土鍋の焦げの落とし方!重曹・酢でごはんの焦げや外側が簡単キレイ
香ばしいおこげごはんから鍋料理、肉料理や魚料理などいろいろな料理を楽しむことができる便利な土鍋ですが、焦げ付きやすいことに注意をしなければなりません。土鍋の性質や焦げ付きの原因、重曹やお酢を使った焦げの落とし方から、玉ねぎの皮やクエン酸などを使った落とし方、焦げ付きを防ぐ方法について紹介します。様々な視点から土鍋の焦げ付きについて理解を深め、長く愛用していきましょう。
土鍋の焦げの落とし方が知りたい!
鍋料理などやごはんをおいしく炊くために欠かせないアイテムであり、1年を通して活躍してくれる土鍋ですが、焦げ付きやすいことが弱点でもあります。そこで、土鍋の焦げの落とし方について紹介します。
土鍋が焦げる原因とは?
汎用性が高く、便利ながらも焦げ付きやすいのが気になる土鍋ですが、まずはその性質を知ることも大切です。ここでは土鍋の性質やごはんだけではない焦げの種類、焦げ付きの原因となるものなどについて紹介します。
土鍋の性質を知ろう
土鍋の素材は土であることから、熱を蓄えるという性質があるため、熱が穏やかに伝わります。じっくりと火が通ることによって、ふっくらとした美味しいごはんを作ることができます。また、土鍋は煮る、焼く、蒸すなどの調理も得意です。保温性も高く、調理後にそのまま食卓に土鍋を運んで温かい料理を楽しむことができます。
土鍋の焦げの種類はごはんやお肉など様々
香ばしいおこげは土鍋の特徴でもありますが、やはり焦げ付きが気になるものです。また土鍋の焦げは、ごはんによるものだけではありません。ごはんや麺類などによる炭水化物の焦げから、肉や魚などのたんぱく質による焦げ、野菜やキノコ類などの焦げなど、種類は様々です。このように、土鍋の焦げの種類によっても落とし方は変わってくるのです。
土鍋の焦げる原因「火力が強い」
土鍋が焦げてしまう原因として、まず「火力が強い」ことが挙げられます。レシピで指定された火力通りに作っても焦げてしまうこともありますが、火加減はコンロの火力や土鍋の大きさ、水温や気温、個人の感覚などによっても変わるものです。土鍋の焦げ付きを防ぐためには、いつもの火加減よりも弱めに作ってみるのがよいでしょう。
土鍋の焦げる原因「火にかける時間」
土鍋が焦げてしまうもう1つの原因として、「火にかけている時間が長い」ということも挙げられます。熱が伝わるのがゆっくりである土鍋ですが、なるべく調理中は土鍋から目を離さないようにし、焦げ付くのを防ぐようにすることも大切です。
土鍋の焦げの落とし方を解説
土鍋の性質や焦げ付きの原因などがわかっていても、焦がしてしまうことはあります。しかし、落とし方を知ることによって、土鍋の焦げ付きも簡単に落とすことができるでしょう。ここでは、重曹やお酢などの代表的な焦げ付きの落とし方から、玉ねぎの皮やクエン酸を使う方法など様々な土鍋の焦げの落とし方を紹介します。
たわしやクレンザーは使用しない
土鍋の焦げ付きを落とすのに、たわしやクレンザーを使用することは基本的にはNGです。たわしで土鍋をこすることで、そこから細かい傷ができ、劣化やひび割れなどの原因になります。焦げ付きの部分を削ぎ落したりするのも土鍋を傷めるため、控えましょう。また、土鍋にクレンザーを使用すると、クレンザーの成分をそのまま吸いこんでしまいます。
ごはんなどの土鍋の焦げ落としには重曹がおすすめ
ごはんや麺類などの炭水化物の焦げや、肉や魚などのたんぱく質の焦げは酸性のため、アルカリ性の重曹による落とし方が有効です。まず土鍋に水を張り、大さじ3杯から4杯の重曹を入れ、煮立たせます。沸騰をしたらお湯を捨て、布巾やスポンジなどで土鍋を拭けばすっきりと焦げを落とすことができます。一度で落ちないような頑固な焦げに対しては、この動作を繰り返してみましょう。
重曹がない時は玉ねぎの皮を使おう
重曹が家にない時は、玉ねぎの皮で代用をすることも可能です。使い道がなく、捨ててしまいがちな玉ねぎの皮ですが、土鍋の焦げを落とす時にも役立ちます。まず玉ねぎの皮を約2個分土鍋に入れ、焦げ付きの部分を覆うように水を張り、煮立たせます。沸騰したらさらに20分ほど煮立たせ、煮汁を捨ててから焦げの部分を布巾やスポンジなどでこするとキレイに落とすことができます。
重曹のかわりにお米のとぎ汁も使える
出典: https://limia.jp
毎日ごはんを炊いている方は、重曹のかわりにお米のとぎ汁を使うこともできます。お米のとぎ汁を土鍋に入れ、一晩ほど放置しておくと、お米のぬかに含まれているアルカリ性の成分が、酸性の焦げを浮かせてくれます。その後に布巾やスポンジでこするだけで、土鍋の焦げをすっきりと落とすことができます。
ごはんなどの焦げの落とし方には卵の殻も
ごはんや麺類、肉や魚などの酸性の焦げには、玉ねぎの皮と同じように普段は捨ててしまいがちな卵の殻も有効です。まず土鍋に水を張り、煮立たせます。沸騰させ、焦げをふやかした後にスポンジなどの裏に卵の殻を付けてこすります。卵の殻が研磨剤の役割をしてくれることによって、キレイに土鍋の焦げを落としてくれます。
野菜などの土鍋の焦げにはお酢を使おう
野菜やキノコ類などのアルカリ性の焦げには、酸性のお酢を使う落とし方が有効です。まず土鍋に水を張り、50㏄から70㏄程度のお酢を入れ、煮立たせます。沸騰したら焦げの程度に合わせて、数時間から1日程度放置しておきます。その後に布巾やスポンジなどで土鍋を拭けばすっきりと焦げを落とすことができます。
お酢のかわりにクエン酸も使える
野菜やキノコ類のアルカリ性の焦げには、酸性のクエン酸も役に立ちます。200㏄程度の水にクエン酸を小さじ2杯ほど入れ、クエン酸の水溶液を作ります。水溶液をキッチンペーパーなどに染み込ませ、土鍋の焦げ付きの部分に張り付け、一晩ほど寝かせておけば焦げを取ることができます。
また土鍋に水を張り、大さじ3杯から4杯程度のクエン酸を入れて煮立たせます。沸騰したら、お湯を捨て布巾やスポンジなどでこする方法でも、土鍋の焦げを落とすことができます。その際、焦げの程度に合わせて数時間から一晩ほど放置しておくとよいでしょう。クエン酸はほぼ無臭のため、お酢のにおいが苦手という方にもおすすめです。
野菜などの焦げの落とし方にはレモン汁も
お酢やクエン酸だけでなく、レモン汁も野菜やキノコ類などのアルカリ性の焦げに対応できます。まず土鍋に水を張り、大さじ1杯から2杯ほどのレモン汁を入れて煮立たせます。沸騰したら布巾やスポンジなどでこすることで、土鍋の焦げをすっきりと落とすことができます。
土鍋の焦げを防止する方法
焦げ付きやすいのが難点の土鍋ですが、焦げ付きを防ぐ方法を知ることで長く愛用することができます。ここでは、使い始めの土鍋を長持ちさせるための目止めの方法や、焦げ付きを防止するための一工夫について紹介します。
土鍋の使い始めには目止めを行おう
土鍋の焦げを防止するために、使い始めには土鍋に目止めをすることが効果的です。目止めとは、においや汚れを吸収しやすく、ひび割れをしやすい土鍋を長持ちさせるためにお粥や小麦粉などのでんぷん質を使用して土鍋にある穴を埋めることを言います。
目止めの方法は、まず土鍋を洗わずに布巾やキッチンペーパーなどで軽くほこりを落とします。この時に土鍋を洗ってしまうと、小さなひびにでんぷん質が埋まりにくくなるため避けましょう。土鍋を洗ってしまった場合は、しっかりと乾かしてください。
次にカップ半分ほどのお米を土鍋に入れます。お米がない場合は、小麦粉や片栗粉でも代用できます。小麦粉や片栗粉を使う場合は、大さじ2杯ほどを土鍋に入れてください。その後7~8分目くらいまで水を張ります。土鍋は急な温度変化に弱いため、最初は弱火にて3分程度温めるようにしましょう。
土鍋が温まったら、中火にして焦げ付かないように様子を見ながら煮立たせます。土鍋の中身がのり状になるまで、火加減を調整しながら温めてください。のり状になったことを確認したら、一晩ほど置いて穴を埋めます。その後はよく土鍋を水洗いし、しっかりと乾かしてください。これで目止めは完了です。
ごはんを炊くときは粗塩を入れると効果的
土鍋でごはんを炊くときは、粗塩をひとつまみほど加えてから炊くと焦げ付きを防ぐすることができます。また、昆布を土鍋の底に1枚ほど敷いてからごはんを炊くと、同じように焦げ付きを防ぐのに役立ちます。
土鍋は洗ったらしっかり乾かそう
土鍋を洗う時は、手で触れられる程度に冷ましてからにしましょう。土鍋は急な温度変化に弱いため、調理の後すぐに水洗いをするとひびが入る原因になってしまいます。そして、洗った後は十分に乾かしてからしまうようにしてください。乾いたように見えても、土に水分を含んでいることがあるため、風通しのいい場所で乾かしてください。洗った後に少々火にかけるのもよいでしょう。
土鍋の焦げの落とし方を知ってキレイに保とう
土鍋は工夫をしてお手入れをすることで、長く愛用できます。焦げ付きを防ぐことも大切ですが、焦げてしまったとしても重曹やお酢を上手に使うことで焦げをすっきりと落とし、長持ちさせることができます。
おこげ付きの美味しいごはんを炊くことができるのも土鍋ならではです。また、ごはんだけでなく鍋料理や肉料理、魚料理まで様々な調理を楽しむことができます。土鍋の特徴や焦げの落とし方を理解し、土鍋をキレイに保つことで、食卓をより豊かなものにしていきましょう。