2022年11月07日公開
2024年11月28日更新
ビーフシチューが薄い時の対処方法|下ごしらえについても紹介
自宅で作ったビーフシチューの味が薄くなってしまった、という経験がある方は多いのではないでしょうか。薄くなってしまうのには、様々な原因があります。今回は薄くなった時の対処法、追加におすすめな調味料、アレンジレシピなど、失敗知らずの調理法をご紹介します。

目次
レシピ通りに料理を作ったはずなのに、出来上がってみたら味付けが薄い、なんだか今一味が決まっていない…そんな経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
こんな時、失敗したといってすぐ捨ててしまうのはNGです!
味が薄くなってしまった料理は、家にある調味料などを使いちょっとした工夫で、味をリカバリーさせることができるのです。
今回は味が薄くなっていまいち決まらない料理として悩む人が多い「ビーフシチュー」について、上手に修正して美味しい1品に仕上がる方法をご紹介します。また、味が薄くならないための調理のコツも調査しました。
リメイクレシピも掲載しておりますので、これを読めばビーフシチューの失敗がなくなります。
ビーフシチューが薄くなる原因とは

ビーフシチューの味が薄くなってしまう原因は、主に以下の3つが挙げられます。
・煮込み時間が足りていない
・調味料の分量が足りていない
・水の量が多くなっている
ビーフシチューは、使っている野菜やお肉から旨味の入った水分がでてくるため、煮込み時間が少ないと充分に味が抽出されず、薄味になってしまいます。
また、材料から出てくる水分や煮込む時に使う水に対して、調味料の量が合っていないと薄かったり味がぼやけた出来上がりになります。
味が薄いと感じた場合は、まず上記の原因がないかどうか手順を思い返してみましょう。もし当てはまることがあれば、これからご紹介する方法で調整することが可能となります。
ビーフシチューが薄い時の対処方法

せっかく作ったビーフシチューですが、味が薄いからといって失敗だ…と思うのはまだ早いです。色々煮込んでいる料理ですから、味の調整が難しいのではないかと思われがちです。ですがしっかりと調整する方法があります。
では、味が薄くなってしまったビーフシチューの味を調節するためには、一体どのよな事をおこなえばよいのでしょうか。
ここでは味の薄いビーフシチューを濃くするため、出来上がったあとでも簡単に出来る具体的な対処方法をご紹介していきます。
再度よく煮込む
味が薄いとともに水っぽいと感じる場合は、再度よく煮込むことで改善が期待できます。とろみがないのであれば、プラスで10分ほどを目安によく煮込んでください。
煮込み直すことで余分な水分を飛ばすことができます。水分が飛べばとろみが強くなり、味が濃くなっていきます。
ただし、煮込み過ぎるてしまうと焦げついたり、煮詰めすぎてしまうと逆に味が濃くなりすぎる場合があるので注意が必要です。様子を見ながら火力を調節してじっくりと煮込み直してください。
トマト缶や生のトマトを加えてみる
ビーフシチューの味が薄い場合は、生のトマトやトマト缶を加えるのも有効です。
ただしトマトは酸味が強いため、入れる量によってはトマトの酸味が勝ってしまい酸っぱい仕上がりになる可能性があります。他の具材としっかり馴染むよう、10分以上はしっかり煮込むようにしてください。
また酸っぱくなってしまった場合は、はちみつを加えると酸味を打ち消してくれます。ゆっくり煮込みなおす時間がない場合に使っても、同じ効果があるのでおすすめです。
赤ワインを加えてみる
味が薄いと感じるとともに、コクが足りないなと感じた場合は赤ワインが加えるのがおすすめです。赤ワイン味に深みを与えるため、加えてみると味ぐっとしまります。
赤ワインを加えた後は、アルコールを飛ばすことも考えて再度しっかり煮込みましょう。
また、さらにコク深い仕上がりにしたい場合には生クリームやバターを加えるのも、風味が増すのでおすすめです。
出来上がったビーフシチューの上に生クリームで軽くデコレーションすると、お店のような本格的な見栄えにもなります。
ビーフシチューの味が薄い時に足す調味料とは

ビーフシチューの味が薄い時に、再度煮込んだり、ベースの味を底上げしてくれる食材をご紹介しましたが、他にご自宅にある調味料でも味の調整が簡単にできます。
何を入れればいいのか、見当がつかない方もいらっしゃるかと思いますが、これを入れるのかと驚く意外な調味料がたくさんあります。
本当に大丈夫かと不安になるかもしれませんが、知っておくと失敗知らずのビーフシチューが作れるものばかりですので、ぜひ以下の調味料たちをチェックしてみてください。
醤油
洋食なのに、和食の定番である醤油を足すということには、驚く方も多いかと思います。ですが、洋食の隠し味として醤油やみりんといった、和の調味料が使われる事は意外と多いのです。
醤油には味に締まりを出す効果と、色味や照り感をアップさせてくれる効果があります。ビーフシチューの味が薄いと感じた場合はぜひ入れて調整してみてください。
ただし、醤油は味の主張が濃いために多く入れると醤油自体が際立ってしまいます。少量ずつ味見をしながら足してください。
味噌
味噌も和風料理のイメージが強いですが、実は洋風料理の隠し味として使われています。
味噌は発酵食品であり、コクを出してくれながらも料理の味を邪魔しません。薄いと感じたビーフシチューに入れた場合も、本来の味は邪魔せずにコクをプラスしてくれます。
また、味噌は塩分の高い調味料であるため、ぼんやりしてしまった味を引き締める効果が期待できます。何かいまいち物足りないと感じた場合は、ぜひ試してみてください。
特に味が濃厚な八丁味噌を使うとよりベストです。
ウスターソース
様々な野菜や果物を煮詰めて作られているのが、ウスターソースです。そのため、味が薄い、何か物足りないといった時に味を調整する強い味方です。
ウスターソースに含まれている野菜や果物の旨味が足されると、味のぼんやりさが消えてコクのある味わいになります。
ただし、あまり入れすぎるとウスターソースが主張しすぎてしまい、本来のビーフシチューの味わいが消えてしまう恐れがあるので、一気には入れずに必ず味見をしながら少しずつ加えるようにしてください。
ビーフシチューが薄くならないための下ごしらえ方法

ビーフシチューの味が薄くなってしまう原因には、下ごしらえが関係している場合があります。出来上がりが薄いと感じる方は、この下ごしらえが足りない可能性があります
調理工程を考えると少し手間はかかってしまいますが、肉と野菜にしっかりとした下ごしらえをほどこすことで、自宅でもワンランクアップした美味しいビーフシチューを作る事ができます。
では実際にどんな下ごしらえをすれば良いのか、肉・野菜とそれぞれの工程別にくわしくご紹介します。
肉の繊維を断ち切る
肉料理では繊維を断ち切って噛んだ時の硬さを感じなくさせるという方法があります。ビーフシチューでもこの方法は有効です。
ビーフシチューに使う肉はすね肉やもも肉、バラ肉など様々ありますが、どの肉も肉の繊維をつぶしておくと肉の旨味を出しながら柔らかく仕上がります。
肉たたきを使うのが一番ですが、なければすりこぎや包丁の背で叩いても大丈夫です。
ただし、あまり叩きすぎると、煮崩れや肉のジューシーさが無くなってしまうので注意が必要です。肉の形が変わってしまうほど、激しく叩かないようにしましょう。
肉を香味野菜・ハーブと一緒に赤ワインに漬け込む
肉には、しっかりとした下味をつけるのも薄い味にしないためのコツです。
下味におすすめなのは漬け汁です。香味野菜・ハーブ・赤ワインに塩コショウを足すのが基本材料です。風味づけにニンニクや、肉をもっと柔らかくするために果実のすりおろしを入れるのも効果的です。
つけ時間は最低でも1時間は必要です。さらに本格的な味に仕上げたいのであれば、1晩は漬け込んでおきましょう。
肉の下味がしっかりしていると、煮込んだ時に旨味が溶け出して肉自体はもちろんビーフシチューのコクと旨味もアップします。
野菜を下茹でしておく
ビーフシチューで使われる定番野菜といえば、にんじん・じゃがいも・ブロッコリーなどがよく使われます。これらの野菜は、調理前にぜひ下茹でしておくことをおすすめします。
下茹でには、野菜に味を染み込ませやすくする効果と、野菜の色をより鮮やかに見せてくれる効果があります。
どんな野菜であれ、その後煮込むことを考え、下茹での時点ではあま茹ですぎないように注意しましょう。特にジャガイモなどは茹ですぎると本番の時に煮崩れを起こし、形が無くなってしまう恐れがあります。
野菜や肉は炒めておく
下ごしらえが終わった肉や野菜は、煮込む前に軽く炒めましょう。
肉も野菜も炒めて余分な水分を飛ばすことで、旨味をグッと凝縮することができます。また、炒めた油にも肉と野菜のエキスが移り、旨味やコクを出す調味料のひとつになります。
また、炒めることで煮崩れを防ぐ効果もあるので、具だくさんで見た目も華やかなビーフシチューに仕上げることができます。
時短で炒めないやり方もありますが、炒めるのひと手間を加えるだけで味が格段にアップし、薄い仕上がりになってしまうのを防ぐこともできます。
ビーフシチューが薄い時に使えるリメイクレシピ

味が薄いビーフシチューになってしまった時に、調味料などで味を調整する方法もありますが、別の料理にリメイクしてしまうとう手もあります。
薄いとはいえ、基本の味付けは完了しているので、もうひと手間加えるだけで簡単に別料理へのアレンジも可能です。また、薄い場合だけでなくたくさん量を作りすぎてしまった時にもアレンジレシピは使えますので、ぜひ活用していきましょう。
ここでは、そんなビーフシチューアレンジレシピの一例をご紹介していきます。
濃厚ビーフシチューをアレンジ♪煮込みハンバーグ
ビーフシチューは煮込みハンバーグのソースとしてもよく合います。ハンバーグを作るだけで、改めて煮込み用ソースを作る手間がないため、時短料理としても役に立ちます。
ハンバーグと一緒に煮込むため、ビーフシチュー自体の水分を飛ばすことができ、味付けが薄い場合の対処も一緒におこなえます。
またハンバーグの旨味もプラスされるために、薄い味でもさらに旨味が加わって味の調整ができます。それでも気になる時は、前項でおすすめした調味料を加えてみましょう。
最後にチーズをトッピングすることで、さらにコクのあるまろやかな仕上がりになります。
濃厚ビーフシチューをアレンジ♪デミグラスオムライス
ビーフシチューは卵料理との相性も抜群です。オムライスにデミグラスソースとしてかければ、豪華な一品ができあがります。
ポイントは、しっかり味付けをしたオムライスをつくる事です。オムライスにバターやコンソメなどで味付けがされているため、薄いビーフシチューでも丁度良い味付けと感じられます。
それでもやはり薄い味が気になる場合は、調味料を足して味を見ながらビーフシチューの調整をしてください。
ライスを包む卵にチーズを混ぜるとまろやかな風味も楽しめます。
ビーフシチューが薄くなっても適切に対処しよう

できあがったビーフシチューが薄いと感じた場合は、まずはじっくり煮込み直すところからはじめてみましょう。
それでもやはり味に薄さや物足りなさを感じた場合は、今回ご紹介したような調味料などを入れて味を調整してみてください。味の調整には、ご自宅にある色々な調味料が活躍しますので、お好みに合わせて試してみましょう。
しかしいずれも入れすぎると、ビーフシチューの味を消してしまいますので様子を見ながら足してください。
またアレンジレシピとしても使えますので、味が薄くなってしまっても諦めずにリカバリーを試してみてください。



