保冷剤の正しい捨て方は?ゴミで処分する時の注意点と活用術も紹介
日頃扱う機会も多い保冷剤ですが、正しい捨て方はご存じでしょうか?今回は保冷剤の正しい捨て方ややってはいけない処分方法など、保冷剤に関する様々な疑問をまとめてお届けしていきます。間違った捨て方をしてしまうと大変な事になるかもしれません。
目次
保冷剤に正しい捨て方がある?処分法や注意点とは
ケーキなどを購入した際にはついてくる事も多い保冷剤ですが、自宅に持ち帰り食品を冷蔵庫に入れてしまえば、保冷剤は不要となり処分するという人も多い筈です。しかしゴミとして処分する保冷剤も、正しい捨て方をする事は、出来ているでしょうか?
地域ごとにゴミの分別方法には違いがあったりするものですが、保冷剤は可燃ゴミなのか不燃ゴミなのか、一度は頭を悩ませた事があるという人も多いものです。正しい捨て方をしなければ、いざという時に大変な手間をかける事にもなりかねません。
今回はそんな保冷剤について、どの様な捨て方をするのが正しいのか、覚えておきたい処分方法の注意点なども併せてご紹介していきます。これまで保冷剤を適当に処分してしまっていたという人は、この機会に正しい捨て方も覚えておくのが良さそうです。
保冷剤の中身は何で出来ているの?
正しい処分方法をご紹介する前に、そもそも保冷剤の中身にはどの様な物が入っているのかを知っておく事も必要かもしれません。水が入っていて冷凍すると固まるだけではないのか?と思う人もいるかもしれませんが、実は水だけではないのです。
保冷剤の中身は2種類の成分
保冷剤の中身の大半の成分は水であるそうです。しかし中身のうち1%には、「高吸収性ポリマー」という成分が含まれているのです。この成分は名前の通り高い吸水性を持っており、成分量に対し10倍以上もの吸水力を持つ成分でもあるのです。
更にこの高吸収性ポリマーには「エチレングリコール」という物質が含まれており、過呼吸や腎不全といった症状の原因にもなる有害な物質です。最悪の場合には意識障害などを引き起こしかねないそうなので、取り扱いには十分な注意が必要です。
捨て方を間違えなければ大丈夫
そうは言っても、有害な物質を含む保冷剤の中身に触れる程度では特に問題は無い様です。余程おかしな捨て方をしない限りは保冷剤の中身によって害を受ける事も無いものなので、扱い方さえ注意しておけば過剰に警戒する必要は無さそうです。
不要になった保冷剤を芳香剤に
そんな保冷剤をゴミとして処分してしまう以外にも、不要になった保冷剤を有効活用する方法も存在しています。続いては不要になった保冷剤の様々な活用方法についてを順番にご紹介していきます。意外な方法での再利用ができるかもしれません。
再利用法①芳香剤
こちらは液体状の保冷剤の中身を使用する活用法です。まず3個ほど用意した保冷剤の中身を、ビンなどの容器へ入れていきます。そこにお好みの香料を垂らすだけで、手作りの芳香剤の完成となります。子供やペットのいるご家庭では取り扱いに注意が必要です。
効果が持続するのはおよそ2週間ほどとの事ですが、本来処分する筈であった保冷剤を活用する形となるので、芳香剤を購入する手間も省けて節約にもなるのでおすすめです。ひっくり返してしまったりしない場所へ設置する様にしましょう。
保冷剤が保温剤になる?
保冷剤といえば当然冷やす為に使用する物、という認識が強いのではないでしょうか?しかし名前に反して、保冷剤には全く真逆の活用法も存在している様なのです。続いては保冷剤を保温剤として使用する活用法もご紹介します。
再利用法②保温剤
こちらは準備するのは保冷剤のみで、冷やすのではなく湯船などで保冷剤を温めて使用します。冬場にはちょっとしたカイロの様な役割を果たしてくれたり、タオルに包んだ物をアイマスクとして使用するといった活用法もある様です。
キャンドルスタンドにも早変わり
保冷剤には更にオシャレな使い道もある様です。リラックスタイムにはキャンドルが欠かせないという人もいるかもしれませんが、続いてはそんなキャンドルに活用する事のできるキャンドルスタンドの作り方もご紹介していきます。
再利用法③キャンドルスタンド
用意するのは保冷剤とロウソク、そして入れ物です。まずは入れ物に保冷剤の中身を流し入れていき、そこにロウソクを立てればあっという間に手作りキャンドルの完成です。見た目を華やかにする為に小物などで飾り付けをしてあげるのも良さそうです。
ロウソクを使用するうちに溶けたロウが流れていきますが、保冷剤の中身はロウも吸収してくれる為最適なアイテムであると言える様です。キャンドルを手作りした事が無いという人も、保冷剤を入手する機会があれば試してみてはいかがでしょうか?
園芸にも活用できる保冷剤
保冷剤の活用方法はまだまだこれだけではありません。自宅の庭でガーデニングを楽しんでいるという人もいるものですが、実は保冷剤には園芸においても有効活用する為の方法が存在している様です。園芸が趣味の方にとっては見逃せません。
再利用法④乾燥防止剤
こちらは保冷剤の持つ吸水性を利用した活用法で、植物の乾燥を防いでくれる役割もある様です。使い方は簡単で、保冷剤の中身を鉢植えなどの上部に敷き詰めるだけで良いそうです。ここに水をかけてあげると、保冷剤が乾燥防止剤の役割を果たしてくれる様です。
更に土に保冷剤の中身を混ぜる事で、水分を長時間キープさせる事もできるそうです。ただし何度でも利用する事ができるタイプの保冷剤には防腐剤が含まれている場合もあるそうなので、保冷剤に含まれている成分にも注意しておく必要がありそうです。
保冷剤の捨て方は可燃ゴミが正解
様々な再利用の用途がある保冷剤ですが、肝心の捨て方についても知っておかなければ処分に困る事もあるものです。案外色々な場面で入手する事のある保冷剤も、冷凍庫の中で保管していると場所を取ってしまう事もあります。
自治体により捨て方に違いも
基本的に保冷剤は可燃ゴミとして処分するのが正しい捨て方とされているのだそうです。その為不要になった保冷剤は可燃ゴミの袋に入れての処分となりますが、自治体によっては違いがある場合もある為、お住まいの地域の指定に合わせる様にしてください。
保冷剤の中身を水に流すのは厳禁
保冷剤を捨てる際にそのままの状態で捨ててしまうのは何だか抵抗がある、という事で中身を別にして捨てる、といったやり方をしている人もいる様です。しかし中身が液体状の保冷剤である場合、かえって周囲を汚す結果になる場合もあるものです。
水に流す捨て方は何故ダメなの?
一方で液体状だと水に流してしまえばゴミも出なくて手っ取り早い、と考える人もいる様です。しかし排水口に直接保冷剤の中身を流したり、トイレで流してしまうといった事は絶対にしてはいけない捨て方でもあるそうです。一体何がいけないのでしょうか?
捨て方を間違えると思わぬトラブルの原因に
保冷剤の中身を水に流してはいけない理由は、水を吸収する事で保冷剤の中身が固まってしまったりする場合がある為、排水管を詰まらせてしまったりといった予想外のトラブルを招いてしまう、といった点が挙げられる様です。
もしもこれまで保冷剤の中身を水に流して捨てていた、という人は、たまたま運よくトラブルが起こらなかっただけかもしれません。詰まらせた事で予定外に高額な修理費用がかかる事もありますし、今後は保冷剤も正しい捨て方をする様に心がけましょう。
保冷剤は捨て方以外に誤飲にも要注意
保冷剤の中身には有害な物質が含まれてはいるものの、触るだけでは即時に害になる様な事は無いそうです。しかしその一方で、保冷剤の中身を誤飲してしまう様な事がある場合には、適切な対処をする必要が出てくる場合があるそうです。
保冷剤には安全性の高い物が使用されているとの事ですが、もしも大量に誤飲してしまう様な事がある場合には、嘔吐や下痢といった症状が起こる事もあり、最悪の場合には命の危険も無いとは言い切れない様です。
誤飲してしまった場合には、水や牛乳などを飲んで吐かせた上でただちに医療機関を受診する事が勧められています。少し様子を見てからと考えていると手遅れになってしまう場合もあるそうなので、特に大量の誤飲の際には迅速な対応が必要です。
ちなみに誤飲の量の目安としては、体重1kgにつき1g以上摂取してしまう様な状態である場合には、ただちに医療機関を受診する必要がある様です。こちらも覚えておくといざという時に迅速な判断をする事ができるかもしれません。
捨て方を覚えて保冷剤の正しい処分を
保冷剤の正しい捨て方や様々な活用法、覚えておきたい注意点などをご紹介してきましたが、これまでは保冷剤の捨て方に頭を悩ませていたという人もいたのではないでしょうか?どんな物にも決められた捨て方は存在しているものです。
少しくらい大丈夫だろうと保冷剤を水に流してしまう行為は絶対にしてはならないものですし、保冷剤の持つ吸水力を考えても今後はきちんと自治体で定められた処分法で保冷剤を処分するようにしておきましょう。