2019年09月18日公開
2024年09月27日更新
タピオカブームが止まらない!タピオカの流行はいつまで?次のブームは?
タピオカブームは一体いつまで続くのでしょうか?それにはまず、タピオカが流行り出した理由やタピオカブームの絶大な効果などを掘り下げていく必要があります。タピオカの流行の真相に迫りながら、次のブームとして考えられるマイストローまでを紹介します。
目次
タピオカブームの真相に迫る!
出典: https://fupo.jp
今日本では空前のタピオカブームです。タピオカドリンク専門店には若者を中心に行列ができており、新しい店舗が次々とオープンしています。原宿などの都心だけでなく地方でもタピオカが浸透し、専門店だけでなくコーヒーショップやファストフードなどのチェーン店でも取り扱われるようになってきました。
一体どうしてこんなにタピオカが流行り出したのでしょうか?それにはいくつか理由があります。これほどまでにタピオカがブームになったことで、社会や経済に多大な影響をもたらしているのです。さらにタピオカブームの問題点を挙げながら、次のブームとして予測されるマイストローまで見ていきましょう。
タピオカブームが起こった理由
日本でタピオカが流行り出した理由をまとめてみました。ただ単に美味しいだけではブームは起きません。もともと流行っていた他のブームにさらに重なる形で連携することで、新たなブームを作り上げていったのです。それではタピオカが流行り出した理由を探っていきましょう。
理由①台湾スイーツの流行り
タピオカはそもそも台湾でブームのスイーツでした。エイビーロード海外旅行調査によると、台湾は5年連続で海外旅行先第1位を獲得しています。旅先で美味しかったタピオカドリンクを日本に帰ってもまた飲みたい、そんな心理が働くようです。同じようにハワイのパンケーキや韓国のハットグなどが日本グルメとして取り入れられています。
台湾ではいたるところでタピオカドリンクを販売していて、観光で訪れた日本人も必ず飲むといってもいいほどの定番スイーツです。多くの日本人が台湾に旅行に行った際にタピオカドリンクを飲み、その画像や口コミをSNSで拡散することで日本でもブームを巻き起こしていきました。
さらに都心を中心としてタピオカ専門店が続々とオープンしていきます。台湾の人気店である春水堂や貢茶(ゴンチャ)などが日本にも上陸し、行列を作るようになりました。食べ歩きがメインのタピオカドリンクは店舗経営のコストが低く、出店しやすいという大きな利点があります。
理由②タピオカのモチモチ食感
タピオカはキャッサバ芋から作られたでんぷんで作られています。ミスタードーナツの「ポン・デ・リング」にも使用されており、このでんぷんがもちもちとした食感を生み出している原料です。もともと白い色をしていますが、カラメルで着色したブラックタピオカが主流です。他にもピンクやブルー、黄色などカラフルなタピオカもあります。
キャッサバから作られるタピオカは、もちもちとした食感とつるりとしたのど越しが魅力で一度食べればハマる人も多いようです。熱湯で茹でるだけで簡単に作れるタピオカも販売されるようになり、誰でも簡単に作れるという点も日本で次々とタピオカ専門店がオープンしていく理由の一つでもあるようです。
理由③インスタ映えする
タピオカドリンクはインスタ映えすることもブームとなった要因の一つです。一般的な黒いタピオカに王道のミルクティーだけでなく、カラフルなドリンクも取り扱われています。さらに店舗によってそれぞれ独自のビジュアルの容器とストローを使用し、それがカラフルで可愛いことからもブームとなった理由です。
またアジアンフードとしてミルクティーやウーロンティーなどの茶色いドリンクに黒いタピオカを入れることで、ナチュラルでヘルシーな印象を与えるようです。シンプルで可愛いタピオカドリンクを手に持っているだけで、インスタ映えするおしゃれアイテムとして流行りの理由となっています。
理由④お茶ブームが火付け役に
お茶は健康に良いというイメージが定着している日本ですが、それまで本格的なお茶を提供するお店はあまりありませんでした。台湾の春水堂が日本に進出して以来、特に健康意識を高く持っている方を中心にしてお茶専門店がブームとなりました。またコーヒーを飲めない方やコーヒーブームに飽きた方などからもお茶が注目を集めています。
タピオカだけでなく中国茶などのお茶専門店が流行り出したことで、同じ台湾から上陸してお茶を使用するタピオカドリンクも、お茶としてもスイーツとしても楽しめるドリンクとしてブームになったというわけです。
タピオカ流行がもたらした効果
タピオカの輸入が大幅に増加
出典: https://buyee.jp
財務省が8月29日に発表した貿易統計によると、7月の統計ではタピオカとタピオカ代用物の輸入量は1799トンで、前年の7月よりも5.2倍に増えています。輸入額も5.9倍の5億7800万円です。
また大阪税関を経由したタピオカは、今年1~6月の輸入量が前年の約4.3倍である4471トンに増加しました。輸入額も過去最高額を更新して約5.7倍の約15億円で、昨年一年分の輸入額を上回っています。タピオカの輸入先は85.8%が本場台湾から、次いでタイ、マレーシアとなっています。
タピオカ専門店の増加による雇用増大
飲食店を開業することは本来ならとても大変です。出資金だけでなく、しっかり修行を積んだプロの料理人や職人などを探して雇う必要があります。しかしタピオカドリンクにはプロの料理人は必要ありません。タピオカとドリンクさえあればいいので、作る側の腕は問われずアルバイトでも簡単に提供することができます。
独自のレシピも必要なく特別な機材の必要もないタピオカ専門店は、事業者側から見れば店舗を増やすハードルが低く、全国で続々とタピオカ専門店がオープンしていきました。特に梅雨や夏など暑い時期にはタピオカドリンクが飛ぶように売れることで店舗を増やし、それに伴って雇用者も増大しています。
飲食業界に活気を生みだした
原価も安く初期投資も少なくて済むタピオカ専門店をオープンさせようと、続々と飲食業界の外からも事業者が参入しています。持ち帰りすることができるので座席がなくても良く、店舗は最低5坪あれば開業できるといわれています。投資が少なく回収が早いタピオカ専門店の流行りのおかげで、飲食業界は活気に溢れてるといえるでしょう。
ターゲットを学生から20~30代くらいの社会人にしぼり、商品の質や接客などよりもインスタなどで芸能人やインスタグラマーが宣伝することで集客力を上げているようです。SNSで多く目に止まったタピオカ専門店は多くの人が列を作り活気に満ちあふれてるようになっています。
地方では町おこしのきっかけにも
都心を中心に加速してるタピオカブームですが、東京や大阪、名古屋以外にも東京郊外や地方都市までブームの広がりを見せています。店舗が増えるだけでなく地元のコーヒー店やレストランでもタピオカを扱うようになり、競争が激しくなってきているようです。
家賃の安い地方では都心に比べると資金に余裕があり、マーケットを拡大する余地がまだまだ見られます。今後タピオカブームは商店街などにも店舗を増やし、普段は年配者の多い商店街に若者を引き寄せる町おこしの役割を果たすのでないかと構想されています。商店街再生にも繋がる可能性などさまざまな効果をもたらすことが考えられます。
タピオカブームの裏で起こっている問題
しかしそんなタピオカブームの裏で、いくつかの問題点も話題にのぼっています。もちもちとした食感が人気を呼びインスタ映えするスイーツとして流行の最先端にあるタピオカドリンクには、いったいどんな問題があるのでしょうか?
問題点①高カロリーによる健康への懸念
タピオカはカロリーが高いので、飲み過ぎると体に良くないという意見があるようです。タピオカ自体はそんなにカロリーは高くないものの、そこに甘みを加えたり甘いドリンクと一緒に飲むことでカロリーが高くなります。つい毎日飲んでしまうとカロリーオーバーになったり糖分を摂り過ぎたりして、健康に害を及ぼす影響が考えられます。
特にタピオカドリンク専門店では甘みが強く、1杯の量も多く販売されます。店にも寄りますが1杯300~400kcalになることもあるようです。ただし専門店の場合は甘さが調節でき、甘さを半分にさせたり全く入れないことも可能です。
問題点②飲み終わった容器のポイ捨て問題
タピオカ専門店に行列を作って人が並んでいる一方で、道端に捨てられているタピオカドリンクの容器を見たことはないでしょうか?タピオカ専門店に行列ができているものの、客を整理したり誘導したりする店員はあまり見かけないようです。
また街中では、テロ防止や管理コスト削減などの理由であまりゴミ箱を見かけることがなくなりました。タピオカドリンクをテイクアウトして歩きながら飲み終わった後に、ゴミ箱を探しても見つからないということもあるでしょう。そんな時に道端にストローや容器などをポイ捨てする人も目立つようです。
テイクアウトして飲むことが多いタピオカドリンクはポイ捨てされることが多く、中には印象が悪いと思う方もいます。そこでタピオカに否定的な意見が多く出るようになると世間的なイメージも悪くなり、ブームとして成立するのも怪しくなる可能性があるようです。
問題点③低品質のタピオカドリンクを販売する業者も
多くのタピオカ専門店がオープンする一方で、ブームに乗ってお金儲けを優する店舗も見受けられます。利を優先するあまり商品のクオリティを下げて販売する悪質な業者も存在しているようです。こうしたお店では接客もきちんと教育していないことが多く、メニューの説明もろくにできないという店員もいるようです。
タピオカドリンクのターゲットである学生や20~30代の社会人は商品の質や接客にあまりこだわりがないことが多いため、低品質の商品を販売する業者が後を絶ちません。こういった販売方法を取る業者は利益最優先の実業家であることが多く、来年まで続くかどうかわからなくてもとりあえずお金を生むために出店しているという店舗もあるようです。
流行りの勢いに流されると、流行りが終わると同時に閉店の道を歩むことにもなります。容器のポイ捨て問題や整然されない行列など環境問題も解決されないままでいると、タピオカは一過性のブームとして定着することなく終わってしまう可能性もあるでしょう。
タピオカ流行の次のブームはマイストロー?
日本で大流行しているタピオカブームはまだしばらく続きそうですが、このブームは一体いつまで続くのでしょうか?流行は移り変わっていくものです。次のブームとしていろいろ考えられますが、その中でも持ち歩きを想定したマイストローがブームの兆しを見せています。ではマイストローとはいったいどんなものでしょうか?
環境保護に役立つマイストロー
タピオカドリンクには欠かせないストローですが、近年プラスチックごみによる海洋汚染が国際的に問題になっています。本場である台湾では2002年からプラスチック容器の使用を規制しています。すでにプラスチック製のストローの使用を規制する案が出されており、2019年7月からは店内飲食用のストローが提供禁止になりました。
ドリンクを直接口をつけて飲むことが勧められていますが、タピオカドリンクの場合はタピオカが容器の底に溜まってしまうのでストローは必須です。そこでタピオカ向けのマイストローが開発されています。素材も繰り返して使えるアルミやステンレス素材のほか、さとうきびやコーヒー豆などの残滓をリサイクルした環境に優しいマイストローです。
台湾では様々なマイストローが開発
台湾では「元泰竹芸社」が竹を使用したストローを開発し、規制が始まると同時にストローとブラシなどのセット販売が3万セットほどにもなりました。また「鉅田潔淨技術」ではさとうきびやコーヒー豆を使用したストローを階勝司、2019年7月には1月と比較して80%も売り上げが伸びています。
これらの企業は現在ブームを見せている日本だけでなく、香港やシンガポール、タイ、欧米などに販売の手を広げていくようです。日本でもマクドナルドやデニーズなどのチェーン店では紙ストローの導入する動きがあり、セブンイレブンやローソンなどでも代替品を検討しています。
東急ハンズなどでもマイストローを販売
日本でも環境意識が高まっている最近では、再利用可能なマイストローに注目する人が増えています。東急ハンズでは昨年から再利用可能なマイストローの取り扱いが急増し、現在では50種類もの商品を並べています。今は主にアルミ製で、紙やステンレス製のものも順次取り扱っていくそうです。
販売されているマイストローはカラフルでおしゃれなストローが多く、ストローの中まで洗える長いブラシが付いているので常に清潔を保つことができます。また可愛くて上品なケースも付いているので持ち歩くにも便利です。ぜひマイストローを手に入れて、さっとバッグから取り出してカッコよく自分のストローで飲んでみたいものです。
タピオカブームはいつまで続くのか?
台湾スイーツであるタピオカの流行りはそのモチモチの食感とインスタ映えする可愛さから、日本でも行列ができる流行りのドリンクとして人気を誇っています。
タピオカ専門店が次々とオープンし、町おこしにもなるほど飲食業界に活気を生み出した一方で、健康への懸念や容器のポイ捨て問題、利益重視で低品質のタピオカを販売する業者なども問題になっています。
ブームに流されることなく自分の確かな目で問題点を見極めながら、タピオカの次にブームとなると予想されているマイストローを取り入れて、まだ衰えることのないタピオカブームをしっかりと楽しみたいものです。