2018年08月08日公開
2024年07月28日更新
除湿機の電気代は安いか高いか調査!パナソニック・コロナなどを比較!
除湿器は夏のジメジメとした湿度の高い時期に必要不可欠な電化製品です。湿度が高い部屋は、ただ単に不快なだけでなく、カビ菌や雑菌などが繁殖し易くなり、衛生的にも良くありません。ただ、除湿器を使う上で気になるのが電気代です。また、除湿器には大きく分けてコンプレッサー式とデシカント式があり、それぞれ除湿機能が異なり、電気代に関してもそれぞれに違いがあります。そこで今回は、「除湿機の電気代は安いか高いか調査!パナソニック・コロナなどを比較!」と題しまして、除湿器の電気代について詳しくお伝えしていきます。
除湿機を使う時に電気代が気になる!
除湿器は夏のジメジメとした時期に欠かせない電化製品です。部屋の湿度が高くなると、ただ単に不快なだけでなく、カビ菌や雑菌が繁殖し、衛生的にも良くありません。また、健康面に於いても、様々な病気の原因に繋がります。湿度が高い部屋での除湿器の効果は、実際に使用して気付くことが多いと言えます。ただ、除湿器を使う上でどうしても気になるのが電気代でしょう。今回は、除湿器の電気代について詳しくお伝えしていきます。
除湿器を使く上で最も期待できる機能と言えば除湿効果です。この除湿効果に関しては後程詳しくお伝えしていきますが、除湿効果そのものは、現在発売されている除湿器での大差はそれほどありません。使用する場所、部屋の広さなどにより、若干の差はありますが、基本的な使い方は殆ど同じだと言えます。ただ、除湿器はコンプレッサー式やデシカント式といった機能面での違いがあり、それぞれにメリットやデメリットがあります。
また、除湿器にはコンプレッサー式とデシカント式の機能を兼ね合わせたハイブリッド式のものもあります。さらに、除湿器には、除湿機能だけでなく、冷風機能や衣類乾燥機能が付いたものもあります。これから除湿器の購入を考えている方は、次にお伝えする除湿器の種類や機能面を参考にしていただけれぼと思います。また、種類や機能面だけでなく、それぞれ電気代がどれくらいかかるのかも購入時のポイントになると言えます。
除湿機には3つの種類について
除湿器の種類は大きく分けてコンプレッサー式とデシカント式があります。また、コンプレッサー式とデシカント式の機能を兼ね合わせたハイブリッド式の除湿器もあります。これらのコンプレッサーにはそれぞれ採用されている方式の違いだけでなく、消費される電力の違いもあります。除湿器を購入する場合は、それぞれの特徴を知り、除湿器の何を優先したいのかを確認して、生活スタイルに合ったものを選ぶと良いでしょう。
コンプレッサー式とは?
コンプレッサー式の除湿器は、空気を冷やすことによって水分を追い出して除湿させます。この機能はエアコンに採用されている除湿機能と同じものです。室内における空気中の水分量は、室内の温度が高いほど多くなります。コンプレッサー式の除湿器は、室内の空気を吸い込み、その空気を冷却することによって水分を追い出します。追い出された水分は排水タンクに溜まり、さらさらになった空気を室内へ戻し、除湿していきます。
デシカント式とは?
デシカント式の除湿器は、室内の空気を吸い込み、吸水性の高い乾燥材に水分を吸着させ、さらさらになった空気を室内へ戻します。乾燥材に吸着した水分は、除湿器内のヒーターで高温高湿の空気になり、熱交換器で冷えた水となって排水タンクに溜まります。これを繰り返すことによって室内の空気は除湿されていきます。デシカント式の除湿器は、構造がとてもシンプルなので、コンプレッサー式の除湿器より小型のものが多いです。
ハイブリット式とは?
ハイブリッド式の除湿器は、コンプレッサー式とデシカント式の機能を兼ね合わせたものです。コンプレッサー式の除湿器は室内の気温が上昇する夏に効果を発揮しますが冬場は機能が低下します。そして、デシカント式の除湿器は室内の気温が下がる冬場でも除湿効果が落ちることはありません。ハイブリット式の除湿器は、夏場と冬場とで、それぞれコンプレッサー式とデシカント式とに使い分けができる高機能な除湿器なのです。
除湿機の種類別メリットとデメリット
コンプレッサー式の除湿器のメリットは何といっても消費電力が少なくて済むことです。電気代が安いのがコンプレッサー式の除湿器の特徴だと言えます。また、コンプレッサー式の除湿器は、空気中の水分量が多くなる夏場での除湿能力が高いのもメリットでしょう。さらに、動作中に室温が上昇することも殆どありません。デメリットは、冬場での除湿効果が低いことと、コンプレッサーによる動作音が若干大きいところです。
デシカント式の除湿器のメリットは、気温に左右されることなく年中通して除湿機能が落ちないところだと言えます。また、コンプレッサーが無いので、動作音がとても小さいのもメリットでしょう。そして、構造がとてもシンプルなので、除湿器のサイズが小さいのもデシカント式の除湿器の特徴です。デメリットは、室温を上昇させる点が挙げられます。また、消費電力が高いのもデシカント式の除湿器のデメリットと言えます。
ハイブリット式の除湿器のメリットは、コンプレッサー式とデシカント式の機能を兼ね合わせている点です。デシカント式の除湿器は、気温が上昇する夏場での使用は室温を上昇させるだけでなく、冬場と比較しても消費電力が高くなります。ハイブリッド式の除湿器は、コンプレッサー式とデシカント式のメリットを活かしたものです。デメリットは、除湿器そのものが大きいのと高性能なだけに値段が高い点が挙げられます。
除湿機の電気代は安いか高いかを解説!
ここまでは、除湿器の種類や特徴などをお伝えしましたが、ここからは除湿器の電気代に関してお伝えしていきたいと思います。除湿器は湿度の高い時期に欠かせない電化製品ですが、どんなに除湿効果が期待できても、やはり気になるのは電気代です。それでは、コンプレッサー式やデシカント式、ハイブリット式の除湿器をそれぞれ比較してみて、どの除湿器の電気代が高いのか安いのかを詳しく見ていくことにしましょう。
コンプレッサー式除湿機の電気代は?
それでは、先ず除湿器の電気代の計算方法から見ていくことにしましょう。ここでは、除湿能力が殆ど同じ7L/日の除湿器でコンプレッサー式とデシカント式の消費電力を比較してみます。すると、コンプレッサー式が180W、デシカント式で634Wとなっています。これだけを見てもデシカント式の消費電力がコンプレッサー式よりも高いのが分かります。では、1日5時間除湿器を使用した場合の電気代を計算して比較することにしましょう。
電気代は「消費電力(W)÷1000×使用時間(h)×1kWh当たりの電気代(円/kWh)」で計算します。ここでは1kWh当たりの電気代を27円とします。では実際に計算してみましょう。コンプレッサー式の除湿器を5時間使用した場合の電気代は「180(W)÷1000×5(h)×27(円/kWh)=24.3円」となります。仮に毎日5時間コンプレッサー式の除湿器を30日連続で使用した場合の電気代は729円となります。
デシカント式除湿機の電気代は?
次にデシカント式の除湿器の電気代を見てみましょう。計算方法は「消費電力(W)÷1000×使用時間(h)×1kWh当たりの電気代(円/kWh)」なので、デシカント式の除湿器を5時間使用した場合は、「634(W)÷1000×5(h)×27(円/kWh)=85.59円」となります。仮に毎日5時間コンプレッサー式の除湿器を30日連続で使用した場合の電気代は2,567.7円となります。
この数字だけで判断すると、電気代は、コンプレッサー式の除湿器よりデシカント式の除湿器の方がかなり高いのが分かります。ただ、これはあくまでも数字を比較した場合の話です。デシカント式の除湿器は気温が上昇する夏には向いていません。また、冬場で湿度が上がることはあまりないので、除湿器はそれぞれの機能に合わせて使用するのがポイントだと言えます。しかし、デシカント式の除湿器は電気代がかなり高いのは分かります。
ハイブリット式除湿機の電気代は?
ハイブリッド式の除湿器は、コンプレッサー式とデシカント式の機能を兼ね合わせたものなので、電気代の出し方は、夏場はコンプレッサー式の計算、冬場はデシカント式の計算となります。つまり、ハイブリッド式の除湿器は、夏場と冬場とでは電気代が大きく違ってきます。ただ、ハイブリッド式は、コンプレッサー式とデシカント式のメリットを活かした除湿器なので、年中通して除湿器を使用する場合は経済的だと言えます。
ここまで除湿器の電気代は高いか安いかをコンプレッサー式、デシカント式、ハイブリッド式とそれぞれ比較して見てきましたが、電気代だけで判断すれば圧倒的にコンプレッサー式の除湿器の方が経済的で安いと言えます。しかし、除湿器にはそれぞれメリットとデメリットがあるので、自宅の環境や生活スタイルに合った除湿器を選ぶのがベストだと言えます。次に、洗濯を乾かすなら除湿器とエアコンはどちらが得なのか見ていきましょう。
洗濯を乾かすなら除湿機とエアコンはどちらがお得?
除湿器は室内の空気だけを除湿するだけのものではありません。機能的な面で言えば、室内の除湿以外に、部屋干し乾燥の効果も期待できます。実際に、梅雨時の部屋で除湿器を作動させながら洗濯物の乾燥は可能です。しかし、備え付けのエアコンも部屋干し乾燥の効果が期待できます。そこで気になるのが電気代です。では、除湿器とエアコンとを比較した場合、どちらが安い電気代でお得なのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
先ず結論から言うと、洗濯物の乾燥は、電気代で考えた場合は除湿器、時間で考えた場合はエアコンとなります。エアコンを使用した場合は、扇風機を併用するとさらに乾燥の時間が短縮され安い電気代で済みます。では、除湿器とエアコンとを比較した場合、どちらが洗濯物の乾きが早いのか見ていくことにしましょう。
ここでは、梅雨時に家族3人分の洗濯物4.5Lを除湿器とエアコンそれぞれ別々に使用して乾燥させます。使用する除湿器は一般的なコンプレッサー式のものです。時間で比較すると、除湿器は乾燥までに3時間49分、エアコンは2時間46分かかりました。電気代で比較すると除湿器は25.1円、エアコンは33.6となります。また、エアコンは扇風機を併用すると2時間で乾燥し、電気代は27.2となります。時間で見るとエアコンがベストです。
電気代が気になる場合は電力会社を選ぶのも一つの方法
除湿器の電気代は、種類別で比較した場合、コンプレッサー式が最も安いと言えます。しかし、コンプレッサー式の除湿器はデメリットとして、動作音が大きいのと冬場での使用に適していません。年中通して利用したい場合は、ハイブリッド式の除湿器が適しています。ただ、冬場の電気代は決して安いとは言えません。どうしても電気代を抑えたい場合に考えられるのは、電力会社を変更するという方法があります。
ご存知の方も多いと思いますが、2016年4月から電力の自由化になり、一般家庭でも電力会社を選べるようになりました。多くの電力会社がお得なプランを案内しているので、電気代が気になる方は検討してみるのも一つの方法だと言えます。電力会社を変更しても配送電線が変わることはありません。先ずは、それぞれの電力会社のプランを比較してみて、自分の生活スタイルに合ったお得で安いプランを探してみましょう。
除湿機の電気代をメーカー別に比較!
除湿器にはコンプレッサー式とデシカント式、ハイブリッド式があり、特徴としては、コンプレッサー式が最も消費電力が低く経済的です。しかし、これはあくまでも傾向だけを見た場合の話で、高機能な機種になれば、コンプレッサー式の除湿器でも消費電力がデシカント式と殆ど変わらない機種もあります。ここからは、代表的なメーカーの除湿器の特徴と、1日にかかる電気代をお伝えしていきたいと思います。
パナソニックの除湿機
写真はパナソニックのデシカント式除湿器F-YZM60です。デシカント式除湿器のメリットは年中を通して除湿が可能な点ですが、高温多湿にはあまり力を発揮しません。冬場での使用がおすすめです。計量コンパクト設計は場所を選ばないので便利と言えます。電気代は1日5時間使用した場合「280W÷1000×27×5=37.8円」となります。これを30日連続で使用した場合の電気代は「37.8×30=1,134円」となります。
写真はパナソニックのハイブリッド式除湿器F-YHLX120です。電気代は1日5時間使用した場合「235W÷1000×27×5=31.7円」となります。これを30日連続で使用した場合の電気代は「31.7×30=951円」となります。ただし、これは通常の除湿運転の場合の数字であって、衣類乾燥運転にすると消費電力は一気に715Wへ跳ね上がります。通常の除湿運転でも衣類は乾燥できるので、衣類乾燥運転は避けた方が無難と言えましょう。
コロナの除湿機
写真はコロナのコンプレッサー式除湿器CD-P6318です。消費電力は175Wで、安い電気代で協力に除湿してくれます。電気代は1日5時間使用した場合「175W÷1000×27×5=23.6円」となります。これを30日連続で使用した場合の電気代は「23.6×30=708円」となります。コンプレッサー式の除湿器は動作音が大きいというデメリットがありますが、CD-P6318は比較的音が小さいので人気があり、夏の除湿ならこの1台で完璧です。
写真はコロナのコンプレッサー式除湿器CD-S6318です。CD-S6318は、先にお伝えしたCD-P6318よりもスリムなので、デザイン重視の方向けの除湿器と言えましょう。ただ、消費電力は190Wと若干高めになるので、この辺りは好みになります。電気代は1日5時間使用した場合「190W÷1000×27×5=25.6円」となります。これを30日連続で使用した場合の電気代は「25.6×30=768円」となります。
アイリスオーヤマの除湿機
写真はアイリスオーヤマのデシカント式除湿器DDD-50Eです。基本的に年中使用できる除湿器ですが、気温が上昇する真夏での使用は難しいでしょう。ただ、梅雨の時期は問題なく使用できます。電気代は1日5時間使用した場合「590W÷1000×27×5=79.6円」となります。これを30日連続で使用した場合の電気代は「79.6×30=2,388円」となります。DDD-50Eは高性能な除湿器ですが、電気代は決して安いとは言えません。
写真はアイリスオーヤマのデシカント式除湿器DDD-20で、DDD-50Eよりも小型です。ただ、小型とは言っても排水タンクの容量は2Lあるので、通常の除湿なら問題なく使用できます。電気代は1日5時間使用した場合「350W÷1000×27×5=47.2円」となります。これを30日連続で使用した場合の電気代は「47.2×30=1,426円」となります。DDD-20は、静音性に優れ小型で場所を選びませんが、電気代は安いとは言えません。
シャープの除湿器
写真はシャープのコンプレッサー式除湿器CV-E71です。CV-E71の消費電力は180Wなので、コンプレッサー式の除湿器としてはかなり経済的だと言えます。そして、CV-E71の最大の魅力はプラズマクラスターによる除菌効果です。電気代は1日5時間使用した場合「180W÷1000×27×5=24.3円」となります。これを30日連続で使用した場合の電気代は「24.3×30=729円」となります。排水タンクの容量は2.5Lとなっています。
写真はシャープのコンプレッサー式除湿器CV-G120です。CV-G120は、先にお伝えしたCV-E71よりも大型のモデルで、広い部屋の除湿に力を発揮します。勿論、シャープならではのプラズマクラスター搭載なので、衣類の除菌も強力です。電気代は1日5時間使用した場合「275W÷1000×27×5=37.1円」となります。これを30日連続で使用した場合の電気代は「37.1×30=1,113円」となります。排水タンクは11Lと大容量です。
三菱電機の除湿器
写真は三菱電機のコンプレッサー式除湿器MJ-120MXです。MJ-120MXは、静音性に優れ、大きめの部屋での除湿に強い力を発揮します。短時間で衣類を乾燥させるズバッと乾燥モードや部屋サラリモードはかなり魅力的だと言えます。しかし、消費電力はコンプレッサー式としては325Wとかなり高めなので、電気代は1日5時間使用した場合43.8円かかり、月の電気代は1,314円にもなります。ただ、性能は素晴らしい除湿器です。
写真は三菱電機のコンプレッサー式除湿器MJ-180MXで、MJ-120MXの超ハイパワー仕様となっています。消費電力は330Wなので、コンプレッサー式としては決して経済的だとは言えませんが、冬場でも使えることを考えると、ハイブリッド式の除湿器よりもお得感はあります。また、1日の除湿能力は18Lというのも魅力的です。電気代は1日5時間使用した場合46.2円で、月の電気代は1,386円となります。
日立の除湿器
写真は日立のデシカント式除湿器HJS-D561です。HJS-D561は持ち運びが楽で、洗面所や玄関の靴箱などの除湿にも適しています。コンパクトながら除湿効果は高く、真夏を除けば年中使用できます。ただし、高機能な反面、衣類乾燥機能を使用した場合、消費電力は480Wにもなるので経済的だとは言えません。通常の除湿機能を使用した場合の電気代は1日5時間で39.1円で、月の電気代は1,173円となります。
除湿機の電気代を機種選びの参考にしよう!
「除湿機の電気代は安いか高いか調査!パナソニック・コロナなどを比較!」と題しましてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか?除湿器は種類により電気代が大きく異なってきます。電気代だけで考えればコンプレッサー式の除湿器が無難と言えますが、年中通して使用したい場合はハイブリッド式の除湿器がおすすめです。電気代は除湿器を選ぶ際のポイントになればと思います。皆さんの参考になれば嬉しいです。