2019年03月30日公開
2024年09月10日更新
ロコモコの意味や語源とは?ハワイ名物「ロコモコ丼」のレシピも
ロコモコは、ハワイを代表する名物料理のひとつです。現在では世界各地で食べることができ、その国ならではのアレンジがされたロコモコがあります。今回は、ロコモコについて徹底調査します。ロコモコの発祥や、名前の意味や語源、考案された由来などを調べてみました。基本は、白いご飯、ハンバーグ、目玉焼きに、グレイビーソースをかけたものです。ロコモコの作り方、グレイビーソースの作り方、アレンジレシピなども紹介します。
ロコモコにはどんな意味や語源がある?
ロコモコはハワイの名物料理で、白いご飯に、ハンバーグと目玉焼きをのせ、グレイビーソースをかけたものが定番スタイルです。ロコモコは、ガーリックシュリンプやエッグベネディクトなどとともに、ハワイを代表する料理です。
ロコモコの歴史は長く、ハワイで考案されてから80年ほどたちますが、今では世界中で食べることのできる人気メニューです。「ロコモコ」はハワイの言語にはない言葉で、考案されてときに名付けられたという由来があります。そこで、ロコモコの発祥の由来や語源、どんな意味があるのかなどを調べてみました。
「ロコモコ」の意味・語源
今では、ハワイ諸島以外のでもポピュラーな料理となっているロコモコですが、「ロコモコ」には、どのような意味があるのでしょうか?また、語源は何なのか気になります。ここでは、「ロコモコ」の意味と語源について紹介します。
ロコモコの英語表記
ロコモコの英語表記を紹介します。ロコモコは、「locomoco」や「Loco Moco」と表記されるのが一般的です。
ロコモコはハワイの名物料理で、ハワイ諸島にはロコモコを提供しているお店が数多くあり、メスキートには、locomocoやLoco Mocoで表記されており、お店により違いがあり統一されていません。また、日本では、その見た目からロコモコ丼と表記されているのをよくみます。
「ロコ」の意味
ロコモコの「ロコ」の意味と語源を説明します。「ロコ」という言葉は本来、ハワイで生まれ、ハワイで育ち、ハワイの英語を話す人達のことをいいます。ハワイの地元の人とか、ハワイに住んで生活している人のことを意味している言葉です。
ですが、ロコモコの「ロコ」は違う意味があり、ロコモコを初めて食べた男子高校生によって名付けられた由来があります。諸説ありますが、ロコモコの「ロコ」の語源は、ロコモコを初めて注文した男子高校生のあだ名からつけられたという由来があります。
「ロコ」の意味は、スペイン語で「イカレた奴」とか「クレイジー」いう意味があり、男子高校生たちはロコモコ発祥のお店の常連でした。初めて提供された料理をみて、「ロコ」と名付けたのがロコモコの始まりです。
「モコ」の意味
ロコモコの「モコ」の意味と語源を説明します。男子高校生により、「ロコ」と名付けられたロコモコですが、あまりにも短いため、別の言葉をくっつけることにしました。
「ロコソコ」、「ロコドコ」、「ロコココ」など、「ロコ」に韻を踏んだ名前を考えた結果、「ロコモコ」に決まった由来があります。したがって、「モコ」の意味はありません。語源はなく、雰囲気で名付けられたらしく、いかにもハワイの男子高校生らしい自由な発想です。
ロコモコの由来
ロコモコは、白いご飯に、ハンバーグと目玉焼きをのせ、グレイビーソースをたっぷりとかけたハワイの名物料理です。なぜ、このような食材の組み合わせになったのでしょうか?なぜ、グレイビーソースなのか?ここでは、ロコモコ発祥の由来を紹介します。
考案したのが日系人
ロコモコが考案されたのは、1949年のハワイ島の東海岸の都市・ヒロのリンカーン・グリルという小さなレストランが始まりという由来があります。このレストランは日系人夫婦が経営しており、夫人のナンシー・イノウエ氏によって考案された由来があります。
日系人夫婦が営むリンカーン・グリルの常連の男子高校生達は、時間のかかるアジア料理よりも手軽なアメリカ風のサンドウィッチの方が好みでした。ある日、男子高校生はお金の手持ちが少なく、安くて早く食べれる料理を作って欲しいと、夫人のナンシー・イノウエ氏にお願いしました。
その注文に応えて、提供されたのが「ロコモコ」です。白いご飯の上に、ハンバーグをのせ、グレイビーソースをかけて出しました。グレイビーソースは、夫のリチャード・イノウエ氏が作った自家製ソースで、このお店で料理によく使われていたものです。
ロコモコは、簡単で早く安く提供することから発想された、いわばファストフードです。その後、目玉焼きものせられるようになり、現在のロコモコの原型になったという由来があります。ロコモコは、ボリューム満点で、その美味しさとリーズナブルな価格により、評判になりハワイの人気商品になりました。
ハワイに日系人が多く住んでいた
ロコモコが考案された、1949年のハワイには日系人が多く住んでいました。ロコモコの発祥については諸説あり、ご飯を使っていることから、日系人が考案した由来があり、ほかにもロコモコ発祥説があります。
ハワイ島・ヒロのリンカーン・グリルが、ロコモコの発祥として最有力ですが、当時から現在も営業を続けているカフェ100も、ロコモコの発祥の店と紹介されることもあります。
カフェ100も、同じ年にロコモコの提供を始めており、こちらのお店も日系人オーナーのレストランなのです。第二次世界大戦時の日系人の第100部隊に属していた創業者が、お店の名前の由来です。お店入口には、ロコモコの看板が飾ってあり、ハワイ島のヒロを代表する歴史ある有名カフェです。
ロコモコの基本はハンバーグと目玉焼き
今では世界中で食べることのできるロコモコですが、世界各地を見てみると、それぞれの国の好みのあうようにレシピがアレンジされています。トッピングされているものが違ったり、違うソースがかかっていたりします。ここでは、ハワイ発祥のロコモコの基本スタイルを紹介します。
材料
ロコモコを作るのに必要な材料は、白いご飯、ハンバーグ、目玉焼きです。まず、白いご飯の白米ですが、ハワイでは現在稲作が行われていないようで、全て輸入米です。現在から100年以上前、日本人のハワイ移民が始まったころ、しばらくして稲作が始められお米が作られていました。その後、作り続けられることなく稲作はなくなりました。
次は、ハンバーグです。ハンバーグは、ハワイでもよく食べられていたハンバーガーのパテをのせたのが始まりという由来があります。なにしろ、早く安くですので、ハワイの料理の食材でよく使われていたハンバーグがのせられました。
最後に、目玉焼きですが、なぜ目玉焼きがのせられたのか、わかっていません。ロコモコは、最初は白いご飯とハンバーグにグレイビーソースがかかったものでした。しかし、ロコモコに目玉焼きものせられるようになったのは、すぐ後のようで、ほぼ考案されたと同時といってもいいようです。
作り方
ロコモコも作り方は、とても簡単です。まず、深い皿か丼にご飯を盛り付けます。次に、ハンバーグをのせ、さらに、半熟の目玉焼きをのせます。あとは、グレイビーソースをかければできあがります。
現在のハンバーグのロコモコは、時代と共にレシピがアレンジされ、色々なロコモコが販売されています。白いご飯、ハンバーグ、目玉焼き、グレイビーソースの定番ともいえるオールドスタイルのロコモコが一般的ですが、ハワイの食材を使ったレシピにアレンジされたロコモコもたくさんあります。
まず、白いご飯を使うところが多いですが、アレンジしたものには、チキンライスや、味付けご飯を盛り付けるお店もあります。
ハンバーグですが、ハンバーグの代わりに色々な食材をのせアレンジしたロコモコがたくさんあります。テリヤキチキン、ハワイの海でとれるマヒマヒという魚で、日本ではシイラと呼ばれている大きな魚、豚ロースのポークなど、ハンバーグ以外がのったロコモコもあります。
目玉焼きは、必ずといっていいほどのっています。目玉焼きはロコモコには、絶対外せない料理のようです。そのほか、この3点以外に色々なトッピングのレシピがあります。プチトマトやサニーレタスはトッピングされることの多い野菜で、サラダもよくトッピングされています。パイナップルやアボカドなどのフルーツがついているものもあります。
グレイビーソースの作り方
ロコモコの味の決め手になるのは、「グレイビーソース」で、ここでは、グレイビーソースの作り方を説明します。グレイビーとは肉汁のことで、肉類を調理したときに出る肉汁を使い、ワインや水、ビールなどを加えて煮詰め、さらにタマネギやスパイスなどで味を調えます。そこに、小麦粉や片栗粉などでとろみをつけたのがグレイビーソースです。
ロコモコの食材に違いがあまりなく、お店のロコモコの味は、グレイビーソースが決め手になります。ハワイのロコモコの一番の違いはグレイビーソースで、甘めのお店もあれば、スパイシーなソースのところもありレシピが違います。お店のシェフのオリジナルレシピで作られ、似ているようで、同じものはないといわれています。
グレイビーソースのほかには、日本人におなじみのデミグラスソースをかけるところもあれば、カレー風味のソースが人気のお店もあります。また、仕上げにマヨネーズをかけるお店もたくさんあります。
ロコモコ丼のアレンジレシピ
日本で呼ばれているロコモコ丼ですが、レシピがアレンジされたものがたくさんあります。ここでは、ロコモコ丼のアレンジレシピを紹介します。
チリトマトソースのロコモコ丼
- ハンバーグの材料
- 豚ひき肉・200g
- ナツメグ・少々
- 玉ねぎ・1/2個
- パン粉・1/3カップ
- 牛乳・40ml
- 卵・1個
- 塩・黒コショウ・少々
- チリトマトソースの材料
- トマト・1個
- 長ネギ・3cm
- ニンニクチューブ・小さじ1杯
- 生姜チューブ・小さじ1杯
- 豆板醤・小さじ1杯
- サラダ油・適量
- 酒・大さじ2杯
- 砂糖・大さじ1杯
- レモン汁・小さじ1杯
- 醤油・小さじ1/2
- 水・1/4カップ
- 付け合わせの材料
- レタス・適量
- 温泉卵・1個
- 玉ねぎをみじん切りにして炒める
- 牛乳にパン粉を浸す
- 豚バラ肉をフードプロセッサーで撹拌し、袋に入れナツメグを入れてよく揉みこむ
- そこに、玉ねぎ、パン粉、牛乳・卵・塩・こしょう入れ、粘りが出るまで揉みこむ
- 2等分し叩いて空気を抜き、楕円形にして真ん中をくぼませる
- フライパンで両面焼き、水少しを加え蒸し焼きにすれば、ハンバーグのできあがりです
- トマトを直接コンロで炙り、皮をむいて細かく刻む
- フライパンにサラダ油を熱し、長ネギ・ニンニク・生姜を炒める
- 香りがたったら、そこにトマトを加えて炒め、豆板醤を馴染ませる
- そこに、酒、砂糖、レモン汁、醤油、水を入れて煮詰める
- そこに、ハンバーグを入れて煮込む
- プレートにご飯を盛り付けて、レタス、ハンバーグ、ソース、温泉卵の順番でのせればできあがりです
このチリトマトソースのロコモコ丼は、ソースを辛いチリソースにしたアレンジレシピです。辛さは、お好みで調整してください。ハンバーグも自分で作るレシピで、大きさはお好みで作ってください。
和風ロコモコ丼
- 木綿豆腐・1から2丁
- 玉ねぎ・半分
- 鶏がらスープの素・大さじ1杯
- こしょう・少々
- パン粉・大さじ2杯
- 牛乳・大さじ2杯
- 雑穀米・適量
- お好みのソース・大さじ3杯
- レタス・約3枚
- トマト・1個
- アボカド・1個
- ケチャップ・大さじ2杯
- 油・適量
- アボカドはタネをくり抜き、縦に切り、トマトも縦にに切り、レタスは手でちぎる
- 玉ねぎをみじん切りにし、キツネ色になるまで炒めてから、一旦冷ます
- キッチンペーパーで水気を切った豆腐をボールに入れ、玉ねぎとこしょう、鶏がらスープの素、パン粉、牛乳を入れ混ぜれば和風ハンバーグのできあがりです
- 和風ハンバーグを好きな大きさに丸め、油を熱したフライパンに入れる
- 様子を見ながら、ひっくり返し、中まで火が通ったら取り出す
- 残った油とケチャップ、お好み焼きソースを混ぜ合わせて熱したらソースができあがります
- お皿に、雑穀米ご飯を盛り、野菜、ハンバーグ、ソースをのせたらできあがりです。
この和風ロコモコ丼は、ハンバーグを豆腐で作った、ヘルシーな和風ハンバーグを使ったアレンジレシピです。このレシピでは低カロリーするため目玉焼きをのせていませんが、目玉焼きをのせた方が、よりロコモコらしくなります。
ロコモコとは日本人向けのハワイの郷土料理!
いかがでしたか?ロコモコの発祥、意味や語源について紹介しました。ロコモコは長い歴史がある、ハワイの郷土料理として世界中に知られています。そのロコモコの考案したのが、日系人ということにビックリしました。
ご飯にハンバーグ、目玉焼きを使っており、日本人が好きな食材ばかりで、日系人が作ったというのも納得できます。少しおもしろかったのが、ロコモコの意味と語源です。「ロコ」は、常連の男子高校生のあだ名とは!また、「モコ」はノリで付けてなんて驚きです。
日本で食べるロコモコは、デミグラスソースのものが多いような気がします。できることなら、ハワイ旅行にいって、本場のロコモコを食べてみたいものです。