ソーサーの使い方とマナーを解説!コーヒー・紅茶を飲むときは持つの?

ソーサーの役割を知っていますか?ここではティータイムトークが弾むソーサーの豆知識をお届けします。またソーサーの使い方とマナーを知ってさらにブレイクタイムを楽しみましょう。ソーサーには歴史があります。中世のヨーロッパでは現在のソーサーの原型と言われる受け皿を使ってコーヒーや紅茶を楽しんだようです。普段何気なく使っているソーサーは飲む時持つべきなのでしょうか?深く知って使い方とマナーを身につけましょう。

ソーサーの使い方とマナーを解説!コーヒー・紅茶を飲むときは持つの?のイメージ

目次

  1. 1ソーサーとは?なんだろう
  2. 2ソーサーの歴史
  3. 3現代のソーサーの使い方
  4. 4ソーサーの選び方
  5. 5ソーサーの有名なブランド
  6. 6ティータイムで世界を広げよう
  7. 7ティータイムのマナー
  8. 8マナーとしてソーサーは持つの?
  9. 9コーヒーカップや紅茶カップの使い方を知って楽しむ

ソーサーとは?なんだろう

「ソーサー」とはティーカップやコーヒーカップのセットになっている下に敷いてある、受け皿のことです。カップの中身がこぼれてしまったときに受け皿として役目を果たしています。「ソーサー」にはお砂糖やミルクが乗せてあったり、スプーンの置き場所となっています。

ソーサーの真ん中を見てみると、カップの形に合わせて窪んでいます。窪みの周りは、カップと同じ模様や色合いが施されているのも、ソーサーの特徴です。一方、マグカップにはソーサーがありません。ただ単に紅茶やコーヒーを飲むだけならソーサーは別段いらないような気もしますが、これには一体どんな役割があるのでしょうか?

ソーサーの歴史

ソーサーが主役だった中世

ヨーロッパにおいて、18世紀から20世紀初頭位までのソーサーの役目は、カップの中身を冷やすことだったようです。西洋人は日本人に比べて猫舌が多いと言われていて、昔はカップに取っ手が付いておらず、熱くなっているカップから直接飲むことができなかったこともあり、中身をソーサーに移し、そこから冷やして飲んでいたようです。

ソーサー現代への変遷

しかし、このような飲み方は「無作法な労働階級者の飲み方だ!」と言われるようになりました。ソーサーは、徐々に「飲むための皿」としての深さを失って、受け皿としての現在のような姿へと変化した…というわけです。今でもコーヒーやスープなどに皿が用いられるのは、それの名残なのです。

こうしてカップとソーサーの歴史を振り返ってみると、ソーサーの本来の使い方は、茶托やコースターとは別の意味合いを持つものだったことが分かります。まさか、ソーサーの方が主体だったとは驚きです。

現代のソーサーの使い方

今では中身をソーサーに移し、そこから冷やして飲むといったような、昔の飲み方をする人は実際にはいません。コーヒーを直接カップから飲むようになったので、現在のソーサーの使い方は、砂糖やミルクを置いたり、かき混ぜるスプーンを置くためといったところでしょうか?

ソーサーの選び方

では実際にソーサーを選ぶ場合ですが、ソーサーはカップと揃えて買う方が多いと思います。カップとソーサーのセットと言っても、ティーカップとソーサーのセット、コーヒーカップとソーサーのセット、両方に使える兼用タイプがあります。使い方や好みに合ったものを選びましょう!

ソーサー自体に大きな違いはありませんが、カップは紅茶用、コーヒー用で違いが見られます。紅茶専用のカップは、薄く作られています。コーヒ―専用のカップは厚めで下に向けて幅が狭くなっている特徴が見られます。ソーサーとカップをセットで選ぶ際は、ぜひカップの違いも見て選んでいきましょう。

ソーサーの有名なブランド

ここで、ソーサー付きのカップを取り扱っている代表的なブランドを幾つか紹介します。ソーサーがあるだけで、テーブルウェアがぐっと華やかになること間違いなしです。是非ソーサー付きのカップ選びの参考にしてください。

NARUMI(ナルミ)

日本を代表するブランドです。正式名称を「鳴海製陶株式会社」と言い、ボーンチャイナ(磁器の種類のひとつで骨灰磁器とも称される種類)で有名です。白地に青の絵柄の製品が代表的で、器の裏にはNARUMIの文字が刻まれています。繊細で女性的なのが特徴です。
 

RoyalCopenhagen(ロイヤルコペンハーゲン)

ロイヤルコペンハーゲンは絵付けが全て手書きで施されています。デンマークの陶磁器メーカーで、正式名称は「ロイヤル・コペンハーゲン陶磁器工房」で、大人気の商品です。

MEISSEN(マイセン)

ドイツのマイセン地方で生産される磁器のことを「マイセン」と言います。窯印である2本の剣は、絵付師によって一点一点手描きされています。ソーサーが深めでカップを置く窪みがないのが特徴です。マイセンブルーの色はシンプルながらも上品です。

HEREND(ヘレンド)

ハンガリーにある小さな村「ヘレンド」で生まれたブランドです。村の名前がブランドの名前になっているヘレンドは、皇室御用達としても認められています。色使いの素晴らしさは、代表作であるクイーンビクトリアシリーズから伺えます。

大倉陶園

神奈川県横浜市に本社を置く、日本を代表する陶器メーカーです。日常使う食器としてだけでなく、見た目の美しさも追求しています。カップに描かれる大きな花は、見事な美しさです。

Richard Ginori(リチャードジノリ)

イタリア トスカーナ大公国のカルロ・ジノリ侯爵の窯とミラノのリチャード製陶社が合併してできたのが「リチャード・ジノリ」です。真っ白な「ベッキオホワイト」やフルーツを描いた「イタリアンフルーツ」が有名でオリエント急行の車内で使われていることでも知られています。

ティータイムで世界を広げよう

品のあるソーサーブランドのシリーズを揃えて、お客様がお見えになった時にぜひ使ってみて下さい。センスの良さが光り、また新たな話題が広がったり、新たな人脈に出会えるかもしれません。

ティータイムのマナー

ティータイムの中でもアフタヌーンティーと言えば、イギリス発祥の喫茶習慣です。実は社交の場としての意味が強く、食器や食べ物、室内装飾、花、会話の内容、マナーなどの知識が必要とされます。マナーを知ってティータイムをもっと深く楽しみましょう。

昔ながらの格式高いアフタヌーンティーというより、現在では気軽にティータイムを楽しむことが増えました。日本で自宅での正式なアフタヌーンティーを楽しむ人は少なくなったと思いますが、ホテルなどでアフタヌーンティーを開催しているところもありますので、この機会にマナーを是非覚えておきましょう!

ホテル等のアフタヌーンティー

通常、アフタヌーンティータイムの席では自分自身でポットから注がずに、周りにいるスタッフの方等に注いでもらうのがマナーといえます。また、おかわりの際は、カップのみを渡すようにします。スタッフの方が常に周辺にいない際は、各自で入れてもよいでしょう。

マナーとしてソーサーは持つの?

それでは飲む時のマナーとして、ソーサーは持つべきなのでしょうか?持たないべきなのでしょうか?基本的にカップのみ持ち上げるのが正しいマナーです。紅茶を飲むときはソーサーを手で持ち上げないようにしましょう。エレガントなカップの持ち方としては、指を通さずにハンドルをつまむようにするとよいです。

 

ただ、立食時や座った際にテーブルと距離が出てしまう場合は、ソーサーも一緒に持ち上げてください。その場合胸の位置までソーサーを持ち上げると綺麗に見えます。このように、基本的にテーブルで頂くとき、ソーサーは持たずにカップだけを持つことがマナーとなります。

美しい飲み方

では美しい飲み方とはどういった飲み方なのでしょう。それは、あごを上げない飲み方です。あごを上げるのではなく、姿勢を正して、カップそのものを傾けて飲むようにしましょう。また、持ち手には指を入れないほうが美しいです。

 

カップの持ち手の回し方

左側にある持ち手を右側に来るように回します。右手で時計回りに自分の反対側へ向かって回すようにします。持ち手に指を入れずに回すのがマナーです。このマナーは自分から遠くに向かって回す事によって余裕ある印象にうつります。

ティースプーンを持つ時と置く位置

また、ティースプーンはカップの奥に置くのがマナーです。手前に置くとカップを持つときに落とす可能性があるからなのです。砂糖やミルクを使う、使わない含め、ソーサーの上、カップの奥にスプーンを静かに置きましょう。
 

スプーンでかき混ぜる場合はどうしていますか?カチャカチャと音を立てたり、何回もグルグルかき混ぜていませんか?カップの真ん中をゆっくりと1周から2周混ぜ、最後にスプーンを上げて水分を切るようにしましょう。

コーヒーカップや紅茶カップの使い方を知って楽しむ

いかがでしたか?ソーサーを使ったティーカップセットではマナーがあったんですね。横目でマナーを気にしながら、他人の所作をチラチラ観察しながら食べるよりも、マナーやカップ、ソーサーの使い方を事前に知っておくと心からティータイムを楽しむことができます。

また自宅でもお友達を迎えてのアフタヌーンティーや、夜一人でゆっくり時間を過ごす時、ソーサー付きのカップを使うことで、いつものお茶の時間が、至極の時間になります。プチ贅沢ですね!

是非ここで紹介したソーサーの使い方、マナーを知ってティータイムを楽しんでください。ソーサーの歴史に話を咲かせてみるのもイイですね。カップやソーサーがオシャレだと紅茶やコーヒーが美味しく感じるのは事実であり、「目で見て楽しむ」という役割があるように思います。いつもより断然美味しいコーヒーや紅茶を味わえるかもしれません。

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