2022年12月19日公開
2024年06月21日更新
メレンゲが泡立たない原因は?復活させる方法や作るときのポイントも
上手にメレンゲを作れず、困っているのではないでしょうか。本記事ではメレンゲ作りが失敗する原因から改善方法まで詳しく紹介しています。メレンゲ作りでもう失敗したくない方や、初めてメレンゲを作る方はぜひ、この記事を参考にしてください。
目次
「メレンゲ作りが失敗してしまう原因は?」
メレンゲ作りに関するさまざまな疑問を抱いている方もいるのではないでしょうか。
本記事では、卵白がメレンゲになる理由やメレンゲが泡立たない5つの原因に加え、メレンゲを作るときのポイントを紹介しています。
この記事を読むことで、メレンゲ作りのコツを知ることが可能です。また、その情報を元に、上手くメレンゲを作れるようになることでしょう。
メレンゲを使ったお菓子作りが好きな方はもちろん、メレンゲ作りに挑戦してみたい方もぜひ、この記事をチェックしてみてください。
卵白がメレンゲになる理由は?
卵の卵白のみを使用して作られるメレンゲはケーキやマカロンなど、お菓子作りなくてはならない存在です。
メレンゲは泡だて器などで空気を含ませながらしっかりかき混ぜることで、粗い泡が徐々に細かくなり、最終的にはツヤのあるふわふわな気泡に変化します。このようになる理由は、卵に含まれるタンパク質が関係しています。
まず、卵白に空気を含ませるには、表面張力を小さくしなければなりません。タンパク質には空気を含むことで泡立つ「起泡性」という性質があるので、表面張力を小さくできます。
さらに、泡を保ち続ける「空気変性」という性質も併せ持つため、気泡がしぼんでしまう心配もありません。
メレンゲが泡立たない・ゆるい・失敗する5つの原因
卵白がメレンゲになる理由が明確になっているにもかかわらず、メレンゲがなかなか泡立たない場合もあります。どうしてメレンゲが泡立たないのか分からず、断念してしまった方もいるのではないでしょうか。
メレンゲ作りが失敗してしまう理由は卵黄が混ざっていたり、ボウルに水分が付着しているなどがあります。それらの原因について5つの項目に分けて、これから詳しく解説していきます。
- しっかり泡立てていない
- 砂糖を加えるタイミング・量が適切ではない
- 卵黄が混ざっている
- 古い卵を使用した
- ボウルに油分や水分が付着している
1:しっかり泡立てていない
レシピ通り正確にメレンゲを作っているのに泡立たない場合は単純に混ぜている時間が短く、そもそもしっかりかき混ぜられていないのではないでしょうか。空気をしっかり含まなければメレンゲは泡立たないため、ある程度、根気よく混ぜ続ける必要があります。
また、かき混ぜる力が弱かったり、ゆっくり混ぜてしまうと空気が含まれないため、メレンゲは泡立ちません。なので、泡だて器など手動でメレンゲを作る場合は、しっかり空気を含ませることを意識しながら、素早く手を動かしてください。
2:砂糖を加えるタイミング・量が適切ではない
早い段階で一気に砂糖を入れてしまうと、卵白の泡立ちを抑えてしまうことから、砂糖を加えるタイミングと量も重要になってきます。入れ過ぎに注意するのはもちろん、ある程度泡立ててから砂糖を入れるのもポイントです。
また、基本的に3回に分けて砂糖を加えていくことで、泡立ちの良いメレンゲが出来上がります。
3:卵黄が混ざっている
卵黄には気泡を破壊してしまう油分が含まれているため、卵黄が混ざっていると泡立ち難くなります。ゆえに、少しでも卵黄が混じってしまうと、卵白の空気を取り込もうとする働きを妨げてしまい、メレンゲが泡立ちません。
卵黄と卵白を分ける際には細心の注意を払い、もし卵黄が混ざってしまった場合はメレンゲ作りに使用しないでください。
4:古い卵を使用した
卵の賞味期限が近づくにつれ、卵白に含まれている炭酸ガスがだんだん抜けて、水っぽくなってしまいます。卵白が水っぽいとメレンゲが泡立たなくなるので、古い卵ではなく新鮮な卵を使いましょう。夏場は特に炭酸ガスが抜けやすい季節なので購入後、なるべく早く使用してください。
また、新鮮な卵であっても常温時間が長いと気泡が不安定で、上手くメレンゲが泡立たないので、使用前に必ず冷やしておきましょう。
5:ボウルに油分や水分が付着している
古い卵を使用した場合でも説明した通り、水分が含まれるとメレンゲは泡立ちません。なので、乾ききっていない水滴がついたボウルはしっかり拭き取ってから使用しましょう。
油分がついている場合も同様にメレンゲが泡立たないので、汚れ一つないキレイなボウルを用意してください。ボウルだけでなく、泡だて器にも水分がついていないか、使用前にチェックしておきましょう。
メレンゲ作りが失敗したかどうか見分ける方法
お菓子作りはメレンゲの出来次第によって、完成度が変わってきます。失敗したメレンゲを使用してスポンジケーキを焼いた場合、焼き上がりの膨らみが足りず、手触りも食感もふわふわではありません。
メレンゲ作りが失敗したかどうか見分ける方法はいくつか存在し、その代表例はとろとろとしていて、どれだけ混ぜて続けても全くメレンゲが泡立たない状態です。メレンゲにツヤがないだけなら単純に泡立てが足りないだけの場合もあるので、失敗したかどうかはある程度、かき混ぜてから判断しましょう。
また、ツヤはあるのに泡だて器を持ち上げたときにメレンゲの角が立たなかったり、ボソボソとした塊のようになっている場合も失敗している状態です。
さらに、ヨーグルトのように水分が出てくる場合もメレンゲ作りは失敗しています。メレンゲから水分が分離すると、ボウルの中でメレンゲが動いてしまうので、逆さにしても落ちてこないしっかりしたメレンゲ作りを心掛けましょう。
泡立たないメレンゲを復活させる方法はある?
泡立たないメレンゲを復活させるのは難しいですが、メレンゲを冷やしてから混ぜることで泡立つ場合もあります。温かい卵白だとメレンゲは泡立たないため、冷蔵庫に30分程度入れておくか、ボウルを氷水につけて冷やしてみてください。
しかし、水分や油分、卵黄が混ざっているメレンゲは冷やしても泡立たないので、他のお菓子や料理に再利用しましょう。
メレンゲを作るときのポイント
メレンゲを作るときはしっかり洗浄した上で、水分が一切付いていない泡だて器やハンドミキサー、ボウルを準備しておきましょう。特に汚れが落ちやすく、伝熱性が高いステンレス製のボウルを使用すると、卵白を冷やす際にも役立ちます。
卵白と卵黄を分ける際には、きれいに洗浄して水分のないペットボトルを使用するのもおすすめです。弾力性のあるペットボトルを手でわずかにへこませた状態にして口の部分で卵黄を覆い、手を放せばそのまま卵黄のみが吸い上げられ、卵白はボウルに残ります。
卵黄が混ざっていない状態の卵白を素早く均一に泡立て、砂糖は必ず複数回に分けて加えてください。泡だて器やハンドミキサーを使わずとも、ビニール袋に入れた卵白をしっかり振ることでメレンゲを作る方法もあります。
泡立たないメレンゲを再利用できるレシピ
泡立たないメレンゲはお菓子作りに使えないけど、捨ててしまうのはもったいないと考える方が多いのではないでしょうか。
もしメレンゲ作りに失敗してしまっても、泡立たないメレンゲを再利用できる方法はあります。これからその再利用レシピを3つ紹介していくので、ぜひ参考にしてください。
ラングドシャ
ラングドシャとは卵白のみを使用して作るフランスのクッキーで、全卵で作るクッキーより白くて軽い食感です。卵白と粉砂糖を泡立たないメレンゲに置き換えることも可能なので、再利用にはうってつけのお菓子と言えます。
失敗したメレンゲと同じ分量の薄力粉と無塩バター、そして香りをつけるためのバニラエッセンスも準備してください。ラングドシャはチョコチップを混ぜたり、チョコレートを挟んだりアレンジのバリエーションも豊富なのでおすすめです。
また、通常のクッキー作りに再利用すれば、より簡単に泡立たないメレンゲを消費できます。その場合はアーモンドスライスを混ぜることで、紅茶などに合う美味しいクッキーができるのでおすすめです。
フィナンシェ
フィナンシェは焦がしバターとアーモンドの香りが特徴的な焼き菓子で、ラングドシャと同じく卵白のみを使用します。
卵白ときび糖の代わりに泡立たないメレンゲを使用し、アーモンドプードルと米粉、無塩バターを用意しましょう。無塩バターを火にかけて焦がしバターを作り、他の材料と混ぜて焼くことで完成します。
長方形の型がなくてもアルミカップで代用でき、泡立たないメレンゲが多いときは特におすすめの再利用レシピです。
ガトーショコラ
簡単ガトーショコラを作りました❤︎ 甘さ控えめやのにチョコが濃厚!
ほんまに簡単やから初心者さんも1回試してみて欲しいです。 甘さ控えめでしんどくない美味しさです❤︎
メレンゲがきちんと泡立たない場合でも、全卵を使用するレシピもあるガトーショコラなら作ることは可能です。
溶かした板チョコとバターに、砂糖と卵白の代わりにメレンゲを入れて下さい。他にも薄力粉とベーキングパウダーが必要で、板チョコはビターとカカオ70%のものを準備しましょう。
はじめからガトーショコラを作るつもりだった方には、特におすすめの再利用レシピです。
メレンゲが泡立たないときは復活させる方法を試してみよう
メレンゲが泡立たない原因を理解し、作る際にポイントをしっかり押さえていたとしても失敗してしまうことはあります。しかし、ひと手間加えることでメレンゲが泡立つようになる場合もあるので、生地の膨らみが重要になってくるお菓子作りは特に、泡立っていないメレンゲをそのまま使用するのはやめましょう。
また、すぐに失敗したと決めつけて本来作りたかったものではないお菓子に変更するのではなく、メレンゲが泡立たないときはひとまず復活させる方法を試してみましょう。