にんにくのオリーブオイル漬けの作り方!常温・冷蔵など保存方法と期間は?
今、手軽に作れるにんにくのオリーブオイル漬けが注目されています。万能調味料として料理の味つけに重宝され、さらに疲労回復やアンチエイジング効果、抗ガン作用もある!?と期待されています。では、にんにくのオリーブオイル漬けはどうやって作る?材料は?保存は常温?冷蔵?どちらがよい?保存期間はどれくらい?今回は、気になるにんにくのオリーブオイル漬けを効能や効果も合わせて徹底解説します。
目次
にんにくオリーブオイル漬けが人気!
ここ数年、健康志向のオイルブームに併せて、色々な種類のオイルが登場しています。そんな中で注目されているのが、にんにくオリーブオイル漬けです。にんにくオリーブオイル漬けとは、にんにくをオリーブオイルにつけた風味豊かなガーリックオイルのことです。簡単に作れて、色々な料理に使える万能調味料として、にんにくオリーブオイル漬けが大人気です。
にんにくオリーブオイル漬けの効能・効果
にんにくオリーブオイル漬けの効能・効果:血栓予防
にんにくオリーブオイル漬けには、脳の血流を良くし、物忘れや認知症の予防に効果が期待できるといわれています。それは、にんにくとオイルを組み合わせたときにできる「アホエン」という成分が関わっているとされています。
この「アホエン」という成分は、にんにくそのものには含まれておらず、にんにくをカットしたり、すりおろしたりした状態を100℃以下の低温のオイルに漬けこむことで生成されます。「アホエン」は神経細胞の突起を増やして、脳を活性化させる作用を持っているといわれて、認知症の予防に効果があると注目されている成分なのです。
ニンニクオリーブオイル漬けの効能・効果:抗菌・抗ウイルス作用
アホエンにはさらに「殺菌作用」があります。カビや細菌を殺したり、成長を止めたりする力を持っているそうです。さらに、細菌だけではなくウイルスにも抗作用があるといわれていて、エイズウイルスが感染した細菌の複製を抑えるための治療薬として有望視されているようです。また、抗ガン作用もあると期待されています。
ニンニクオリーブオイル漬けの効能・効果:コレステロールの濃度を下げる
アホエンはコレステロール濃度を下げる作用も持っているといわれています。脂質代謝酵素の一部をブロックして、脂肪の消化を抑える作用があるのです。このアホエンのパワーを最大限に取り入れるのは、にんにくのオリーブオイル漬けにすることが一番有効な方法であるとされています。
にんにくオリーブオイル漬けの材料・作り方
にんにくオリーブオイル漬けの作り方はカンタン!
にんにくオリーブオイル漬けの材料は、「にんにく(お好みの量で)」「オリーブオイル(適量)」「保存ができるフタ付きのガラスびん」の3つです。隠し味や香りづけにホールの黒胡椒、鷹の爪やハーブ(ローズマリー、ローリエ、バジルなど)を一緒に入れてもよいでしょう。
作り方はとても簡単です。まず、大きめの鍋にびんが浸るくらいたっぷりの水を沸かします。そして、保存用のガラスびん(ふたやゴムパッキンも一緒に)を熱湯(90℃以上)で約10分間、煮沸消毒します。その後、自然乾燥させて水気をなくします。
にんにくは鱗片ごとにばらして皮をむきき、にんにくのおしり部分(根)を切ります。煮沸して乾かしたびんに、びんの底がうまるくらいのオリーブオイルを入れ、にんにくをびんの7割ほど入れます。にんにくがオリーブオイルから出ないように、ひたひたにオリーブオイルをいれます。フタを閉めて常温に保管します。
にんにくの形状は、一片まるごと、スライス、みじん切りなど、お好みでOKですが、有効成分「アホエン」を多く発生させるためにはスライスやみじん切りが効果的です。さらに、切った方が香りがオイルに移りやすく、風味が強くなります。にんにくの風味を楽しみたい場合は、擦ったり、みじん切りにして漬けるのがおすすめです。
にんにくオリーブオイル漬け作り方のコツ
にんにくオリーブオイル漬けを作り方の注意点は?
にんにくオリーブオイル漬けの作り方で注意する点は、にんにくは傷のある部分をしっかりと取り除き、水気をよく拭いてからガラスびんに入れることがポイントです。ガラスびんの口が広いと空気にさらされて酸化しやすいため、口が小さいびんの方が保存に向いています。
びんを使用する前に煮沸消毒を行わないと容器内で菌が繁殖し、腐ったりカビが生えたりします。さらに、にんにくがオリーブオイルから出ると、カビが発生して腐る原因になるので、必ずにんにくがオリーブオイルに浸るようにしましょう。
また、にんにくをびんに詰め過ぎるとガスが発生時にあふれてしまいますので、注意が必要です。にんにくオリーブオイル漬けを作って最初の10日ほどは、ガスが発生するのでフタを緩めに閉めて常温保存します。10日が経過したら、きっちりフタをして、冷暗所で常温保存することがポイントです。
美味しいにんにくの選び方
にんにくパワー!
にんにくオリーブオイル漬けの材料であるにんにくは、栄養価の高い食材として古くから重宝されてきました。ニンニクの原産地は、中央アジアのキルギス地方。古代のエジプトやギリシャでは強壮用の薬として栽培されていたようで、日本に伝わったのは奈良時代の頃です。万葉集の中に「にんにくを料理に使うと美味しい」という記述があるそうです。
にんにく特有のにおいのもとはアリシンという物質です。このアリシンはビタミンB1の吸収を助ける作用があり、疲労回復や滋養強壮に効果が期待される成分です。また、アリシンには免疫力を高める効果や血行促進効果があるといわれており、強い殺菌効果もあるようです。にんにくオリーブオイル漬けを作った時に発生する「アホエン」はこの「アリシン」が変化した成分です。
美味しいにんにくの見分け方は!?
ニンニクの旬は5月~10月です。国内の生産量は青森県がトップです。青森県産のにんにくの国内シェアは70%ともいわれています。越冬した青森県のにんにくは実がしまり、糖度が高くなることで知られています。スーパーなどで見かけるにんにくは一度乾燥させたものなので、一年を通して出荷できるそうです。
最近では、中国やスペインから輸入されたものも多いようです。中国はにんにくの生産量世界一。世界シェアの80%にあたる年間2,000万トンを生産しています。スペイン産のにんにくは「アホラモード」と呼ばれ、小さく小ぶりで皮が紫色をしていることが特徴です。
ニンニクの鮮度の見分け方は、外皮にハリがあって筋の浮き出ていないツヤがあり、にんにく全体が乳白色のものを選びましょう。さらに、上部がふっくらしていて、にんにくの一片一片が茎にしっかりついているものが良質なにんにくです。
オリーブオイルの選び方
オリーブオイルは歴史が古い
オリーブは地中海沿岸が原産といわれる常緑性の高木で、熟した果実をつぶしてオリーブオイルを抽出します。オリーブオイルと人間とのかかわりは大変古く、旧約聖書にも記述があり、クレタ島では紀元前3000年頃にはすでに栽培されていたといわれています。オリーブオイルは他の油と製法が異なることが特徴です。多くの植物油は抽出される過程で加熱されますが、オリーブオイルは非加熱で抽出されるのが「フレッシュな油」です。
オリーブオイルの脅威のパワー!
オリーブオイルは、オレイン酸を豊富に含んでいます。このオレイン酸は酸化されにくくて、固まりにくい性質を持ち、悪玉コレステロールを下げてくれる役割が期待されています。中性脂肪をつきにくくする効果もあり、さらに胃酸の分泌を調整して腸の働きを整えることで便秘改善の効果もあるようです。また血糖値のコントロールに関わるインスリンの働きを助けて体脂肪をたまりにくくする効果まであるといわれています。
また、オリーブオイルは他の食用油と比べて抗酸化作用が高いといわれていて、保湿やアンチエイジングの効果があるとされています。さらに血小板の凝血作用を抑制する働きがあり、動脈硬化の予防が期待できます。
エキストラバージンオイルの中に含まれる「オレオカンタール」という成分に抗炎症作用があるといわれていて、少量ずつ摂取すると病気の予防になるのではといわれています。そして、オリーブオイルに含まれる各種ポリフェノールが乳がん細胞を全滅させたという研究結果がでているそうです。
エキストラバージンオイルって何?
オリーブオイルには、「エクストラバージンオリーブオイル」「ファインバージンオリーブオイル」「オーディナリーバージンオリーブオイル」「ランパンテバージンオリーブオイル」「精製オリーブオイル」「精製オリーブポマースオイル」「ピュアオリーブオイル」「オリーブポマースオイル」の8種類があります。
全てにおいてナンバーワンのオリーブオイル!
この8種類の中で、風味・酸度・香りの全てにおいて1番高品質のオリーブオイルを「エクストラバージンオイル」と呼びます。オリーブの果実を絞っただけの化学的加工をしていないもので、フルーティな味わいが特徴です。高温に弱い性質を持ち、酸度は0.8%以下といわれています。
エクストラバージンオイルは、バージンオイルの中でもIOCの厳しい規格基準を全てクリアしたオイルだけに認められる称号。エクストラバージンと表記されたオリーブオイルは非常に稀少価値が高く、生産量1位のイタリアで45%、2位のスペインでも30%ほどしか生産されていません。
IOCとは、インターナショナル・オリーブ・カウシルのことで、スペインのマドリードに本部を置くオリーブオイルとテーブルオリーブの国際協定に基づく政府間機関です。国際的なオリーブ産業発展の機関で、オリーブオイルやテーブルオイルの取引基準の更新や品質向上に努め、世界的な消費促進を図る活動を行っています。
オイル漬けに使うオリーブオイルは良質なものを!
よりよい上質なオリーブオイルを選ぶ際は、「酸化を防ぐ色付きの遮光びんに入っているもの」「オイルの酸度が2%以下のもの」「低温圧搾製法のもの」「オーガニック認証を受けているもの」「生産国や原材料などの情報が記載されているもの」の5点を確認して、上質なオリーブオイルを使いましょう。
にんにくオリーブオイル漬けの保存方法・保存期間は?
保存は常温で冷暗所がおすすめ
にんにくオリーブオイル漬けは、作った次の日から使用することができます。3~4日おくと、オリーブオイルにしっかり味が移せます。保存方法は常温保存が適しています。なぜなら、オリーブオイルが低温であると結晶化し味を落としてしまうためです。直射日光のあたらない、15~20℃くらいの冷暗所がよいようです。
保存期間は1ヶ月ほどを目安に
保存期間は半年から1年とも言われていますが、オリーブオイルは開封すると酸化が進むので、美味しく味わえる保存期間は1ヶ月くらいです。なるべく早めに使いきるようにしたほうが良いようです。
にんにくオリーブオイル漬けを使ったおすすめレシピ:ドレッシングに!
にんにくオリーブオイル漬けを使うと手間をかけずに風味豊かな料理を作ることができます。忙しい朝食に簡単に一品プラスしたり、おつまみ作りにも役立ちます。エクストラバージンオイルは熱に弱いので、エクストラバージンオイルの風味を味わいたいなら加熱せずに使う方法がよいようです。加熱して調理をしたい場合はにんにくをピュアオリーブオイル漬けにしたものがおすすめです。
使い方色々!活用レシピ①:シンプルなドレッシング
にんにくオリーブオイルをそのまま飲んで楽しむことできますが、おすすめなのは、にんにくオリーブオイルと塩を使ったシンプルなドレッシング。さっと作れる簡単レシピです。さらにブルケッタのトッピングとしても活用できます。
使い方色々!活用レシピ②:マヨケチャにんにくオリーブオイル!
にんにくオリーブオイルとケッチャプとマヨネーズを同分量ずつ混ぜ合わせるだけで、簡単にドレッシングが作れます。ケチャップとマヨネーズのコクとにんにくオリーブオイルの風味が絶妙にマッチします。サラダにかけてもよいですが、野菜のディップソースとしてもおすすめのレシピです。
使い方色々!活用レシピ③:他の食材を漬け込む
茹でたむき海老やささみをにんにくオリーブオイル漬けに一緒に漬けておきます。他の食材と一緒に漬けた場合は、冷蔵庫で保管し1週間ほどで使い切るのが好ましいようです。漬けこんだむき海老やささみで、お好みの野菜とにんにくオイルと一緒にぺペロンチーノを作ることができます。にんにくを切って炒める手間が省ける上に、風味豊かなパスタにできるので、おすすめです。
にんにくオリーブオイル漬けを使ったおすすめレシピ:料理の仕上げに!
使い方色々!活用レシピ④:蒸し野菜にアレンジ
カットしたお好みの野菜に塩こしょうとにんにくオリーブオイルをかけ、ラップをして3分ほどレンジにかけるだけで完成する簡単レシピです。
使い方色々!活用レシピ⑤:サラダ、肉や魚料理の仕上げに
にんにくオリーブオイルを焼いた肉や魚などの料理の仕上げにかけて食べるレシピもおすすめです。肉も魚もにんにくとの相性が抜群。また、サラダにかける場合は、野菜の上からにんにくオリーブオイルを回しかけて、さらにレモン、白ワインビネガー、サラダ酢、醤油や塩などお好みで味を調えるとさらに美味しく食べることができます。
使い方色々!活用レシピ⑥:たれに加える
焼肉のたれや餃子のたれに加えるレシピもおすすめです。味に深みがでるのはもちろん、にんにくオリーブオイル漬けはコレステロールを抑える効果も期待できるので、健康面から考えても相性ぴったり。さらに、刺身を食べる醤油の中ににんにくオリーブオイルを入れても美味しいようです。
使い方色々!活用レシピ⑦:にんにく香るコンソメスープ
トマトや炒めた玉ねぎとコンソメスープの素を器に入れてお湯を注ぎ、にんにくオリーブオイルをプラスすると簡単ガーリックオイルのコンソメスープの出来上がり。にんにくオリーブオイルの風味があれば、炒めたり、煮込んだりしなくてもコクのある味わい深いスープを味わうことができます。
にんにくオリーブオイル漬けを活用しましょう!
出典: http://f-cpc.jp
自家製にんにくオリーブオイル漬けは簡単に作れますが、少しコツが必要なようです。正しい作り方で正しく保管すれば保存期間が長くなり、にんにくとオリーブオイルを美味しくさらに効能を十分に摂りいれることができます。お手軽に気になるレシピに活用して、にんにくオリーブオイル漬けを毎日の生活にとりいれましょう。