廃油ストーブの作り方と仕組みを解説!自作するときの設計図は?

廃油ストーブは、車のエンジンオイルや使用済みの食用油といった廃油を燃料とする暖房器具です。また、廃油の処分もでき、燃料のコストを抑えることができる優れたストーブでもあります。さらに、廃油ストーブは誰でも理解できるシンプルな構造でできているので、簡単に自作することが可能です。廃油ストーブには、市販されている商品がありますが、自作の際はぜひ参考にしてみて下さい。

廃油ストーブの作り方と仕組みを解説!自作するときの設計図は?のイメージ

目次

  1. 1廃油ストーブはコストも低くて経済的
  2. 2廃油ストーブについて知識をつけよう
  3. 3廃油ストーブを自作してみよう!
  4. 4廃油ストーブを自作して冬を越そう!

廃油ストーブはコストも低くて経済的

冬場に欠かせない暖房器具には、電気ストーブや石油ファンヒーターがありますが、電気代や灯油代といった燃料コストがかかります。そこで、廃油ストーブがおすすめです。廃油ストーブは、廃油を燃料に用いるため、コストを抑えることができ経済的です。はじめに、廃油ストーブについて知識をつけましょう。

廃油ストーブについて知識をつけよう

廃油ストーブについて知ると、廃油ストーブが効率的で安全なストーブであることがわかります。廃油ストーブについて正しい知識を身につけて、廃油ストーブの仕組みや作り方を知りましょう。

廃油とは?

廃油とは、車のエンジンオイル、使用済み食用油などの使えなくなった油のことです。廃棄物でない一般的には処分される油のことをいいます。注意する点としては、ストーブの燃料としてガソリン・シンナー・爆発物・塩素系は使ってはいけません。

廃油ストーブとは?

廃油ストーブとは、廃油を燃料とするストーブです。廃油ストーブは市販されていますが、シンプルな仕組みでできているので、自作する方もいます。材料はホームセンターや百円ショップで売っているものを利用して作ることができ、廃材を利用して作ることもできます。

廃油ストーブはどれくらい暖かい?

廃油ストーブの大きさや構造によります。例えば、一斗缶を用いた「サラダオイルストーブ」は、サラダ油を燃焼させるためソフトな暖かみを持っています。一方、大きいサイズの廃油ストーブは廃油を燃焼させるほどの火力があるため、ガレージ全体を一気に暖めることができます。

廃油ストーブはコスト削減におすすめ

廃油ストーブのメリットは廃油を用いるので、廃油がお家にある場合、燃料代がかからないことです。さらに、廃油処理にかかる費用を節約できることによって、通常のストーブよりもダブルでお得といえます。お金もかからず地球に優しいエコなストーブは廃油ストーブといえるでしょう。

廃油ストーブと灯油ストーブのコストの差

灯油ストーブは、灯油代がかかります。しかし、廃油ストーブは廃油があればよいので、燃料代のコストに差が出ます。仮に廃油がなくても無料で手に入ることがあり、廃油を購入する場合も安い値段で手に入ります。廃油代は地域によっても差が出てくるため、詳しくは廃油販売業者に問い合わせてみてください。

廃油ストーブの仕組みとは?

廃油ストーブの仕組みについては、簡単な図から理解していきましょう。廃油ストーブの仕組みは非常にシンプルです。主要な部品は、ストーブ本体とブロワファンと廃油タンクです。

はじめにマッチ等で着火すると、廃油溜まりの温度が高くなります。そして、廃油溜まりから揮発したガスが空気と混じり合い、燃焼します。タンクから廃油を徐々に送り込み、燃焼を持続させる仕組みになっています。

廃油ストーブのデメリット

廃油の中には灯油よりも燃焼しにくいものがあり、送風が必要になる場合があります。電動ブロワーを用いる場合、電力が必要になり作動音がします。また、途中で廃油ストーブを消火した場合、残った廃油から煙が発生します。煙は廃油の成分が含まれているため、直接吸い込まないようにしましょう。

廃油ストーブを自作してみよう!

廃油ストーブは、自作することのできるストーブです。溶接の知識や道具があれば、すぐにでも自作に取りかかることができます。作り方を学んで、理想の廃油ストーブを完成させましょう。

廃油ストーブの構造

廃油ストーブの構造についてみていきましょう。一般的なポット型の廃油ストーブの形状をみると、主要部品は、本体の燃焼ポットと吸気ノズルと廃油供給用のポンプです。作り方によっては、煙突や点火口、蓋を取り付けることによって、より便利になります。では、廃油ストーブを作る際に設計図はあるのでしょうか?

廃油ストーブの設計図はある?

インターネットで設計図を調べると、外寸図や特許で使われる図式が多く出てきます。自作される方は、設計図を作らずに作る方が多いです。特に吸気ノズルに関しては、廃油ストーブのできを決める重要な部品になってくるので、設計図を用いて作成した方が効率がよいです。本や雑誌には廃油ストーブの設計図が掲載されているので、一から正確に作り方を知りたい方は購入をおすすめします。

廃油ストーブの作り方

つなぎやカバーなどの保護具を適切に着用して安全に作業しましょう。道具は、溶接工具や裁断道具が必要です。材料は、ホームセンターや百円ショップなどを利用しましょう。廃材はスクラップ工場や自動車整備工場などでもらえる場合もあるようです。

主要部品の燃焼ポットとなる円筒状の耐熱素材を準備しましょう。燃焼ポットは、面に厚さがあるものがよいです。例えば、コンプレッサータンクやプロパンガスの空き缶などを用意しましょう。

次に、吸気ノズルを作りましょう。吸気ノズルは、空気を送り込むために作ります。小さい穴を空けることによって、空気が圧縮されて勢いよく出る構造になります。穴を多数空け、燃焼ポット全体に空気が届く構造にしましょう。吸気ノズルの構造によって、完全燃焼ができるかどうか決まるので、青白い炎が出るように改良を加えていきましょう。

空気を送るために必要な電動ブロワーは、ホームセンター等で売っており、安価に手に入ります。資金に余裕がある方は、シロッコファンがおすすめです。一般的な電動ブロワーと比べて静音であり、コンパクトにまとまっています。

煙突は上部の外壁につけましょう。煙突からは煙や炎が上がる場合があるので、上に向けて取り付けましょう。煙突を長くして、屋外に空気が出るようにすると、煙が出た際に安全です。

燃焼ポットが密閉型でない場合は蓋も作りましょう。蓋があることによって、炎が上がるのを防ぎます。長めの取っ手をつけておくことで、蓋が熱くても開けることができます。

蓋を開けて上から覗くと危険なので、点検口を作っておきましょう。点検口を作ることによって、灰を掻き出したり、煤汚れの掃除がしやすくなります。さらに、着火の際も安全に着火することができます。

着火後は、燃焼ポットの外壁が非常に熱くなるため、遮熱板をつけましょう。遮熱板がないと、電動ブロワーがプラスチックでできているため、溶けてしまいます。また、安全のためにも燃焼ポットの周りを遮熱板で覆いましょう。

給油口を燃焼ポットの下部にあけましょう。給油が滞りなく行われるように、角度をつけておきましょう。また、廃油供給ポンプにも同じように給油口を取り付けましょう。

廃油調整管を燃焼ポットに溶接しましょう。バルブをつけることで、一定の廃油を流します。受け皿にザルなどの網をはることによって、不純物を取り除く工夫もしてみましょう。

廃油ストーブ作成の全体のイメージは湧いたでしょうか?動画も参考にしつつ廃油の処理に困っている方や安価に暖房器具を使ってみたい方は、自作にチャレンジしてみてください。ハードルが高く感じる場合は、沸点の高い食用油のみを利用した「サラダオイルストーブの作り方」の動画を参考に自作してみましょう。こちらは溶接する必要もなく作ることができます。

廃油ストーブの重要ポイントは吸気ノズル

吸気ノズルの構造が、廃油ストーブのできを決める重要なポイントとなっています。それは、燃料が燃える際に十分な酸素がないと、完全燃焼ができないためです。吸気ノズルの構造としては、できるだけ空気を圧縮させて勢いよく送風することで、完全燃焼させることができます。行き詰まった場合は、本や雑誌の設計図を参考にして作成することをおすすめします。

空気の供給のできる廃油ストーブは炎が青白い

十分な酸素が供給されて燃焼が行われると青白い炎がでます。この場合、完全燃焼しているので安全です。不完全燃焼の場合、赤い炎やオレンジ色の炎になり、大量のすすや一酸化炭素が発生するので危険です。吸気ノズルを工夫してテストする際は、換気された場所で行いましょう。

廃油ストーブを自作して冬を越そう!

インターネットに公開されている廃油ストーブをみると、個性豊かなものばかりです。今年の冬は、自分好みの廃油ストーブを自作しましょう。廃油ストーブは、適切な廃油を利用すれば安全に使用することができ、燃料代も浮かすことができる優れものです。

廃油ストーブの仕組みは非常にシンプルで、誰でも理解ができる容易な構造です。廃油を点火し、揮発ガスを空気と混ぜて燃やすことで暖かくなります。また、廃油ストーブの作り方で重要なのは、完全燃焼させるために取り付ける吸気ノズルです。吸気ノズルの取り付け方や構造を繰り返しテストして、理想の状態を作り上げましょう。

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