーブンの予熱温度は焼成温度のプラス20度に設定します。加熱ムラと焼き過ぎに注意し、クッキーの場所を入れ替えるなどしながら焼き上げます。
失敗しないクッキーの作り方をマスターしよう
このように、原因と対処法を理解することで、失敗しないクッキー作りができるようになります。生焼け、柔らかい、固い、サクサクにならない原因となる小麦粉のグルテンに注意して調理すれば、失敗の確率をぐっと抑えることができます。
焼き加減の失敗については、生地の厚みに気をつけ、オーブンの温度が下がり過ぎないようにし、焼きムラができないように工夫しながら焼けば大丈夫です。
おうち時間に親子で作ったり、大切な人への贈り物として作ったり、心を込めたクッキーをおいしく味わってもらえるよう、ポイントを押さえて挑戦してみましょう。