泡盛のアルコール度数はどのくらい?味わいや特徴も紹介!

泡盛はアルコール度数の高いお酒というイメージが強くあります。泡盛は蒸留酒という種類のお酒になりますが、一般的に蒸留酒は、和洋を問わずウイスキーやブランデー、焼酎などのように、アルコ―ル度数は高いものになっています。蒸留という製造方法のせいで、アルコール度数が高く、糖質が低いというのが蒸留酒の特徴です。そんな泡盛のアルコール度数や蒸留の仕組み、味わい方まで含めて詳しく紹介します。

泡盛のアルコール度数はどのくらい?味わいや特徴も紹介!のイメージ

目次

  1. 1泡盛のアルコール度数
  2. 2泡盛の味わい
  3. 3泡盛の特徴
  4. 4アルコール度数が高めの泡盛の美味しい飲み方
  5. 5泡盛は度数や味わいの違いを知って美味しく飲もう!

泡盛のアルコール度数

泡盛のアルコール度数

泡盛のアルコール度数は、酒税法上は45度以下と定められています。一般的に市販されている泡盛は、アルコール度数30度前後のものが主流です。また、泡盛にはしっかり寝かせて熟成させた、「古酒(クース)」と呼ばれるお酒もあって、アルコール度数も40~45度となるものもあります。古酒はアルコールの刺激が和らいで、コクや泡盛独特の香り出て、泡盛の旨味を一段と感じさせてくれる特徴をもっています。

泡盛にはさらに強いお酒もあって、アルコール度数60度になるようなお酒もありますが、これは酒税法では泡盛とは呼べない「スピリット類」で「花酒」と謳っています。あるいは、近年多く出回りはじめた、アルコール度数25度以下の「マイルド」と銘打った泡盛もあります。

泡盛はアルコール度数の高い種類のお酒

泡盛のアルコール度数が高いという特徴は、その製造方法に由来しています。お酒にはその製法の違いから、大きく分けると醸造酒と蒸留酒になります。お酒やワインなどは醸造酒で、ウイスキーやブランデー、焼酎、泡盛などは蒸留酒です。醸造酒はアルコール度数10度台が一般的で、これに対し蒸留酒の焼酎がアルコール度数20~25度で、泡盛は30~45度となっていて、ウイスキーやブランデーを含めて蒸留酒は一般的に高めです。

前章で紹介した泡盛のマイルドを別にすると、泡盛は焼酎よりも比較的にアルコール度数が高いお酒となっています。古酒になるとアルコール度数は焼酎の倍ほどになる勘定です。

蒸留の仕組みとアルコール度数の関係

泡盛は「黒麹菌と水を原料として発酵させたアルコール含有物を、単式蒸留器により蒸留させたもの」と、定義されています。その泡盛や焼酎が高アルコールの由来である、蒸留の仕組みとアルコール度数の関係を紹介します。米や麦やブドウなどを発酵させてできたアルコール含有物を、さまざまな仕組みの蒸留器によって蒸留させた成分を、再度冷却して液体成分として取り出すものです。

沸点の低いアルコール成分が真っ先に蒸留されるために、蒸留されたものはアルコール度数が当初の物よりは高くなるのが一般的な特徴です。泡盛の場合は単式蒸留ですが、蒸留を繰り返す複式の場合はさらに高いアルコール濃度を作り出すこともできます。つまり、蒸留というのはアルコール度数を高めるための、工程工法といってよく、気化冷却を繰り返すなかでより純度の高いアルコールとなるのが特徴です。

本格焼酎のアルコール度数と比べると?

焼酎も酒税法上は45度以下と定められていて、その意味では泡盛と同じです。それでも本格焼酎のアルコール度数はといえば、25度が一般的になります。お酒の一単位という基準があります。純アルコールに換算した場合には20gです。ビールは500ml、お酒なら180ml、焼酎(25度)が110ml、泡盛(40度)なら62mlと、なります。焼酎と比較した場合には、泡盛はまちがいなくアルコール度数の高いお酒です。

泡盛の味わい

泡盛の味の特徴

泡盛の味というのは、同じ蒸留酒である焼酎と比較すると、アルコール度数ばかりでなく味の特徴もはっきりします。泡盛は、焼酎よりは甘い香りも、濃厚なコクも明確である、という特徴をもっています。人によってはそれを、泡盛のクセと感じるかもしれません。その違いは、泡盛が黒麹菌とタイ米を使用して作られていることからきています。そのことで、雑菌に強くクエン酸を多く作り出し、甘い香りのバニリンが生成されます。

それらの成分が泡盛の味を構成し、味の特徴となっています。焼酎はインディカ米ではなく日本米と、白麹菌を使用して作られています。焼酎の仕込みは2度行います。1度しか仕込みを行わない泡盛とは、その点でも異なります。

泡盛の味は熟成により変化

泡盛ばかりでなく焼酎も原料や製法によって、その味や風味が変わってきますが、熟成によっても大きく変貌します。熟成をはかる泡盛は、「初期熟成」「中期熟成」「古酒化期」の、3段階に分かれます。熟成するにしたがって、アルコールなどの刺激臭が消えていき、次第にまろやかさと芳醇な香りが際立ってきます。そこに、泡盛ファンがこだわる泡盛の神髄が宿っているのです。

古酒は一般的にアルコール度数も高いものですが、アルコール度数ばかりに目が行くのではなく、古酒の香りとコクを堪能することが、古酒を味わう楽しみでもあります。たしかに、熟成された古酒は価格も張りますが、古酒のなかに閉じ込められた時間を感じながら、豆腐ようあたりをつまみにいただくのは贅沢の極みではないでしょうか?

泡盛の特徴

泡盛とは? 

お酒を蒸留して作る製法そのものは、室町時代には琉球に伝わっていました。その後、黒麹菌を発酵させて作った泡盛が、文献上に登場するのは江戸時代はじめになります。以後、泡盛は徳川幕府や中国に献上されるようになって、元禄の頃には認識されるようになっています。したがって、清酒のような醸造酒ではなく、蒸留酒としての泡盛は日本最古のもの、と言ってよいかもしれません。

ただ、同じ蒸留酒としての焼酎も、米に限れば室町時代に存在していた形跡はあります。米が貴重品となった江戸時代に入って、代用品として芋や麦、蕎麦などが焼酎として作られるようになりました。いずれにしても、泡盛と焼酎は日本における蒸留酒の歴史そのものと言えます。

原料や製造方法

泡盛はその製造法である蒸留という技術が、タイから伝わったことや、泡盛という名もサンスクリット語の「アワムリ」から来ているのでは、と言われるように、タイをはじめとする東南アジアの影響が色濃く感じられます。その一つに、泡盛の原料があります。九州以北では酒造りにジャポニカ米を使用するのがふつうですが、泡盛はタイ米(インディカ米)を使用します。これが、泡盛の甘いバニラの香りを生んでいるのです。

製造法と主原料である米をタイに負っており、発酵させる種麹は沖縄産の黒麹菌を使用しています。このクエン酸を大量に生成する黒麹は、雑菌の活動を抑え込む効能があり、暑い沖縄での泡盛造りに大きく貢献しています。製造法も、1回しか仕込みを行わない「全麹仕込み」と「単式蒸留」とが沖縄の、泡盛の独特のものとなっています。琉球の歴史と地勢が生んだお酒が泡盛です。

アルコール度数が高めの泡盛の美味しい飲み方

水割り

泡盛の飲み方で多くの人が誤解されているのでは?というのが、その飲み方です。沖縄の人は強い泡盛をグビグビ飲むのが普通であるかのような、誤解です。沖縄での泡盛の一般的な飲み方は、「水割り」になります。基本的にアルコール度数は高い泡盛ですから、好みによってどのようにも割ることができます。濃いめが好きなひと、薄めが好きな人あるいはその日の体調とも相談して、一番の水割りを呑んでください。

ストレート

泡盛の素顔を楽しむためならおすすめは、やはりストレートになります。夏場ならオンザロックもよろしいでしょう。泡盛も古酒を飲む場合には、特に「ストレート」をおすすめします。古酒のアルコール度数以上に、豊かな甘い香りとふくよかなコクを、堪能することができます。一人飲みでも少人数でも、古酒と語らい合いながらの夜長は、乙なひと時になるはずです。沖縄名産の豆腐ようを、チビリとつまめば得も言われません。

ソーダ割り

泡盛の楽しみ方はいろいろですが、水割りもOKならばお湯割りもOKです。さらに、泡盛をマイルドにして飲むのなら、ソーダ水で割るのもおすすめになります。「ソーダ割り」は、水割りやお湯割りよりさらにライトな感覚で飲むことができて、女性にも人気の飲み方です。ソーダ割りも、ソーダと泡盛の比率は自分の好みでがベストになります。

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泡盛は度数や味わいの違いを知って美味しく飲もう!

泡盛はたしかに高いアルコール度数でした。それが、蒸留酒という製造方法によるものであることも分かりました。けれども、泡盛はただアルコール度数が高いだけではなくて、40度を超えるような古酒をみても、その味わいには甘い香りや深くて芳醇なコクが秘められていることも、紹介してきました。それらが永年月を経た熟成によるものだということや、泡盛の味わいの違いも知って、泡盛を美味しく飲もう!

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