2019年04月26日公開
2024年09月13日更新
ストリチナヤとはどんなウォッカ?特徴や歴史・飲み方は?おすすめ4選!
ストリチナヤといえばウォッカ好きならまず知っている、世界的にも有名な銘柄のウォッカです。そんなストリチナヤは、本場のロシアではその甘い味をストレートやロックで楽しむのが普通で、世界では定番の飲み方となっているカクテルは邪道とされているというのです。ストリチナヤがどんなウォッカなのか紹介するとともに、おすすめの飲み方やその味が本当に甘いのかなど、おすすめの銘柄もまとめてみました。
ストリチナヤとは?
ストリチナヤとは一体どんなウォッカなのでしょうか?実は国際酒類博覧会では金賞を始め、数々の賞を受賞した、最も良く知られたプレミアムウォッカのひとつなのです。プレミアムウォッカであるストリチナヤについて、その名前の由来や歴史、原料や製法といった基本知識をまとめてみました。
名前の由来
ストリチナヤの名前の由来は、1901年にモスクワで製造が始まったことから、ストリチナヤと付いたといいます。ストリチナヤはロシア語で「首都の」という意味があるのです。つまり当時ソビエト連邦だったロシアの首都のモスクワで製造されたウォッカだからストリチナヤ、というわけなのです。
ちなみに日本では輸入元である日本ビール株式会社を始め、各輸入会社ではストリチナヤと表記していますが、ロシア語の発音では「スタリーチナヤ」のほうが近くなります。ストリチナヤはロシア国外向けには「Stoli」と略されて表記されています。
発祥国と歴史
ストリチナヤの発祥国は、他のウォッカ同様に現在のロシアになります。先にも軽く触れたようにストリチナヤの製造が始まったのは、1901年のソビエト連邦の首都だったモスクワです。外貨獲得のためにソビエト連邦の食料輸出輸入公団から輸出され、西側諸国では今でもカクテルベースとして人気の銘柄になっています。
元々はモスクワで製造されていたストリチナヤですが、現在ではイルクーツクなどのロシア各地を始め、ラトビアの工場でも生産されています。ボトルのラベルにはモスクワ中心部にあるホテル・モスクワの旧建物が描かれているとされていますが、ソ連の生産計画を決定していたゴスプランのあった建物か、2つを合わせた建物という説もあります。
原料や製法
ストリチナヤの原料は、製造元のロシアの国営会社・ソユーズプロドインポルト(S.P.I. Group)の、ロシア南部の肥沃な国土地域にある自社農場で栽培した、小麦やライ麦、トウモロコシなどの穀物類を使用しています。仕込には純度の高い井戸水を使用して、蒸留後に石英砂と白樺の炭で4回ろ過するロシアの伝統製法で作り出されています。
またこのストリチナヤはバリエーションが豊かという特徴があり、近代的なろ過方法で純度を引き上げたエリートや、フレーバーウォッカとしてオレンジやシトラス、レモンの他、唐辛子を使って辛口に仕上げたペルツォフカなどがあります。
ストリチナヤのウォッカの特徴や種類
ストリチナヤはウォッカのひとつですが、ウォッカというと蒸留後に白樺の炭でろ過されるため、エタノール成分を除けばほぼ無味無臭無色であるのが普通とされています。ストリチナヤも他のウォッカの例に漏れず、無味無臭無色なのでしょうか?その味やアルコール度数を始めとした、ストリチナヤの特徴とその種類をまとめてみました。
味は甘い?
ストリチナヤもウォッカである以上、甘い辛いといった味は無いように思われます。ですがストリチナヤは甘いというのです。ではストリチナヤの何が甘いかといったら、そのアルコールの味が甘いというのです。そのためストレートで飲むと、アルコールの刺激の後にかすかに甘い余韻が残るといいます。
元々ウォッカは発祥国であるロシアや東欧国において、カクテルのように混ぜ物をして飲むのは邪道とされているため、フレーバー付きで甘いのはあっても、わざわざ混ぜものをして味を甘いものに変えて飲むことはまず無いため、ストレートが一番合う飲み方という人がいるのも事実なのです。
アルコール度数
ストリチナヤのアルコール度数は、基本は40度となっています。ですがストリチナヤでも銘柄によってアルコール度数が異なり、プレミアム品のストロワヤのアルコール度数は50度、フレーバー付きのアルコール度数は37.5度となっています。
そんなストリチナヤは世界中で親しまれていますが、アメリカなどで流されたCMは印象強いもので、赤軍合唱団のコーラスをバックにロシア人の著名人の写真やロシアのキリル文字風のアルファベットが使われ、締めのナレーションもロシア訛りと、ソ連時代のプロパガンダ・社会主義リアリズムをパロディ化したものが放映されていたのです。
種類
ストリチナヤは先にも触れたようにさまざまなバリエーションが生産されているウォッカで、代表銘柄のストリチナヤ・プレミアムの他、プレミアム品としてモスクワの蒸留所・クリスタル・ディスティラリーで伝統的な製法により生産され続けているゴールド、アルコール度数が50度のストロワヤ、近代的ろ過方で純度を高めたエリートがあります。
さらにフレーバー付きではオレンジを使ったストリチナヤ・オレンジや、シトラスの香りを加えたストリチナヤ・シトラス、レモンを使って作ったリモナーヤ、世界でも人気という塩キャラメル、先にも紹介した唐辛子フレーバーのペルツォフカなどがあります。
日本では日本ビール株式会社が、ストリチナヤ・プレミアムの他、ゴールドやエリート、フレーバー付きではオレンジやシトラス、塩キャラメルを輸入しています。
ストリチナヤの飲み方
ストリチナヤは他のウォッカと同様に無味無臭なのでしょうか?それならば一体どんな飲み方がおすすめなのでしょうか?本場ロシアの飲み方を参考に、いろいろな飲み方で味がどう変わるのか、どんな飲み方が一番おすすめなのか検証してみました。
ストレート
ストリチナヤをストレートで飲むと、まず最初に来る印象はウォッカ独特のアルコールの臭いを感じるそうです。そのまま飲んでみると、アルコールの甘味を強く感じるもののこれといった特徴は無く、後味もスッキリしていてやはり特徴といえるほどのものは無いといいます。
一方でストレートの味はどこか笹のような味と香りがして、アルコールの刺激の後にかすかな甘味が残るという人もいます。一般的には絹のような滑らかな口当たりと、芳醇な香りの中に香辛料の香りがほのかに後味として残るといわれていますが、ストレートの味は人によって感じ方に違いがあるようです。
ロック
ストリチナヤをロックで飲むと、ストレート同様にスッキリしているだけでなく、香りが弱まるためなおのことスッキリ感が増すといいます。後味も特に感じない人もいるようで、スッキリしすぎていて面白みに欠けるという意見もあります。
ただしストレートの濃いアルコール臭が苦手な人にとってこの香りが弱まる特徴は、ストレートよりもロックのほうがかなり飲みやすくなるようです。
冷凍庫で冷やす
ストリチナヤの本場ロシアでも人気の飲み方が、この冷凍庫で零度以下までキンキンに冷やして飲む飲み方です。ストリチナヤは冷凍庫で冷やしてもとろみすら付かず、しっかりと冷え切ったロックといった趣になります。そのためロックと大して変わらない、冷えたアルコールの甘味を楽しむ飲み物といった感じだといいます。
ここまでのストリチナヤを混ぜ物無しで飲む中では、アルコールの甘味のある香りを楽しみたいのであればストレートで、スッキリとアルコールの甘味だけを楽しみたいのであればロックがおすすめの飲み方ということになります。
ブラッディマリー
ストリチナヤが癖のない、ある意味ウォッカらしいウォッカなのはわかりましたが、トマトジュースにウォッカを混ぜる定番のカクテル・ブラッディマリーで飲むとどんな味になるのでしょうか?
ブラッディマリーは、トマトジュースにアルコールを足すから飲みやすいとされるカクテルです。そのためストリチナヤの笹臭い味と香りが加わったらどうなるか、というと、飲んだ人の感想では後味にアルコールっぽいえぐみが残って苦いそうです。ストリチナヤはストレートで飲むのがおすすめのウォッカといえます。
ストリチナヤのおすすめ4選
ストリチナヤがどんなウォッカかわかったところで、さまざまなストリチナヤのバリエーションの中から、おすすめの4銘柄を紹介します。ぜひ一度そのウォッカらしいウォッカを味わってみてください。
ストリチナヤ・プレミアム
ストリチナヤ・プレミアムは、ロシアの伝統製法で作られたクラシックタイプのウォッカです。滑らかで絹のような口当たりが特徴で、芳醇な香りの中に香辛料の香りがほのかに残ります。750ml・500ml・50mlの3タイプがあり、用途に合わせて選ぶことができます。
ストリチナヤ・エリート
ストリチナヤ・エリートは、ストリチナヤの伝統製法に近代的冷却法を加えて作られた、世界で最も純度の高い、滑らかな口当たりのウォッカです。-18度まで冷やしてからろ過して不純物を取り除いてあり、純度を最高まで高めた、ピュアの名がふさわしい特徴のウォッカです。750ml・50mlの2タイプがあります。
ストリチナヤ・ゴールド
ストリチナヤの中でも歴史あるモスクワの蒸留所「クリスタル・ディスティラリー」で、ロシア北西部でのみ採取できるというミネラル分が豊富なシュンガ石でろ過するなど、伝統の製法とこだわりで作られたウォッカです。ストリチナヤの本当の味が楽しめる銘柄です。
ストリチナヤ・オレンジ
ストリチナヤのフレーバードウォッカの中でも、オレンジ風味を添加したものがこのストリチナヤ・オレンジです。オレンジの甘美な香りだけでなく、甘味も含んだ柔らかい味わいを楽しむことができる一品です。ストレートやロックだけでなく、オレンジ・スライスなども入れてカクテルベースで楽しむこともできるウォッカです。
ストリチナヤの口コミ/評判
Freddieの好きなストリチナヤがあったので思わず注文😆💕#マトリョーシカ pic.twitter.com/RS5yj0TetV
— フレにゃあ (@Freddie_0906) April 21, 2019
ウォッカは良い。
— バチガルピ竹下 (@barackoverman) April 22, 2019
かのゴルバチョフも愛飲したストリチナヤが安いので。
スコッチの高さを考えたまえ pic.twitter.com/SFji9HkToH
引っ越して我が家に初めてお迎えしたボトルが空となりました✨🥃✨安くて意外に上品でそれでいてしっかりと酔えるウォッカ でした✨👼
— 百音川 魔瑠琥 (@monekawa_maruko) December 1, 2018
☆ストリチナヤ
・アルコール度数40%
・原産国 ラトビア pic.twitter.com/gPiok2aVlB
ストリチナヤはその値段の安さと、多くの有名人も愛した味として、ウォッカ好きの中でも評判も良いウォッカです。居酒屋やカクテルバーではカクテルのベースとしても使っているようですが、自宅で飲むとなるとほとんどの人がストレートで楽しんでいるらしく、カクテルに使っているツイートはほとんどありません。
このことからもわかるように、日本でも本場ロシアでの飲み方と同じく、ストレートでの美味しさにはまる人が多いようです。味に関しても甘いと表現する人も多いので、ストリチナヤのアルコールの甘さが際立っているのがわかります。
ストリチナヤでロシアの歴史を感じよう
ストリチナヤはロシアでも最も有名で歴史のあるウォッカのひとつであり、数々の有名人・著名人も愛した味です。味の良さに対して値段も安く親しみやすいストリチナヤを、ロシアの歴史を感じながら大人のひとときに取り入れてみませんか?