シリコンの耐熱温度を様々なキッチングッズで徹底解説!

シリコン製品の耐熱温度について、シリコン製品別で解説します。今では100均でもカラフルでかわいいシリコン製品が多数出ています。そんなシリコン製品は電子レンジで使えるのでしょうか?シリコン製品の耐熱温度や使用方法をまとめました。

シリコンの耐熱温度を様々なキッチングッズで徹底解説!のイメージ

目次

  1. 1シリコン製品の耐熱温度を解説
  2. 2一般的なシリコン製品の耐熱温度
  3. 3シリコン製品別の耐熱温度【キッチングッズ】
  4. 4シリコン製品別の耐熱温度【その他】
  5. 5シリコンの耐熱温度まとめ

シリコン製品の耐熱温度を解説

シリコン製品はキッチングッズで多く見かけるようになりました。ポップなカラーや可愛い形があり、キッチンのインテリアにもなるので、人気を博しています。そんなキッチングッズで出されているシリコン製品の耐熱温度は、用途や生産元によって異なるのです。

そのことを知らずに、万が一、耐熱温度以上の熱を加えた場合、容器などが溶けてしまう恐れがあります。そこで、シリコン製品の耐熱温度を種類別に解説します。

一般的なシリコン製品の耐熱温度

まずは、シリコンとはどのようなものなのかを知っておきましょう。そのうえで、一般的な製品の耐熱温度は何度なのか?レンジ、オーブン、トースターでの使用は可能なのか?100均の製品はどうか?について説明します。

シリコンの性質

シリコンは元素で(Si)と表記される金属ケイ素のことを言います。キッチングッズのシリコン素材は、この金属ケイ素に化学反応を加えて作り出す合成樹脂です。

実は、合成樹脂の正式名称はシリコーンですので、キッチングッズなどはシリコーン製品が正しい呼び名です。しかし、どちらを呼び名として使っても良いとされており、シリコン製品が言いやすいため一般的に広まっています。

シリコンを構成している元素の結合形式をシロキサン結合といいます。シロキサン結合は、結合エネルギーが高いため簡単には壊れないという特徴があります。そのため、耐熱性、耐候性、化学的安定性、電気絶縁性があり、多くの製品に形態を変化させて利用されているのです。

耐熱温度は220~250℃

シリコンは、オイルやレジン、ゴム、液状ゴムなど多種多様に形式を変化させることができ、形が変わったとしても、耐熱性が落ちることはありません。

基本的なシリコン製品の耐熱温度は220~250℃です。あくまでも、基本的な数値ですので、200℃よりも低い耐熱温度の製品も存在します。また、250℃まで耐熱が可能でも、どのくらいの時間耐えることができるかを確認することが必要です。

電子レンジはOK

キッチングッズでシリコン製品が多く出回るようになったのは、電子レンジで加熱できることが大きい理由だったと言えます。耐熱温度が220℃あるすべてのシリコン製品は、電子レンジで加熱できると考えて良いでしょう。

電子レンジの加熱方法は内部全体が温められて高温になるのではなく、電磁波を照射し食品の水分子を振動させて、発生させた摩擦熱で食品を温める仕組みになっています。ですから、水分子が発する熱以上に容器が温まることがないのです。

100均の製品でも、シリコンの基本性質は同じですので、電子レンジ可と表示があるならば安心して使えます。
 

オーブンは要確認

オーブンは高温設定でだいたい230℃になります。一般的なシリコン製品の耐熱温度220~230℃で考えると許容範囲のように感じます。しかし、オーブンは長時間加熱する電化製品です。耐熱温度230℃と表示されたキッチングッズが、必ずしも長時間加熱に対応しているとは限りません。

オーブンでケーキやパンを作る時には、ケーキやパン専用を使うことをおすすめします。必ず、オーブン加熱可能の製品なのかを確認してから使用するようにしましょう。

 

グリルやトースターはNG

グリルやトースターでシリコン製品は使用できるのでしょうか?答えはNOです。家庭用のシリコン製キッチングッズは、直に火を当てて加熱することができません

トースター内の温度は230℃であり、耐熱温度範囲内です。しかし、トースター内では熱源であるヒーターとシリコン製品が近くなってしまいます。すると、耐熱温度以上の熱に一気に加熱されて溶けてしまうのです。

グリルの場合は直火です。炎は先端が高温ですので、シリコン製品は炎からの直接の熱には耐えることができません。つまり、グリルでもシリコン製品は溶けてしまうと言うことです。グリルやトースターでの使用は短時間でも止めておきましょう。

ただし、例外のタイプもあります。シリコンの表面を特殊な素材でコーティングすることで、グリルでも使用できるタイプです。欲しい方は専門店やネットで探してみてください。

100均のシリコン製品の耐熱温度

100均の製品は安価だから、耐熱温度が一般よりも低いのでしょうか?そのような心配はいりませんので、安心して使用してください。

100均の製品でも、220~230℃の耐熱温度製品がありますし、ケーキ型などのオーブンで使うことか可能なキッチングッズも取り揃えられています。

では、シリコンで作られた値段が高いキッチングッズと、100均のキッチングッズの違いはあるのでしょうか?大きな違いは耐久性です。シリコンとひとことで言っても製品の質が異なります。形あるものは必ず劣化しますが、その劣化が質によってスピードを変えるのです。
 

シリコン製品別の耐熱温度【キッチングッズ】

シリコンカップ

シリコンカップはお弁当のおかず入れとして使ったり、カップケーキ型としても使える便利グッズです。耐熱温度は150~230℃の製品が多く販売されています。

カップケーキ型として販売されている製品でも、種類によっては加熱時間が制限されているものがあります。その場合、「○○度で○○分以上加熱しないでください。」のような注意書きがあります。裏やパッケージに表記されていますので使う前には確認してください。

シリコンスチーマー

お鍋で野菜を茹でる時にはお湯を沸かす手間がありますが、スチーマーを使えば、電子レンジで簡単に蒸し野菜を作ることができます。しかも、スチーマーで蒸した野菜は、ビタミンが茹で汁に流れることがないので、栄養価もキープすることが可能です。

シリコン製品に共通で言えることですが、食べ物のにおいが付きやすいです。シリコンスチーマーを使用する時には、においが強い調味料を入れずに調理することをおすすめします。また、使用後は直ぐに洗うようにしましょう。

シリコンスチーマーの耐熱温度は230℃です。電子レンジで調理する用に作られていますので、オーブンでの使用は避けましょう。

シリコン製のザル

食べ物の水を切る際に使うザルにも、シリコン製があります。プラスチックやステンレス製のザルとの大きな違いは、変形できるタイプであることです。

シリコンの特徴を活かして、折りたたむことができるザルは、収納に場所を取らずスッキリと片付けることができます。また、柔らかいので、野菜などを入れたまま絞ることが可能です。

シリコン製ザルの耐熱温度は230℃です。熱湯を流し込んでも心配はいりません。耐熱温度は230℃ありますが、電子レンジでの使用は必ず確認してからにしましょう。適応してない場合があります。

シリコン製のヘラ

シリコン製のヘラは、先端の部分のみのタイプと、持ち手まで全てがシリコン製のタイプがあります。1本丸ごとシリコン製の利点は、つなぎ目が無いので洗いやすい点です。しかし、木製やプラスチックに比べて重いのが難点になります。

ヘラ部分に柔軟性があるので、フライパンの底や鍋底に密着させることができます。つまり、ソースなどを残すことなく取り出せるのです。また、木製のヘラよりも薄い作りにより、メレンゲの泡を潰すことなく混ぜれて、お菓子作りには欠かせないヘラです。

シリコン製のヘラの耐熱温度は180~230℃と、種類によって違いがあります。用途によって使い分けるようにしましょう。
 

シリコン製のお玉

シリコン製のお玉の特徴は、お鍋などの調理器具を傷つける心配がないことです。また、金属性のお玉の場合、熱伝導で持ち手が熱くなってしまうことがありますが、シリコン製のお玉ならば熱いお鍋に入れておいても、持ち手が熱くなることはありません。

耐熱温度は200~230℃が主流となっています。耐寒温度は-40度まで大丈夫なものが多いです。シリコン製のお玉を選ぶ時のポイントは、お玉部分の端がなるべく薄くなっているものを選びましょう。薄いものの方が、カレーやシチューをすくいやすいです。

 

シリコン製の鍋敷き

シリコン製の鍋敷きには、厚手の鍋敷きと薄手でシート状の鍋つかみとしても使える鍋敷きなどのタイプがあります。柔軟性があるものならば、固いビンの蓋を開けるのにも使えます。

また、布製やタイル製、コルク素材の鍋敷きと違い、万が一こぼしてしまったとしても直ぐに水洗いできることも大きな利点です。

シリコン製は熱くなりにくいので、鍋敷きや鍋つかみに最適の粗材です。耐熱温度は200~230℃になります。鍋敷きは、電子レンジやグリルでの使用を禁止しているものがありますので、注意書きを確認しましょう。

シリコンケーキ型

シリコン製ケーキ型は、オーブン、電子レンジでの加熱はもちろんのこと、冷凍庫での冷却にも対応できる作りになっています。耐熱温度は-60~230℃が基本です。100均の製品でも、耐熱温度はほぼ同じです。

シリコン製品は熱くなりにくいのが特徴とお伝えしてきましたが、オーブンで加熱した場合には触れないほど熱くなります。取り出す際には素手で触らないように注意してください。

また、製品によっては、素材がこびりついてなかなか剥がせないものがあります。シリコン製ケーキ型でケーキを焼く時も、普段と同様にバターや油を薄く塗ると良いでしょう。

シリコンクッキー型

シリコン製のクッキー型には、動物や植物の型やキャラクターの型など多種多様な型があり、集めるだけでも楽しくなれるキッチングッズです。クッキー以外にも、チョコレートを流し入れたり、レジンの工作用にも使えます。

耐熱温度は、200~230℃のものが多く出回っています。シリコン製のクッキー型はオーブンで利用するキッチングッズとして作られているので、オーブンで加熱しても溶ける心配はありません。

ただし、使用状況によっては注意が必要です。オーブン内は電子レンジと違い、加熱中は高温状態になります。シリコンの許容範囲を超えた連続的な高温環境は、劣化を生み亀裂が入る場合があります。使用方法は守ってクッキーを作りましょう。

シリコン製品別の耐熱温度【その他】

シリコンはゴム、液状ゴム、レジン、オイルなどの性状があり、色々な用途で使用されています。ここからは、キッチングッズ以外の代表的なシリコン製品の耐熱温度を紹介します。

シリコンコーキング

シリコンコーキングとは、コンクリートやガラス、タイルなどの素材に使えるゴム状のシリコンです。主に、外壁の溝や水回りの溝を埋めるのに使われます。使用目的は、溝を埋めて水が浸透するのを防ぎ防水性を高めることと、建材のつなぎ目に発生する衝撃を和らげるためです。

建築業界では、元々は油性のシリコンシーリング材のことをコーキングと呼び、その他はひとまとめにシーリングと呼んで分類されていました。現在では、油性シリコンコーキングは使用されておらず、全てシーリング材となっています。

とはいえ、現在もシリコンコーキングと使っても間違いではないとされており、コーキングと名付けられた製品も販売されています。耐熱温度は200~250℃です。
 

シリコンシーラント

シリコンシーラントとは、シーリングする為の密閉剤のことをいいます。性質は先ほど説明したシリコンコーキングと同じです。空気中の水分に触れると固まるため、専用のコーキングガンやカートリッジを使って素早く均等に絞り出して接着します。

耐熱温度は製品でかなり変わるので、自分が使う用途に適したものを選ぶ必要があります。ガラスやサッシの目地を埋めるなら-50~150℃のものでも大丈夫です。火気を扱い耐熱性が求められる場所では250℃以上のものを選ぶと間違いないでしょう。

シリコンチューブ

シリコンチューブはゴムの性質がありながら耐熱性、耐候性に優れているので、医療の現場から食品工場、研究室など様々な機関で使用されています。

耐熱温度は-60~200℃が主流です。丈夫ですが自在にカットして使うことができるので、用途は無限大です。使用方法としてキッチングッズの金属部分の保護や、椅子の足に滑り止めとしてなどの口コミがありました。

シリコン接着剤

シリコン接着剤は、ボンドや普通の接着剤では貼り付けることができない場所や物を接着することができる優れた接着剤です。

電気配線などの熱を帯びる場所には、耐熱温度-60~260℃まで対応するタイプを使用します。また、パソコン内のヒートシックの固定などに使える、熱伝導性があるタイプの耐熱温度は-60から250℃です。

シリコン接着剤の中でも家庭で使うのに便利なのが、剥がせる接着剤です。しっかりとした接着性を持ちながら、跡を残すことなく剥がすことができます。耐熱温度は、様々で-10~85℃や-60~260℃のものまであります。

シリコンの耐熱温度まとめ

シリコン製品の耐熱温度について説明しました。キッチングッズは230℃あるものを選べば、溶けてしまう心配が減りますのでおすすめです。また、耐熱温度が高いからといって、オーブンやグリルで使えるかどうかは、製品によって異なります。使用する前には、必ず用途と耐熱温度を確認しましょう。

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