アルミ鍋の黒ずみの正しい落とし方!酢・クエン酸や重曹で検証!

アルミ鍋を知っていますか?おそらく、どこの家庭にも一つくらいは置いてある鍋ではないでしょうか?そのアルミ鍋は、よく黒ずんだりします。この記事では、そんなアルミ鍋の黒ずみの原因や人体に害のないことなどを探ることから、酢やレモン、クエン酸、重曹などいろいろな材料を使った、アルミ鍋の黒ずみの落とし方などまで、詳しく解説していきます。また、アルミ鍋の黒ずみを予防する方法も併せて紹介します。

アルミ鍋の黒ずみの正しい落とし方!酢・クエン酸や重曹で検証!のイメージ

目次

  1. 1アルミ鍋の黒ずみの原因
  2. 2アルミ鍋の黒ずみの落とし方
  3. 3アルミの黒ずみを予防する方法
  4. 4アルミ鍋の黒ずみは酸性のもので落とすべき

アルミ鍋の黒ずみの原因

行平鍋ややっとこ鍋など、アルミ製の鍋を使っていて、アルミ鍋の底の方に黒ずみができた経験は、どなたもお持ちでしょう。焦げ付きとも違いますし、土などの汚れでもありません。タワシなどでかなり強くこすっても、黒ずみはビクともしません。この、アルミ鍋の黒ずみの原因、正体は何なのでしょうか?

この記事では、アルミ鍋の黒ずみの原因を探るとともに、黒ずみが人体に害があるのかどうかも探ってみます。また、つづく章では、アルミ鍋の黒ずみの落とし方を、材料や方法などとともに詳しく紹介していきます。あるいは、アルミ鍋の黒ずみを予防する方法についても詳しく解説します。

黒ずみに害はある?

アルミ鍋は軽くて熱伝導率も高く、価格もリーズナブルなものが多くて、どこの家庭でも1日に1度は手にする物にちがいありません。毎日、使用していれば、ほぼ避けようのないアルミ鍋の黒ずみです。どなたもが目にしたことがある、アルミ鍋の黒ずみに害はある?のでしょうか。

アルミ鍋の黒ずみができる原因を探る前に、黒ずみが人体に害があるかどうかを解説していきます。何らかの原因でアルミ鍋のアルミ素地が露出した状態で、調理などに使用すると、水分とアルミが反応して、水酸化アルミニウムを生成します。この水酸化アルミニウムが人体に害をなすかどうかです、

この水酸化アルミニウムが水の中のミネラル成分とさらに反応して、鍋底にこびりついたものが、黒ずみの正体です。水酸化アルミニウムは水溶性ではなく、人体にも害となる成分ではありません。気になる黒ずみですが、料理にアルミ鍋を使い続けても、害となるような問題はありません。

黒ずみができる原因

アルミ鍋の黒ずみが、人体には無害であると述べました。けれども、害はなくても黒ずみは歓迎できるものではありません。ここでは、その黒ずみの原因、正体を解説していきます。アルミ鍋は、本体のアルミを人工的に作った酸化被膜(アルマイト)で覆う構造になっています。これによって、アルミ鍋は腐食に強く、頑丈な鍋となっているわけです。

アルミ鍋の酸化被膜が何らかの原因で剥がれて、アルミ素地が露出している状態で鍋を使用すると、アルミと水分が化学反応をおこして、前述した水酸化アルミニウムが生成されます。

その水酸化アルミニウムが、さらに水分中のミネラル(カルシウムや銅、鉄など)成分と複雑に化学反応を繰り返す、黒色化反応というものを呈して、鍋底にこびりついたものが、黒ずみの原因であり、黒ずみの正体です。

アルミ鍋の黒ずみの落とし方

前章では、アルミ鍋の黒ずみの原因や、人体に害があるかどうかについて解説してきました。この章では、アルミ鍋についてしまった、黒ずみの落とし方について紹介していきます。アルミ鍋の黒ずみは力まかせに擦ってもムリです。鍋に傷が付くだけで、黒ずみはそれでは取れません。

黒ずみというのは、酸化被膜の一種で、それが化学変化したものです。したがって、この黒ずみの落とし方には、重曹などのアルカリ性のものではなく、酸性度の高いものの力を利用すれば良いのです。つまり、黒ずみの落とし方で有効なのは、アルマイト(酸化被膜)を溶かしてしまう、酸性度の高い食品などを利用すれば良いわけです。

アルミの黒ずみは酸性食品で落とせる

アルミ鍋の黒ずみを落とすのには、酸性度の高い食品などを利用すれば良いと述べました。では、酸性度が高いとは、どういうことなのでしょうか?pH値で言えば、pH2~pH3に当たるものが、酸性度の高い物質ということになります。

pH値は0~14の目盛りがあって、真ん中の7が中性です。0に近いほど酸性度が高く、14に近いほどアルカリ度が高いというこです。重曹のようなアルカリ性食品ではなく、アルミの黒ずみは酸性食品などの物質で落とせる、ということになります。

逆に、アルミ鍋はアルカリ度の高い物質には弱い弱点をもっているので、黒ずみの落とし方で、アルカリ性の食品などの物質を使うことは、アルミ鍋にたいして害になり、逆効果になります。

主な酸性食品

アルミ鍋の黒ずみは酸性食品で落とせる、と述べました。ここでは、その酸性度の高い主な食品紹介します。pH値2の、クエン酸から順に並べてみます。レモン(pH2)梅干し(pH2)白ワイン(pH2.3)赤ワイン(pH2.8)酢(pH3)リンゴ(pH3)などになります。

他にも酸性食品は、コーラ、紅ショウガ、ヨーグルト、トマトケチャップ、トマトジュースなど多数あります。

酢やレモンを使う場合

アルミ鍋の黒ずみの落とし方で、酸性食品である酢やレモンを使う場合を紹介していきます。レモンの場合は、レモンを輪切りにして、アルミ鍋の7~8分目くらいまで、黒ずみが隠れるくらいの位置までの水と一緒に加えます。火をつけてひと煮立させたら、弱火で15分くら煮沸します。

酢を使う場合は、同じ水の量に対して、大さじ2の酢を加えて、レモンと同様に煮沸します。アルミ鍋の湯を捨てて、柔らかいスポンジで軽く洗い流します。その後、アルミ鍋はきれいに水気をふき取っておきます。酸によって、酸化被膜は剥がれてしまっていますので、アルミ鍋を空気に触れさせることで新たに酸化被膜を形成させます。

酸化被膜の形成、これを意図的に行う方法もあります。米のとぎ汁を使う方法ですが、これについては後の章で述べます。

ポイント

酢やレモンを使って黒ずみを落とす方法を紹介しましたが、レモンだけでなく同じ果物のリンゴでもこの方法は可能です。水の量は酢やレモンと変わりません。リンゴの使用する部分は、捨ててしまうかもしれない、皮や芯です。これらを、できるだけ多く水と一緒に加えて、前記と同様の手順で煮沸します。

ここで重要なポイント紹介しておきます。酢やレモンなどの果物で、黒ずみを取り除いたアルミ鍋は、すぐに調理に使うのは絶対にNGです。新たな酸化被膜が張られる前に使用すると、再び黒色化反応をおこして黒ずんでしまいます。

クエン酸を使う場合

アルミ鍋の黒ずみの落とし方で、クエン酸を使う場合について紹介します。黒ずみあるアルミ鍋に、適当な量まで水を入れます。クエン酸を小さじ2ほど加えます。酢やレモンなど果物の場合と同様に、クエン酸水を煮沸していきます。

アルミ鍋の黒ずみは、酢や果物でも落とせますが、やはり、クエン酸のパワーの方がそれらを上回りました。クエン酸を使用して落としたアルミ鍋の黒ずみは、跡形もなく消えています。

ポイント

これは、クエン酸による黒ずみの落とし方にかぎりませんが、ポイントとしては、鍋の黒ずみがしっかりと煮沸している湯に浸っている必要があります。部分的な黒ずみが残るような場合は、ほとんどがこのケースです。

米のとぎ汁を使う場合

アルミ鍋の黒ずみの落とし方で、米のとぎ汁を使う場合について紹介します。黒ずみのあるアルミ鍋に水を入れて、米のとぎ汁を100ccほど加えます。加熱して、ひと煮立させたら弱火で15分煮沸します。煮沸を終えたアルミ鍋を水洗いして、水気をよく拭きとっておきます。

米のとぎ汁は、剥がれた酸化被膜を修復させるのに、有効な方法です。酢やレモンを使う場合の章でも触れましたが、他の方法でアルミ鍋の黒ずみを取り除いた後に、この米のとぎ汁で煮沸することが、ふたたび黒ずみを起こさせないためにおすすめになります。

ポイント

クエン酸や酢、レモンなどの果物、米のとぎ汁ばかりでなく、野菜の切りくずも、黒ずみの落とし方として効果があります。ただ、米のとぎ汁で修復できる酸化被膜は、金属のアルマイトによる被膜ではなく、一時的補助的なものなので、定期的に行うことがポイントになります。

重曹を使う場合

アルミ鍋の黒ずみの落とし方で、クエン酸や酢、レモン、リンゴ、米のとぎ汁、野菜くずなど、いろいろな酸性食品を紹介してきました。では、重曹を使う場合はどう?なのでしょうか。結論を言えば、残念ながら重曹はNGになります。重曹のpHは8.5です。つまり、重曹は弱アルカリ性の食材ということです。

重曹は、アルミ鍋に黒ずみの原因を付けるためなら別ですが、重曹を黒ずみの落とし方のために使うわけにはいきません。重曹はいろいろなアクを抜くためや、掃除をするために良く役立っていますが、アルミ鍋の黒ずみ落としには避けなければなりません。

アルミの黒ずみを予防する方法

アルミ鍋の黒ずみの原因や黒ずみよる害はあるかどうかとか、アルミ鍋の黒ずみの落とし方などを、ここまで詳しく解説してきました。この章では、アルミ鍋の黒ずみを予防する方法を紹介していきます。アルミ鍋の黒ずみ予防には、黒ずみの落とし方とは異なって、酸性であれアルカリ性であれ、強いものはNGです。

他にも、アルミ鍋は乾燥させるとか、中性洗剤を使う、空焚きをしない、継ぎ足しで水を沸かさない、金属製のたわしでこすらない、などがあります。あるいは、米のとぎ汁は黒ずみ予防にも効果があることなどを、詳しく紹介していきます。

酸性/アルカリ性が強い食品はNG

アルミ鍋の黒ずみを予防する方法で、勘違いしてはならないのが強酸性食品です。アルミ鍋の黒ずみを落とす際には、強い味方であった酸性食品でしたが、黒ずみを予防する際にはNGとなります。では、アルカリ性の食品はOKなのかというと、それもNGです。

つまり、アルカリか酸性かではなく、強アルカリ性の食品も強酸性の食品も、アルミ鍋の調理には不向きであるということです。pH値で言えば、かぎりなく7に近い、つまり中性に近い食品が、黒ずみ予防のおすすめになります。また、基本的にアルミ鍋の場合は、作り上げた料理を鍋止めしている時間を、極力短くすることが黒ずみ予防になります。

具体的なNG食品

NGの具体的な食品を列挙します。強酸性食品としては、前述したように、酢や梅干し、レモンなどの柑橘類、リンゴなどの果物、トマトジュースなどが挙げられます。強アルカリ性食品としては、重曹やこんにゃく、生ラーメン、卵などです。茹で卵を作っていて、黒ずんだ経験もあると思います。原因は、これでした。

しっかりと乾燥させる

黒ずみを落とした後のアルミ鍋や、調理に使った後のアルミ鍋は、基本的に洗ったらよく水気をふき取って、しっかりと乾燥状態にさせておくことが大切です。こうすることで、アルミ鍋に一時的にしろ酸化被膜が形成されます。さらに、手間暇をかけるのなら、米のとぎ汁で煮沸しておくことです。煮沸後は、やはり乾燥状態が望ましいです。

中性洗剤を使う

アルミ鍋の黒ずみを予防するのには、中性洗剤がおすすめです。一般論から言えば、酸性の汚れにはアルカリ性洗剤が、アルカリ性の汚れには酸性洗剤が適しています。強酸性も強アルカリ性も嫌う、アルミ鍋の場合には、中性洗剤が向いています。中性洗剤は、手や肌を荒らすこともなく、アルミ鍋にもおすすめになります。

空焚きしない

空焚きをしない!これはもう、アルミ鍋に限らずNGです。鍋一つつぶすことで済んだのなら、よしとすべきでもあります。火災に至る危険が大となるからです。まして、アルミニウムの溶融点は600℃と、鉄などと比べると低い溶融点になります。空焚きは、アルマイトを剥がすなど、アルミ鍋を確実に痛めます。

継ぎ足しで水を沸かさない

ストーブの上にアルミ鍋を置いて、水を沸かし続けるのもNGになります。そんなケースでは水を継ぎ足すことが多いわけです。水は本来は中性ですが、沸騰させるとアルカリ性に傾いてきます。そんな状態が長時間つづくとアルミ鍋は黒ずんでしまいます。

米のとぎ汁は予防にも効果的

アルミ鍋の黒ずみを予防する方法について、米のとぎ汁は黒ずみの落とし方でも有効で、おすすめでした。実は、米のとぎ汁は黒ずみの予防にこそ効果を発揮します。

少々手間はかかりますが、黒ずみ落としの1回かぎりの使い方ではなく、米のとぎ汁で、定期的に煮沸することは、アルミ鍋を黒ずみから縁遠くして、きれいに末永く使用することにつながります。

金属製のたわしでこすらない

アルミ鍋の黒ずみ予防で、一番NGなのが金属製のたわしでこすることです。アルミ鍋を洗うときには中性洗剤で、と述べましたが、使用する物も柔らかいスポンジがおすすめで、金属性たわしなどはもってのほかです。酸化被膜を傷つけて、剥離させてしまう行為です。

アルミ鍋の黒ずみは酸性のもので落とすべき

アルミ鍋の黒ずみの原因からはじめて、黒ずみの落とし方や黒ずみを予防する方法にいたるまで、詳しく解説してきました。ここで紹介した記事を参考にして、アルミ鍋の黒ずみは酸性のもので落とすことでしょう。ぜひ参考にしてみましょう。

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