天ぷらの温度がサクサクに揚げるポイント!食材別の適正温度は?

天ぷらをサクサクに揚げる、一番のポイントは揚げ油の温度です。そして、天ぷらの温度を適正に管理することの次に大切なのは、サクサクの天ぷらを揚げるための衣の作り方です。あるいは、油の管理にしても、適正な温度は食材によっても違うこと、温度計を使わずに油の温度を知る方法なども解説していきます。また、冷めた天ぷらをサクサクにする、いろいろな方法なども、併せて紹介します。

天ぷらの温度がサクサクに揚げるポイント!食材別の適正温度は?のイメージ

目次

  1. 1天ぷらがサクサクになるかは温度がポイント
  2. 2天ぷらをサクサクにする衣とは?
  3. 3天ぷらをサクサクにする油とは?
  4. 4天ぷらをサクサクにする適正温度《食材別》
  5. 5冷めた天ぷらをサクサクにするには?
  6. 6天ぷらは衣と油の温度にこだわってサクサクに

天ぷらがサクサクになるかは温度がポイント

サクサクの天ぷらの作り方に必要なのは、一にも二にも揚げ油の温度がポイントになります。しかも、油の温度と一口に言っても、基本的には油の温度を一定に保つことから始まって、少量ずつ揚げる、素材によって適正な温度が異なることまで、さまざまな角度から油の温度を管理しなければ、サクサクの天ぷらには揚がりません。

また、揚げる鍋の容量や油の量なども問題になります。あるいは、一々温度計をを差し込まなくても、油の温度を把握する方法なども承知しておく必要もあります。この記事では、一番のポイントである油の温度とともに、次いで大事な衣についても、サクサクの天ぷら作りのために詳しく解説していきます。

また、冷めた天ぷらをサクサクにする、家庭にある器具を使って行う方法なども、併せて紹介します。

天ぷらをサクサクにする衣とは?

サクサクの天ぷらの作り方には、油の温度の次に衣が大切である、と述べました。この章では、天ぷらをサクサクにする衣とは?という点について、材料や作り方あるいは温度まで含めて詳しく解説していきます。

衣は氷で温度を下げるのがポイント

天ぷらをサクサクに揚げるためには、油の温度管理とともに衣の温度管理も重要になります。衣は氷で温度を下げるのがポイントです。氷をどう衣の温度管理について活かすかは、いろいろな場面での扱い方がポイントになります。

まずは、衣に合わせる前の薄力粉などや水もしくは氷水を、冷蔵庫で冷やしておくこと、ある程度揚げ時間を要する場合には、大きなボウルに氷水を張って、その上に衣のボウルを浮かべる形で、衣の温度上昇を防ぐこと、あるいは揚げ油の近くに衣のボウルを置かないことなど、サクサクの天ぷらの作り方で留意すべき点はいろいろあります。

また、冷水に卵を溶き合わせたものを、2~3個のボウルに分けて冷蔵庫で保管し、順にその都度小麦粉と合わせる方法も、良質な衣の管理としておすすめできます。

衣の材料と作り方

サクサクの天ぷらの作り方で、天ぷら衣の材料と作り方を紹介します。まず、基本的な材料は、薄力粉2カップに冷水360cc、卵1個です。基本的な作り方も、ボウルに卵を割りれて、溶きほぐし冷水を加えて泡だて器で混ぜ合わせます。薄力粉をふるい入れて、太めの菜箸でざっくりとダマが残る程度にかき混ぜます。粘りを出さないことがポイントです。

薄力粉を市販品の天ぷら粉に代える場合は、卵は不要になります。次に、さらにサクッとした天ぷらの作り方としては、薄力粉の半量を片栗粉やコーンスターチに置き換える方法や、卵も卵黄だけを割りほぐすという方法があります。いずれも、より上品な天ぷらに仕上がります。

衣を食材につける方法

サクサクの天ぷらの作り方には、衣を食材につける方法も大切なポイントです。食材に衣をまとわせる前に、下準備が重要になります。食材のうちキノコ類は基本的に水洗いはしません。ふきんなどで軽く汚れを拭き取るだけです。野菜や魚などは、きれいに水洗いしたら、水気をしっかりとぬぐい取っておくことが必要です。

魚介などでは、イカの皮を剥くとか、海老の尾を切り揃えるとかの、下処理も油はねを防ぐために必要になります。また、食材は揚げる直前に、打ち粉をほどこしておきます。打ち粉は余分な衣がつくことを防いでくれます。

最後に衣の付け方を紹介します。野菜であれ魚介であれ、食材全体を衣で覆いつくすような付け方はNGです。片面に衣をしっかりまとわせたら、もう片面は食材の顔が見えるように、軽くうっすらと衣を付けます。サクサクかつ上品な天ぷらのコツになります。

衣が食材にうまく絡まない場合

衣が食材にうまくからまない場合は、卵液と薄力粉がうまく混ざっていない可能性が高いので、もう一度衣を作り直す作り方をおすすめします。多少グルテンができてしまいますが、卵液に半量の薄力粉をふるい入れて、泡だて器でしっかりと混ぜ合わせます。残りの半量の薄力粉を加えて、ザクっと軽く混ぜて終わりです。

残る可能性は、食材の水気が拭き切れていないか、打ち粉がうまくなされていない、などが考えられます。

天ぷらをサクサクにする油とは?

天ぷらをサクサクにする油とは?について、この章では詳しく解説します。食材によって油の適温は異なります。また、温度計を使わずに油の温度を把握する方法などを紹介していきます。

揚げ油の適温は食材で違う

天ぷらをサクサクに揚げるに際して、揚げ油の温度はそれぞれの食材で違います。油の温度は160℃~170℃を低温、170℃~180℃を中温、180℃~190℃を高温と、呼び分けます。

低温で揚げるのにむく食材は、大葉や山菜などの葉物野菜です。中温で揚げるのにむく食材は、南瓜やサツマイモ、ジャガイモなどの根菜野菜になります。高温で揚げるのにむく食材は、海老やホタテなどの魚介類とかき揚げなどです。

基本的な揚げる順番も、葉野菜→根菜→海老→魚と、なります。浮いてくる泡の大きさが小さくなれば、火が通った証です。食材を油に投入したら、しばらくは菜箸で突いたり動かしたりしてはなりません。揚がった天ぷらは、仕切り網の付いたバットに置いて油を切ります。

温度計を使わずに油の温度を知る方法

サクサクの天ぷらを作るのには、油の温度が重要であると幾度も述べてきました。この温度管理は、最初に設定した温度を確認したら終わりではありません。火力の強さによってや、食材によって、あるいは食材の投入量によって、油の温度は刻々と変化します。

そんな場合に、手早いのが生命線でもある天ぷら作業で、温度計を一々油に差し込んで見ているヒマはありません。温度計を使わずに油の温度を知る方法があります。そんな方法をここでは紹介していきます。

衣を落とす

天ぷらをサクサクに揚げる作業に使っている、菜箸と衣で油の温度を知ることができます。温度計などは不要です。菜箸で衣を油に落とすことで温度は把握できます。先に、低温と中温、高温の区別を紹介しました。

その区別にしたがって解説すると、低温以下の温度、たとえば150℃くらいの場合は、菜箸の先から落とした衣は、底まで沈んで浮き上がってきません。これが低温ですと、衣はいったん底まで沈んでから浮き上がってきます。

中温になると、油の途中まで沈んで衣が浮き上がってきます。高温以上になれば、落とした衣は油の表面で散ります。これで、油の温度管理は常時可能になります

菜箸を使う

天ぷらをサクサクに揚げるために使っている、菜箸と衣で温度を知る方法を紹介しました。衣を使わなくても、菜箸だけを使って温度を知る方法もあります。まず、菜箸の先を水に濡らします。濡らした先をふきんでふき取ってから、油に入れます。

菜箸の先から泡が静かに出たら低温です。菜箸の全体から細かい泡が出るようなら中温になっています。菜箸全体から勢いの良い泡が出たら高温と判断できます。

天ぷらをサクサクにする適正温度《食材別》

天ぷらをサクサクに揚げるためには、温度が重要と述べてきました。その油の温度にも《食材別》によって、適正温度は異なります。「低温で揚げる食材」や「中温で揚げる食材」あるいは「高温で揚げる食材」などに分けて、解説していきます。

低温で揚げる食材

天ぷらをサクサクに揚げるために、低温で揚げる食材は大きく二つに分かれます。葉物野菜などの火が通りやすいものは低温が向きます。また、逆に火が通りにくい、芋類や蓮根などデンプンを多く含む野菜も、じっくりと低温で揚げることが向きます。

つまり、大葉などの葉物野菜や、シシトウ、ピーマン、パセリの葉など彩野菜などは低温で揚げることで、色変わりを防いだりできます。火を通すのに時間のかかる野菜も、低温で揚げることがおすすめになります。

また、大葉や海苔など薄いものを揚げる場合は、食材の裏面だけに衣を付けると曲がることを防げます。シシトウなどは破裂防止のために、穴を開けておくことが必要になります。

中温で揚げる食材

天ぷらをサクサクに揚げるために、中温で揚げる食材は基本的には根菜類が向いています。根菜類の他には、シイタケやシメジ、マイタケ、エリンギなどのキノコ類も中温が向きます。キノコ類を揚げる際の注意点があります。他の食材と比べても、キノコ類は衣とのなじみがよくないので、打ち粉を丁寧に心がけてください。

あるいは、かき揚げなども中温で揚げるのが適しています。ただし、かき揚げも魚介が主体のかき揚げは高温が適切かもしれません。また、低温や中温、高温の判断は、食材の種類ばかりでなく、食材の厚いとか薄いといった切り方や、一度に揚げる量によっても異なってきます。

高温で揚げる食材

天ぷらをサクサクに揚げるために、高温で揚げる食材は魚介や肉類となります。魚介や肉類は高温で短時間が揚げ方の基本です。魚介や肉類は、長々と油に浸かっていると、どうしても硬くなってしまいます。食材の特徴を殺す結果になります。

また、低温や中温、高温のいずれにしても、サクサクの天ぷらを食べるポイントは、作り手ばかりでなく、食べ手にもあります。昔から、寿司屋ばかりでなく天ぷら屋にもカウンター席があるのは、寿司以上に天ぷらは立ち食いの必要があるからです。

1秒ごとに天ぷらは酸化していきます。サクサクに揚げられた天ぷらは、サクサクのうちに食べるほかありません。

冷めた天ぷらをサクサクにするには?

天ぷらをサクサクに揚げるために、油の温度や衣について詳しく解説してきました。けれども、何かの都合で食べ残した天ぷらはどうしましょうか?この章では、冷めた天ぷらをサクサクにする、いくつかの方法を紹介していきます。

オーブントースターを使う

お使いのオーブントースターのスペックによって、加熱時間は異なってきます。冷めた天ぷらの両面に霧吹きで水を吹きかけます。オーブントースターに天ぷらを入れて、所定の時間加熱します。部分的な焦げが気になる場合には、アルミホイルをかぶせて焼き上げるのもおすすめです。霧吹き効果で、けっこうサクサクな天ぷらがよみがえります。

フライパンを使う

一番お手軽な方法としては、冷めた天ぷらをフライパンで焼き上げる方法があります。ここでも、霧吹きで冷めた天ぷらの両面に、水を吹きかけておくことをおすすめします。フライパンには油は敷きません。弱火で天ぷらを焦がさないようにして空焼きしていきます。

途中に、天ぷらから油がにじみ出ますから、キッチンペーパーなどできれいにふき取ります。天ぷらの表面がカリッとしてきたら完成です。

魚焼きグリルを使う

ガステーブルにセットされている、魚焼き用のグリルを使って、冷めた天ぷらをよみがえらせます。やはり、焼く前に霧吹きで水を吹きかけます。オーブントースターよりも多少時間はかかるかもしれませんが、こちらの方がより良い焼き上がりになるでしょう。

途中で、一度天ぷらの裏表を返す必要があります。片面の焼き時間は、3分前後になります。焦げ目が気になるようでしたら、これもアルミホイルなどをかぶせて焼けばOKになります。

電子レンジは使わない方がいい?

ここまで、冷めた天ぷらをサクサクにする方法を、いくつか紹介してきました。では、冷めた天ぷらを甦らせるのに、電子レンジはどうでしょうか?答えはNGです。それ専用のカラッとグリル機能が付いている場合は別になりますが、電子レンジ本来の機能で、冷めた揚げ物をサクサクにすることはできません。

温かくするだけなら可能ですが、けっしてサクサクにはなりません。電子レンジの加熱メカニズムそのものに要因はあります。電子レンジは、マイクロ波を食材の水分子に当てて振動による発熱をさせます。

その性質から、食品の内部から熱くなる特徴があって、食材の水分が内部から蒸発して、天ぷらの衣などが吸い込んでしまう結果となります。これが、ペチャっとなる原因です。

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天ぷらは衣と油の温度にこだわってサクサクに

サクサクの天ぷらにするための方法には、油の温度と食材に付ける衣が大きく関係していました。その油の温度も食材によって、管理の仕方が異なっていました。衣もまた、温度が重要でした。そんな油と衣の温度管理のやり方について、ここまで詳しく解説してきました。

あるいは、冷めた天ぷらをサクサクによみがえらせる方法も、併せて紹介しました。これらの紹介した記事を参考にして、天ぷらは衣と油の温度にこだわってサクサクになるのだと分かりました。

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