ピーマンの育て方・栽培のコツは?初心者でも失敗しないプランターを使った方法

夏野菜の代表格の1つであるピーマンは、育て方さえ間違えなければ家庭菜園初心者でもプランターで簡単に栽培できる、お手軽野菜でもあります。夏負け予防にも良い健康野菜のピーマンを、この夏プランターで栽培してみませんか?さまざまな料理にも使い勝手が良いピーマンを、家庭菜園初心者でもプランターで簡単に栽培する方法と、収穫まで楽しめるよう栽培に失敗しないための、育て方のコツを紹介します。

ピーマンの育て方・栽培のコツは?初心者でも失敗しないプランターを使った方法のイメージ

目次

  1. 1ピーマンは育て方も簡単なプランター栽培初心者向き野菜
  2. 2育て方が簡単なピーマンってどんな野菜?
  3. 3ピーマンをプランター栽培するための土の選び方
  4. 4ピーマンの育て方を楽にするプランターの選び方
  5. 5種まきでのピーマンの育て方は初心者には不向き
  6. 6ピーマンのプランター栽培に合った苗の選び方
  7. 7プランター栽培初心者でも育て方が簡単なピーマンの品種
  8. 8育て方が簡単でプランター栽培におすすめのピーマンの仲間
  9. 9ピーマンのプランター栽培に欠かせない肥料の選び方
  10. 10育て方を簡単にするプランターへのピーマンの植えつけ方
  11. 11ピーマン栽培の必需品の支柱でしっかり支える
  12. 12プランター栽培初心者でも簡単なピーマンの芽かき
  13. 13ピーマンを初心者でも栽培しやすい高さにする育て方
  14. 14ピーマンのプランター栽培には肥料の追加が不可欠
  15. 15プランター栽培初心者でも簡単な実つきを良くする育て方
  16. 16ピーマン栽培の一番の楽しみの収穫
  17. 17ピーマンのプランター栽培で病害虫を予防する育て方
  18. 18ピーマンのプランター菜園でなるべく農薬を減らす育て方
  19. 19ピーマンのプランター栽培での育て方に適した環境
  20. 20早速ピーマンを栽培してみよう

ピーマンは育て方も簡単なプランター栽培初心者向き野菜

ピーマンは高さが55cm~65cmにもなる、初心者でも育てやすい野菜です。いくつか注意する点はあるものの、基本的な育て方さえ守れば丈夫で育てやすくプランターでも簡単に育ち、長く収穫を楽しむことができます。そんなピーマンのプランター栽培初心者向けの育て方と、病害虫対策や実つきを良くする方法などを紹介します。

育て方が簡単なピーマンってどんな野菜?

ピーマンは中南米原産といわれるナス科の野菜で、唐辛子の辛味成分であるカプサイシンを含まない、栽培品種の事を指します。日本で広く売られているピーマンは、明治時代にアメリカから入ってきたイスパニア種を品種改良したもので、まだ未熟な緑色の状態で売られています。ピーマンも熟せば一般的に赤くなる他、黄色やオレンジ色に変わるものもあります。

ピーマンはビタミンCだけでなく、カロチン(ビタミンA)やミネラル類、食物繊維も豊富に含みます。ビタミン類は完熟したほうが多くなります。またフラボノイドも含んでいるため、ビタミンCが熱に壊れるのを防ぐ効果があることから、簡単にビタミンを豊富に摂れる健康野菜でもあります。

ピーマンは原産地が中南米のため、栽培適温が25℃~30℃と高めの植物です。そのため、ピーマンの苗そのものは4月からホームセンターなどの店頭にも並びますが、家庭菜園初心者が実際に買ってきて植えつけるのは、気温が安定してくる5月に入ってからの定植が望ましい野菜です。ゴールデンウィークを利用して、ピーマンの栽培を始めるくらいがちょうど良いといえます。

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ピーマンをプランター栽培するための土の選び方

プランター菜園初心者がピーマンを栽培するときは、わざわざ自分で一から土を配合せずとも、市販の野菜用の配合土を買ってきて使って問題ありません。初心者が配合土を買うときに注意したいのは、きちんと元肥と呼ばれる肥料分が配合されているかを確認することです。植えつけられたピーマンの苗は、最初は配合土に含まれる肥料を栄養分として使って育つため、確認を怠らないようにしましょう。

もし土も自分で作ってみたいという人がいたら、植え付けの1週間ほど前に、赤玉土6:腐葉土3:バーミキュライト1で混ぜ合わせた後に、用土10Lにつき石灰10gと野菜用の化学肥料を10g~30g混ぜ込んで、植え付けまで土を寝かせてそれぞれを十分になじませて使うと良いでしょう。初心者が扱うには、かなりの量の用土をそれぞれ用意する必要があるため、市販の配合土を利用した育て方のほうがおすすめです。

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ピーマンの育て方を楽にするプランターの選び方

ピーマンは浅く根を張る植物ですが、多湿を嫌う性質があるため、あえて60cm以上の深めのプランターを選んで水はけを良くするのが育て方のコツです。近頃のプランターは、水はけの良さも考慮した形をしていますが、鉢底にただ丸い穴が開いているだけのプランターは避け、底に網を貼り付けてあるものを買うか、鉢底に水はけを良くする鉢底土を、底が見えなくなるまで敷き詰めます。

プランター菜園初心者が初めてピーマンを育てるときは、横長のプランターではなく丸いプランターで1本植えもおすすめです。プランター菜園初心者の場合、もし育て方を間違って失敗しても、被害を最小限で抑えることができます。またピーマンを1本植えで栽培すれば、全体の様子も確認しやすく異常にも気付きやすいため、育て方を失敗する可能性もより低くなります。

ピーマンの、1つのプランターに1本植え栽培のメリットは他にもあります。ピーマンの株同士で争う必要がないため、プランター内の肥料も独占できて健康に育ちやすくなります。きちんと手入れをすれば、プランター菜園初心者でもたくさん収穫できるため、初心者にはおすすめの育て方です。プランターの素材は軽いプラスチック製を選ぶと、重すぎて移動できないことにならないのでおすすめです。

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種まきでのピーマンの育て方は初心者には不向き

ピーマンを種から栽培する方法は、種苗箱と呼ばれる容器を用意し、底に種まき用の土を入れて種をまいていきます。種は一度一晩水に浸して、しっかり吸水させておきます。ピーマンの種が発芽したらポリポットに移植し、定植できる大きさになるまでそのまま育てます。

ピーマンの種からの育て方が初心者に不向きな理由

ピーマンを種から栽培する場合、種まきは2月の下旬に行います。そこから種が発芽して、定植できる大きさに育つまでに70日近くもかかるだけでなく、種をまいた後に表面をビニールなどで覆うマルチングという作業を施して、土の湿度だけでなく温度も18度以上を保つ育て方をする必要があります。上級者でも難しい育て方のため、初心者は苗から育てるほうが確実でおすすめです。

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ピーマンのプランター栽培に合った苗の選び方

ピーマンの苗には、種から育てた実生苗(みしょうなえ)と、丈夫で病気に強い野生種の苗に接ぎ木した接ぎ木苗のの2種類があります。値段は、接ぎ木苗のほうが実生苗の2倍以上の値段で売られていますが、プランター菜園初心者は接ぎ木苗一択です。先に種からの栽培は初心者向きではない、と説明したのも、実生苗は弱くて病気にかかりやすく、より育て方が難しくなっていることも理由の1つです。

ピーマンの苗選びも大切なプランター栽培の育て方のコツ

せっかくピーマンを栽培する以上、より多くの収穫を目指したいものです。そのためには初心者でも育て方が簡単で、病害虫に強くて育ちの良い苗を選ぶ必要があります。長く収穫を続けるためにも、接ぎ木苗の中でも特に健康に育ってくれる苗を買いたいものです。ピーマンの品種も大切ですが、育て方が簡単な丈夫な苗は、どう見分ければ良いのでしょうか?

プランター栽培初心者でもわかりやすいピーマンの苗の選び方

ピーマンの苗の中でも、こんな実をつける品種が欲しいと思っているのであれば、通常はその品種の中から良い苗を選べば問題ありません。ですが、プランター栽培初心者が初めて苗を選ぶ場合、品種の他にもう1つ確認したいことがあります。それはそのピーマンの品種が、病気に強いかどうかです。もしそのピーマンの苗が病気に強ければ、苗に付いているタグに『○○耐病性』と書かれています。

例えば『PMMoV L3型耐病性あり』といったように書かれています。書かれている内容は、初心者にはわけのわからない呪文のような言葉ですが、何かの病気に対して耐性があるのだな、と理解しておけば十分です。なぜなら、初心者にとって大切なことは専門用語の勉強ではなく、いかに健康に育ってくれる苗を買うかということだからです。病気に耐性のある苗のほうが収穫にたどり着ける、と覚えておきましょう。

品種が決まったら、いよいよ本格的な苗選びです。初心者でもプランター栽培しやすいピーマンの良い苗は、葉と葉の間が狭く支柱なしでもしっかりと立てる茎の太さがあり、花芽をつけ始めている苗を選びましょう。さらに根元に子葉と呼ばれる双葉がついていて、下の葉まで緑が濃くつやのある葉をつけ、ポットの下の穴を覗いてみて白い根をしているのが良い苗です。

ただしまだ4月の早い時期から売られている苗は、プランター初心者はまだ手を出さないほうが間違いがありません。4月の早い時期に出回る苗は、まだ小さくて定植に向かない株が多いためです。そのため定植できるまで成長するのを待つ必要があり、まだ寒暖の差が大きい4月のうちに寒さに当たって枯れてしまうこともあります。なのでピーマンの苗は、4月下旬のゴールデンウィークのころに買うのがおすすめです。

もう1つプランター栽培初心者が気をつけたいのは、花芽はつけていても定植できるくらいに苗が生長している証拠ですが、花がすでに実になっている苗は避けましょう。実をつけているピーマンの苗は、すでにポットの中で老化が始まっています。そのため、収穫までこぎつけても期間は短くあっという間に終わってしまうため、せっかく正しい育て方をしてもがっかりすることになるので、きちんと確認しながら苗選びをしましょう。

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プランター栽培初心者でも育て方が簡単なピーマンの品種

ゴールデンウィークのころになると、ピーマンの苗もたくさんの種類が揃っています。良い苗の選び方でも紹介したように、病害虫に強い品種選びも良いのですが、せっかくなので定番の品種から目にも楽しめる品種までしょうかいしましょう。

家庭菜園の定番のピーマンの品種

「京みどり」は生育が旺盛で勢いが強く、収穫量も多いのが特徴の品種です。また品種の性質として生育が旺盛ながらも枝が垂れ下がりにくいため、枝の誘引がしやすく樹形を整えやすい育て方の簡単な品種です。果肉は薄めで柔らかく、食味も良い定番品種です。

「京ひかり」は耐病性があり、夏から秋にかけて収穫できる品種です。「京みどり」と比べるとやや生育は控えめですが、それでも良く育ち枝も垂れ下がりにくいため、枝の誘引のしやすさと樹形の整えやすさは「京みどり」と変わりません。他のピーマンの品種と比べて耐寒性があり、気温が下がり始めても実の太りが良く品質も良いのが特徴です。実は緑が濃くてつやも良く、育て方も簡単で収穫期の長いおすすめの品種です。

美味しさで選ぶピーマンの品種

子供がピーマン嫌いで、なるべくなら苦くない品種が良い、という人には「ピー太郎」という品種はどうでしょうか?形が細長いので唐辛子っぽくも見えますが、ちゃんとピーマンの品種です。実は緑が濃くてつやも良く、味も苦味やピーマンの青臭さが少なくて果肉が厚いのが特徴です。実が細長い分、中には種がぎっしり詰まって見える見た目のかわいい品種です。

見た目でも楽しめるカラーピーマンの品種

いわゆる「パプリカ」に当たる品種です。パプリカは完熟させてからの収穫のため、元々実にヒビの入りやすいデメリットがあります。そんな中、「フルーピーイエローEX」は品種改良でヒビの発生率を大きく下げた品種です。耐病性もある品種で他のパプリカの品種と比べて成長力もあり、収穫量が多い育て方も簡単なパプリカの品種です。

パプリカの強みは、完熟してから収穫することです。そのため一般的な緑のピーマンと比べて青臭さもなく、甘味があるので子ども受けも良い品種です。完熟することで栄養価も高くなり、ビタミンA・Cも通常のピーマンよりも多く含みます。ピーマン嫌いの子供でも、栽培から楽しむことができるのも、パプリカの特徴といえます。

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育て方が簡単でプランター栽培におすすめのピーマンの仲間

「ししとう」もれっきとしたピーマンの仲間です。プランターでも良く育つので、家庭菜園初心者でもおすすめの野菜です。実は唐辛子の仲間としては小ぶりなほうですが、実つきが良いためほぼ毎日収穫できるのが特徴です。実は鮮やかな緑色でつやが良くやわらかで、炒め物や焼き物、天ぷらと料理の使い勝手の良さも魅力です。

唐辛子の代表格「鷹の爪とうがらし」も、家庭菜園初心者でも簡単に育てられるおすすめ品種です。実は穂のようにまとまって、上に向かってつきます。赤くなった実から収穫していき、最後にほとんどの実が赤くなったら抜き取って、風通しの良い場所に逆さに吊るして干します。実が十分に乾燥したら缶やビンに入れて保存し、辛味調味料として活躍してくれます。

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ピーマンのプランター栽培に欠かせない肥料の選び方

ピーマンに限らず、野菜を育てるときには肥料が必要になります。植え付けの配合土に肥料が含まれているものを選ぶようにしても、後々追肥という形で肥料を上げる必要性が出てきます。ここではそんな肥料の基礎知識を紹介します。

ピーマンの肥料には化成肥料と有機肥料がある

化成肥料とは、原料となる鉱物や岩塩、空気中の窒素ガスなどの自然界に存在する無機質を中心に、科学的工程を経て作られた肥料です。基本的には、水に溶けさえすれば根が養分として吸収できるため、すぐに効果が現れるのが特徴です。肥料の三要素であるチッソ・リン酸・カリのうちの1つの栄養素だけを含む『単肥』や、三要素を目的別に配合バランスを変えた『複合肥料』など、手軽で扱いやすい肥料です。

有機肥料とは、動物性や植物性の有機物を原料とした肥料です。骨粉や魚かす、鶏糞や油粕といった単一の原料からできたものや、腐葉土やぼかしのように数種類の有機原料を混ぜ合わせたり発酵させたものもあります。土の中の微生物に分解されることで、初めて根から養分が吸収できるようになるため、効き目が穏やかで長く効果のある緩効性が特徴です。土をフカフカにする効果もあります。

ピーマンに向くのは化成肥料と有機肥料のどちら?

ピーマンには、化成肥料でも有機肥料でもどちらでも問題はありません。扱いやすさでいえば化成肥料になりますが、配合土の中の微生物の中にはピーマンに有益なものもいるため、彼らのえさ用として有機肥料を与えるのも正しい育て方です。有機栽培にこだわるのであれば、有機肥料一択となります。

ピーマンに化成肥料を与える育て方の注意点

もしあなたが化学物質にアレルギーを持っているのであれば、化成肥料は避けたほうが無難です。必ずというわけではありませんが、まれに化成肥料で育てた野菜でも化学物質アレルギーが出ることがあるからです。根から吸収された化成肥料は、実にも多く集中し化学物質が蓄積されていくことがあります。通常は問題ない範囲でも、アレルギーをもっている人は発症することがあるので要注意です。

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育て方を簡単にするプランターへのピーマンの植えつけ方

ピーマン栽培に必要な、土もプランターもピーマンの苗も揃ったところで、いよいよ植え付けを始めましょう。横長のプランターを使う場合は、ピーマンの株間を20cm以上と記載する本も多いですが、露地植えでも理想は45cm~60cmと広くとりたい野菜です。わき芽を利用して整枝をして実つきを増やす育て方もあるため、使うプランターは横長タイプよりも深さ30cm以上、容量25L以上の、1株植え用のプランターがおすすめです。

プランターの底に水はけ用のネットがついていない場合は、鉢底土を底が隠れるくらい入れてから配合土を入れます。水やりようのスペースとして、プランターのふちから2cm低いところまで土を入れ、苗を植えつけるための穴を鉢の中心に掘ります。ポット苗は植え付け前にしっかり水を吸わせておき、土を崩さないようにポットから抜いて掘った穴に入れます。

ピーマンの苗は少し浅めに植え、周りの土を寄せたら根元を軽く押さえて安定させます。その後水が花にかからないように気をつけながら、なるべく苗の根元に鉢底から水があふれるまでたっぷりと与えます。根が土にしっかり張るまでの支えとして、割り箸などで仮の支柱を立てて、麻紐などで緩めに8の字型にくくりつけ誘引します。

ピーマンの苗を植え付けた後は、水やりのときに土の跳ね返りを防ぐために敷き藁をすると、葉が健康に育ち病気予防にもなります。新聞紙を強いても代用になるので、藁を手に入れるのが大変という人は試してください。水やりは土が乾いたらあげるようにします。ピーマンは水は好きですが、多湿は嫌う上病気にかかりやすくなるので、雨の当たらない場所で管理しましょう。

5月に入っても時々寒い日もあります。ピーマンは寒さに弱い野菜なので、不織布やビニールのトンネルで覆っておくと寒さ対策だけでなく、風除けや遅霜対策にもなるのでおすすめです。梅雨寒のころにも有効な上、ピーマンは花に水がかかると落ちて実がつかないので、雨除けとしても有効なおすすめの育て方です。

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ピーマン栽培の必需品の支柱でしっかり支える

ピーマンの苗は、成長に合わせて整枝していきます。そのときピーマンの株を支えるだけでなく、樹形を整える手助けをしてくれるのが支柱です。プランター栽培初心者でも簡単にできる、支柱に合わせて整枝していく方法と、そのメリットを紹介します。

ピーマンをプランター栽培初心者でも栽培しやすい形にする育て方

ピーマンは苗の成長に合わせて、茎と葉の付け根の間からわき芽を出してきます。トマトのような野菜ではわき芽は見つけ次第摘んでいくものですが、ピーマンの場合は最初の花である一番花が咲くまで待ちます。ピーマンは一番花が咲くと、その植えで2つに枝分かれする性質を持っています。一番花が咲いたら、花のすぐ下のわき芽を残して、その他の一番花の下のわき芽も葉も全てとり除きます。

ピーマンは、一番花の下の余分なわき芽や葉を残したままにしておくと、横枝が密生してしまい良い枝に成長しなくなってしまいます。そのため一番花の下の余計な芽や葉はとって、できるだけ株の下をすっきりとさせます。残したわき芽は、なるべく45度~50度の角度になるように、支柱を使って固定します。横に伸びた枝には、すぐに落ちたり小さいまま終わってしまう実しかつかないので、角度をつけて固定しましょう。

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プランター栽培初心者でも簡単なピーマンの芽かき

ピーマンの芽かきは、基本一番花がついた後の整枝のときのみで、後は放置しておいても問題ありません。ただし、成長するに従って枝葉が密生して風通しや日当たりのバランスが悪くなったときには、色の悪い葉や勢いのない枝を中心に間引いてあげます。トマトのように頻繁に芽かきをする必要がない点も、ピーマンが初心者向きの育て方が簡単な野菜である理由です。

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ピーマンを初心者でも栽培しやすい高さにする育て方

ピーマンは基本、最初の整枝の後はほったらかしでも問題なく育ちます。ただし、育てるスペースに対して大きくなりすぎた場合は、枝の先を摘む摘心をしてそれ以上上に伸びないようにします。枝が伸びなくなれば新しい花芽がつきにくくなるため、実つきの悪くなった枝を切って勢いのあるわき芽に更新する方法もあります。

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ピーマンのプランター栽培には肥料の追加が不可欠

ピーマンは収穫期が長いこともあり、プランター栽培での追肥は不可欠です。ピーマンの苗を植えつけて2週間後から、追肥を行うようにします。1週間に1度の割合で、水やりをかねて液体肥料を上げると即効性が高く手間がかからないので、初心者向きの追肥の方法といえます。固形肥料の場合は2週間に1回、1株につき5g~10gほどを、根元全体にまくようにして与えるようにします。

このとき注意したいことは、肥料の三要素であるチッソ(N)・リン酸(P)・カリ(K)の配合バランスです。チッソが多すぎると葉ばかり茂って実つきが悪くなります。そのため実つきを良くするリン酸を多く含む肥料を選ぶようにしましょう。肥料の袋やケースに三要素の配合比が書かれているので、チッソよりもリン酸を多く含む肥料を選びましょう。

プランター栽培初心者は肥料のやりすぎに注意

いくらピーマンに追肥が必要といっても、肥料をやりすぎると肥料焼けといって根が傷んでしまいます。そのため追肥は、肥料の説明書きに沿って与えるようにします。扱いやすい液肥も一時的に土中の肥料分が多くなるため、ごくまれに肥料焼けを起こすことがあります。また先にも説明したように、化学物質にアレルギーのある人は、有機栽培にこだわりましょう。

有機肥料は緩効性のため肥料焼けを起こしにくいだけでなく、さまざまな原料を使っているために微量ミネラルの補給にも向くメリットがあります。化成肥料の場合は三要素のみの配合も多いため、肥料切れと肥料過多の両方を防ぎたいときには、有機栽培にこだわるのもおすすめです。

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プランター栽培初心者でも簡単な実つきを良くする育て方

ピーマンの実つきを良くする育て方のコツは、いくつかあります。まずは先にも説明したとおり、元肥の入った配合土で植えつけることです。植えつけた苗が元気に育つのを助け、しっかりとした力強い株に成長します。実をつけるためにも、株が丈夫で元気に育っていることが大切なのはいうまでもありません。

ピーマンの株の整枝も大切な作業です。実に行くはずの養分を他の枝葉にとられるのを防ぐだけでなく、病害虫の予防にも効果的です。支柱で枝を支えるときに角度を45度~50度にすれば、早くに実が落ちるのを防げる結果、収穫量も多くできる育て方です。もちろん実をつけ続けるための栄養補給として、追肥とその栄養成分の配合バランスが大切なことも説明したとおりです。

他にもピーマンの収穫期を長くする、育て方のコツがあります。それは一番花が実になったら、1cm弱の小さいうちに実をとってしまうことです。ピーマンの一番花が実になるころは、まだ苗が成長途上のため、株の充実の妨げになるためです。もったいないと思わずに、今後の収穫を楽しむためにも取り除くようにしましょう。

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ピーマン栽培の一番の楽しみの収穫

株も充実し花も終わって実がなり始めたら、いよいよ家庭菜園の醍醐味でもあるお待ちかねの収穫です。ピーマンの実の、ヘタの上の部分を園芸バサミを使って切り取ります。ピーマンは追肥を定期的に行い、きちんと手入れを続けていれば、5月に植えつけた株でも10月ごろまで収穫を楽しむことができます。

ピーマンの収穫期は台風の季節とも重なります。ピーマンは夏の暑さには強いものの、台風の強風で茎が折れてしまったり、雨で花が落ちてしまうことがあります。支柱でしっかり枝を支えるだけでなく、家の中に非難させたり風雨除けに板などで覆うなどして保護しましょう。プランター栽培ならではの移動可能という利点を使って、ピーマンの株を台風の強風と強い雨から守ってあげましょう。

ピーマンをより多く長い期間収穫する育て方

ピーマンの収穫期を迎えたときにも、長く収穫を続けるための育て方のコツがあります。それは実の大きさが6cm~7cmの大きさになったら、すぐに若取り収穫することです。放っておくと完熟して赤や黄色に色付きますが、その分余分にエネルギーが消費されてしまうだけでなく、実を熟させると株の実つきが悪くなる性質があるためです。そのため実は早めに収穫したほうが、より長く収穫を続けることができるおすすめの育て方です。

収穫期も終わりが近づいたら、あえて実を熟させて味の違いを楽しんでみるのも良いでしょう。私たちが通常ピーマンと呼んで食べているのは、また未熟な育ちきっていない実です。ピーマンも熟せば、赤や黄色といった品種ごとの色付き方をします。青臭さもなくなり甘味が増すだけでなく、栄養価も高くなり料理の彩りにも向くので、ぜひ一度試してみてください。

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ピーマンのプランター栽培で病害虫を予防する育て方

できるだけ病害虫に強い苗を選んでも、育て方を気をつけても、せっかく育ててきたピーマンの苗が病害虫の被害にあってしまうことがあります。主な病害虫にはどんなものがあって、どんな対策をとったらいいのか、病気と害虫それぞれ分けて紹介します。

ピーマンのプランター栽培で発生しやすい病気

ピーマンは収穫期が長い反面、病気の種類が多い野菜でもあります。病気の症状は葉や芽や茎だけでなく、花や実のほか根元にも現れます。見た目ですぐわかる症状としては、葉や芽が縮れたりして変形する場合や、斑点や葉の色がおかしくなるもの、日中しおれたり実に斑点が出たりカビが生えたりするなど、さまざまな症状があります。

ピーマンの病気には、ウイルス性・細菌性・カビによるものの3種類に大別できます。ウイルスによる病気ではモザイク病が有名です。アブラムシによって媒介され、主に葉にデコボコのモザイク模様が出る他、実に症状が出ることもあります。ピーマンのウイルス病は、害虫による媒介でかかるため、定期的にピーマン用の害虫駆除のための農薬を散布する必要があります。

ピーマンの細菌性の病気には、青枯病や軟腐病などがあります。細菌性の病気の特徴は、土や傷口を通して伝染性があることです。そのため害虫駆除だけでなく、手入れに使う道具も煮沸消毒をするよう心がけましょう。青枯病は日中は茎の先がしおれて、夜になると元気になるのを繰り返します。農薬での治療が可能ですが、チッソのやりすぎでかかりやすくなるので、追肥の肥料成分には十分注意しましょう。

ピーマンのかかる病気で最も種類が多いのが、カビが原因の病気です。ウドンコ病や疫病、灰色カビ病などがこれにあたります。チッソ肥料のやりすぎや水やりのときの跳ね返った土の付着、日当たりや風通しの悪さなどの環境面が発病の原因になるものが多いです。いずれも農薬で治療できますが、気付くのが遅れると株全体へ広がりやすく、初心者では悪化するまで気付きにくいものもあります。

ピーマンのプランター栽培で発生しやすい害虫

ピーマンにつきやすい害虫には、定番のアブラムシの他、実に穴を開けて中から実を食べるタバコガ類、葉を食べてしまう背中にたくさんの黒い斑点があるテントウムシダマシ類など、野菜に直接被害があるだけでなく病気も媒介するため、早めの農薬散布で防除します。中には葉の裏につくハダニ類のような害虫もいるため、葉の裏までしっかり殺虫します。

ピーマンのプランター菜園でなるべく農薬を減らす育て方

ピーマンの病害虫の多さと農薬散布の多さに、ちっとも初心者向きじゃないじゃないか、と思った人もいることでしょう。確かに全てを防ごうと思うと、ことあるごとに農薬をまく必要がある野菜に見えます。ですが、育て方ひとつでこういった病害虫は減らすことが出来ます。

基本的な育て方の、水やりのときの土はね防止に敷き藁などをする、水をやり過ぎない、肥料のやり方を間違えない、日当たりと風通しを良くして育てるといったことを守るだけで、病害虫の発生率はぐんと下がります。丈夫な株になれば、自然と病害虫にも強くなるのです。他にも病害虫の発生率を下げる方法があります。それが次に紹介する「コンパニオンプランツ」を使った育て方です。

初心者でも簡単なコンパニオンプランツを使った育て方

「コンパニオンプランツ」とは、一緒に育てると病害虫を防いだり、味を良くする効果のある植物を指します。ピーマンの場合は、土壌を肥沃にするマメ科の野菜や、病気を防ぐユリ科の野菜、害虫を防いでくれるシソ科の野菜と相性が良いです。害虫予防の定番のマリーゴールドもおすすめです。

「コンパニオンプランツ」でも、なるべく育て方が近いもの同士を組み合わせたいものです。丈夫で収穫期の長いニラや、見た目にも華やかになるマリーゴールドと寄せ植えにしても良いでしょう。寄せ植えにする分、一緒に植える植物の肥料も必要になりますが、水やりや肥料の配合はピーマンに合わせて問題はありません。ニラは花芽が出やすくなるので、葉が伸びてきたら収穫すれば長く楽しめます。

ピーマンのプランター栽培での育て方に適した環境

プランター栽培と露地栽培では、当然さまざまな点でピーマンの生育環境が異なります。水や肥料の施し方も、露地栽培とプランター栽培でははっきりとした違いがあります。プランター栽培だからこそ気をつけなければいけない点を、まとめて紹介します。

ピーマンに合わない環境で栽培すると奇形果ができる

ピーマンの実の形は、その株の『現在の』状態をよく反映します。すぐに落ちてしまったり、実が曲がったり、ひびが入ったりしていませんか?ピーマンの実がいつもとおかしいと思ったら、ピーマンからの、あなたへの合図である可能性が高いです。ピーマン自身の性質として、奇形果ができやすい実の位置や季節もありますが、まずは健康状態を確認しましょう。

ピーマンのプランター栽培で奇形果にならない育て方

ピーマンの奇形果を見つけたら、まずはちゃんと日当たりと風通しの良いところに置いているかを確認しましょう。もし土が乾ききっていたら、高温乾燥が疑われます。きちんと適切な水やりを行いましょう。もちろん肥料が多すぎても少なすぎてもいけません。肥料の状態を確認するときは、花が落ちていたり花の中央の雌しべが雄しべより短かい場合は肥料不足の合図です。リン酸系の肥料を追肥しましょう。

ピーマンの実がつきすぎていても奇形果になります。消費と収穫のバランスが悪いときは、摘果をして株の負担を軽くしましょう。より長い期間収穫を楽しむためにも、余分な実は小さいうちに摘み取ります。株が茂りすぎている場合には、余分な枝葉を取って日当たりと風通しを良くしてあげると、単に奇形果の発生を防ぐだけでなく、病害虫の被害も防ぐことができます。

秋口に1日の寒暖差が大きくなってきたら、ビニールなどで保温してあげましょう。そのままにしておくと、ピーマンが子孫を残そうとして、実を裂けやすくして遠くに種が飛ばしやすいように、実にヒビが入りやすくなります。こういったピーマンが元からもつ性質でできる奇形果もあるため、完全に奇形果を防ぐことはできませんが、育て方を間違っていないかの確認はきちんと行ったほうが、長く収穫を楽しめます。

ピーマンの連作障害を防ぐ育て方

ピーマンやトマト、ジャガイモといったナス科の野菜は、同じ場所で栽培を続けると連作障害と呼ばれる生育不良が起こりやすくなり、病気にもかかりやすくなります。プランター栽培の場合は、収穫が終わったらプランターを良く洗い流し、新しい配合土を使って育てるようにしましょう。接ぎ木苗は連作にも強いほうですが、古い土は肥料切れも起こしているため、新しい土に入れ替えたほうが健康に育てることができます。

早速ピーマンを栽培してみよう

ピーマンはちゃんと管理して育てれば、プランター栽培初心者でも買うのが馬鹿らしく感じてしまうくらい、たくさんの収穫を楽しめる野菜です。ゴールデンウィークの暖かい陽気の中で、ピーマンとコンパニオンプランツの寄せ植えでも楽しんでみてはいかがでしょうか?見た目にも食卓にも嬉しいピーマンのプランター栽培を、あなたもぜひ楽しんでみてください。

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