讃岐うどんのレシピを紹介!手打ちの仕方・つゆの作り方など解説!
讃岐うどんといえば、うどんの王様、うどんの代名詞のようにもなっています。その讃岐うどんを作るレシピを紹介します。手打うどん、手延べうどん、機械打ちうどんなどとありますが、讃岐うどんの製法は、手打ちうどんです。手打ちうどんの解説も兼ねて、讃岐うどんの作り方、レシピを詳細に教えます。うどんの、のど越しとか、コシと言われていることの正体も調べながら、旨いうどんを食べるための、つゆの作り方にも迫ろうと考えています。
目次
讃岐うどんとは?
うどんのなかの讃岐うどん
讃岐うどんとは?という問いに対して、答えるのは簡単ではありません。大きな理由は、二つあります。うどんというのは、香川県はもちろん、日本全国どこでも古くから作られていて、県の数ほど以上にその種類はあります。有名なものを挙げれば、稲庭、氷見、五島などがあります。その材料も、ほとんんどが小麦粉、水、塩で作られています。こうしたことから、作られたうどんを讃岐うどんかどうか、特定することは困難なわけです。
以上のような背景のうえに、うどんの製造に関して、日本国内で名称に対しての使用制限はない、ということがあります。全国製麺類公正取引協議会と公正取引委員会が「どこで作っても物は同じ」という、見解を示していることがその根拠です。ただし、生めん類において、「名産」「本場」「特産」などを表示する場合にのみ、規制が適用されます。つまり、あなたがこれから作るうどんも、讃岐うどんと名乗ってよいことになります。
うどんの美味しさの秘密と讃岐うどんの規定
うどんの美味しさを表現する言葉に「コシ」があります。讃岐うどんは、けっしてコシが強い方の、部類に入る麺ではありません。そして、このコシなるものも、正体のつかみづらい代物なのです。噛み切るのに力は要するが、柔らかいうどんをコシがあると言い表しています。単純に硬いことを、コシがあるとは言いません。また、コシはうどんを茹で上げて水で締めた瞬間が最大値で、時間経過とともに減少していく特徴を持っています。
「さぬきうどん」を称する基準のなかに「加水量40%以上」「食塩3%以上」「熟成時間2時間以上ということがあります。これは、ごくごく常識的な基準です。手打ちうどんと称するうどんは、ほぼすべて、この基準以上になります。したがって、讃岐うどんの作り方を学ぶのは、手打ちうどんの作り方を学ぶことにアレンジできます。
手打ちうどんのレシピとは?
「手打うどん」を作る工程は、大別7つほどになります。「水回し」「踏み」「寝かし」「延ばし」「たたみ切り」「茹で」「締め洗い」です。なかには、「踏み」「寝かし」を2度繰り返す、うどん作りもあります。これにたいして「手延べうどん」の作り方は、「延ばし」以降が手打うどんとは異なります。個々の店によって多少の差異はありますが、手打ちうどんを作る手順が、讃岐うどんを作る手順といえます。
以下の章において、讃岐うどんを作るレシピを詳しく紹介していきます。ここで、お断りをしておきます。手打のうどん作りは職人仕事です。このことを、良い意味でも悪い意味でも、肝に銘じておいてください。レシピどおりにやっても、けっしてレシピどおりのうどんは仕上がりません。このことに、一喜一憂しないほうがよいでしょう。しかし、市販品にはない、あなた独自の美味しい讃岐うどんができあがることだけは、請け負います。
塩分濃度や加水率に悩み始めたら、うどん打ちの腕も一段上がった証拠です、という意見もあります。つまり、一端うどん作りを始めたら、小麦粉の種類、季節温度、加水率、塩分濃度、踏みの程度、寝かしの時間、何よりどんなうどんを作りたいのかという作り手の思惑、等々がからみ合って、これなら大丈夫という簡単な金科玉条はありません。そういうわけで、今から示すレシピはすべて、一つの目安として受け止めてください。
手打ち讃岐うどんを作るレシピ「水回し」
まず、小麦粉500g、水210cc、塩25g、片栗粉適量を用意します。再三お断りしているように、これは目安ですが、最初は、この分量で作ってみましょう。小麦粉100gが、おおよそ1食分になります。ここで、注意しておきたいのは、今後もうどん作りに励む可能性の高い方は、いろいろな温度計を用意して、室温は元より、水温を記録しておいてください。また、計量秤も精密に測れるものを用意したほうが良いでしょう。
塩を水に溶かしこみます。少し時間をかければ、常温でも塩は簡単に溶け切ります。ただし、化学塩はNGです。小麦粉は、ダマになるのを防ぐために、ふるいに掛けておきます。この小麦粉は、中力粉でなければなりません。小麦粉は、国内産が良いとか、どのメーカーが良いとかのアレンジは、もう少し熟練してからにしましょう。小麦粉に塩水を加えて、水回しを行います。とりあえずは、塩水の半量を加えます。
この作業で重要なのは、小麦粉を捏ねてはいけません。目的は、小麦粉に水を満遍なく混ぜ合わせることです。全体が、そぼろ状になったら水回しの完成です。ここで、手捏ねとも粗捏ねとも言いますが、つまり足踏み前の予備段階の捏ねる作業をしておきます。この時に、生地が硬いと感じますが、それで十分です。生地を丸くまとめたうえで、厚手のビニールなどにくるんで、30分ほど寝かせます。寝かしの目的は、生地の熟成です。
手打ち讃岐うどんを作るレシピ「踏み」
30分寝かせただけで、生地はしっとりと柔らかくなっているはずです。ここから、本捏ねに入りますが、かならずしも、足で捏ねなければならないわけではありません。今回のように、500g程度と少量であれば、粗捏ね同様、手で捏ねても差し障りありません。手ではムリとみたときに、足踏みを選択すればよいのです。要は、コシの正体である、グルテンの形成ができればそれでよいのです。簡単と言えば簡単です。
ただ、ここで注意したいのは、捏ねている時に生地が割れるケースです。この場合には、捏ねる作業を中止して、もう一度、生地を寝かせてください。足踏みで捏ねる際も、できれば成人男性ではなく、子供や年寄りの方がベターです。強い急激な力は、グルテンの破壊につながるので好ましくありません。後は、菊状に織り込むように、生地を丸めこんでいって大きな団子にして、ラップやビニール袋などで密封し、寝かしに入ります。
手打ち讃岐うどんを作るレシピ「寝かし」
問題は寝かしの時間です。最適な寝かしは何時間でしょう?ここで大切なのは、生地温度です。外気温とも違います。前の章で述べたように、精確な温度計がここでも必要になります。いろいろな局面で、生地温度を計測しておくと、後々のうどん作りに役立ちます。冬場の生地温度が明らかに低い場合を除けば、生地温度が25℃以上ある場合は、寝かせは2時間が限度です。プロの作り手が丸一日以上寝かせるのは前提条件が異なっています。
生地の寝かせの目的は、生地の熟成つまり緩和にあります。科学的データによれば、必要ないし最適期間の目安として、緩和曲線なるものがあります。この曲線が示しているのは、初めの1時間で緩和はほとんど進行し、後の寝かしは無意味であることを示しています。したがって、2時間経過したら、手打ち讃岐うどんの「延ばし」作業に入ることにしましょう。むつかしくアレンジするのも大事ですが、簡単に考えることも大事です。
手打ち讃岐うどんを作るレシピ「延ばし」
いよいよ、讃岐うどんの延ばしです。基本は、50cm平方の正方形を目指します。打ち粉(今回は片栗粉)をして、寝かせておいた生地の折り目を上にして置きます。綿棒で抑えながら、生地を平らにしていきます。大ざっぱに平らになったら、角度を変えてさらに平らにしていきます。この時に、平均になるように全体に気を配りながら延ばしていくのが大切です。この段階では、生地の形が丸いかどうかは気にしなくてよいです。
生地が四角く綿棒に巻ける大きさになったところで、生地に軽く打ち粉をし、生地の手前から綿棒で巻き取っていきます。ここから、綿棒を前に押し転がし、引き戻しの作業を繰り返しながら、生地を伸ばし広げていきます。この作業を数回繰り返したら、生地を裏返して綿棒に巻き替えます。巻き替えは、3回おこないます。巻き替えの都度、裏表を変えたり、生地の角度を90度変えて伸ばします。
最後に、生地の厚みを整える、本延ばしにかかります。小麦粉500g使用の生地ならば、50cm四方で、2.5mm厚さが理想です。厚みの計測は、それ専用の計測器がないとムリでしょうから、50cm四方を目星にすると、簡単で分かりやすいかもしれません。
手打ち讃岐うどんを作るレシピ「たたみ切り」
さて、讃岐うどんのたたみ切りです。十分に打ち粉をした生地を、120mmほどの巾に屏風折りにします。これで、4枚重ねになります。小間板を生地にのせて、麺切り包丁をあてがい、生地にたいして垂直にわずか前に押し出すようにして押し切ります。小間板の位置を切り巾分だけずらして、包丁を小間板に沿わせてあてがい、生地を切り進めていきます。
小間板や麺切り包丁がない場合は、お家にある包丁で、丁寧にゆっくり1本ずつ切ってください。切り巾は、冷たいざるうどん用は、細めの3mm巾が目安に、温かい釜揚げや煮込み用なら、太めの5mm巾が簡単な目安になります。そして、切り終えた麺は、生めんですから短時間にくっつきやすいので、切り終えると同時に、それぞれに打ち粉をほどこしておく必要があります。
手打ち讃岐うどんを作るレシピ「茹で」
包丁切りした生うどんは、かならずしもすぐに食べる必要はありませんが、茹でるまでに時間があるときは、冷蔵庫にて乾燥しないような状態で保管してください。それでも、最大1日が限度です。つづいて、麺を茹でる湯の量です。うどんの量、100gにたいし、1Lを目安にしてください。大きめの鍋で、十分の火力を使って茹でることは、美味しいうどんを食べるための必須条件のひとつです。
湯が沸騰したら、麺をほぐして投入します。しばらくしてから、箸などでゆっくりうどんをかき混ぜます。そして、再沸騰したら、火力を少し弱めます。うどんをかき混ぜながら10分ほど茹で上げます。この茹で時間は、麺の太さの2乗に比例します。太さが2倍ならば、茹で時間は4倍です。大きな鍋がない場合には、基本的にはしてはいけない、差し水をして必要な湯の量を確保してください。
手打ち讃岐うどんを作るレシピ「締め洗い」
讃岐うどんを美味しく食べるためには、冷製か温製とは無関係に、茹でたらすぐ食べるのが原則です。釜揚げうどん以外は、茹でたうどんをザルに取って湯を切り、水を張った容器で冷やすとともに、揉み洗いしてぬめりを取り除きます。さらに冷水で洗いを繰り返します。けれども、冷や麦など細い麺と違って、讃岐うどんは冷やしすぎると、固くなってうどん本来の美味しさを、堪能できなくなることも覚えておいてください。
讃岐うどんのつゆを作るレシピ
讃岐うどんのつゆを作る本格レシピ
出典: http://taru.cc
讃岐うどんといえば、いりこ出汁です。いろいろアレンジ可能ないりこ出汁のレシピを紹介します。鍋に水1Lと、昆布10g、いりこ30gを加えて、半日置いておきます。鍋を火にかけて、沸騰直前に、昆布を取り出します。アクを丁寧に取りながら、沸騰して5分くらしたら、いりこも取り除きます。火を弱めて沸騰しないようにして、混合節を20g加えます。5分したら、さらに鰹節10gも加えて、アクを取り除きながら、5分煮ます。
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火を止めて20分ほど置いた後に、混合節、鰹節を濾したら、いりこ出汁が完成です。このいりこ出汁で、掛けつゆを作るレシピは、ミリン小さじ1、酒小さじ1を鍋に入れてアルコールを飛ばし、白醤油大さじ1といりこ出汁300ccを加えて完成です。つけつゆを作るレシピは、ミリン大さじ2と酒小さじ1のアルコールを飛ばしたら、きざら糖大さじ1を加えて溶かしきり、濃口大さじ3薄口大さじ1の醤油といりこ出汁300ccを加えて完成です。
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いりこ出汁を、こうして本格的にとっておくと、うどんばかりではなく、様々な料理に簡単にアレンジできて、重宝するはずです。美味しい味噌汁もすぐにできます。煮物、焼物にもアレンジできます。
讃岐うどんのつゆを作る簡単レシピ
つゆを簡単に作るレシピです。一番簡単なのは、「ほんだし・いりこだし」を使用します。かけつゆならば、鍋に水300cc、薄口醤油大さじ1、ミリン小さじ1、酒大さじ1,塩2g、「ほんだし・いりこだし」スティック1/2本を加えて煮立てたら完成。ぶっかけうどんのつゆを簡単に作るのなら、水50cc、醤油10ccに「ほんだし・いりこだし」1/2を溶かします。これに、砂糖少々、ミリン小さじ1を加えて、加熱したら簡単つけつゆです。
讃岐うどんのつゆをアレンジしたレシピ
讃岐うどんのつけつゆをレンジして、練り胡麻を加えて胡麻タレを作ります。釜茹での讃岐うどんをうどんすきにして食べます。かけつゆに、茹でたうどんとワカメを入れてワカメうどんにアレンジします。つけつゆに、炒めた挽肉とラー油を少々加えたアレンジです。ざるうどんをつけながら食べます。ぶっかけつゆのアレンジです。鶏ガラスープの顆粒とシーチキンを加えて、うどんにぶっかけます。アレンジのいろいろでした。
手打ちの「マイ讃岐うどん」を味わう
讃岐うどんの作り方をマスターしたら、手打ちうどん系の他のうどんも、そのアレンジで対応しやすくなると思います。また、讃岐うどんそのものも、ますます進化させて、「マイ讃岐うどん」を味わいたいものです。秘かに考えているのは、讃岐うどんこそ、一番似合うのがカレーうどんではないでしょうか?