ダマスカス包丁とは?特徴やメリット・デメリットを解説!お手入れ法も

ダマスカス包丁を徹底解説!美しい模様が魅力的なダマスカス包丁が巷で人気を集めていますが、では何故ダマスカス包丁がおすすめなのか?メリット&デメリットとともに紹介します。また、綺麗に保つためのお手入れ方法も解説します。

ダマスカス包丁とは?特徴やメリット・デメリットを解説!お手入れ法ものイメージ

目次

  1. 1ダマスカス包丁の特徴やお手入れ法を紹介!
  2. 2ダマスカス包丁の特徴と選び方
  3. 3ダマスカス包丁のメリット
  4. 4ダマスカス包丁のデメリット
  5. 5おすすめなダマスカス包丁
  6. 6ダマスカス包丁のお手入れ法
  7. 7ダマスカス包丁の特徴やお手入れ法まとめ

ダマスカス包丁の特徴やお手入れ法を紹介!

ダマスカス包丁が、近年日本や世界から人気を集めています。普通の包丁とは違った独特の製造法で作られており、刀身の美しい模様が特徴的です。なぜこのダマスカス包丁は人気があるのでしょうか?普通の包丁との違いやその魅力をまとめました。またメリットだけでなくデメリットも解説し、おすすめのダマスカス包丁の選び方も紹介します。

ダマスカス包丁の特徴と選び方

名前の由来

ダマスカス包丁の名前の由来は、中東シリアにあるダマスカスという都市名から来ています。ダマスカスでは、インドで生産された鋼を刀剣に加工して使用していました。ダマスカスで刀剣を作っていた技法は現在では失われていますが、その時にできる模様が神秘的かつよく切れる包丁の象徴とされていました。

このダマスカスで作られていた刀剣のような波紋を持つことから、ダマスカス包丁と呼ばれるようになったのです。

独特の縞模様が特徴的

ダマスカス包丁と普通の包丁の大きな特徴の違いは、刀身に波紋のような模様があることです。通常の包丁は芯の鋼材をもう一種類の鋼材で覆う構造です。しかしダマスカス包丁は中心である鋼材の両側面を、異なる鋼で何層にも覆っています。接着剤などで接着するのではなく、何種類もの金属を鍛錬して固めることで波紋のような模様ができます。

この模様は金属の硬度の違いや炭素濃度の違いからできており、模様はメーカーや鍛冶師によって様々あります。

ダマスカス包丁の選び方

包丁にはどんな料理に使うかや切る食材によって切れ味や刃渡り、刃の形状などの違いがあります。ダマスカス包丁はそれ自体が特別な包丁というわけではなく、ダマスカスの文様がある包丁の総称です。そのため様々な種類があります。どんな用途で使うかをあらかじめ決めてダマスカス包丁を選びましょう。

ダマスカス包丁の種類には、三徳包丁や牛刀、ペティナイフやパン切り包丁などがあります。一般的な料理に使うなら三徳包丁、洋風料理や肉を捌くことが多いなら牛刀、果物やちょっとしたものを切るにはペティナイフがおすすめです。

また刃渡りが大きくしっかりした造りの包丁ほど価格が高くなりますので、サイズや価格も考慮しておくのもポイントです。さらにメーカーによって使われる素材が異なることから、包丁の厚みによる切れ味が違うこともあります。ダマスカス包丁の仕様やメーカーなどにも注目しながら自分に合った包丁を探しましょう。
 

ダマスカス包丁のメリット

男性女性問わず人気があり、刃物の展示会などでは完売してしまうほど、ダマスカス包丁は人気があります。ここまでの人気があるのは一体なぜなのでしょうか?ダマスカス包丁が選ばれる理由、使う上でのメリットをまとめました。

切れ味抜群

ダマスカス包丁は切れ味が抜群ということがよく知られています。ダマスカス包丁の芯には切れ味の良い硬質の鋼を使っており、色々な鋼などの金属を多層に重ねて鍛えています。この過程で金属組織が緻密かつ均一になるため、切れ味が向上するのです。こうした多層の鋼を鍛える技術は日本刀でも見られ、しなやかな刀身と切れ味のよさを生み出しています。

耐久性に優れている

ダマスカス包丁は、芯となっている鋼材を、別の鋼材で包み込むことによってできる強固な造りです。そのため折れにくく曲がりにくく、耐久性に優れている包丁でもあります。きちんと包丁研ぎなどの手入れをすれば、家庭でなら10年ほど使うこともできます。

錆びにくいのも魅力

耐久性があるだけでなく、錆にも強いのがダマスカス包丁のメリットです。多層になった鋼を鍛え合わせることで、金属の腐食電位に差が出て、それが錆びにくさにつながっています。また刀身に使われる鋼も錆びにくいものが使われているので、錆に強い包丁といえます。

ダマスカス包丁のデメリット

ダマスカス包丁はデザイン性が高く目をつき、切れ味もよいということから持っているだけでステータスになるような包丁です。しかし良いところだけでなくデメリットもあります。価格が高めの包丁ですから、購入した後にイメージと違うと買った後に後悔してしまいます。そういったことがないように、デメリットについても確認しておきましょう。

コストパフォーマンスが悪い

ダマスカス包丁は多数の鋼材を鍛え合わせているため、材料が多く手間もかかるため、通常の包丁よりもコストが高い傾向にあります。そのため価格も高くなりがちです。よく切れるかどうかの大部分を左右するのは中心の刃となる鋼材ですので、同じ金属を使っているステンレス包丁や通常の包丁よりも価格が高くなってしまいます

そのため、切れ味重視でダマスカス包丁を買うのは、コストパフォーマンスがよくありません。あくまで、模様の美しさという点に重きを置いて購入することに価値のある包丁です。

切り抜けが悪くなることがある

ダマスカス包丁のデメリットは多層の鋼材を合わせて鍛えることによって生じる厚みにもあります。切れ味は良いもののその厚みのため切ったときに抵抗を生じてしまい、切ったときに左右に押し広げようとする働きが生まれます。すると切れ味が悪く感じたり切り口が悪くなってしまうことがあるのです。

ダマスカス包丁の厚みは、積層枚数にもよりますので様々です。切れ味や切り抜けは包丁の機能として重要な部分ですから、刃の厚みという点でも確認して選ぶことをおすすめします。

模様の耐久性が脆弱

刀身自体の耐久性があることがメリットとして挙げたダマスカス包丁ですが、その反面模様の耐久性がないことも多いです。表面に汚れがついたり刃の手入れで研いだりすると、表面の模様が削れてなくなってしまうことがあります。

手入れの際は模様が消えないよう気をつけながら研がないといけないので、通常の包丁のように完全に仕上げるということはプロでもできません。ダマスカス包丁のデメリットとして、模様が消えやすいゆえの手入れの難しさも頭に入れておきましょう。

おすすめなダマスカス包丁

ダマスカス包丁を取り扱うメーカーや販売店は多数あり、また包丁の種類も多くありますので選ぶのに迷ってしまうでしょう。ここでは、包丁のタイプ別におすすめの包丁を集めました。メーカーによっては複数のタイプの包丁をセットで扱っているところもあります。包丁選びの参考にしてみてください。

本場堺産の三徳包丁

大阪の堺市は江戸時代から刃物作りが盛んで、多くの包丁製作所があります。堺の包丁は何百年にもわたる技術を継承し、クオリティが高く世界からも注目されている包丁です。その中で造られるダマスカス包丁は、見た目の美しさもさることながら使いやすさにも重きを置いています。

三徳包丁はそれ1本で野菜や肉、魚を切る三役として使える便利さがあります。切れ味を邪魔しない厚すぎず薄すぎない丁度良い厚みのダマスカス包丁から、耐久性に優れたものまで様々です。家庭用の包丁なら手ごろな価格で手に入るものもあります。

下村工業の牛刀

下村工業は、新潟県の三条に伝わる三条刃物鍛冶として創業され、その流れを汲む包丁メーカーです。高品質で本格的な刃物や、ユーザー目線の使いやすい包丁を製造しています。下村工業のダマスカス包丁はコバルトを配合したVG10号の鋼を使用しており、切れ味がよく長持ちします。

さらに牛刀は世界中のシェフの間で最もよく使われる包丁です。肉の筋が切りやすく、肉料理を作ることに適しています。価格も手ごろですので、本格的な料理を作りたい時の一本としておすすめのダマスカス包丁です。

片岡製作所の出刃包丁

片岡製作所は新潟県燕市にある包丁メーカーであり、料理店のプロ向けに機能性や耐久性にこだわった包丁づくりを行っています。出刃包丁は魚の骨などを切り捌くことに適した包丁ですので、釣った魚をよく捌くという人は一本持っておくことをおすすめします。

片岡製作所のダマスカス包丁は砥石による本格的な刃付けを施し、良い切れ味を持続させる作りになっています。また薄めの刀身に両刃ですので扱いやすい出刃包丁です。

富士觀の筋引き包丁

富士觀は包丁など刃物類の生産が盛んな岐阜県関市にある包丁メーカーです。表面の槌目模様とダマスカスの縞模様が組み合わさり美しいデザインとなっています。刃渡り240cmと非常に長いこの筋引き包丁は、刺身やハム、ローストビーフなど筋があるものを薄くスライスすることに向いている包丁です。

こちらのダマスカス包丁の切れ味は鋭く、そして硬度があるため切れ味の良さが長続きします。使いやすさの評判も良い包丁です。

パール金属のぺティナイフ

パール金属は新潟県三条市にある、アウトドアやキッチン用品専門のメーカーです。消費者の目線から色々なシーンで使えるキッチン用品などを製造しています。ペティナイフは牛刀と同じ形をしていますが、サイズが小さく果物や野菜などちょっとしたものを切ることに向いている包丁です。

パール金属のダマスカス包丁は美しい縞模様が引き立ち、高硬度ステンレス鋼が軟質部で包み込まれており折れにくく耐久性があります。また切れ味も良く手軽に使えて、1本あると便利です。

関孫六のパン切りナイフ

貝印から出ている有名な包丁ブランド、関孫六からもダマスカス包丁が生産されています。日本刀を鍛えてきた技術をそのまま継承し、切れ味と耐久性を受け継ぐブランドです。日本刀のような美しいラインのパン切り包丁は切れ味はもちろん使い心地も重視されており、手にフィットするハンドルなどの作りにもこだわっています。

バゲットや食パンなど、固いパンから柔らかくしんなりしたパンまで使える鋭い切れ味です。パンを作ったりピザを焼いたりすることが多い家庭などにおすすめです。

ダマスカス包丁のお手入れ法

ダマスカス包丁は切れ味がよく、その切れ味が長続きする持続性や錆びにくさが評判の包丁です。しかし何度も使えば当然刃先も劣化します。長く使い続けるには、適切な手入れが必要です。また手入れの方法を誤るとせっかくの模様が消えてしまいます。ここでは模様を消さないよう上手に手入れする方法をまとめました。

ダマスカス包丁の研ぎ方

ダマスカス包丁は芯となる鋼が硬質であることから刃が固く、研ぎにくいという点があります。上手く手入れするためにはまず、適切な砥石を選ばなければいけません。中砥石で研いだ後に仕上げの細かい砥石で仕上げることが、切れ味を持続させる理想てきな手入れです。また品質の良い砥石を選びましょう。

研ぐときは砥石を濡らして濡れタオルの上に置いて安定させます。刃を砥石に対して斜め45度の状態で置き、そこから15度ほど持ち上げます。この状態で、右手でハンドルを握って左手は研ぎたい部分を軽く押さえて前後に動かします。

この時にポイントとなるのは、持ち上げる刃の角度です。研ぐ刃の傾きによって切れ味が異なります。模様が消えにくく、切れ味も問題ない角度として持ち上げる角度は15度が良いと言われます。研いでいる途中で寝かせてしまうと模様が消えてしまうので、15度を一定に保ちましょう。

ダマスカス包丁の洗い方

ダマスカス包丁は、使用し終わったあとの手入れで模様が消えることはありません。通常の包丁と同じく、柔らかいスポンジと中性洗剤で優しく洗いましょう。より丁寧に洗うなら、まな板に押し付けてスポンジで擦り、その後熱湯をかけて消毒し、水気をよく拭きとってください。消毒することでより衛生的に使うことができます。

風通しの良い場所で保管する

ダマスカス包丁は錆びにくいとはいえ、金属ですので必ずしも錆びないというわけではありません。より長く綺麗に保つには、湿気のないところで保管するということも重要になります。洗った後はよく水気を拭き、風通しの良い場所で保管するようにしてください。

日常的に使うのであれば風通しの良い場所で保管するだけで構いません。1ヵ月以上の長期間使わない場合は、新聞紙でダマスカス包丁を包んでおくと錆びにくい状態で保管できます。新聞紙のインクの油分が錆びの発生を抑えてくれるからです。新聞紙で包んだ場合も、風通しのよい場所で保管します。

ダマスカス包丁の特徴やお手入れ法まとめ

刀身の文様が美しいダマスカス包丁は、異なる鋼材を幾重にも重ねて鍛えることで美しい模様を出しでおり、また耐久性や錆びにくさ、切れ味の良さがある包丁です。しかし多層構造になっていることからコストが高くなったり抵抗が生じて切り抜けが悪かったり模様が消えてしまいやすいなどのデメリットも見られます。

お気に入りの包丁が1本あると料理へのモチベーションも上がります。メリットやデメリットを合わせて考慮したうえで、自分の用途や料理のスタイルに合ったダマスカス包丁を選びしましょう。

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