アブサンの飲み方まとめ!カクテルレシピのおすすめを紹介

アブサンの飲み方とおすすめのカクテルレシピを紹介します。ヨーロッパ発祥の薬草系リキュールであるアブサンの味と成分、角砂糖を使った伝統的な飲み方を詳しく解説!アブサンをもっと楽しむためのカクテルレシピも多数紹介します。

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目次

  1. 1アブサンはどんなお酒?
  2. 2アブサンの味や成分
  3. 3アブサンの種類
  4. 4アブサンの飲み方
  5. 5アブサンのおすすめカクテルレシピ
  6. 6アブサンの飲み方やカクテルまとめ

アブサンはどんなお酒?

アブサンはヨーロッパで生まれたお酒で、数々の芸術家に愛されてきたと言われています。しかし、日本では馴染みが薄く、口にしたことがない人も多いでしょう。では、そのアブサンとは一体どんなお酒なのでしょうか?本記事では材料や名前の由来なども含めて解説します。

アブサンは薬草系のリキュール

アブサンは、ヨーロッパで作られている薬草系のリキュールです。リキュールとは、蒸留酒(スピリッツ)に果実やハーブ、砂糖などを加えて作る混成酒のことです。アブサンの場合は、スピリッツに複数の薬草を加えることで独特な香りがつけられています。

アルコール度数は高く、一般的なもので70%程度、高いものでは90%にもなります。また、色は薄緑色をしていますが、水を加えると白く濁ることも特徴です。

ゴッホやピカソといった芸術家たちは、アブサンのことを「グリーンの詩神」「聖女のためいき」「妖精の囁き」などと呼び、好んで飲んでいたと言われています。芸術家たちに多くのインスピレーションを与えたことから「霊酒」と呼ばれることもあったようです。

アブサンの原材料

ニガヨモギ、アニス、ウイキョウなどを中心に複数のハーブ、スパイスが主成分である。

アブサンは、蒸留酒(スピリッツ)に複数の薬草やハーブを加えて作ります。原材料となる薬草は、ニガヨモギ、アニス、ウイキョウなどが中心です。銘柄によって、これにパセリやコリアンダー、カモミールなどが加えられます。ニガヨモギをはじめ様々な薬草をブレンドすることで、複雑で独特な風味が作られています。

アブサンの名前の由来

アブサンはニガヨモギの学術名「アルテンシア・アブシューム:Artemisa absinthium」から名前がつけられたと言われてます。

アブサンという名前は、ニガヨモギの学術名である「アルテンシア・アブシューム:Artemisa absinthium」に由来しているとされています。

また一説には、英語で「不在」を意味する”absence”にちなんでいるとも言われています。これは、一時期アブサンが禁止されて「不在」になったことに関係しています。アブサンと名付けられた時点で不在になる(禁止される)運命だったのだという説で、ミステリアスな逸話となっています。

アブサンの味や成分

アブサンの味は、薬草による独特の苦味と香りが特徴です。以前は幻覚作用などが問題となりましたが、現在は安心して楽しめるようになっています。

アブサンはどんな味がする?

アブサンの味の特徴は、薬草に由来する苦味と風味です。主原料であるニガヨモギは、名前からも分かるように苦味があります。このニガヨモギによって、独特の苦味が作り出されています。

また、様々な薬草から作られているので、複雑で強い香りを放ちます。爽快感のある魅力的な香りですが、この香りが苦手という人も少なくありません。アルコール度数も高いので、好き嫌いが分かれるお酒でもあります。

アブサンの成分

アブサンの主原料であるニガヨモギには、ツヨンという成分が含まれています。このツヨンは神経に作用して、多量に摂取すると幻覚や麻痺、異常行動などを起こします。ツヨンの幻覚作用は大麻(マリファナ)に似ているとも言われていて、芸術家たちが好んだのもこの作用のためでもあったようです。

ツヨンには中毒性があるため、飲み過ぎによって身を滅ぼした人も多くいました。そのため、一時はヨーロッパの各国でアブサンが禁止されたほどです。しかし、現在はツヨン濃度を抑えて製造されているので、ツヨン中毒の心配なく楽しめるようになりました。

アブサンの効能

アブサンは元々フランス人の医師が製造し、薬としても使われていました。そのため、様々な医学的効能があるとされています。

薬用のお酒として造られ始めたので医学的効能はあるようだ。胃腸強化や風邪の治療薬として効能があるという。

アブサンの主原料であるニガヨモギには、胃腸の働きを助けたり、熱を下げる効能を持っています。そのため、風邪の治療にも効果が期待できます。もちろん飲み過ぎはかえって体調を崩しますが、風邪をひいた時などは少量を飲んでみても良いでしょう。

アブサンの種類

アブサンは様々なメーカーから発売されています。種類によって使われている薬草やハーブが違うので、香りや味わいが大きく異なります。色々と飲み比べてみると、好みのものを見つけられるかもしれません。

ペルノ・アブサン

フランスのペルノ・リカール社が販売するペルノ・アブサンは、アブサンの代名詞的な製品です。アブサンを開発したピエール・オーディナー医師がレシピを売却したのが、ペルノの創始者であるアンリ・ルイ・ペルノだと言われています。

それほどこの製品の歴史は長く、販売が開始されたのは今から200年以上前の1805年です。また、昔ながらのレシピで作っているので、伝統的な味が楽しめます。そのため、アブサンといえばペルノと言うほど定番商品となっています。

アブサント55

アブサンと55は、ディスティルリ・エ・ドメーヌ・ド・プロヴァンス社が製造しているものです。この製品の特徴は、砂糖が入っていて甘味があることです。アルコール度数も55%と比較的低いので、多少飲みやすくなっています。アブサンを始めて飲む人は、アブサント55から挑戦しても良いでしょう。

チェコ・アブサン

チェコ・アブサンは、チェコ共和国のグリーン・ツリー蒸留所が製造しているものです。鮮やかな緑色なことと、薬草の風味が柔らかくケミカルな香りがすること特徴です。また、苦味がしっかりしていてドライな口当たりが楽しめるのも魅力です。アルコール度数は70%と高いので、初心者には難しいかもしれません。

アブサンの飲み方

アブサンの飲み方には様々ありますが、角砂糖を使った水割りが伝統的なスタイルです。角砂糖に火をつけるなどして、見た目を楽しめるのも魅力の一つです。

ボヘミアンスタイル

アブサンは飲む時には、よく角砂糖を使います。中でも独特な飲み方に、ボヘミアンスタイルと呼ばれるものがあります。

アブサン独特の楽しみ方のひとつが、角砂糖入りの水割り。"ボヘミアンスタイル"と呼ばれ、フランスでは伝統的な飲み方のひとつ。

ボヘミアンスタイルは、角砂糖が入った水割りです。角砂糖をセットするのに、アブサンスプーンという専用の穴あきスプーンを使用します。また、角砂糖に火をつけるのが大きな特徴です。
 

  1. グラスの上にアブサンスプーンを置いて、角砂糖をセットする。
  2. 角砂糖の上からアブサンを注ぎ入れる。
  3. 角砂糖に火をつける。
  4. 角砂糖がある程度燃えたら、水を少しずつ加える。
  5. 3~5倍ほどに加水して、角砂糖が溶けてグラスに落ちたら完成。

ボヘミアンスタイルは角砂糖を燃やすので、お酒本来の風味が損なわれるという意見もあります。しかし、角砂糖についた火が幻想的なので、見た目を楽しめる飲み方として人気です。また、加水時にアブサンが美しく白濁する様子を見るのも、ボヘミアンスタイルの楽しみの一つです。

クラシックスタイル

クラシックスタイルも、角砂糖を使用した飲み方です。作り方はまず、アブサンが入ったグラスにアブサンスプーンを置き、角砂糖をセットします。次に、角砂糖の上から水を垂らして注ぎ、角砂糖が解け崩れたらスプーンで混ぜて完成です。クラシックスタイルは火を使わないので、よりお酒本来の味や香りを楽しめる飲み方です。

アブサンファウンテン

アブサンファウンテンは、アブサン専用の給水器です。ボヘミアンスタイルやクラシックスタイルで水を注ぐ時には、このアブサンファウンテンを使うのが伝統的な方法です。

この給水器を使うと、ゆっくりを水を垂らすように注げます。一滴ずつ水が垂れるごとにアブサンが白濁していくので、神秘的な色の変化を楽しむことができます。このような専用の道具で儀式のような作り方をするのも、アブサンの魅力の1つです。

アブサンのおすすめカクテルレシピ

アブサンを使ったカクテルレシピは多数あります。薬草の香りと苦味が独特で苦手という人もいますが、飲み方を工夫すれば気軽に楽しめます。しかし、中にはアルコール度数が高いものもあるので、飲み過ぎには注意が必要です。

カクテルレシピ①アブサンフィズ

アブサンフィズは、ソーダを使った飲み方です。そもそもフィズ(fizz)とは、リキュールにレモンや砂糖を加えたものをソーダで割ったカクテルを指します。そのため、アブサンを使用すれば、アブサンフィズというカクテルになります。レモンの風味とソーダでさっぱりと飲みやすいので、薬草の風味が苦手な人にも飲みやすいカクテルです。

カクテルレシピ②アブサンバック

バック(buck)は、スピリッツやリキュールにレモンとジンジャーエールを加えた飲み方です。アブサンで作れば、アブサンバックになります。ジンジャーエールで割っているので、甘味も加わって口当たりが良くなります。独特な苦味も弱まるので、初心者でも飲みやすい飲み方です。

カクテルレシピ③アブサンコーク

アブサンコークは、アブサンをコーラで割ってレモンを加えた飲み方です。このカクテルは、特にチェコ産のケミカルな香りのするアブサンと相性が良いとされています。誰もが知っているコーラで作るので、初めてでも抵抗なく飲めるカクテルです。

カクテルレシピ④アブサンミルク

アブサンミルクは、ホットミルクと角砂糖を加えた飲み方です。ミルクの風味と甘味で独特な苦味が緩和されるので、飲みやすいカクテルとなります。元々アブサンは薬として作られていた経緯もあり、アブサンミルクは風邪に効くカクテルとも言われています。

カクテルレシピ⑤アブサンビア

アブサンビアは、名前のとおりアブサンをビールで割る飲み方で、別名をショゴス(Shoggoth)と言います。これは、ラヴクラフトの「狂気の山脈にて」という小説に登場する怪奇生物にちなんだ名前です。アルコール度数の高いアブサンをビールで割っているので、非常に刺激的で飲むのに注意が必要なカクテルです。

カクテルレシピ⑥アブサントニック

アブサントニックは、アブサンをトニックウォーターで割った飲み方です。トニックウォーターとは、柑橘類やハーブの風味がついた甘味のある炭酸水のことです。このトニックウォーターで割っているので、すっきりとした口当たりのカクテルになります。トニックウォーターの風味とアブサンの相性が良く、さっぱりと飲みやすいカクテルです。

カクテルレシピ⑦モンマルトルミュール

モンマルトルミューズは、シャトルリューズというお酒とアブサンをジンジャーエールで割った飲み方です。このカクテルは、モンマルトルというパリにある街をイメージして作られたとされています。

また、シャルトリューズはリキュールの女王とも称されるお酒です。モンマルトルの街のような華やか香りが楽しめるカクテルですが、度数は強めなので注意が必要です。

カクテルレシピ⑧アフタヌーン・デス

アフタヌーン・デスはデス・イン・ジ・アフタヌーン(午後の死)とも呼ばれる、シャンパンとアブサンを3:2の割合で合わせる飲み方です。このカクテルは、小説家であるヘミングウェイが考案したとされていて、ヘミングウェイ・カクテルと呼ばれることもあります。

アルコール度数が30度程と高いので、ヘミングウェイ自身も3杯までにしていたと言われています。アフタヌーン・デスに挑戦するときには、飲む量に注意して下さい。
 

カクテルレシピ⑨アブサン・グラスホッパー

グラスホッパーとはバッタの意味で、バッタのような緑色をしていることから名付けられています。一般的なグラスホッパーは、ミントリキュールとカカオリキュール、生クリームをシェイクして作ります。チョコミントのような甘い味わいが人気のショートカクテルです。

このグラスホッパーにアブサンを加えて作れば、アブサン・グラスホッパーになります。ミントの爽やかな香りと甘い口当たりで、デザートにも良い飲み方です。

カクテルレシピ⑩イエローパロット

イエローパロットは、パロット(parrot:オウム)のように鮮やかな黄色が特徴的なショートカクテルです。作り方は、シャルトリューズにアプリコット・ブランデー、アブサンを1:1:1で混ぜ合わせます。

シャルトリューズの薬草の香りと、アプリコットのフルーティな香りが華やかなカクテルです。また、味わいは甘口なものの、度数は30度程と高いので注意が必要な飲み方です。

アースクエイク

アースクエイク(Earthpuake)は、地震を意味する言葉です。このカクテルを飲むと体を揺さぶられたような衝撃を受けるので、アースクエイクという名前がつけられたそうです。その原因は、アルコール度数が非常に高いことにあります。

アブサン:ドライジン:ウイスキー=1:1:1でシェイクして作るので、40度以上はあるカクテルになります。お酒が弱い人には危険な飲み方ですが、深い味わいと香りが感じられるカクテルです。

アブサンの飲み方やカクテルまとめ

アブサンはヨーロッパ発祥の薬草系リキュールです。日本では馴染みが薄いかもしれませんが、多くの芸術家を虜にしてきた魅惑のお酒とされています。

薬草による苦味と香りがあるので、好き嫌いが分かれるお酒でもあります。しかし、様々なカクテルにアレンジできるので、色々と試せば好みの飲み方が見つかるかもしれません。

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