煮物の味付けの基本の黄金比とは?調味料の順番とタイミングやコツ!
煮物の味付けに黄金比と呼ばれるものがあるのを知っていますか?作るのが難しいと感じる和食であっても、基本の調味料、その黄金比、順番やタイミングなどのコツを知れば、味付けで失敗することはありません。いつでも美味しい煮物を作ることができます。そのコツを紹介します。
目次
煮物の味付け上手になるために
煮物は煮る時間によって味の染み込み方に変化があり、最初に味見をした時と出来上がりとでは味が違っています。なので、煮物を作るのは苦手と感じていたり、難しく感じる方も多いと思います。ですが、煮物の種類それぞれの黄金比や調味料を入れる順番、タイミングなどの基本をマスターすれば、もう煮物で失敗することはありません。どの煮物にどんな黄金比があるのか、煮物のコツを紹介します。
煮るときの基本
煮物には材料を入れるタイミングも大切です。基本的に入れる順番は①根野菜など煮えにくいもの②ジャガイモ、大根、肉類③葉物類の順番で入れます。火の通りにくいものから入れると覚えてください。
調味料を入れるのにも基本の順番があります。調味料は基本的に分子量の小さいものの方が味が染みやすいので分子量の大きいものから入れていきます。ですので、酒、砂糖、塩、酢、醤油、みその順番に入れます。どんな料理をする時でもこの順番で調味料を入れて味付けをするなら間違いがありません。醤油やみそは最後に入れると香りが飛ぶのを防ぐことができます。
基本の煮物の味付け「出汁10:醤油1:みりん1」
煮物の味付け①
煮物の基本の味付けです。出汁がほかの調味料に対して「10」もあるので、味が薄くなるのではないかと心配になる方もいるかもしれません。しかし、長時間煮込んでいくうちに味が材料全体に染み込んでいきます。最後の仕上がりの時には丁度良い絶妙なバランスの煮物が出来上がります。ぜひ、この基本の黄金比を覚えて使ってみてください。
みんなに追従して筑前煮🥘
— Mignon (@Mignon_131) March 10, 2018
夜に進み過ぎて、朝には小鉢量しか残らず(≧∀≦)
生茶と合うぅ🍵#高橋満腹組合#一晩たった煮物は美味 pic.twitter.com/a1l33rcTgX
この比率の定番は筑前煮です。鶏肉、野菜を火の通りにくいものから炒めます。全体に油が回ったタイミングで出汁を入れます。沸騰したら灰汁を取り、砂糖、酒を加えて落し蓋をして10分煮ます。その後、醤油を加えて出汁がなくなり、材料が柔らかくなるまで落し蓋をして煮ます。最後にきぬさやとみりんを加えて彩を添え、照りを出したら見た目にも美味しく出来上がります。
これも定番の大根の煮物です。筑前煮よりも簡単にできます。まず、出汁と調味料の黄金比を鍋に入れて一煮立ちさせます。その後大根を鍋に入れて再び煮立ったら火を弱火にして落し蓋をし、大根が柔らかくなるまで煮ます。あとは味をなじませたら完成です。大根を4等分に切ると火が通りやすいです。ですが、大きく輪切りのままが良い方は隠し包丁をすると味が短時間でしみやすくなります。
丼物に合う味付け「出汁4:醤油1:みりん1」
煮物の味付け②
一人暮らしの方だったり、疲れていたりするとどんぶり物を作るだけということもありますよね。一品だけで十分満足できるどんぶり物に合うのがこの黄金比です。味付け①よりも出汁の量が4と少なくなります。その分味が濃縮されていますので、ご飯がすすみます。
— 絶対美味いbot (@21bestmote) March 8, 2018
どんぶり物で定番はかつ丼、または親子丼です。どちらも作り方はほぼ変わりません。お肉を入れるタイミングが変わるだけです。最初に出汁、醤油、みりんと玉ねぎを入れて火にかけます。親子丼でしたら、鍋淵がフツフツとしてきたタイミングで鶏肉を入れます。煮えたら、最後に卵を鍋の周りから内側に回し入れて半熟になったら出来上がりです。カツは卵を入れる前に入れます。煮すぎると味付けが濃くなるので気を付けてください。
牛丼は材料が少なくて作るのが簡単で有難いメニューです。作り方も簡単です。出汁、醤油、みりんを4:1:1の割合でフライパンに入れます。一煮立ちしたら、玉ねぎと牛肉を入れて中火で煮詰めたら出来上がりです。お好みで紅ショウガと共にお楽しみください。
酒が決めてになる味付け「酒1:醤油1:みりん1」
煮物の味付け③
この黄金比にはお酒を使います。お酒を加えることによって食材の臭いを消したり、柔らかくしたりすることができます。また、味に深みを出し、さらなる旨味を加え調理時間を短縮するという嬉しい効果もあります。この煮物の黄金比で定番の煮物をいつでも安定した美味しさに仕上げることができます。
肉じゃが🥔🐷 pic.twitter.com/2v11HpFZ7c
— 愛美🌸🐼🌸 (@mina05216) March 12, 2018
この黄金比におすすめの煮物は肉じゃがです。お肉を色が変わるぐらいまで炒めて、他の野菜も油が回るぐらいまで炒めます。そのタイミングでお水と一緒に酒、醤油、みりんを1:1:1の黄金比で調味料を入れます。後は落し蓋をして15分ほど煮ます。最後に落し蓋を取って煮汁がなくなるまで煮れば完成です。
つまみにもおもてなしにもなる煮豚は作れると重宝する一品です。お肉の表面を焼いて余分な油などをキッチンペーパーでふき取ります。そして、この黄金比で調味料と水を入れます。酒、醤油、みりんをすべて1の割合です。あとは火が通るまで上下をひっくり返しながら、じっくりと煮ていきます。甘さを加えたい方や、たれにとろみを出したい方は砂糖を少し加えてみてください。
甘めの煮物にしたい!「酒1:みりん1:砂糖1:醤油1」
煮物の味付け④
この煮物の味付けの黄金比は砂糖が加わり、甘めの味付けになります。照り焼きや甘辛たれにもなります。薄めれば美味しい煮物にもなります。煮物の具材によっては甘めの方が味が際立ち優しい美味しい煮物が出来上がります。
今日はぶり大根とお稲荷さんを作ったで😋 pic.twitter.com/Hbuhe7UlrU
— ユウスケ (@yusukeyusuke052) March 7, 2018
ぶり大根はご飯がすすむ煮物の一つです。できれば、大根とぶりを別々で下処理をするとさらに美味しい煮物になりますが、下処理なしで煮ることもできます。大根を出汁で煮て、ある程度火が通ったらぶりを入れます。お好みでこのタイミングでしょうがを入れるとぶりの臭みがなくなります。そして、この味付けの黄金比、酒、みりん、砂糖、醤油を同じ分量で入れて落し蓋をして煮れば美味しいぶり大根の出来上がりです。
常備菜にもなって、色々な野菜を入れて栄養もたっぷりなひじきの煮物もこの黄金比です。鍋にごま油を入れて、加えたい野菜を炒めます。全体に油が回ったらひじきを入れて、味付けの黄金比で作った煮汁を入れます。あとは落し蓋をしてブクブクと煮ます。煮汁がなくなったら完成です。
みりんを使わない煮物「砂糖1:醤油1:酒1」
煮物の味付け⑤
この味付けの黄金比は甘くてとろけるような煮物に最適です。この味付けにはみりんが含まれていません。煮物といえばみりんが必要と思っておられる方も多いと思います。ですが、みりんは無くても煮物は作れます。みりんには味付けを甘くしたり、コクや照りを出す以外にも煮崩れ防止という効果もあります。ですので、少し煮崩れさせたい料理やとろけるような煮物を作りたい時には、むしろみりんはいりません。
かぼちゃの煮物#れー飯 pic.twitter.com/7vZmy80cKA
— れー🍓✩°。⋆♡*° (@re_pp1108) March 12, 2018
こちらも煮物の定番のかぼちゃの煮物です。簡単に作ることができます。大きめに切ったかぼちゃをこの黄金比の煮汁の中に入れて落し蓋をして、かぼちゃに火が通るまで煮ます。かぼちゃに火が通ったら水分が1/3程度になるまで煮て出来上がりです。もし、火の通り具合が心配でしたら少し放置して余熱で中まで火を通しましょう。
鍋におすすめ「出汁20:醤油1:みりん1」
煮物の味付け⑥
鍋にぴったりの味付けの黄金比です。煮物とは少し違いますが、じっくり煮込んだおでんや寄せ鍋など、和風のお鍋に最適です。お鍋の具材を変えて、ぜひこの黄金比を堪能してください。
まだ寒いからおでん🍢
— あれ (@5M4H10A) March 12, 2018
と、やっぱりサラダ🍅
シソを入れ忘れて…手でちぎったよ😳💦
皆さんお疲れさま😌💓 pic.twitter.com/TBQOIS8QpK
黄金比を使えば、おでんも簡単にできます。鍋に出汁、醤油、みりんを20:1:1の割合で入れて、具材を入れて煮込むだけです。具材を入れる順番だけ気を付けてください。大根やたまご、厚揚げなど味をしっかり染み込ませたいものを最初に入れます。練り物などは後から入れます。練り物を最初から入れてしまうと、その成分が出汁に出てしまい、練り物に味がなくなってしまいます。ですので、お好みで調整してください。
寄せ鍋は家にある材料で作れるので主婦に嬉しい鍋です。そんな寄せ鍋にこの味付けの黄金比を使えば、どんな材料であっても美味しいこと間違いなしです。もう市販の鍋の出汁を買う必要はありません。お好みで豆板醤などを入れたり、柚子胡椒を入れたり、ポン酢で食べたりとアレンジを楽しむこともできます。ぜひ自分なりの鍋を作ってみてください。
煮物の味付けとは
いかがでしたか?煮物を美味しく作る秘訣は黄金比です。でも、この黄金比を一つずつ覚える必要はありません。見て気付いた方もおられると思いますが、出汁の量は変化がありますが、他の調味料はすべて1:1です。なので、覚えやすいですよね。基本のこの黄金比を覚えてしまえば、いろいろなものにアレンジすることもできます。煮物だけでなく、照り焼きや生姜焼きにも応用することができます。ぜひ様々な料理に役立ててください。