紙コップ・紙皿は電子レンジNG?体に悪い?ダメな理由を解説

紙コップと紙皿を電子レンジやオーブンで使用できない理由を解説します。使うとどうなるのか、温度は何度まで耐えられるのかを説明します。紙コップと紙皿の性質や電子レンジ使用時の注意点を理解して、正しく使うための参考にしてください。

紙コップ・紙皿は電子レンジNG?体に悪い?ダメな理由を解説のイメージ

目次

  1. 1紙コップ・紙皿は電子レンジで使える?
  2. 2紙コップ・紙皿は基本的に電子レンジNG
  3. 3紙コップ・紙皿を電子レンジで使う危険性
  4. 4 紙コップと電子レンジを使って作るレシピ
  5. 5紙コップ・紙皿を電子レンジで使うのは避けよう

紙コップ・紙皿は電子レンジで使える?

食べ物を温めるのに便利な電子レンジ

紙コップと紙皿は、100円ショップでも色々な種類が売られています。安く手に入り使い捨てもできるため、気軽に使えて便利です。その便利な紙コップや紙皿を使って、電子レンジで温めたり調理をすることもあるでしょう。しかし、間違った使い方をすると、大変危険です。

この記事では、紙コップと紙皿の性質や使用時の注意点を解説します。また、紙コップを使って電子レンジで作れる簡単レシピも紹介しています。正しく理解して安全に使用しましょう。

紙コップ・紙皿は基本的に電子レンジNG

紙コップと紙皿は、基本的に電子レンジで使用できません。理由は、紙コップ・紙皿の素材と温度が関係しています。一部電子レンジOKの商品もありますので、使用前に確認するようにしましょう。なお、電子レンジ使用可否にかかわらず、オーブンやオーブントースターでの使用は厳禁です。

紙コップ・紙皿の素材

紙コップと紙皿は紙(パルプ)で作られていますが、紙だけでは食べ物や飲み物の水分が染み込んでしまいます。防水性を持たせるために、紙コップの内側や紙皿の表面にポリエチレン樹脂で、加工が施されています。

PEとはポリエチレンのことで、商品のパッケージに「内面PE加工」や「PEコーティング」と記載があれば、ポリエチレンでコーティングされています。牛乳パックも同じ構造になっていて、ポリエチレンのおかげで、紙がふにゃふにゃにならずに食べ物や飲み物を入れておくことができます。

最近では、サトウキビの搾りかすから製造された紙(バガスパルプ)を利用して作られている、紙コップ・紙皿もあります。バガスパルプは水や油に強いため、ポリエチレンをコーティングする必要がなく、電子レンジで使用することができます。

紙コップ・紙皿の耐熱温度

紙コップの耐熱温度は一般的に70~80度です。紙コップの耐熱温度において重要なのが、紙の温度ではなくポリエチレンの温度です。紙は燃えやすいという印象がありますが、実は紙の自然発火点は450度です。紙自体は電子レンジやオーブン、オーブントースターで使用できます。

紙製のカップケーキ型は180度程度、オーブンシートは250度程度まで耐えることができます。一方、ポリエチレンの融点は約110度で、それを超えると溶けてしまいます。そのため、ポリエチレンが溶けずに安全に使用できる温度が、70~80度という訳です。商品によって耐熱温度は異なりますので、使用前に確認するようにしましょう。

紙皿の耐熱温度は、商品のパッケージに記載されていないことが多いです。紙皿も構造は紙コップと同じですので、耐熱温度も同じと考えて良いでしょう。

使うなら短時間にする

ポリエチレンが溶けない程度の加熱であれば、電子レンジを使うことができます。どうしても紙コップや紙皿を使って電子レンジで加熱したい場合は、10~20秒ずつ温めながら様子を見るなど、短時間の使用にしましょう。または、電子レンジOKの紙コップや紙皿を使用すると、安心です。

電子レンジ対応のものは少々割高ですが、ホームセンターや100円ショップなどで購入することができます。ただし、こちらも長時間の使用は控えるように、注意書きがされています。長時間の加熱は控えましょう。

電子レンジで紙コップに飲み物や紙皿の料理を温めたいのなら、500W未満で2分未満とか1000Wで40秒未満というように短時間での使用にしましょう。

皿やコップに移し替えた方が良い

食べ物や飲み物を温めたい場合、電子レンジで使用できる耐熱容器に移し替えることをおすすめします。紙コップと紙皿以外にも電子レンジ不可の容器はあります。電子レンジを使用する際は、容器が電子レンジに対応しているかどうかを、確認するようにしましょう。

マグカップや耐熱皿で温めてから、紙コップや紙皿に戻して食べるのはOKです。ただし、紙皿は耐油性もあるので大丈夫ですが、紙コップに耐油性はありません。揚げ物など油分を含んだものは、紙コップに入れないようにしましょう。

紙コップ・紙皿を電子レンジで使う危険性

素材が溶けて中身と混ざる

ポリエチレンが溶けない程度に加熱をしようとしても、温度がどのくらいになっているかは、分かりません。ポリエチレンが溶けて中身と混ざった場合に、気が付かずに、そのまま口にしてしまうことも考えられます。ポリエチレンが中身と混ざることが気になる方は、オーブンシートを敷いてから、食べ物や飲み物を入れることをおすすめします。

溶けたポリエチレンの体への害

紙コップと紙皿の原材料には、食品衛生法に適合した紙とポリエチレンが使われています。万が一、ポリエチレンが溶けてしまったとしても、体に悪い有害物質が出ることはありません。また、人体には吸収されずにそのまま体外へ出ますので、心配することはないでしょう。

レンジで加熱する事によって、液体に溶け出してしまう事があるからです。
溶け出したからと言って有害物質ではないのですが、水漏れを起こしたり、飲み物の味を損ねる恐れがあるからですよ。

中身が飛び散ってやけどする

電子レンジで加熱すると、温めるものによっては急激に中身の温度が上がり、飛び散ってしまう可能性があります。電子レンジの中で爆発が起こると、驚いて慌てて取り出そうと触ってしまい、やけどしてしまうかもしれません。特に、油分を含んだものやラップをかけた場合は、急激に温度が上がりやすいため、危険です。注意するようにしてください。

容器がふにゃふにゃになる

ポリエチレンが溶けて紙から剥がれてしまうと、そこから浸水して紙がふにゃふにゃになり、水漏れの原因になります。熱い飲み物を入れただけでも、ふにゃふにゃになることがありますので、電子レンジで温めるのは危険です。

容器自体が破損する

加熱により、紙コップや紙皿のポリエチレンが溶けてしまった場合、中身が漏れるだけでなく、容器の強度が弱まり変形するなど、容器自体が破損することがあります。容器の破損に繋がることが、紙コップと紙皿を電子レンジで使用してはいけない一番の理由といえます。

決して体に悪いものが溶出してくるからといった事ではありません。
内容物の漏洩、強度の維持困難、コップの破壊、に繋がるからです。

紙コップと電子レンジを使って作るレシピ

濃厚しっとりガトーショコラ風むしパン

【材料】

  • 水/大さじ4
  • ミルクココア/大さじ2
  • ホットケーキミックス/大さじ5
  • 紙コップ(容量が250ml以上のもの)/1個

【手順】
  1. 紙コップに水を入れて、ラップをかけずに電子レンジ(600W)で40秒加熱します。
  2. ミルクココアを入れ、溶けるまでよくかき混ぜます。
  3. ホットケーキミックスを入れ、粉っぽさがなくなるまでよくかき混ぜます。
  4. ふんわりとラップをかけ、電子レンジ(600W)で1分10~20秒加熱して出来上がりです。

オーブンを使わずに、少ない材料かつ短時間で作れるお手軽レシピです。水の代わりに牛乳を使用したり、生クリームや粉砂糖を添えても良いです。加熱後は竹串などを刺し、焼き加減を確認してください。まだ生っぽいようであれば、10秒ずつ追加で加熱しましょう。

簡単プリン

【材料】

  • たまご/2個
  • 牛乳/400cc
  • 砂糖/大さじ2
  • バニラエッセンス/適量
  • グラニュー糖/大さじ4
  • 水/適量
  • 紙コップ/4個

【手順】
  1. グラニュー糖に少量の水を加え混ぜます。(グラニュー糖が湿る程度でOK)
  2. 1を紙コップに分け入れ、焦げないように注意しながら電子レンジ(500W)で約1分30秒加熱し、平らにならして冷まします。
  3. ボウルにたまごと砂糖を入れ、泡立て器でよく混ぜます。
  4. 3に牛乳とバニラエッセンスを加え、よく混ぜます。
  5. 4を2に流し入れ、ラップをかけずに電子レンジ(500W)で約2分30秒加熱します。様子を見ながら、揺らしたときに表面がプルプルするまで加熱してください。
  6. 5を冷蔵庫で冷やしたら出来上がりです。

プリン型もオーブンも必要ありません。混ぜて電子レンジでチンするだけですので、とても簡単です。紙コップの大きさや数は、好みに合わせて選んでください。

炊きたてごはん

【材料】

  • 無洗米/100g
  • 水/140g
  • 紙コップ(容量350ml以上のもの)/1個

【手順】
  1. 紙コップに無洗米と水を入れ、少し時間を置きます。
  2. ラップをかけ、電子レンジ(100W)で15分加熱します。吹きこぼれることがあるため、耐熱皿に乗せて加熱してください。
  3. 加熱後、そのまま10分程度放置したら完成です。

紙コップを使って、電子レンジでごはんを炊くことができます。無洗米を使えば、お米を研ぐ必要もありません。100Wや解凍モードの設定がない場合は、沸騰した時点で一旦加熱を止めて5分程度放置し、様子を見ながら再度加熱してください。

紙コップ・紙皿を電子レンジで使うのは避けよう

紙コップと紙皿を、電子レンジで使用した場合の危険性を解説しました。安全に美味しく食事を楽しむためにも、紙コップと紙皿を電子レンジで使うのは避けましょう。せっかく盛り付けた美味しい食べ物や飲み物が、台無しになりかねません。電子レンジ対応の容器で温めてから、紙コップや紙皿に移し替えることをおすすめします。

どうしても紙コップや紙皿を使って温めたい場合は、危険性を理解した上で、短時間の使用に留めましょう。また、自己責任で行うようにしてください。

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