弥生時代の食事では何を食べていた?変化してきた食生活の秘密

弥生時代の食事内容を紹介!稲作が本格的に始まった弥生時代において、人々が食べていた食べ物や調理法、食事の仕方などを詳しくまとめました。当時の暮らしや食生活の変化、弥生土器についてもあわせて解説します。

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目次

  1. 1弥生時代の食生活をチェック!
  2. 2弥生時代の食生活は?
  3. 3弥生時代の食事
  4. 4弥生時代の食事は現代に近くなった

弥生時代の食生活をチェック!

卑弥呼のいた弥生時代、どのような食生活が送られていたか知っているでしょうか?本記事では、弥生時代の食事について徹底調査しました。実際口にしていた食事や食べ方、食生活の変化などを詳しく紹介します。当時の人々の暮らしにも触れているので、歴史に興味のある方はぜひチェックしてみてください。

弥生時代の食生活は?

弥生時代はいつ?

弥生時代は、紀元前10世紀から紀元前3世紀中ごろまでの期間をいいます。中国の歴史書によると、当時の日本は倭と呼ばれており、100個もの国が集まった集合体でした。弥生後期には邪馬台国に卑弥呼があらわれ、女王として国のトップに立ちます。そうして邪馬台国を中心とした30ほどの国がまとまり、連合国家が誕生しました。

稲作がスタート

縄文時代の終わりから稲作が始まり、弥生時代に農業が本格化しました。水耕技術は中国大陸や朝鮮半島から来た人々によって、もたらされたといわれています。初期に九州でスタートした稲作は、やがて関西に伝わり、時代の終わりには関東にまで広がっていきました。

発達した道具と弥生土器

稲作が盛んになった理由のひとつに、道具の発達が挙げられます。田を耕すのには、カシ材を加工した鍬(くわ)や鋤(すき)などが使われました。干し草の踏み込みには田下駄や大足と呼ばれる履物、稲穂の刈り取りには石包丁、脱穀には木臼や竪杵などを使用していたようです。

時代の変遷とともに、土器も薄くて丈夫な弥生土器に変わります。稲作がスタートしたこともあり、弥生土器は実用性を重視して作られるようになりました。形は3種類あり、食べ物を煮炊きするほか、皿や貯蔵などにも使われていたようです。

人々の生活と建物の変化

縄文時代に続き、弥生時代の人々は竪穴式住居に住んでいました。竪穴式住居とは穴を掘った地面に柱を立て、屋根をかぶせた住居のことです。弥生時代初期は円形の住居が一般的だったのに対し、後期には隅丸長方形と呼ばれる隅の丸い四角形をした住居に変わります。

縄文時代と異なるのは、米を貯蔵する高床式倉庫が建てられたことです。床を高くすることでネズミなどを除け、温度差や浸水から米を守っていました。

弥生時代は服装も凝ったものに変化します。身分の高い人々は、赤色や紫色に染めた生地を衣服に使用していました。髪型も身分や年齢によって分けられていたようです。

弥生時代の食事

主食

弥生時代は米をはじめ、稗(ひえ)や粟、麦などを主食にしていました。雑穀の食べ方は、水を加えて炊く方法が一般的だったようです。ただ遺跡からは甑(こしき)も見つかっており、穀物を蒸して食べていたともいわれています。

肉と魚

弥生時代の食事が変化したとはいえ、肉や魚は変わらず大事な食料源でした。縄文時代と同様、弥生時代でも狩猟や漁労が行われていたようです。狩猟では鹿やイノシシ、鴨、キジ、漁労ではマグロやマダイ、アワビなどが獲られていました。瀬戸内地方の遺跡からはタコ壺が見つかっており、漁労の技術も進化していたことがわかります。

野菜と果物

弥生時代の人々は、野菜や果物の栽培にも力を入れていました。小豆や大豆などの豆類、スイカやカボチャなどの瓜類、桃や梅、アンズ、柿などの果実類が栽培されていたようです。特に桃は弥生時代から見られるようになった果物で、大陸から伝わったと考えられています。

弥生時代は、植物採集も引き続き行っていました。栗やドングリ、トチの実、クルミなどの木の実類、山芋やユリの根などの根茎類、山菜などを採っていたようです。

調理方法と食事の仕方

弥生時代の食事には、蒸す、焼く、炊く、煮るなどの調理法がありました。倭人伝には食事を手づかみで食べたという記録がありますが、鳥取県にある遺跡からは木製のスプーンが出土しています。このことからも、弥生時代の人々は汁物や米などをスプーンで食べていたと考えられます。

弥生時代の食事は現代に近くなった

縄文時代から弥生時代にかけ、人々の暮らしや食生活は著しく変化しました。大陸から技術や食べ物が伝来した影響も大きかったのでしょう。

インターネット上では、当時の食事を再現するレシピも見かけられます。これらを参考に、実際に食べていたものを再現してみるのも面白いでしょう。当時の料理を口にすることで、より弥生人への興味も深まるかもしれません。

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