エアコンの水漏れの原因は室外機?対策・修理方法を詳しく解説!
暑い夏にエアコンはなくてはならない必需品です。そのエアコンから突然水漏れがという経験がある方もいるでしょう。もう寿命と思って買い替えを決断した人も多いと思います。じつはエアコンの水漏れは自分で解決できることがあることを知っているでしょうか?水漏れを解消する道具もネット通販で簡単に購入することができます。今回は、水漏れの主たる原因と自分で解決する方法について紹介します。
目次
- 1エアコンの水漏れは故障?
- 2なぜエアコンから水が出るの?
- 3エアコンのドレンホースとは何か?
- 4エアコンから水を排出する仕組み:冷房編
- 5エアコンから水を排出する仕組み:暖房編
- 6室内エアコン水漏れの原因:送付口の結露
- 7室内エアコン水漏れの原因:ドレンホースの詰まり
- 8室内エアコン水漏れの原因:ドレンホースが長すぎる
- 9室内エアコン水漏れの原因:冷媒ガス漏れ
- 10室内エアコン水漏れの原因:フィルターが汚れている
- 11室内エアコン水漏れの原因:エアコン室内機が傾いている
- 12その他の室内エアコン水漏れの原因
- 13エアコンの水漏れ解決方法:ドレンホースを掃除する
- 14エアコンの水漏れ解決方法:ドレンホースの状態を確認する
- 15エアコン水漏れの修理を業者に依頼するときのポイント
- 16エアコン室外機の水漏れ原因
- 17エアコン室外機水漏れ対策
- 18修理と買い替えではどちらが安い?
- 19エアコンの寿命
- 20エアコンの水漏れを予防するには
- 21エアコンを手入れをして末永く使おう
エアコンの水漏れは故障?
夏の時期には欠かせないエアコンですが、そのエアコンから水漏れが起きたら「エアコンが故障した!」と思う人は少なくないでしょう。そのエアコンを10年以上使っていたりすると寿命が来たと思い、買い替えを考え始める人もいると思います。
エアコンから水が出ること自体は、故障ではありません。しかしエアコンは排水機能があるため、室内のエアコンから水が盛れないようになっています。室内のエアコンの表面に結露ができていたり、エアコン周囲の壁に水シミができたり、エアコンを稼働させると水や氷が飛んでくるのは、故障です。
しかし、この故障は必ずしもエアコンの寿命のサインだったり、業者に修理を依頼しなければならないものではありません。ほとんどの場合は自分で修理できるものです。
なぜエアコンから水が出るの?
そもそもエアコンから水が出るのは、結露によるものです。冷房の時には、室内が冷やされることで室内機に結露ができます。これは、冷たい飲み物をおいておくと飲み物をいれているグラスやペットボトルに水滴がつくのと同じ現象です。空気が冷やされると空気中に含められる水蒸気が減り、それが凝縮され水分として出てくるわけです。
一方、暖房の時には室外機から結露が出ます。これは、室外機に霜がつくと暖房能力が低下します。それを防ぐために室外機にて霜取り運転をします。冬になると暖房をつけたけれど、冷たい風が送風されてなかなか温かくならないということがありますが、それは霜取り運転によるものです。霜取り運転で溶けた霜が水となって室外機から出てきます。
このように冷房時には室内機から、暖房時には室外機から水が出ます。エアコンではそれを室外に排出するようにドレンホースやドレン管を設置しています。なので、ドレンホースやドレン管を通って水が室外に排出されるのは異常ではなく、エアコンの排水機能が稼働している証拠です。
エアコンのドレンホースとは何か?
ドレンホースやドレン管とは、エアコンの結露を排水をするためのホースや管です。ホースのように曲げられる形状のものをドレンホースと言い、曲げられない固い形状のものをドレン管といいます。現在のエアコンに使われているのはドレンホースが多いようです。
ドレンの意味は?
ところで、この「ドレン」とはどんな意味でしょうか?ドレンは英語のdrain(排水する)からきています。なのでドレンホースは直訳すれば排水ホース、ドレン管は排水管です。用途から考えれば納得の名称ですが、なぜ排水という日本語を使わないのでしょうか?日本ではエアコンに取り付けられている排水用ホースや管をドレンと呼んで、一般的な排水用のホースや管と区別しているのだそうです。
このドレンという言葉はエアコンの排水に関する言葉によく使われます。例えば室内機の結露を受け取るものを「ドレンパン」、室外機の結露を外に出す穴を「ドレン穴」、エアコンから排水された水を「ドレン水」、ドレン水を排水溝に流すレールを「ドレンレール」と呼んでいます。ドレン=エアコン排水と考えてよさそうです。
断熱ドレンホースとは
ドレンホースの中には「断熱ドレンホース」というものがあります。これは室内にてドレンホースを設置するときに、結露が出ないようにするために断熱処理したドレンホースです。冷房時には冷たい水がドレンホースを流れるため、断熱処理をしていないとドレンホースの周りに結露が出てしまいます。
エアコンの設置の時には、室内には断熱タイプのドレンホースを使うか、ホースの周りに断熱テープを巻いたりするそうです。当然のことながら、通常のドレンホースよりも断熱ホースは値段が割高になります。
エアコンから水を排出する仕組み:冷房編
エアコン室内機のフィルターの奥に「アルミフィン」という熱交換機があります。このアルミフィンが冷却されると結露ができます。この結露は下に落ち、「ドレンパン」と言われる雨樋のような受け皿にたまります。たまった結露は、エアコン室内機の右か左の穴に接続されたドレンホースに流れていく仕組みです。
ドレンホースは壁を突き抜けて室外へつながっていて、結露は室外のドレンホースの先に排出されます。ドレンホースは、地面やベランダの床から5cmから10cm離して排水するように設置するのがガイドラインとなっています。これは虫の混入や、長すぎることでホースが曲がったり地面に埋まることを防ぐためです。
エアコンから水を排出する仕組み:暖房編
エアコン室外機では、暖房時に霜取り運転をしますが、この霜は熱交換器についています。霜取り運転で溶けた霜は水滴になって室外機の底に落ち、空けられている穴(ドレン穴)から外部に排水されます。室外機の設置場所によっては、そのまま垂れ流しで設置されることもあります。
マンションのベランダなどでは、室内機のようにドレンホースを取り付けて排水溝などに流すように設置されることもあります。その時には、ドレン穴にはドレンソケット(ドレンキャップと呼ばれることもあります)というドレンホースを接続するためのキャップが取り付けられています。
室内エアコン水漏れの原因:送付口の結露
また梅雨明けなど湿度の高い時期に送付口に結露がついて垂れたり、エアコン稼働時に水滴が飛んだりすることがあります。これは、設定温度が低すぎたり、風量が不足しているのが原因です。またフィルターの汚れでエアコンが設定された風量をだせず、送付口だけが冷やされて結露ができることもあります。
送付口に結露がある場合は、まずフィルターが汚れていないか確認してみましょう。また非常に低い温度を設定している場合は上げてみましょう。
室内エアコン水漏れの原因:ドレンホースの詰まり
室内エアコン水漏れのほとんどの原因は、ドレンホースの詰まりといわれています。排水に含まれる部屋やエアコンの汚れ、あるいは虫がドレンホースが詰まって、水を室外に排出できなくなり、室内に漏れるというものです。このドレンホースの詰まりは、掃除機や専用のクリーナーを使って自分で修理することができます。
室内エアコン水漏れの原因:ドレンホースが長すぎる
ドレンホースが長すぎて、地面にまげて設置したり埋めこんだりするとつまりが起きます。ドレンホースは、まっすぐ伸ばして地面より上になるように設置していなければなりません。新規でエアコンを購入して業者に設定してもらったり、マンションに備付けのエアコンを使っている場合は、このようなことはあまりないですが、エアコンを引っ越しで前の家から持ってきた場合は、ドレンホースの長さが合わないという事もあるでしょう。
室内エアコン水漏れの原因:冷媒ガス漏れ
まれにエアコンの冷媒ガスが漏れて水漏れが起きることがあります。冷媒ガスが不足すると、室内機のアルミフィン部分に霜がつく場合があります。その霜がとけて、室内機から水が漏れるという事です。ガス漏れがしている場合は、室外機から出ている細いパイプに霜がついているのでわかります。この場合は、直ちに業者に連絡が必要です。
また、ガスは漏れていないけれどガス不足による水漏れということもあります。この場合、しばらくエアコンを稼働するとフィルターに霜がつき、室内温度が高いとエアコンから氷が飛んでくることがあるそうです。こちらも業者に修理依頼になります。
室内エアコン水漏れの原因:フィルターが汚れている
フィルターの汚れは、エアコンの過剰冷却の原因となります。送風口を始め様々な部分の結露の原因となりますので、フィルターの掃除を定期的に行いましょう。
室内エアコン水漏れの原因:エアコン室内機が傾いている
エアコン室内機が傾いていると結露がドレンパンにたまり排水されなくなります。それによってドレンパンに受けきれなくなった水が室内機から漏れることになります。
エアコンが傾いていると水漏れだけでなく、落下の危険があります。設置して4,5年で落下したという事例が少なからずネットで見受けられます。落下するとケガをする危険もありますので、早めに業者に連絡したほうが良いでしょう。
その他の室内エアコン水漏れの原因
その他の水漏れの原因としては、エアコン内部や設置の異常によるものがあります。こちらの原因については、使用者が確認することは難しく業者に修理を依頼した際に判明するような原因です。
その他の水漏れ原因:ドレンホースの逆勾配
ドレンホースが室内から室外に出るところで上向きに傾いていると水が流れなくなります。これは明らかにエアコン工事ミスなので、設置した業者に修理してもらう必要があります。
その他の水漏れ原因:ドレンパンとドレンホースの接続が緩んでいる
結露を受けるドレンパンとそれを排水するドレンホースが経年か初期不良によって接続が緩んでいると、そこから水漏れが起きます。
その他の水漏れ原因:アルミフィン(熱交換器)が汚れている
アルミフィンが汚れていると、結露がドレンパンに落ちにくくなります。そしてエアコンを稼働させると、水滴が部屋に飛び散ることになります。アルミフィンのホコリ汚れは、湿気を帯びているため掃除機では吸い取りにくく、下手にブラシで取ろうとするとホコリをフィンとフィンの隙間に押し込んでしまうことになりかねません。専門業者にクリーニングを依頼するのが賢明です。
その他の水漏れ原因:ドレンパンに亀裂や破損がある
ドレンパンに亀裂や破損ができると、結露がそこから漏れることになります。エアコンを買ったばかりであれば明らかに不良品です。交換してもらいましょう。経年であれば修理か買い替え時期かもしれません。
エアコンの水漏れ解決方法:ドレンホースを掃除する
エアコン室内機の水漏れの原因のほとんどは、ドレンホースの詰まりだと言われます。以前は業者に吸引を依頼するほかなかったと思いますが、最近ではDIYショップやネットで吸引するためのクリーナーも販売されて、エアコンの専門知識のない利用者が解決できるようになりました。
エアコンの水漏れ解決方法:掃除機で吸引する
ドレンホースの詰まりを掃除機で吸引する方法もあります。ただ吸引時に水を多く掃除機に吸引してしまうと掃除機が故障することがあります。注意して実施が必要です。ここで紹介する吸引方法は、ノズルが取り外しできてホースのついた昔からあるタイプの掃除機(キャニスター型)を使っています。スティック型やハンディ型ではうまくいかない可能性があります。
掃除機で吸引できるのは、ドレンホースを上に向けられるように室外に設置されている場合です。ドレンホースが下向きに固定されている場合は、掃除機の吸引は困難なので、専用クリーナーでの吸引方法を利用してください。
事前準備として大きなビニールごみ袋を用意します。エアコンを止めて、送風口にビニールごみ袋をガムテープで取りつけます。作業中に水が送風口から流れた場合に受けるためです。またエアコンの下に家具など何かある場合は、撤去しておいた方がいいでしょう。
ドレンホースに破損がある場合は、テープで補修しておきます。破損があるとうまく詰まっている汚れを吸い出すことができません。
掃除機の床用ノズルや延長管は外して、ホースと本体だけの状態で室外のドレンホースがあるところに持っていきます。ドレンホースをつかんで口を上に向けます。上に向けるのは掃除機に水が混入するのをなるべくさけるためです。手でつかむときはドレンホースと手の間になるべく隙間がないようにします。
そこに掃除機のホース口をあてて2秒吸い込んだら、掃除機を離します。掃除機のスイッチを止めて、ドレンホースを下に向けて水を排出します。水が出ない場合は、再度2秒吸い込みます。
掃除機が汚水を吸い込まないように、そこに穴をあけたペットボトルをドレンホースに取り付けて、ペットボトルに掃除機のホースをさして吸い込むやり方をする人もいます。いずれにしても、掃除機を壊す可能性があるので、自己責任で実施となります。
エアコンの水漏れ解決方法:専用クリーナーで吸引する
掃除機でも吸引できるものの、汚れがひどい場合は掃除機では十分とり切れないことがあります。掃除機よりも簡単にドレンホースの汚れをとるサクションポンプがあります。サクションポンプはAmazonやホームセンターで1000円前後で購入することができます。
サクションポンプに似たもので「真空式パイプクリーナー」というものがありますが、これは排水溝やトイレの詰まりを解消するためのもので、ドレンホースでは口が密封できません。購入するときには、「ドレン用」、「ドレンホース用」と商品名に欠かれたものを選んでください(日本では、ドレンとはエアコンの排水に限定した意味になっています)。
また、購入の前にドレンホースの口のサイズも図っておくとよいです。よく設置されているドレンホースのサイズは14mmまたは16mmです。大抵のサクションポンプはこの2サイズに適合しています。
サクションポンプの中には、ラバーカップがついているものがありますが、これはドレンホースの吸引には不要です。ラバーカップはトイレの吸引で使うものです。ラバーカップなしで安価な商品があればそちらを選んだ方がお得でしょう。
使い方は、室外のドレンホースの先端にポンプのノズル部分を奥まで差し込んで、取っ手を引っ張ります。注意事項としては、取っ手は引っ張るだけで押し込まないこと。押すとたまっている水が逆流してエアコンの基盤にかかり故障の原因になるからだそうです。
一度吸引してから再度吸引する時には、一度サクションポンプをドレンホースから外してから取っ手を押して空気を出し、再度ドレンホースに取り付けて吸引します。詰まりが取れるとドレンホースから水がでてきます。
吸引する前には、掃除機での吸引のようにあらかじめ室内機から水漏れを受けるためのビニール袋で水を受ける設置をしたほうが安全です。またドレンホースが破損している場合もテープで補修します。
その他のドレンホース吸引方法
その他の吸引方法としては、自分で吸い込むという口コミもありました。口で吸い込んだらドレンホースに詰まった泥や虫が口に入るのではと心配する向きはありますが、実は一番簡単でお金のかからないやり方でもあります。実践した人によるとホースに詰まりがあると吸い込もうとしても苦しいけれど、続けているとふっと楽になるのでそこでやめればよいということです。何かがホースから出るまで吸う必要はないという事です。
もう一つか安価に実施する方法として、100均などでかえる灯油ポンプを使って汚れを吸引できたという口コミもありました。
エアコンの水漏れ解決方法:ドレンホースの状態を確認する
室外のドレンホースが破損したり、曲がったりして排水を妨げていないか確認します。ドレンホースが長すぎて曲がったり、地面に埋まったりしている時はカットするとよいです。
ドレンホースが破損して、そこから水が漏れている場合はテープで補修することもできます。補修には、ホース用の防水テープを使います。ガムテープやセロテープでは効果ありません。もっとも、これは一時的な解決策で、長期的にはドレンホースの取り換えを考えた方がよいでしょう。
エアコン水漏れの修理を業者に依頼するときのポイント
一通りの対策を行っても水漏れが治らない場合はエアコン内部の故障の可能性もあり、業者に修理を依頼することになります。マンションでのエアコン設置では業者の設置工事の手抜きが原因で水漏れが起きている場合もあるといいます。
業者に修理を依頼するときは、どの部分からどのように水漏れが起きているか伝えた方がよいです。また、ドレンホースの確認やフィルターのクリーニングなど自分でできる対処は一通り行ってから、業者に連絡を取った方がよいでしょう。
エアコン室外機の水漏れ原因
暖房時にはエアコン室外機に結露が起きることは前述しました。これは霜取り運転による結露で室外機から水が出るのは異常ではありません。ただし、設置によっては室外機のドレン穴から直接排水していて、それがマンションなどで苦情の原因になることがあります。
また、ドレンホースを設置して排水溝に流すようになっているのに、ドレンホースから排水されず室外機からポタポタと水漏れが起きている場合は、経年劣化や地震、強風などによってドレンソケットが緩んだり破損したり、ドレンホースが破損したり、室内機のようにドレンホースの詰まりも考えられます。
エアコン室外機水漏れ対策
エアコン室外機はドレンホースが設置されている場合とされていない場合があります。いずれの場合でも排水がベランダ床や通路に広がる設置になっているケースが多い様です。排水が広がらない対策を取った方が、とくにマンションなどの集合住宅ではよいでしょう。
エアコン室外機水漏れ対策:ドレンホースを取付ける/取替える
エアコン室外機の排水は「雨水」と同様と考えられて、室外機のドレン穴から垂れ流しで設置されることも多々あります。その場合は、ドレンソケットとドレンホースを取り付けて排水溝などに流すようにできます。ドレンソケットとドレンホースは、Amazonなどで安価に購入できるので、自分で取りつけることもできます。メーカーやモデルによってドレン穴のサイズが異なるので確認が必要です。
エアコン室外機が地面に近い位置に取り付けられている場合、ドレンホースの取り付けは難しいこともあります。また、ホースが曲がって詰まりの原因になることもあります。庭に室外機が地面近く取り付けられている場合は、受け皿やバケツなどをおく方が手間もなく、詰まりの原因にもなりません。
庭に室外機がある家庭でドレンホースの取り付けを業者に頼んだものの、結局バケツで事足りたことに後で気づいたという後悔を口コミで寄せている人もいました。
もともと、ドレンホースが取り付けられている室外機で水漏れが起きている場合は、ドレン穴に挿しているドレンソケットかドレンホースが破損していることがあるので、取り換えをすれば解決します。
ドレンホースの取り付けや取り換えを業者に依頼する場合の費用はドレンホース取り付けが1000円~で出張料2000~3000円ぐらいだそうです。室外機が高所に設置されていたりするとまた別途費用がかかります。一度見積もりを取って、業者に依頼するか自分で取りつけるか検討した方がよさそうです。
エアコン室外機水漏れ対策:ドレンホースのドレン穴を吸引する
室外機にドレンホースが取り付けられている場合は、室内機と同様に水漏れの原因としてドレンホースの詰まりが考えられます。また、ドレン穴が汚れなどで詰まっていることもあります。室内機の時と同様にサクションポンプなどを使用して吸引すれば解決します。
エアコン室外機水漏れ対策:排水溝に流す
エアコン室外機にドレンホースが取り付けられているけれど、ベランダや通路にそのまま排水されている場合もあります。これを排水溝に流すためにドレンホースを延長することもできますが、ホースでは歩行の邪魔になったり、蹴ったりしてホースが曲がって詰まりの原因になることもあります。
エアコン用排水レール(ドレンレール)を使えば、歩行の邪魔になったり、ホースを曲げる心配なく排水溝にエアコンの結露を流すことができます。ドレンレールは、Amazonなどで1000円程度で購入できます。使った人の口コミでは、ハサミで簡単に長さを調節でき取り付けは簡単だそうです。また、ベランダ床に固定しなくても使えるという事です。
エアコン室外機水漏れ対策:容器を設置する
シンプルなやり方ですが、一軒家で庭にエアコン室外機がある人はバケツや受け皿をそのままドレン穴の下に置いて、たまった水は庭の水やりにつかうというやり方をしたりするようです。水のたまり具合でエアコンをどのくらい使っているか分かっていいという口コミもあります。
室外機にドレンホースをつけていて、その先端にペットボトルをつけて水受けにしている人もいますが、水が一杯になると逆流してエアコン本体に水が流れて故障の原因になります。室内機のドレンホースと室外機のドレンホースが途中で結合して、1つの排水口になっている場合は、室内機と室外機の両方に水が逆流することになるので注意ください。穴を空けるなどして、一杯になったときの水の逃げ道を作った方がいいでしょう。
修理と買い替えではどちらが安い?
エアコンは高価であるので、水漏れの原因がガス漏れや内部の破損や汚れなど、エアコンの異常の場合修理した方がいいのか買い替えした方がいいのか悩むことでしょう。1つの目安は10年です。多くのエアコンメーカーでは、製造打ち切り後9~10年はその製品の部品を保有しているといいます。なので、製造打ち切り後10年を超えたモデルの場合は、修理は困難で買い替えるしかありません。
エアコンの保証期間は、本体は1年ですが冷媒回路は5年と長くなっています。修理が保証期間内にあたるかどうかよく確認し、保証期間内であれば修理を依頼した方がよいでしょう。
保証期間外ですが、製造打ち切りされていないか打ち切り後10年を超えていない場合は業者の修理の見積もりをしてもらい、同等モデルの販売価格と比較して決めるといいでしょう。その際には設置や廃棄にかかる費用も考慮して比較しましょう。販売価格が安価なものは設置や廃棄の費用は含まれていない事が多いです。
エアコンの寿命
エアコンの買い替え平均年数は13.6年と言われています。買い替えの理由のほとんどは故障によるものだそうです。買い替えのサインとしては、エアコンをつけたときに異音や異臭がする場合、まったく冷えないか暖まらない場合、エアコンをつけるとブレーカーが落ちる場合などです。
エアコンからの水漏れを「寿命のサイン」と上げている人もいますが、これまで見てきた通り水漏れのほとんどの原因と言われるドレンホースの詰まりは、自分で修理してエアコンを使い続けることができます。10年以上使用しているエアコンで、水漏れの原因が業者に修理を頼まなければならないものの場合は寿命と考えてもいいかもしれません。
エアコンの水漏れを予防するには
さて、ここまでエアコンの水漏れの原因と対策を見てきましたが、水漏れを起こさないような予防策もいくつかあります。基本的にはエアコンを清潔に保つことが、水漏れと延いては故障を予防することになります。
ドレンホースの排水を定期的に確認する
エアコンの水漏れのほとんどの原因は、ドレンホースの詰まりと言われています。ドレンホースが詰まると排水がされなくなります。ドレンホースの排水を定期的に見ることで、水漏れが起きる前にドレンホースが詰まっていると検知できます。また、排水をペットボトルやバケツなどで受けておけば、その溜まり具合で確認できます。
ドレンホースに防虫キャップをつける
室外のドレンホースの排水口は夏場にやぶ蚊などの虫が混入して、詰まりの原因となる事があります。それを予防するのに防虫キャップが数百円ほどで売られています。また網を排水口に取り付けて防ぐ人もいます。
フィルターを定期的に掃除する
フィルターが汚れたままエアコンを使っていると、水漏れに限らず様々な故障の原因になります。フィルターを定期的に掃除していれば、エアコンを効率使うことになり電気代の節約にもなります。フィルターは使用頻度の高い夏と冬には、最低1か月に1度は掃除することが推奨されます。
フィルターの掃除の仕方は、まず全面カバーを開いて左右2枚のフィルターを外します。外したフィルターは新聞紙などを引いた床の上に、表が上になるように置きます。
掃除機でフィルターの表面をやさしく吸い取ります。裏面は吸い取りません。フィルターについた汚れはエアコンの奥からきていて、フィルターの裏面から表面に抜けたものです。裏面から掃除機で吸い取ると、抜け始めたものを無理やり引っ張ることになり、フィルターが傷みます。
お風呂場でブラシなどを使って、残った汚れを落とします。この時裏側からシャワーを当てると効果的と言います。掃除機をかける時は表側から、水をかける時は裏側からがフィルター掃除のポイントです。さらにきれいにするには、中性洗剤を使ってやさしく洗います。
洗い終えたら、陰干しします。かならずフィルターを乾かしてから、エアコンに装着します。濡れたまま装着すると故障の原因になる事があります。
この他に、エアコンフィルター専用クリーナーも売られています。このクリーナーを使うと、最初にフィルターの汚れを大まかに掃除機で取った後、クリーナーを吹き付けます。吹き付けると泡がたちます。5分ほど放置して洗い流せば、汚れはすべて落ちているはずです。手洗いよりは多少手間がかかりません。
さらに、最近ではフィルターの自動クリーニング機能の付いたエアコンも出ています。電気代は余分にかかることにはなりますが、忙しい人には役立ちそうです。
エアコン設置場所を清潔にする
油っぽい、ほこりっぽい場所ですと、エアコンに汚れが付きやすくなります。エアコンの下に高い家具を置かないようにします。家具などものがあるとほこりがたまり、それがエアコンに入り込むことになります。
業者にクリーニングしてもらう
これまで見てきたように、フィルターとドレンホースは自分で掃除することができますが、アルミフィンやドレンパンなどは、使用者が掃除するのは困難です。ヘタに扱うと故障の原因となり修理に出さなければならなくなります。
長く使用したエアコンのクリーニングを業者に頼めば、そうした掃除が困難な個所をきれいにしてもらえて、水漏れの予防にもなりますし、ひいてはエアコンの寿命を延ばすことにもなります。
エアコンクリーニング業者としては、家事代行サービス業で知られるダスキンやクリーニング業で知られる白洋舎、その他多くの業者があります。料金は1台あたり10000円前後です。
エアコンを手入れをして末永く使おう
熱中症対策のためにも、暑い夏にはエアコンを適切に使うことが必要です。エアコンは高価で設置や廃棄も業者に委託しなければならない家電ですので、寿命をなるべく長く伸ばすような使い方をした方がよいでしょう。
これまで、エアコンの水漏れは「買い替え」のサインとか、専門業者に修理を依頼をしなければならないと思っていた人も多かったと思いますが、これまで見てきたように自分で修理して解決できることも少なからずあります。自分でできる範囲のことはやりつつ業者に頼んだ方がいいことは頼みながら、エアコンを上手に末永く使っていきましょう。