2022年06月10日公開
2024年06月12日更新
ビーフシチューにとろみをつける方法は?さらに美味しくする隠し味も
ビーフシチューにとろみをつける方法を解説します。ビーフシチューにとろみが足りない原因や、解決策についてまとめています。でんぷんが多いイモ類や小麦粉を加えるなど、とろみをつけるための方法を詳しく説明!美味しくするための隠し味も紹介します。
目次
ビーフシチューにとろみをつける方法を紹介
分量通りの水を入れて作っても、ビーフシチューがサラサラになることがあります。レシピ通りに作っているのに、どうして水っぽくなってしまうのでしょうか?
本記事では、ビーフシチューにとろみがつかない原因について解説します。ビーフシチューにとろみをつける方法や、おすすめの隠し味も紹介します。
ビーフシチューにとろみが足りない原因は?
原因①水分量が多い
ビーフシチューにとろみが出ないときは、単純に水分量が多くなっていることがあります。水を加えるときは目分量ではなく、記載されている量をしっかり守るようにしましょう。
ただ、水の量は間違っていないのに、なぜか水分量が多くなることがあります。これは、野菜や肉など、具材から出てきた水分です。玉ねぎやトマトなど、水分量の多い野菜を多く使うと、水っぽくなることがあります。
とろみが足りないときは、水分量の少ない野菜を使ってみてください。また、一度冷凍した肉を使っても、水分量が多くなります。できれば冷凍していない、新鮮な肉を使うのがおすすめです。
原因②煮込み時間が足りない
ビーフシチューは煮込むことで水分が飛び、とろみがつくようになります。そのため、煮込み時間が足りないと、水分が減らずに水っぽくなってしまいます。ルーを加えたらすぐに火を止めず、10分以上煮込むようにしましょう。
この際、強火で煮込んでしまうと、焦げる原因となってしまいます。火加減を弱め、かき混ぜながらじっくり煮込んでください。
ただ、しっかり煮込んでも、フタをしているとあまり効果が出ません。フタで邪魔されて、余計な水分が飛んでいかないためです。とろみをつけたいときは、フタを外して煮込むようにしましょう。
原因③とろみがつきにくい隠し味を使う
ビーフシチューを作るときに、隠し味を使う人もいるでしょう。しかし、この隠し味が、とろみがつかない原因となることもあります。とろみがつきにくい隠し味は、味噌やはちみつ、醤油などです。
これらにはアミラーゼという酵素が含まれており、でんぷんを分解する働きがあります。ビーフシチューは、でんぷんが糊化することでとろみがつきます。そのため、でんぷんが分解されると、とろみがなくなってしまうのです。
どうしてもこれらの隠し味を使いたいときは、アミラーゼを不活性化するのがおすすめです。アミラーゼは20分以上加熱すると、その働きがなくなります。
調味料を加えてから、20分以上加熱した後であれば、ルーを加えてもでんぷんが分解されません。とろみをなくしたくない場合は、ルーを入れる前に隠し味を加えましょう。
ビーフシチューのとろみはルーに含まれるでんぷんが加熱によって糊化することで生まれるものなので、アミラーゼがでんぷんを分解すると、とろみがつかなくなってしまいます。
ビーフシチューにとろみをつける方法
とろみをつける方法①イモ類のでんぷんを加える
ビーフシチューのとろみのもとは、ルーに含まれているでんぷんです。そのため、でんぷんの量を増やせば、とろみも強くなります。でんぷんが多い食材は、ジャガイモやサツマイモのようなイモ類です。
これらの具材を入れると、トロリとしたビーフシチューに仕上がります。イモ類の形がなくなるまで煮込むと、より効果的です。あらかじめ擦りおろしたり、擦り潰したイモ類を加えてもOKです。
とろみをつける方法②小麦粉とバターを加える
小麦粉とバターは、洋食でとろみ付けに使われている材料です。これらを混ぜたものは「ブールマニエ」と呼ばれ、カレーやグラタンなどに利用されています。このブールマニエを使えば、ビーフシチューにも簡単にとろみがつきます。
ブールマニエに使うバターと小麦粉の量は、どちらとも大さじ1〜2杯が目安です。まずはバターをあらかじめ柔らかくしておき、そこへ小麦粉を加えて練るように混ぜましょう。ビーフシチューの煮汁で伸ばしたら、少しずつ鍋に加えていきます。
加えるタイミングは、ルーを入れ終わった仕上げの段階です。味をととのえた後に加え、混ぜながら弱火で煮込みましょう。ブールマニエを使うと、とろみだけでなくコクをプラスすることもできます。
とろみをつける方法③とろけるチーズを加える
チーズが好きな人は、ビーフシチューにとろけるチーズを加えるのもおすすめです。とろけるチーズを入れることで、トロっとした食感に変わります。チーズの旨味やコクも加わり、普段とはひと味違ったビーフシチューを楽しめます。
ただ、チーズを加える量には、注意が必要です。チーズを入れ過ぎると、ビーフシチューが固まってしまうことがあります。様子を見ながら、少しずつ加えるようにしましょう。
調理後にとろみをつけたい場合は?
調理後のビーフシチューには、前述したようにブールマニエでとろみがつけられます。ブールマニエを作るのが面倒なときは、小麦粉と水を使ってみましょう。水100ccに小麦粉大さじ4杯を加え、泡立て器でよく混ぜます。
完全に混ざったら、出来上がったビーフシチューに少しずつ加えてください。とろみがついたら再び火をつけ、しばらく煮込めば完成です。
ブールマニエとは違い、ビーフシチューの味が変わることがありません。味を変えずにとろみだけつけたいときに、特におすすめの方法です。
とろみがつき過ぎたときの対処法
小麦粉などを加えすぎると、逆にとろみがつき過ぎることもあります。緩くしたいからといって、あわてて水分を足すのはやめましょう。緩くなりすぎて、また元のサラサラの状態に戻ってしまうことがあります。
水分を加えるのであれば、小麦粉を混ぜた水を入れるのがおすすめです。小麦粉が混ざっていることによって、必要以上に緩くなることを防げます。ルーの状態を見ながら、少しずつ加えていきましょう。
ビーフシチューをさらに美味しくする隠し味
①コクと旨味が出る隠し味
コクと旨味を出す隠し味には、にんにくやウスターソース、チョコレートをなどがあります。奥深い味を出したいときは、インスタントコーヒーを加えても良いでしょう。
コンソメを使うと、煮込み時間が短くてもコクと旨味が出ます。市販のルーを使わないときは、隠し味に味噌を使うのがおすすめです。コクが出ると同時に、まろやかな仕上がりになります。
②まろやかさと甘みが出る隠し味
甘みを追加したいときの隠し味には、生クリームやはちみつ、バターなどがおすすめです。また、ヨーグルトを使うと、まろやかな味になると同時に、肉を柔らかくすることができます。
生クリームなどが家にない場合は、牛乳を利用しましょう。牛乳だけでも、まろやかなビーフシチューになります。
③旨味が出る隠し味
旨味を出したいときは、赤ワインや野菜ジュースを使うのがおすすめです。赤ワインは、煮込むときにひと垂らしするだけでOKです。
野菜ジュースの場合は、水400ccに対してジュース20ccを入れてください。旨味を出しつつ肉を柔らかくしたいときは、パイナップルを加えても良いでしょう。
ビーフシチューにとろみをつけて美味しく作ろう
ビーフシチューは具材の水分や煮込み時間など、さまざまな要因でとろみ加減が変わります。それらの原因を把握しておくと、適度にとろみがあるビーフシチューが作れます。
どうしても水っぽくなるときは、小麦粉やバターなどで、後からとろみをつけることも可能です。自分に合った方法を使って、とろみがある美味しいビーフシチューを作ってみてください。