にんにくの冷凍保存の仕方とは?保存期間と正しい解凍方法も!
にんにくを買って、キッチンでそのまま置いておいたら、芽がでてきたり、カビが生えて黒く変色させてしまったりという経験はありませんか?にんにくは、一度にたくさん使うことは少ないですが、料理に少し使うことで旨味をアップさせてくれる食材です。1個買っても使うのは1片だけで、残りの保存に困った時には、冷凍保存がおすすめです。冷凍保存の仕方と、解凍方法、どのくらいの保存期間があるのかをまとめました。
目次
にんにくの保存はどうしてる?
にんにくを買う時には、丸ごと1個やネットにいくつか詰められたものを買うことが多いと思います。それでも、一回の料理で使うのは1個の皮をむいて房を分けた、1片や2片くらいで、残りの使い道や保存方法に迷うことがあります。お安い価格の時に、まとめ買いしたにんにくでも、芽がでてきたり、黒いカビが発生してしまっては、もったいないことになります。
にんにくは売り場でも常温のところが多く、常温保存が定番のようですが、実は冷凍保存も可能です。しかも、冷凍しても解凍の仕方も簡単で、長期間の保存ができて、冷凍庫内にフレッシュなにんにくを常備できることにもなります。常温や冷蔵庫での保存の方法とあわせて、常温保存に比べて、より長く保存できる冷凍保存の仕方を紹介します。
冷凍させないにんにくの保存の仕方
にんにくをまとめて購入した場合は、ネットなどに入れて風通しの良いところに、吊るしておくのが簡単な保存方法です。にんにくは、日が当たらず、湿気が少ない通気性のよい場所であれば、冷蔵庫や冷凍庫に入れなくても、ある程度の保存ができます。素焼きの陶器で「ガーリックポット」という、側面に穴の空いた保存容器もあります。これに、にんにくをそのまま入れて蓋をしておくと、湿気がたまりにくく常温保存もできます。
にんにくは購入してきたら、ネットなどから取り出し、1個まるごとを新聞紙に包んでポリ袋に入れます。それを冷蔵庫で保存すると、常温で保存するよりも長く保存できます。新聞紙に包むことで、適度に湿気を取り除くので、カビを防ぐ役割があります。1片や2片だけ使った場合は、1片ずつに分けて、薄い皮までむいてしまって、キッチンペーパーで1片ずつ包んで、保存用バッグにいれてチルド室で一か月ほど保存できます。
ただ冷蔵庫の中で保存する場合は、冷蔵庫内ににんにくの臭いがうつることもあるので、注意が必要です。ラ保存バッグを二重にするなど、にんにくの風味が漏れないように気をつけてください。
にんにくの冷凍保存することのメリット
にんにくを冷凍することで、大きなメリットは保存期間が長くなります。あらかじめ、薄皮までむいておくことで冷凍すると、調理の時間が短縮できます。冷凍するまでの手間はありますが、まとめて皮むきをしてしまえば簡単ですし、スライスやみじん切り、すりおろしなどにして1回分ごとラップに包んでおけば、そのまま調理に使えます。
にんにくは加熱すると食欲をそそるいい香りにもなりますが、臭いが強いので、カットするだけでもキッチンに臭いが広がります。冷蔵庫で保存していたら、他のものもにんにくの臭いが付いてしまうということもあります。こうしたことを、冷凍保存することで防ぐこともできます。また成長して芽がでてくるということもなくなります。
すりおろしたにんにくを冷蔵庫で保存しても、変色してしまうことがあります。おろしたばかりのにんにくは白から黄色ですが、数時間たつと酸化して緑色のように変色してしまいます。食べても問題ありませんが、こうした変色をおこさないためにも、冷凍保存がおすすめです。
皮をむいたにんにくの冷凍保存の仕方
にんにくの冷凍保存の仕方で、まとめて作業することで効率よくできるのが、1片ずつバラバラにして、薄皮をむいて、水分をキッチンペーパーでふきとって、冷凍庫にも対応しているフリーザーバッグにいれて冷凍する方法です。このにんにくの下準備までしておく保存の仕方は、使う時にはどんな料理にも使えるので便利です。
臭いが気になる場合は、1片か2片ずつラップに包んで、それをフリーザーバッグにいれることで、冷凍庫の中が、なんとなくにんにく臭がついてしまう、ということを防ぐこともできます。また、解凍して使う時にも、1片ずつ取り出して、ラップを外すだけで、にんにくのフレッシュな香りも保たれた料理に使えます。
切ったにんにくの冷凍保存の仕方
調理する時のにんにくをカットする手間をなくすための、冷凍保存の仕方は、薄くスライスカットをして、1片分ごとラップに包んでフリーザーバッグにいれて、冷凍します。ラップで包む時には、変色を防ぐためにも、スライスしたものを包む時に、ふんわりとではなく、にんにくとラップが密着するように、空気を抜いて包むのがコツです。みじん切りの場合も同様な冷凍の仕方で保存できます。
にんにくをすりおろした場合は、ラップの上に薄く伸ばして板状にして、ラップをかぶせて、フリーザーバッグにいれて冷凍します。この冷凍保存の仕方をしておくと、使いたい時に必要な分をパキッと割って使うことができます。まとめてすりおろした時には、変色を防ぐためにも、手早くラップに包んでしまうようにしてください。
薄い板状にしたすりおろしにんにくは、菜箸をつかって、格子状にくぼみをつけておくと、使いたい時にまっすぐ折れて、より使いやすくなります。
皮をむかずにそのままでの冷凍保存の仕方
にんにくの薄皮をむく手間をかけずに、冷凍保存する仕方もあります。にんにくは丸ごとになっている表面の皮をむき、1片ずつにバラバラにします。ここでついている皮はむかずに、フリーザーバッグに入れて冷凍してしまいます。バッグの中の空気を抜くようにすることに気をつけるくらいで、ラップで1片ずつつつまなくても、皮がラップの代わりになり、香りも皮で包まれたままで保存することができます。
冷凍保存したにんにくの保存期間
にんにくを皮をむいても、むかなくても冷凍保存した場合は、二か月くらいの期間は保存可能です。ただ、風味や冷凍焼けをおこさないためにも一か月くらいで使い切るのがおすすめです。カットしたものや冷凍したものは、丸のものよりも変色しやすくなるので、一か月くらいの期間で使い切るようにしてください。
皮をむいて冷凍したにんにくの解凍の仕方と料理への調理法
薄皮までむいたにんにくを料理に使う時の解凍の仕方は、自然解凍かそのまま調理に使うことです。電子レンジで加熱してしまうと、凍った水分だけが溶けてしまい、ビショビショになり、にんにくの風味もなくなってしまいます。電子レンジを使わずに、フリーザーバッグから使う分だけをだしたら、常温においておき調理に使ってください。
冷凍にんにくを使った簡単レシピ
丸ごと冷凍したにんにくを使った料理でおすすめは、アヒージョです。オリーブオイルと冷凍にんにく、好みの具材があれば、手軽に作れるスペイン料理です。鍋にオリーブオイルを1カップくらいいれて、そこに冷凍庫から取り出して薄皮をむいたにんにくを3~5片いれて、弱火にかけます。エビは下処理をして、水気を切っておきます。マッシュルームなどはそのままで、汚れをキッチンペーパーなどで拭き取っておきます。
にんにくに火が通ったら、塩少々と赤唐辛子のタネをぬいたものを入れてます。そこにエビをいれて、エビが赤く変色してきたら、マッシュルームを加えて2~3分、フツフツとした状態で煮込んで出来上がりです。バゲットにのせて食べてもよいですし、パスタとあえればペペロンチーノのように味わえます。にんにくも、丸のままなので、ホコホコとした食感で食べられます。
冷凍したカットにんにくの解凍の仕方と調理法
カットしてから冷凍したにんにくも、丸ごととのものと同様に、自然解凍かそのまま調理に使ってください。こちらも電子レンジでの解凍はおすすめではありません。炒め物にするなら、凍ったまま、まだ加熱していないオイルの中にいれて、加熱をしてかまいません。すりおろしたものをドレッシングやタレに使うのであれば、常温か2~3時間前に冷凍庫から冷蔵庫に移して、解凍しておくと他の調味料とも混ざりやすくなります。
冷凍したカットにんにくを使った簡単レシピ
みじん切りまたはスライスして冷凍させたにんにくを使った、ほうれん草とベーコン炒めのレシピです。フライパンにオリーブオイルを大さじ1ほどいれて、そこに冷凍庫から取り出した、カットしたにんにく1片分くらいを入れます。そこで弱火で加熱をはじめ、にんにくの香りがしてきたら、ベーコンを加えて中火にして炒めます。ベーコンに火がはいったら、5cm幅くらいに切ったほうれん草を入れて、全体を混ぜて炒め合わせます。
塩とこしょうで味を調えてできあがりです。溶いた卵を加えて、卵とじにしてもよいですし、ニンジンやしめじなどを加えたりしてもよいです。冷凍したまま、切ったにんにくを使う時には、熱いオイルのなかに、冷たいにんにくを入れると爆ぜることもあるので、低温な状態からゆっくりと加熱するようにしてください。
皮つきのまま冷凍したにんにくの解凍の仕方と皮の向き方
にんにくの皮むきは、面倒なイメージもありますが、皮つきのまま冷凍したにんにくなら、使う分を水に1分くらいつけておくだけで皮がむけます。凍っている表面の解凍が進み、するっとむけます。むけにくいものでも、にんにくをつまんで押し出すようにすると、皮が簡単に剥がれます。指先に、にんにくの臭いもつきにくく、簡単に皮むきができます。
にんにくを冷凍せずに調味料としての保存の仕方
にんにくは、常温保存、冷凍保存の他にも、オイルや調味料に漬け込んむ保存の仕方もあります。保存期間も意外と長くなり、漬けたオイルや調味料にもニンニク風味は加わり、美味しい料理作りに活用できます。
にんにくのオリーブオイル漬け
にんにくをオリーブオイルに漬け込むだけという、手間もあまりかけずに保存期間を長くすることができます。保存ビンは熱湯で10分くらい、煮沸消毒して、キッチンペーパーなどの上に伏せておき、自然乾燥させます。または、焼酎などでビンの内側と蓋を丁寧にふいておきます。にんにくは1片ごとにわけて、薄皮までむいておきます。水気がついているようなら、キッチンペーパーでふきとっておきます。
乾燥した保存ビンににんにくを入れて、そこにオリーブオイルを注ぎ、にんにく全体がつかるまで入れます。赤唐辛子を加えても好いです。蓋をしっかりと閉じて完成です。常温での保存が可能です。気をつけたいのは、オイルからにんにくが出ていると、変色しやすくカビが発生することもあるので、常に浸されている状態にします。保存期間は一か月くらいを目途に使いきれる量を保存するようにしてください。
にんにくを漬けたオイルは、炒め物にいつも通りに使うこともできますし、漬け込んだにんにくは、カレーやアヒージョなどを作るときに使うのもおすすめです。にんにくを丸ごとだけでなく、スライスしたもの、みじん切りにしたものでも同じように保存できます。みじん切りにしたものなら、オイルと一緒ににんにくも炒め物に活用できます。カットしたものの方が保存期間はやや短めになり、変色しないように注意してください。
にんにくのしょうゆ漬け
にんにくのオリーブオイル漬けと同じように、清潔な保存ビンに、薄皮をむいたにんにくをいれて、そこにしょうゆを、にんにくがしっかりと浸る量を注ぎ入れます。蓋をしっかりとして、冷蔵庫で保存します。すぐに使っても構わないのですが、冷蔵庫で保存期間をおき時間が経ってから使う方が、にんにくの風味がしょうゆに染み出します。目安の期間としては一か月以上したところで使い始めるくらいで、保存期間は半年くらいです。
しょうゆ漬けで気をつけたいのは、オイル漬けと同様ににんにくが常にしょうゆに浸っている状態を保つことです。空気に触れてしまう部分があると、酸化して変色してしまいます。カットしたにんにくをしょうゆに漬けてもよいのですが、しょうゆの色が濃いので変色具合が分かりにくくなります。しょうゆがつねに表面を覆っているように、使った後はしょうゆを継ぎ足しておくのもおすすめです。
しょうゆ漬けにしたにんにくは、チャーハンを作る時の味付けとして使うと、にんにくが隠し味として効いて美味しくなります。餃子のタネ作りの時に調味料として混ぜ込んだり、焼肉やステーキのタレ、和風ドレッシングなどを手作りする時にも活用できます。
冷凍保存の活用でにんにくを無駄にしない!
にんにくは、料理に使うと深みもでて美味しさもアップする、万能な食材です。大量に購入した時だけでなく、1個を購入しても、一度に使う量は1片か2片ということも多いので、変色させたりカビさせたりする前に、冷凍保存で長期間、使える状態にしてしまうのがおすすめです。にんにくを冷凍保存で無駄にせず、常備して料理に活用してください。