2022年08月02日公開
2024年05月25日更新
茶碗蒸しが固まらない理由とは?対処法やリメイク術を紹介!
茶碗蒸しを自宅で作る際、うまく固まらなかった経験はありませんか?この記事では、茶碗蒸しが固まらない原因や上手に作るためにおさえておくべきポイント、そしてうまくいかなかった時の対処法を紹介しています。茶碗蒸し作りの前に、ぜひチェックしてみて下さい。
目次
「茶碗蒸しを作ったけれど、いくら加熱しても固まらない…」
「固まった部分と固まらない部分が出来てしまった」
「うまく固まらない原因がわからない!」
茶碗蒸しを作る時、こんな悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。
この記事では、茶碗蒸しがうまく固まらない理由や、それに対する対処法について紹介しています。
調理の際に使ってほしいおすすめアイテムや、どうしてもうまくいかなかった場合のリメイク方法も合わせて知ることが可能です。
調理を始める前にポイントを押さえておくことで、より丁寧に作業できたり、うまくいかなかったときに失敗点を振り返りやすくなります。
美味しい茶碗蒸しを自分で作ってみたい方は、ぜひチェックしてみて下さい。
茶碗蒸しが固まらない理由とは?
茶碗蒸しを自宅で作ったら、うまく固まらないで失敗してしまった経験はありませんか?自宅で作る茶碗蒸しは、注意しなければならないポイントがいくつか存在します。以下に挙げる代表的な失敗ポイントを知って、調理の際の参考にして下さい。
- 卵と出汁・水分の割合が間違っている
- 加熱時間や温度が間違っている
- 具材に舞茸を使用している
- 具材をたくさん入れすぎている
卵と出汁・水分の割合が間違っている
茶碗蒸しは卵に対して出汁が多すぎるとうまく固まらない食べ物です。反対に少なすぎると固まりすぎてぼそぼそとした食感に仕上がります。
卵液のうち固まるのは卵の部分なので、水分が多すぎると卵の固まる力が負けてしまう訳です。茶碗蒸しならではのなめらかでプルプルな食感に仕上げるには、レシピの分量を正しく守りましょう。
加熱時間や温度が間違っている
茶碗蒸しは加熱することで卵の中の「たんぱく質」を固めて作ります。そのため、加熱時間が短すぎたり温度が低すぎたりすると卵が固まらないで、ドロドロの茶碗蒸しに仕上がってしまうのです。
卵が固まる温度は約70度から80度ですので、最低でも卵液の温度が70度に到達しなければなりません。火の強さを大きくしても卵液全体が70度まで上昇しないとうまく固まらないので、注意しましょう。
具材に舞茸を使用している
茶碗蒸しにはきのこが入っていることが多いですが、生の舞茸を具材にするとうまく固まりません。これは舞茸が持つ「たんぱく質を分解する酵素」が原因です。生のまま卵液に入れると、この酵素が卵のたんぱく質を分解してしまうため固まらないのです。
ちなみに、椎茸などの他のきのこにもこの酵素は含まれますが、舞茸程力が強くありません。そのため、舞茸以外のきのこであれば生のまま加えても大丈夫です。
具材をたくさん入れすぎている
卵液に対して具材が多すぎると、出汁の量を守っていても固まりません。茶碗蒸しによく使われる鶏肉やきのこ類は、加熱すると食材からも水分が出てきます。
食材から出てきた水分はうま味たっぷりで美味しいものです。しかし、この水分も出汁の一部になります。具材を入れすぎると出汁の量が増えてしまい、その結果卵液が固まらないのです。
茶碗蒸しが固まらないときの対処法
正しい手順や守らなければいけないポイントをおさえれば、美味しい茶碗蒸しを作ることが出来ます。以下の対処法をチェックして、プルプルなめらかな茶碗蒸しづくりにチャレンジしてみましょう。
- 卵と出汁の比率を調整する
- 加熱温度と時間に注意する
- 舞茸を下茹でする
- 二段蒸しをしてみる
- 電子レンジを試す
対処法を試してもうまく固まらない卵液は、かまぼこなど火を通す必要がない材料だけを使っていたり、具材に火がしっかり通っていればそのまま食べても大丈夫です。ただし、そのまま食べるよりは別の料理に使った方が美味しく召し上がれますので、リメイクするのをおすすめします。
卵と出汁の比率を調整する
まずは卵と出汁の比率を確認しましょう。蒸し器で蒸す場合、「卵:出汁=1:3」がおすすめです。卵はサイズによって量が変わります。そのため出来る限り計量カップで測って下さい。卵が100mlなら、出汁は3倍の300ml用意します。
電子レンジで調理する場合は水分を減らします。比率は「卵:出汁=1:2.5」がおすすめです。
加熱温度と時間に注意する
卵は70度から80度まで加熱することで固まります。いくら加熱時間を長くしても温度が低ければ固まらないので、しっかり温度を上げて卵液の温度を上げることが大切です。
初めは強火で3分程度火を入れ、卵液の温度を上げます。その後は水分が蒸発しないよう、弱火にして10分ほど蒸しましょう。強火で加熱し続けると卵液から必要な水分まで出ていき、すが入ったりボソボソした食感になったり」しますので、注意して下さい。
舞茸を下茹でする
舞茸を使うのであれば、下茹でして酵素を分解しておきましょう。高温でしっかり火を入れることで酵素が壊れ、茶碗蒸しの具材に使っても大丈夫な状態になります。茶碗蒸しの加熱温度では酵素は壊れないので、面倒でも下茹でを行って下さい。
二段蒸しをしてみる
二段蒸しは、卵液を2回に分けて蒸す方法です。容器2/3程度の卵液を初めに蒸して固めた後、残りの卵液を追加して再加熱します。こうすることで上は固まったのに下が固まらない、というよくある失敗を防ぐことが可能です。
また、この方法で茶碗蒸しを作ると、卵液追加のタイミングで具材を入れることで表面に具材が現れ、見栄えもよくなります。手間はかかりますが、仕上がりがより良くなるのでおすすめです。
電子レンジを試す
火加減がうまくいかなければ、電子レンジを使ってみましょう。お使いの電子レンジによって加熱時間は調整が必要ですが、火を使うときと同様に初めに卵液をしっかりと温め、その後低い温度で火を通していきます。
調整はワット数を変更することで対応して下さい。初めに600wで約1分温め、その後200wで3~5分程度加熱します。600wの加熱時、中を確認してブクブクとしてしまうようなら加熱しすぎなので、途中で止めましょう。
茶碗蒸しが固まらないときのリメイク術
固まらなかった茶碗蒸しは、別の料理にリメイクすることで美味しく召し上がれます。どれも簡単なレシピなので、ぜひ試してみて下さい。
【包丁不要・レンジで5分】豆腐とカニかまの卵蒸し*とろみあん
固まらなかった茶碗蒸しの卵液に、卵と豆腐を追加して作れる卵蒸しです。茶碗蒸しの卵液の方が水分が多いので、さらに卵を追加する必要があります。ですが、固まらない卵液を、具材含め余すところなく再利用できるのでおすすめです。
【離乳食後期〜】茶碗蒸しごはん
離乳食と記載がありますが、大人も美味しく食べられる茶碗蒸しご飯です。固まらない卵液にご飯を加え、加熱して作ります。レシピ内では蒸していますが、鍋で煮るだけでも美味しく召し上がれます。
茶碗蒸し風、たまごやき。
固まらない卵液を卵焼きに転用するのもおすすめです。卵液に卵をいくつかプラスして、具材ごと巻いていきます。具材や出汁たっぷりでジューシーな卵焼きは、食べ応え抜群です。夜のおかずにも十分使える一品になります。
茶碗蒸しで失敗しないための道具選び
茶碗蒸しをうまく作るためには、調理の道具も専用の物を選ぶのがおすすめです。自宅にあるものでどうにか代用できないかと考えがちですが、茶碗蒸し作りはなかなか難しいものなので、レシピに書かれている道具を使うのが上達への近道となります。
初めにおすすめするのは蒸し器です。レシピによっては手持ちの鍋での代用方法が掲載されていることがあります。しかし代用品での調理は火加減の調整が難しいので、料理に慣れていない人ほど、専用の蒸し器を使うのがおすすめです。
卵液がうまく固まらない時に持っていると便利なのが、料理用の温度計です。卵液の中に直接入れることが出来るので、何度まで温まったのかを確認できます。
茶碗蒸しを上手に蒸すためには、卵液をしっかり温める必要があるので、初めのうちは料理用温度計で温度を確認しながら進めるのがおすすめです。
茶碗蒸しが固まらないときは作り方を見直したりリメイクをしよう
茶碗蒸しは材料こそシンプルですが、うまく固まらないことも多く、作るのが難しい料理です。失敗してしまうのが当たり前、と構えて、チャレンジする気持ちで作ってみてはいかがでしょうか?
うまく固まらないなら、何に原因があるのか作り方を見直して応急処置をしたり、なぜ固まらないのか考えつつリメイクしたり、出来ることはたくさんあります。
何度も繰り返し作っていくなかで、固まらない理由やコツがつかめていくものです。注意点をチェックしながら、茶碗蒸し作りにチャレンジしていきましょう。