土鍋の目止めは使い始めのお手入れ法!基本のやり方と時間などのコツ!
今では多くの種類の鍋がある中でも、古くから代表格とされているおすすめの鍋が土鍋です。そんな土鍋は使い始めに『目止め』というものを行っておくべきです。土鍋の目止めって一体どんなやり方なのでしょうか?今回は、土鍋の目止めを簡単にするおすすめの方法を調査です!
目次
使い方のバリエーションが豊富な土鍋!
鍋料理に使用することはもちろん、ご飯を炊いたり煮込み料理を作ったり、パエリアやグラタンなどの洋食などにも活用できて、使い方のバリエーションが豊富なおすすめの鍋といえば『土鍋』です。寒い冬になると特に大活躍する土鍋は、最近では一人暮らし用や二人用サイズなどといった小ぶりなものも増えており、大人数で鍋を囲むのはもちろん、少人数でも手軽に楽しめるようになっています。
『土鍋』ってどんなもの?
多くの料理に使える土鍋をお持ちのご家庭も多いでしょう。何気なく使っているものですが、『土鍋』って一体どんなものなのでしょうか?まずは、『土鍋』について学んでみましょう!
土鍋とは…
『土鍋』はその名の通り、土でできている鍋です。成型した土(粘土)を焼いて、釉薬(ゆうやく)を塗って仕上げられます。今でこそ多くの鍋が存在しますが、土鍋は狩猟民族から農耕民族への変化に伴い、野菜や雑穀を調理するために生まれた日本の鍋の元祖とも言える鍋です。
土鍋は火にかけると土が膨張・伸縮を繰り返します。そうすることによって土が温まり、じんわりと内部も温まっていくようになっています。土鍋は熱の伝わり方がおだやかなので、食材の旨味を上手に引き出しつつも保温性が高いので冷めにくいといったメリットがあります。
土鍋を使い始めた時、『目止め』をしておこう!
新しい土鍋を購入すると、まずは何を作ろうか凄くワクワク考えてしまうもの。しかし、購入したばかりの土鍋でそのまま調理すると、土鍋が割れやすくなってしまう恐れもあるそうです…。
そこで土鍋を使い始めた時にやっておきたいのが、『目止め』です。『目止め』とは一体どんなものなのでしょうか?また、どんな意味があるのでしょうか…?まずは、使い始めの土鍋を目止めする意味を学んでみましょう。
使い始めの土鍋を『目止め』をする意味って何?
使い始めの土鍋を『目止め』しておくべきだと、先ほど述べさせていただきましたが、使い始めの土鍋を目止めする意味って一体何なのでしょうか?お次は、使い始めの土鍋を『目止め』をする意味を学んでみましょう。
土鍋を目止めする意味は、簡単に説明してしまえば、土鍋の表面をコーティングして穴埋めするというお手入れが必要であるためです。土でできているため、土鍋の底の部分はザラザラしています。土鍋の側面はツルツルとしているものですが、この部分には耐水性のある『釉薬(ゆうやく)』というものが塗られています。
つまり、ツルツルとしている部分には耐水性があるコーティングがされていますが、ザラザラとした土鍋の底の部分は素焼きのままという状態です。素焼きの部分には目に見えないほどの小さな穴がたくさん空いています。耐水性がないため、水漏れが起こるのはもちろん、火にかけて調理している際、鍋の中にある空気が膨張して土鍋が割れてしまうこともあります。
また、この小さな穴に煮汁が染み込んだりして、においがついてしまったり、汚れが入ってしまうこともあるのです。このようなトラブルを防ぐために、使い始めの土鍋は目止めをしておく必要があると言われています。土鍋の目止めはおかゆなどに含まれるでんぷん質を使って行います。
土鍋を目止めするやり方は?時間やコツはあるの?
でんぷん質を使って行う土鍋の目止め。土鍋を目止めをする簡単でおすすめのやり方って一体どんなやり方があるのでしょうか?また、目止めにかかる時間はどれくらいで、コツなどはあるのでしょうか…?そこで今回は、簡単にできるおすすめの土鍋の目止め方法をご紹介します!
目止めをする前にやっておくことは…
土鍋を目止めする意味がわかったら「さっそく目止めをしてみよう!」となりますが、目止めの前にやっておくべきことがあります。まずは簡単に土鍋を水洗いをしておきましょう。この時、洗剤は使用しないようにしましょう。水分をしっかり拭いて可能であれば1日乾かしておきましょう。
土鍋を目止めするやり方・時間調査〜おかゆで目止め!〜
まずご紹介したい、土鍋の目止め方法で最もポピュラーでおすすめなのが『おかゆ』を炊いて行う方法です。上記でも説明させていただいたように、水洗いしてしっかり乾燥させた土鍋の8分目くらいまで水を入れ、ごはんを軽く茶碗1杯ほど入れて軽くほぐします。そのまま弱火でゆっくりと炊きあげていきます。
炊き上がったら火を止めて1時間以上置いて冷まします。可能であれば半日以上はそのままにしておきましょう。土鍋が十分に冷めたらおかゆを取り出し、土鍋を水洗いしてよく乾燥させれば目止めは完了です。土鍋は急な温度変化に弱いため、必ず弱火でじっくりと炊くようにしましょう!
土鍋を目止めするやり方・時間調査〜片栗粉で目止め!〜
「ごはんを使うのはちょっともったいないな〜…」という方は、片栗粉を使った土鍋の目止めがおすすめです。土鍋8分目くらいまで水を入れたら、片栗粉を大さじ2杯入れます。土鍋の大きさによって片栗粉の量は異なってくるので、水に対して10%が目安だと覚えておくと便利です。その後、土鍋を弱火にかけて沸騰させます。
10分〜20分ほど沸騰させたら火を止めて、土鍋を完全に冷ましましょう。土鍋が完全に冷めたら、中身を捨てて土鍋を水洗いしてよく乾燥させれば完了です。ちなみに上記のやり方では片栗粉の他に、小麦粉を代用して土鍋を目止めすることもできます。片栗粉がない時には小麦粉で代用してみてください!
土鍋を目止めするやり方・時間調査〜とぎ汁で目止め!〜
片栗粉や小麦粉を使って土鍋を目止めする方法もおすすめですが、お米のとぎ汁を使った目止め方法も注目されています。お米のとぎ汁を土鍋の8分目まで入れ、弱火にかけて沸騰させます。10分〜20分沸騰させ続けたら火を止め、土鍋を完全に冷まします。
完全に冷めたらお米のとぎ汁を捨てて、水洗いしてよく乾燥させれば完了です。ただし、お米のとぎ汁はおかゆよりもでんぷんの濃度が低いので、おかゆで土鍋を目止めした場合と比較すると効果が低いと言われています。
土鍋を目止めするやり方・時間調査〜牛乳で目止め!〜
冷蔵庫に入っていることが多い牛乳でも、土鍋の目止めをすることができます!これまでご紹介してきたおかゆや片栗粉・小麦粉・お米のとぎ汁などは、含まれている『でんぷん』を使用して目止めしているのですが、牛乳には『カゼイン』というタンパク質がでんぷんと同じように粘性があるため、目止めの効果を果たしてくれます。
土鍋の8分目まで牛乳を入れ、弱火にかけて沸騰させていきます。10分〜20分ほど沸騰させたら火を止めて、土鍋が完全に冷めるまで待ちましょう。土鍋が完全に冷めたら中身を牛乳を捨てて、土鍋を水洗いしてよく乾燥させれば完了です。
知っておきたい土鍋の洗い方
土鍋の目止め方法について学べたところで、最後に土鍋の洗い方を学んでおきましょう!基本的に食器などは洗剤で洗いますが、土鍋は吸水性が良いので、洗剤も吸収してしまう恐れがあります。ですから、なるべく洗剤は使用せずに水洗いをするようにしましょう。また、浸け置きなども避けておきましょう。
洗剤をなるべく使用しないほうが土鍋を長持ちさせられるとはいえ、食品の油や臭いが気になる場合もあるでしょう。その際は使用する洗剤を少なめにして手早く洗い、水で洗い落とすようにしましょう。
しっかりと洗えたら、完全に乾燥させてから収納するようにしましょう。濡れたまま土鍋を収納してしまうとカビがついてしまう原因になります。表面は乾いているように見えても、吸収性の良い土鍋は意外と完全に乾くのに時間がかかります。3日~1週間程度しっかりと乾燥させてから収納するようにしましょう!
土鍋の臭いが気になる時は…
また、どれだけ気をつけていても、使用しているとどうしても食品の臭いが土鍋に移ってしまうこともあると思います。そんな時は、土鍋に水を入れてお茶殻を大さじ2杯ほど入れ、弱火にかけます。しばらく沸騰させたら火を止めて完全に冷ましましょう。土鍋が完全に冷めたら水洗いしてよく乾燥させれば、気になる土鍋の臭いを取り除くことができます。
《まとめ》使い始めの土鍋を目止めするやり方・時間調査
使い始めの土鍋を目止めするやり方・時間調査まとめのご紹介はどうでしたか?鍋料理はもちろん、ご飯を炊いたり煮込み料理に使用したり、パエリアやグラタンなどの洋食など…使い方も豊富な土鍋。せっかく購入したのなら少しでも長く大事に使えるように目止めをしっかりと行っておきましょう!
また、使っているうちに自然に入ってしまったヒビや水漏れであれば、再度目止めをすることによって修復すると言われています。1度では修復しない場合も、何度か目止めを繰り返すことによって問題が解消されます。小まめなお手入れをしっかりと行いながら土鍋を使い、様々な料理に活用しましょう!