干し芋を食べ過ぎた場合のデメリットは?栄養素・効果的な食べ方も紹介

干し芋は体に良いのか悪いのか、疑問に思ったことはありませんか。干し芋は少量であれば健康にとても良い食品です。この記事では、干し芋の栄養素や健康的に摂取する方法について解説しています。あなたも間食に干し芋を取り入れてみませんか。

干し芋を食べ過ぎた場合のデメリットは?栄養素・効果的な食べ方も紹介のイメージ

目次

  1. 1干し芋とはどんな食材?
  2. 2干し芋の栄養素と効能
  3. 3干し芋を食べすぎた場合のデメリット
  4. 4干し芋の食べ過ぎによるデメリットを回避する方法
  5. 5干し芋の食べ過ぎによるデメリットを理解して効果的に食べましょう

「干し芋って体に良さそうだけど、本当のところどうなんだろう?」
「干し芋ダイエットって聞いたことある」
「干し芋は甘いから太るんじゃない?」
このように干し芋に関して、いろいろな疑問があるのではないでしょうか。そもそも、干してある食品というものは、干す前に比べて、あらゆる栄養素が凝縮されていると言われています。となると、糖質やカロリーなどが気になります。


この記事では、干し芋を、食べ過ぎた場合のデメリットについて詳しく説明していきます。デメリットだけでなく、メリットも合わせて解説しましょう。干し芋は栄養素も豊富なのでその点も解説します。


この記事を読んでいただければ、干し芋を食事や間食に取り入れるデメリットとメリットが理解できるようになるでしょう。


干し芋は、食べ過ぎなければ、とても優秀な食品です。デメリットをよく理解して、ダイエット中のおやつや、筋トレのための間食などに取り入れましょう。

干し芋とはどんな食材?

干し芋は、かつて生のサツマイモを干して作っていました。その後、煮て干す、という手法が使われるようになりました。現在の、蒸して干す方法が確立したのは、明治25年頃のことです。


使われるサツマイモの品種は、かつてはタマユタカが主流でしたが、現在ではベニハルカが主流です。


干し芋の制作過程を紹介しましょう。


畑で収穫されたサツマイモをまず、1ヶ月ほど熟成させて糖度を上げます。次が、選別、洗浄を経て、60~90分かけてゆっくりと蒸しあげる工程です。熱いうちに皮を剥き、繊維に逆らわない方向でスライスします。


スライスした蒸しサツマイモを、1週間かけて天日干しをして、店頭に並ぶ干し芋の完成です。


干し芋は、もともと栄養豊富で甘いサツマイモから作られます。その結果、干し芋は、栄養も甘さも濃縮され、とてもおいしい食材です。

干し芋の栄養素と効能

干し芋は、とても栄養豊富な食品です。食べ過ぎればデメリットもありますが、適量摂る分には効能も豊かで、ダイエット中や筋肉を作っているときにも優秀な間食になります。


GIというものをご存知でしょうか。GIとは食後の血糖値上昇を表す指標で、グライセミック・インデックスの略です。


GIは、食品に含まれる糖質の吸収度を示します。摂取後、血糖値が急激に上がり、インシュリンの分泌を高める食品は高GIです。こういった食品はいわゆる太る食品になります。


ブドウ糖をGI100とした場合、GIが70以上のものが高GI食品 56~69のものが中GI食品 55以下のものが低GI食品とされています。干し芋は低GI食品に分類されるため、糖質源としては優秀であると言えるでしょう。

成分干し芋100g当たりに含まれる量
カロリー303kcal
炭水化物66g
カリウム980mg
食物繊維5.9g
ビタミンB0.68mg

炭水化物

炭水化物は、脂質・タンパク質と合わせて三大栄養素と総称されます。炭水化物は、脳と内臓を含む体を動かす際の、主なエネルギー源として使われる大事な栄養素です。


炭水化物は体内消化できる糖質と、消化されない食物繊維に分けられます。エネルギー源として使われるのは、糖質です。


糖質には単糖類、二糖類、多糖類があり、ブドウ糖・果糖は単糖類、ショ糖や乳糖は二糖類です。多糖類には難消化性のものもありますが、エネルギー源として使われるのはもっぱらデンプンでしょう。


芋類は甘みのある、単糖類・二糖類も多く含みますし、デンプンはその主成分と言えるほど含みます。


干し芋の糖質は白米と比べ、だいぶ高くなっています。食べ過ぎには注意してください。


出典:炭水化物 / 糖質|厚生労働省
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-018.html

カリウム

カリウムは動物の体に必要なミネラルの一種です。細胞の浸透圧を調整します。また、神経の伝達にも関わり、体内のpHバランスを保つ作用もあり、とても大切な物質です。


さらに、カリウムはナトリウムを体外に出す作用もあるので、塩分の摂り過ぎを調節します。


カリウムが不足すると、体は、食欲不振・脱力感・筋無力症・不整脈・精神障害などの不調に見舞われます。干し芋はこのカリウムを多く含んでいます。


出典:カリウム|厚生労働省
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html

食物繊維

食物繊維とは、食物に含まれる炭水化物のうち、人の消化酵素で分解できない物質です。


たくさんの種類があり、水溶性ではない不溶性食物繊維と、水溶性の水溶性食物繊維に大きく分けることができます。


不溶性食物繊維にはキチン・キトサン・セルロース・ヘミセルロースなどがあり、水溶性食物繊維にはペクチン・アガロース・アガロペクチン・グルコマンナンなどがあります。


食物繊維は、便通を整えるためには欠かせません。また、余分な脂質、糖。ナトリウムなどを吸着して排出する働きがあるので、肥満や糖尿病・脂質異常症・高血圧症などの生活習慣病の予防・改善に効果があるとみられます。


通常の食生活では、食物繊維が過剰になることはまずありませんが、サプリメントなどで大量に摂り過ぎると、大切なミネラルなどの吸収を妨害することもあるので、注意してください。


干し芋にはこの食物繊維が多く含まれています。


出典:食物繊維|厚生労働省
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-016.html

ビタミンB

ビタミンBとは、ビタミンB1、B2、B6、B12、葉酸、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、の8種の物質を指します。


ビタミンBはエネルギー代謝に深く関わる補酵素です。ビタミンBが不足していると、炭水化物、タンパク質、脂質を食べても、エネルギーに変換することができなくなります。


中でもビタミンB6は、アミノ酸再合成に必要な補酵素で、美しい肌や髪を作るのに欠かせません。このビタミンB6を干し芋は多く含んでいます。


出典:ビタミンB6|厚生労働省
参照:https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c03/08.html

干し芋を食べすぎた場合のデメリット

干し芋が栄養豊富な食品であることはお判りいただけたでしょう。とはいえ、干し芋は高カロリーで高糖質であるというデメリットも持ちます。


カロリーや糖質だけでなく、栄養があるということは摂り過ぎることで栄養過多になり、なにか体に悪いということはないのでしょうか。


ここからは、干し芋を食べ過ぎた際のデメリットについて解説していきます。

食物繊維の過剰により下痢・便秘を引き起こすことがある

食物繊維の摂取不足では、腸内の有害物質を排出できないため、腸内環境が悪化します。体内に毒物が溜まるため、大腸がんの発症リスクになるとも考えられています。排便がスムーズにできないため、痔や便秘の原因ともなります。


一方で過剰摂取もまた問題となります。食物繊維の摂り過ぎは軟便や下痢を引き起こすでしょう。この場合、ミネラルなどの吸収を阻害する可能性もあります。


食物繊維の過剰摂取で、便秘がさらに悪化するケースもあります。一般的な弛緩性便秘では、食物繊維による便通の改善は見込めますが、けいれん性便秘では悪化させます。けいれん性便秘は腸が過敏なため起こるので、腸への刺激が多くなると便秘もひどくなる理屈です。


食物繊維の摂り過ぎで、腸が異常を起こすというデメリットを知っておきましょう。

糖質の過剰摂取で太る原因になりかねない

干し芋には多くの糖質が含まれています。口から摂取した糖質のうち、エネルギーとして使われなかった分は、中性脂肪として体に蓄えられます。


まず、余剰の糖質は、いったんグリコーゲンになります。グリコーゲンは貯蔵形態です。それでも余剰の糖質は、脂肪酸合成の材料となり、つまり中性脂肪合成が行われます。このように体に脂肪が蓄えられるわけです。


干し芋を食べ過ぎると糖質の過剰摂取となり、太る、という大きなデメリットがあります。

高カリウム血症のリスクがある

干し芋はカリウムを多く含むため、食べ過ぎると高カリウム血症になるリスクが上がるデメリットがあります。


高カリウム血症とは、血液中のカリウムが異常に増加した状態です。本来、腎不全や、糖尿病性ケトアシドーシスなど体が酸性に傾いたとき、外傷など細胞がたくさん破壊された場合、薬剤の副作用で起こります。


一方で、干し芋などカリウムを多く含む食品を食べ過ぎることでも発症する可能性は否定できません。


高カリウム血症の症状としては、四肢の筋力低下が挙げられます。そのほかの筋肉の働きも抑えてしまうので、心臓のような臓器にも異変を起こす可能性があります。


適量であれば、ナトリウムの排泄を促しす、カリウムが豊富な干し芋の摂取も、過剰になればこのようなデメリットがあります。

干し芋の食べ過ぎによるデメリットを回避する方法


ここからは、干し芋の食べ過ぎによるデメリットの回避について解説していきます。デメリットよりもメリットが多ければ、おいしい干し芋を楽しむことが可能です。

1日の摂取量を少量にする

そもそも、過剰摂取が干し芋を食べるデメリットの元です。1日の摂取量を少なくしましょう。少量であれば、栄養バランスの良い干し芋は、理想的な食品です。


かつて干し芋は保存性を上げるためかなり乾燥させていましたが、現在ではおいしさを優先させた結果、しっとりしたものが販売されています。その結果、カビやすくなるというデメリットが出てしまいました。


封を開けたら急いで食べなくては、と焦る必要はありません。1枚ずつ、ラップに包み、短期なら冷蔵、長期なら冷凍で保存しましょう。こうすれば、少しずつ食べることが可能です。


1日の摂取量は1~2枚にしましょう。100gで303Kcalですから、40g程度が理想です。

食事の前に少量食べる

干し芋は、よく噛まないと食べられない食品です。これはデメリットではなくメリットでしょう。食前によく噛んで少量の干し芋を食べると、満腹中枢を刺激して、食事の際に食べ過ぎを防げます。


食事の20分前に、少しの干し芋をよく噛んで食べてみましょう。

午前もしくは昼間に食べる

干し芋は糖質を多く含むので、体重増加につながるという摂取の上でのデメリットがあります。しかし、食べる時間帯を工夫することで、このデメリットを、ある程度回避できるかもしれません。


夜、寝る前に食べるのは絶対にやめましょう。体重増加に直結します。


午前中か午後、間食に少量食べるようにしましょう。スナック菓子を食べるよりは、はるかに栄養バランスが良いのでおすすめです。

よく噛んで食べる

干し芋は、栄養豊富な食品です。ですが、食べ過ぎると、体に悪いというデメリットがありました。


食べ過ぎないためには、よく噛むことが肝心です。よく噛むことによって、満腹中枢が刺激され、少量でも満足できます。

干し芋の食べ過ぎによるデメリットを理解して効果的に食べましょう


干し芋の、栄養や食べ過ぎのデメリットについて解説いたしましたが、いかがでしたでしょうか。干し芋が栄養バランスの良い食品であること、摂取するにはメリットとデメリットがあることがおわかりいただけたでしょう。


干し芋はおいしくて、少量であれば健康的な食品です。食べ過ぎによるデメリットを理解して、日常の間食に加えてみませんか。

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