加湿器の正しい掃除の仕方は?クエン酸を使った簡単な方法と頻度を紹介!
空気が乾燥する季節の必需品・加湿器。そんな加湿器は適切な掃除頻度で正しい掃除の仕方を行っていないと、カビや雑菌が繁殖してしまい、加湿器病を引き起こしてしまったり臭いの原因となってしまいます。そこで今回は、加湿器の正しい掃除の仕方を調査してみました!クエン酸や重曹を使った簡単な掃除の仕方や、適切な掃除頻度についても解説しますので、しっかりチェックしてみましょう!
加湿器の掃除方法を詳しく知りたい!
適切な湿度をコントロールしてくれ、喉や鼻の乾燥を防止する効果やインフルエンザ等のウイルスの活動を抑制する効果・ほこりやチリ・ダニなどのハウスダストの飛散防止・肌や髪の乾燥を防ぐ効果がある、健康も美容も嬉しい効果が期待できる、まさに万能家電と言えるアイテムが『加湿器』です。
加湿器とは?
『加湿器』とは、室内気の加湿のために使う空気調和設備のことです。機器内部に収容されている水分を空気中に放出して加湿してくれます。日本では、空気が乾燥する冬季などに加湿器を使用されることが多いです。一般家庭用として家電量販店などで販売されている加湿器は大きく分けて4つに分類されます。
電熱により水を沸騰させてそのスチームを送風機(ファン)によって放出・拡散させるタイプが、『スチーム式(またはスチームファン式・加熱式加湿器)』です。常に加煮沸状態なので、カビや雑菌が繁殖しにくいといったメリットがあげられます。しかしその分、消費電力も高めで、商品によって多少の差はありますが、1時間あたり約9〜10円の電気代がかかる場合もあります。
超音波によってタンク内の水を微細な粒子にしてファンで送り出されるタイプが『超音波式』です。超音波式の加湿器は消費電力が少ない特徴があり、スチーム式加湿器のように、加熱した蒸気を放出しないので火傷などのリスクが低めです。水に含まれるもの全てを空中に放出する事ができる超音波式加湿器はアロマエキスを入れて香りを楽しむこともできるので特に女性人気が高いタイプです。
送風機により水を含んだ目の粗いスポンジ状のフィルターや不織布などに空気を通して加湿するタイプが、『気化式(またはヒーターレスファン式)』です。気化式加湿器も消費電力が少ないというメリットがあります。さらに、風が冷たいというメリットもあり、夏場などに使用する場合は特におすすめのタイプです。フィルターにカビが発生しやすいので掃除を頻繁にしなくてはいけない加湿器です。
基本的には気化式(水分を含んだフィルターにファンで気化させるタイプ)ですが、湿度が低下した場合に他の方法に切り替えるタイプが、『ハイブリッド式』です。気化式加湿器のデメリットをカバーしている最強加湿器と言えるハイブリッド式ですが、装置が複雑なため、他の加湿器と比べてお値段が高めだったり掃除が大変だったりというデメリットもあります。
加湿器の種類によって掃除の仕方は異なる!
このように、加湿器は種類によって構造も異なります。そのため、掃除の仕方や掃除頻度も加湿器の種類ごとに異なってきます。加湿器に限らず、多くの家電は定期的に掃除することで長持ちさせたり消費電力を抑えられたりといった効果があります。
加湿器の掃除の必要性とは?
加湿器を長く使用するために掃除をすることはもちろんですが、「どうせそんな高い買い物じゃないし、壊れた時は仕方ないじゃん!掃除する方がめんどくさいもん…」という考えの方も少なからずいらっしゃるでしょう。しかし、加湿器を掃除する必要性というのは、長く使うためという目的以上にもっと大切なことがあります。まずは加湿器の掃除の必要性について学んでみましょう。
加湿器の汚れの原因とは?
まず、加湿器の掃除をせずに放置していると水垢やカビ・白い塊などといった汚れが発生してきます。特に気になるのが白い塊ですが、この正体は、水道水に含まれるカルシウムなどのミネラル分が固まったものです。また、ミネラル分だけではなく、鉄分・シリカ・カルキなどといった成分も水道水には含まれています。この様な様々な成分が結晶化して加湿器の汚れとなります。
加湿器の掃除をしないとどうなる?
水垢やカビ・カルシウム分などの塊…。私たちが思っている以上に多くの汚れが付着してしまっている加湿器。そんな加湿器を掃除せずに汚れを放置していくとどうなってくるかご存知でしょうか?実は、加湿器の掃除を適切な頻度でしっかりと行っていないと、健康被害も現れてきてしまいます。起こりやすいのが、『加湿器病』です。
加湿器病は専門用語で『過敏性肺臓炎』と呼ばれているアレルギーの一種なのですが、加湿器内部に発生したカビや細菌が加湿器から放出され、カビや細菌を長期間吸い込んでしまったことで症状が現れてきます。加湿器病の症状は、咳や発熱・悪寒・全身の倦怠感などといった風邪症状に似ており、加湿器病だと気付かれにくく放置されがちです。
しかし、症状が進行してしまい、咳をする状態が慢性化してしまうと呼吸困難や急性の肺障害を伴う場合もあるので非常に恐ろしいアレルギーです。加湿器病は、加湿器を使用している場所から離れると症状が軽くなる・もしくは症状が無くなりますが、再び加湿器のある場所へ戻ると症状が再発・悪化してしまいます。
加湿器を正しい頻度で掃除していなかったり、正しい掃除の仕方を行っていなければ、加湿器内部やフィルター・給水タンクの中にヌメリや水垢・カビ・雑菌が発生してきます。これらの雑菌やカビ菌が、加湿器を使用するたびに部屋中に飛散されてしまい、加湿器病を引き起こしてしまいます。つまり、加湿器の掃除をしっかりしていないとアレルギーを引き起こす原因ともなってしまうということです。
加湿器のクエン酸などを使った簡単な掃除方法を紹介
加湿器は正しく使えば健康面や美容面でも嬉しい効果が期待できますが、正しい頻度で掃除をしていなかったり、間違った掃除の仕方をしているとかえって健康被害の原因となってしまうこともあります。加湿器の掃除って面倒に感じるかもしれませんが、意外と簡単にできるものです。
加湿器の嬉しい効果を実感するためにも加湿器の正しい掃除の仕方を覚えてみませんか?加湿器は多くのパーツがあるので掃除も難しそうに思えるかもしれませんが、クエン酸や重曹などといった便利お掃除アイテムを使うことでより簡単に加湿器の掃除をすることができますのでご安心を。お次は、加湿器の簡単な掃除の仕方についてご紹介します!
加湿器の掃除が必要な場所について
まずは加湿器の掃除が必要な場所について学んでみましょう。加湿器の掃除が必要な場所は、加湿器本体・給水タンク・フィルター・トレイなどです。特に給水タンクとフィルターは念入りに掃除しておくべきパーツと言えるでしょう。
加湿器の掃除が簡単になるクエン酸と重曹
面倒な加湿器のお掃除を簡単にしてくれる魔法のアイテムは、『クエン酸』と『重曹』です。『クエン酸』は酸性であり、柑橘類などの果物の酸味の成分です。水に溶けやすく無色無臭なのですが、カルシウムなどを溶かしたり、アルカリ性の物質を中和してくれます。
一方、『重曹』は弱酸性で、人体に無害な物質なので食品添加物や医薬品として古くから愛用されてきました。粒子が細かくて水に溶けにくい性質を持っている重曹は、加熱すると分解して炭酸ガスを発します。クレンザーの代わりとして向いています。異なる性質を持つ『クエン酸』と『重曹』をうまく使うことで、加湿器の掃除がぐっと簡単にできるようになります。
クエン酸を使ったフィルターの簡単な掃除の仕方
クエン酸を使ったフィルターの簡単な掃除の仕方をまずは学んでみましょう!必要なものは、フィルター・クエン酸・フィルターを入れるバケツ・ぬるま湯・スポンジまたは使用済みの不要歯ブラシです。掃除の仕方は非常に簡単なもので、バケツに2リットルのぬるま湯・大さじ1杯のクエン酸を入れてしっかりと混ぜます。クエン酸が溶けたら、フィルターを入れて1〜2時間ほどつけ置きします。
もしもバケツがないという場合は、洗面所で水を貯めてつけ置きするのも良いでしょう。フィルターをつけ置きしたら、水でしっかりと洗い流していきましょう。もしも汚れや水垢が残ってしまっているときはスポンジや使用済みの不要歯ブラシを使って軽く擦って汚れを落としていきます。
このとき、ゴシゴシと強く擦ってしまうとフィルターを痛めてしまう原因になるので注意しましょう。綺麗にフィルターの汚れが落とせたら、水洗いをしっかりして乾燥させましょう。完全に乾燥させておかなくては、カビなどが繁殖する原因となってしまいますので注意しましょう。
加湿器のタンクのカルキもクエン酸で掃除が楽になる!
加湿器の給水タンクには、カルキや水垢がたまりやすい場所です。長い間加湿器の掃除をせずに放置しているとカルキや水垢が頑固な汚れとなってしまいます。そんな加湿器の給水タンクのしつこいカルキや水垢汚れもクエン酸で掃除することで簡単に落とすことができます。カルキや水垢はアルカリ性で、クエン酸は酸性です。
酸性とアルカリ性が合わさるとアルカリ性の汚れが中和され、汚れ成分を落としやすくしてくれます。そのため、カルキや水垢などがたまりやすい加湿器の給水タンクはクエン酸を使うことで効率的にお掃除がすることができます。
クエン酸を使った給水タンクの掃除に必要なものは、給水タンク・クエン酸・給水タンクを入れるバケツ・ぬるま湯・スポンジまたは使用済みの不要歯ブラシです。掃除の仕方は先ほどご紹介したフィルターの掃除の仕方と同じく、バケツに2リットルのぬるま湯・大さじ1杯のクエン酸を入れてしっかりと混ぜ、クエン酸が溶けたら給水タンクを入れて1時間ほどつけ置きします。
給水タンクのつけ置きが完了したら、水でしっかりと洗い流していきましょう。カルキや水垢が残ってしいるときはスポンジや使用済みの不要歯ブラシでやさしく擦って汚れを落としていきます。汚れが落とせたらよくすすいで、水分をよく拭き取ってしっかり乾燥させておきましょう。
クエン酸を使った加湿器本体の簡単な掃除の仕方
加湿器本体のお掃除も、クエン酸を使えば簡単にすることができます。加湿器本体の簡単な掃除の仕方は、バケツに入れた水の量に対して1割ほどのクエン酸を加えてよく溶かします。クエン酸水が完成したら、バケツから加湿器のタンクに移して、加湿器を約30~60分間作動させます。一定時間作動させたら、給水タンクと加湿器の底に残ったクエン酸水を冷ましてから捨てます。
その後、水でよく水ですすいでしっかり乾燥させれば完了です!クエン酸を使用したときはクエン酸が残らないようにしっかりとすすぎ洗いすることが重要です。加湿器には、フィルターに水を含ませて温めた風をあてて加湿する方法と、水の中に加熱板を入れて水を沸騰させて加湿する方法があります。
フィルターに水を含ませて温めた風をあてて加湿する方法の加湿器にクエン酸が残っていると、フィルターに蒸発しないクエン酸が結晶化したことによって、頻繁にフィルターを掃除しないと加湿機能の低下につながってしまう恐れがあります。
水の中に加熱板を入れて水を沸騰させて加湿する方法の加湿器にクエン酸が残っていれば、水が蒸発することによって加熱板周辺の水溜りのクエン酸濃度が高くなり、水溜りの水面上部でクエン酸が結晶化してしまいます。洗えば問題ないと言われていますが、長く使用していると故障の原因となることもあるので注意しましょう。
カルキ汚れが取り切れない場合は重曹を利用!
基本的には加湿器はクエン酸を使用してお掃除するのが多いです。しかし、「しつこいカルキ汚れでクエン酸では取りきれない…」というときは重曹を使用しましょう。重曹は水に溶けにくい性質なので、クエン酸のようにぬるま湯に溶かして使用するよりも、スポンジに重曹を粉のまま付けて研磨剤としてお掃除することができます。
しつこいカルキ汚れでクエン酸では手に負えないというときは重曹を使用するのも一つの手ではありますが、重曹を使うことで加湿器が研磨されて傷つく恐れもあります。また、加湿器部品の変色や変質の恐れもありますので、重曹を使用してお掃除する場合は事前に取扱説明書に目を通して見て、使用しても良いかを確認しましょう。
重曹を使った加湿器のカビや雑菌の臭いを取る方法
重曹を使うと、加湿器のカビや雑菌の臭いを簡単に取ることができます。重曹を使った加湿器のお掃除方法は、加湿器のパーツが入るバケツに1リットルのぬるま湯・大さじ3杯〜4杯程度の重曹を混ぜ合わせるだけです。クエン酸を使ったお掃除方法と変わらないやり方でできます。クエン酸ではなく重曹にすることで臭い除去に効果的になります。
クエン酸や重曹を使う場合の注意点
クエン酸や重曹を加湿器のお掃除で使う場合は幾つかの注意点があります。まず、クエン酸を使用するときは塩素系洗剤と一緒に使わないということです。塩素系漂白剤とクエン酸と混ざると有毒な塩素ガスを発生させてしまいますので、絶対にしないようにしましょう!ハイターや塩素系洗剤とクエン酸を併用すると命を落とす可能性もあるので取り扱いには気をつけましょう。
また、よく「ハイター」と聞くと、塩素系洗剤のことだと勘違いする方が多いですが、ハイターという名称のものが全て塩素系洗剤というわけではないので、商品ラベルに記載されている情報を読んで『塩素系』か『酸素系』かを見極めましょう。クエン酸と塩素系洗剤を混ぜたことで発生した有毒な塩素ガスを吸い込んでしまうと、鼻への強い刺激や目やのどの痛み・めまいなどといった症状が現れてきます。
もしもクエン酸と塩素系洗剤を誤って併用してしまったときは、息を止めて換気をし、できるだけ早くその場を離れるようにしましょう。塩素ガスは空気より重たい気体なので、できるだけ高い所に逃げましょう。時間が経って化学反応が起きなくなればガスの発生が収まり、刺激臭がなくなります。
時間をおいて刺激臭がなくなれば、換気をしながら水で洗い流すようにしてください。その後体調不良が起こったときは一刻も早く受診してください!「少しくらい大丈夫…」といった甘い考えで命を落とす可能性もあることを忘れないでください。
また、クエン酸はアルカリ性のカビ掃除も可能です。カビや雑菌が繁殖してくると加湿病の恐れがありますので、クエン酸を使ってカビ対策を行っておくことも大切です。加湿器のカビ対策として力を入れたいのは、フィルターと加湿器の吹き出し口です。フィルターや吹き出し口にカビが発生してしまっていると、汚い空気になってしまうのは安易に想像できるでしょう。
重曹とクエン酸を使用することで加湿器を簡単に掃除することができますが、トータル的に見ておすすめなのはクエン酸です。重曹を使う場合は、加湿器に傷がつくリスクを忘れないようにしましょう。また、加湿器の種類によっては「重曹やクエン酸を使用しないでください」という注意書きがされていることもありますのであらかじめ確認してからお掃除を行いましょう。
加湿器の掃除の頻度とは?
加湿器の簡単な掃除の仕方は分かりましたが、加湿器の掃除頻度って一体どれくらいの頻度で行えばいいのでしょうか?調査してみたところ、どうやら加湿器の掃除頻度は加湿器のパーツによって異なる様です。最後に、加湿器の掃除頻度について調査してみましょう。
タンク内の掃除頻度は?
まずは、加湿器の命とも言えるパーツ・給水タンクの掃除頻度についてです。加湿器は基本的に前日の水を使用するなどの行為は避けるべきとされています。時間が経った水は殺菌効果がある塩素が無くなってしまい、カビや雑菌の繁殖原因となってしまいます。そのため、加湿器を使用する際には水を入れかえる時に給水タンクの掃除も行うべきです。
給水タンクの掃除頻度は、『毎日』です。「毎日掃除しなきゃいけないなんてめんどくさい!」と思うかもしれませんが給水タンクの毎日のお掃除は、洗剤を使わずに水できれいに洗い流すだけで良いです。毎日給水タンクを掃除する目的は、水垢が付着するのを防止して衛生に保つためです。
加湿器の効果を引き出すためにも、給水タンクの掃除頻度は毎日行いましょう。また、加湿器の給水タンクは毎日のお掃除に加えてクエン酸などでお掃除してあげるのも大事です。先ほどご紹介させていただいた、クエン酸水に漬け込んでおくなどといった簡単お掃除を行いましょう。給水タンクの掃除頻度は『週に1回』ほどが目安です。
トレイの掃除頻度は?
加湿器のトレイの掃除頻度は『週に1回』ほどが目安です。トレイには細かい場所に水垢がたまりやすいので、使用済みの不要歯ブラシやスポンジで綺麗にお掃除しましょう!週に一度のお掃除ですが、給水タンクのお掃除と同様、クエン酸水に浸け置きしておくだけの簡単お掃除で良いので、それほどの手間にはならないはずです。
フィルターの掃除頻度は?
加湿器の種類にもよりますが、フィルターがあるタイプの加湿器はフィルター掃除を行います。フィルターの掃除頻度は、気化式加湿器・ハイブリッド式加湿器のお掃除頻度が『月に1回』・スチーム式加湿器のお掃除頻度が『2ヶ月に1回』ほどが目安となっています。
加湿器の掃除頻度をできるだけ減らしたいという方は、スチーム式加湿器の購入をお勧めします。フィルターの掃除も、前述したように重曹やクエン酸に漬け込みしておき、頑固な汚れ部分には使用済みの不要歯ブラシやスポンジでこすり洗いするようにしましょう。
加湿器を正しい掃除方法で気持ちよく使おう!
加湿器の正しい掃除の仕方についてのご紹介まとめはどうでしたか?加湿器は正しい掃除の仕方・適切な掃除頻度を行うことで、はじめて加湿器の嬉しい効果が引き出されます。反対に、間違った掃除の仕方や不適切な掃除頻度の加湿器を使うと加湿器病の原因となることもあります。加湿器の効果を得るためには、正しい掃除を行うことが大前提であることを頭に入れておきましょう。
お手入れが面倒くさいと感じる方は、お手入れが簡単な加熱式加湿器のポット型をおすすめします。常に煮沸消毒している状態である加熱式加湿器で、構造がシンプルなポット型は多くの種類がある加湿器の中でもダントツでお手軽です。超音波式加湿器を使用している方は特にマメにお手入れするようにしましょう!正しい掃除方法で、加湿器を気持ちよく使ってくださいね。