「カンパリ」とはイタリアの苦いリキュール!人気カクテル10選!

カンパリという名の、美しいまでの赤色をしたイタリアのリキュールをご存知でしょうか?カンパリはその見事な赤い色から、カクテルの素材としても人気のお酒なのです。カンパリソーダやカンパリオレンジ、スプモーニといったカクテルは、皆このカンパリを使って作られています。ですがこのカンパリというリキュールは苦いことでも評判なのです。カンパリがどんなお酒なのかから、このカンパリを使った人気のカクテルレシピ10点を紹介します。

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目次

  1. 1まずはカンパリの特徴を知ろう!
  2. 2カンパリを使った人気カクテル【ロングカクテル編】
  3. 3カンパリを使った人気カクテル【ショートカクテル編】
  4. 4カンパリを使ったカクテルのレシピ
  5. 5カンパリはどんな時に飲む?
  6. 6カンパリで綺麗なカクテルを自分で作ってみよう!

まずはカンパリの特徴を知ろう!

カンパリといえば鮮やかな赤い色をしたイタリアのお酒、とまでは知っている人もいることでしょう。ですが実際の材料や味、度数やカロリーといった、それ以外の基本的なことは意外と知られていないのではないでしょうか?まずはこのカンパリというお酒の特徴を知るところから始めてみましょう。

イタリアの鮮やかな赤いリキュール

カンパリは1860年に、イタリアのトリノのバーテンダーをしていたガスパーレ・カンパーリ(Gaspare Campari)氏が開発・販売したお酒です。当時の流行から、「ビッテル・アルーソ・ドランディア(Bitter All'uso d'Hollandia、オランダ風苦味酒)」という商品名で売り出されました。今のカンパリという名前は、息子のダーヴィデ・カンパーリ(Davide Campari)氏によってつけられた商標名です。

カンパリは商標名のため、製造元はベルモットのチンザノウォッカのスカイウォッカなどを傘下に収めている、一大酒造グループであるダヴィデ・カンパリ社のみです。そのためカンパリはイタリアでしか作られていません。そんなカンパリの製法は明らかにはされていませんが、日本ではサントリーとアサヒビールが販売権を獲得しているため、日本でも多数販売されている身近なイタリアのお酒でもあるのです。

原料

カンパリは先ほども紹介したように、製造方法は公にはされていません。ですがオレンジピール・キャラウェイ・コリアンダー・シナモン・リンドウの根など、約60種類にのぼるハーブやスパイスが材料として使われていると言われています。2007年10月までその鮮やかな赤い色は、エンジムシと呼ばれるカイガラムシの一種から取られた色素が使われていましたが、今は代替着色料として赤色2号、青色1号、黄色5号を使用しています。

カンパリにはこの赤いタイプの他に、ラズベリー類を原料とした「コーディアル・カンパリ」という、無色透明な「カンパリの白」と呼ばれる製品もあります。サントリーが販売権を得て取り扱っていましたが、現在ではすでに販売を終了しているため、通常での入手は困難な商品となっています。

味は苦い?

カンパリはその鮮やかな赤い色と苦い味を特徴としたリキュールです。そのためカンパリはビター・リキュールに分類されているのです。カンパリを初めて飲んだ人にとっては、その苦い味が好みに合わないと感じる人も少なくありません。一方で苦い味の中にハーブのほのかな香りが感じられるため、甘さはないもののハーブの風味から女性でも飲みやすいリキュールとして人気がある、不思議なリキュールでもあるのです。

ビールを思い浮かべてみてください。最初は苦い味が苦手に感じた人も多いはずです。ですが飲んでいるうちに、あの苦い味が大人の味に感じるようになり、癖になっている人も多いのではないでしょうか?カンパリの苦い味も同様で、何度か口にしているうちに気付いたら癖になっている、そんな苦味がカンパリの最大の特徴であり、爽やかな香草の香りとほんのりした甘味も加わって、夏にぴったりのお酒とも言われているのです。

度数やカロリー

カンパリのアルコール度数25度で、平行輸入品だと28度になります。カンパリのカロリーの明確な表示はなく、一般的なレシピで作ったカンパリソーダ1杯を参考にすると、約70kcalと言われています。ソーダ水自体は無糖のためカロリーは実質0に等しく、カロリーはカンパリの分ということになります。ですが一般的なレシピでも、カンパリソーダに使うカンパリの量に幅があり、30ml~45mlのカロリーが約70kcalと考えられます。

カンパリのカロリーは、一見高いように見えるかもしれません。ですがカクテルの素材として人気の高いジンが100mlあたり267kcal缶ビールが1缶約140kcal~150kcalであることを考えると、割る素材と使う量にさえ気をつければ、カロリーはかなり低い部類のお酒であることがわかります。さらに多種多様なハーブを使用している点でも、身体に優しいお酒と言えるでしょう。

カンパリを使った人気カクテル【ロングカクテル編】

カンパリはその鮮やかな赤い色から、カクテルの素材としても人気のリキュールです。ソーダ水やオレンジジュース、グレープフルーツジュースなどで割るだけで、簡単に美味しいカクテルを作れるのもカンパリならではなのです。そんなカンパリのカクテルの中でも、大き目のグラスに氷と共に入れることで、ぬるくなるのを抑え長く楽しめるロングカクテルから、人気のカクテルを紹介します。

スプモーニ

カンパリのロングカクテルの中でも、イタリア発祥のロングカクテルがこのスプモーニです。カクテル名のスプモーニとはイタリア語で泡立つという意味であり、カンパリにグレープフルーツジュースとトニックウォーターを加えるレシピは、カンパリカクテルの黄金比とも言われているくらいです。スプモーニは素人が作っても、分量を多少間違えても美味しいと評判の、世界一女性に人気のカンパリの定番カクテルのひとつです。

カンパリソーダ

カンパリソーダはスプモーニと同様に、カンパリを代表するカクテルのひとつです。カンパリソーダはカンパリをソーダ水で割るだけの、とてもシンプルでカンパリの味を楽しみやすいカクテルでもあります。カンパリソーダが初めてという人は、カンパリ1に対しソーダ水4くらいから始め、最終的にはカンパリの味を楽しみやすい1対3に近づけると良いでしょう。フレッシュのオレンジジュースを加えても、味に輪郭が出て楽しめます。

カンパリオレンジ

カンパリソーダにオレンジジュースを加える飲み方を紹介しましたが、こちらはカンパリをオレンジジュースだけで割るロングカクテルです。オレンジの甘味が加わるだけでなくカンパリの苦い味も爽やかになるのが特徴で、カンパリソーダにちょっとオレンジジュースを足しただけではやっぱり苦い、という人にはおすすめのカクテルです。カンパリ1に対しオレンジジュース4で割れば、さらっと飲めてしまう美味しいカクテルになります。

カンパリグレープフルーツ

カンパリオレンジのグレープフルーツバージョンが、このカンパリグレープフルーツです。カンパリオレンジよりも甘味が控えめで、カンパリとグレープフルーツのほのかな苦味、そして酸味の利いたさっぱりとした爽快感があるのが特徴です。スプモーニよりはグレープフルーツのみで割る分、カンパリの味は控えめになります。スプモーニの入門編としてもおすすめのカクテルと言えるでしょう。食事中のカクテルとしても人気です。

アメリカーノ

カンパリを使ったカクテルの中でも、最も古いカンパリカクテルレシピのひとつが、このアメリカーノです。カンパリの開発者であるガスパーレ・カンパーリ氏が自身のバーで提供していたメニューで、もともとは「ミラノトリノというカクテルにソーダを加えたイタリア生まれのカクテルになります。アメリカーノという名前もイタリア語で、名前の由来には諸説があり定まっていません。

カンパリのカクテルの中でもこのアメリカーノは、作り方が2種類あるカクテルです。違いは材料にカンパリを使うかビター・ベルモットを使うかです。アメリカーノの正式な作り方とされているのは、ビター・ベルモットを使った作り方のほうですが、現在ではカンパリを使ったレシピのほうが、広く認知されているようです。ビター・ベルモットを使ったアメリカーナは、ワインベースのカクテルとして紹介されています。

カンパリビア

カンパリビアは、カンパリのビール割りとも、ビールのカンパリの香味付けともいえるカクテルです。カンパリのロングカクテルの中では、氷を入れない珍しい部類になりますが、これはビールを使ったカクテル全般に言えるルールです。そのためカンパリやビールだけでなく、グラスも冷やしておくのがおすすめです。割るビールや分量によって苦味や甘味といった風味が変わるので、自分だけのカクテルを作れるのも面白い特徴です。

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カンパリを使った人気カクテル【ショートカクテル編】

カンパリのカクテルは、お酒の強い人向けのショートカクテルも種類が揃っています。こちらはカンパリはもちろん、カンパリよりもアルコール度数の高いお酒を混ぜて作られるカクテルが多いため、上級者向きのカクテルと言えるかもしれません。本場イタリアでは白ワインとカンパリを1対1で割って飲むことが多いと言います。ぬるくなってしまうと味が落ちてしまうため、15分を目安に飲みきるようにしましょう。

スカーレットレディ

カンパリを使ったカクテルの中で、このスカーレットレディは日本人が考案したカクテルです。1976年に日本ホテルバーメンズ協会開催の第5回カクテル・コンペティションの優勝作品で、作者は久保木康雄氏という文字通り日本生まれのカクテルなのです。ショートカクテルらしく、材料はホワイトラム・カンパリ・マンダリンリキュール・マラスキーノ・レモンジュースを使い、アルコール度数は高めながらも人気のカクテルです。

ネグローニ

カンパリのロングカクテルであるアメリカーノをベースにしたカクテルで、1919年にフィレンツェでカミーロ・ネグローニ伯爵が本来のソーダではなく少量のジンを入れて作って欲しい、とオーダーしたことがきっかけで生まれたカクテルです。ネグローニ伯爵はこのカクテルを食前酒として好んだことから、伯爵の名を取ってネグローニと呼ばれるようになりました。アメリカなどの海外では、大人気のカクテルです。

オールドパル

カンパリのカクテルの中でも、通称カクテルの女王と呼ばれるカクテル「マンハッタン」と似た雰囲気を持つと言われるカクテルです。原料にドライベルモットとカンパリのほかに、熟成用のオーク樽の内側を焦がすことが義務付けられているライウイスキーを使うため、独特の風味を持つカクテルです。アルコール度数は高めですが世界中で有名なカクテルでもあり、アメリカでは禁酒法以前から飲まれていた歴史あるカクテルです。

シェカラート

カンパリのカクテルの中でももっともシンプルなカクテルです。シェイカーに氷とカンパリを入れたら、しっかりとシェイクして冷やしたカクテルグラスに注ぐだけというカクテルです。カンパリの苦い味が角が取れた飲みやすいものに変わり、氷とシェイクすることでカンパリもしっかりと冷えます。カンパリの公式サイトでも認められているカクテルであり、カンパリの一風変わったストレートと言えるかもしれません。

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カンパリを使ったカクテルのレシピ

カンパリを使ったカクテルをスプモーニやカンパリソーダを始めいくつか紹介しましたが、その中でも簡単に作れて人気の高いカンパリソーダとカンパリオレンジの基本的レシピを紹介します。カンパリのカクテルの中には市販されているものもありますが、紹介するレシピを参考にぜひ自分の手で自分好みの配合を見つけてみてください。

必要なもの

カンパリソーダ・カンパリオレンジを作るには、まずは材料から揃えましょう。カンパリソーダを作るときには、カンパリ1に対し、ソーダ水3を用意します。カンパリオレンジを作るときには、カンパリ1に対し、オレンジジュース4を用意します。あとは保冷用の氷を用意します。カンパリ初心者の場合には、オレンジかレモンも用意しておくと、苦いと感じたときに味を調えられるのでおすすめです。

カンパリソーダのレシピ

  1. 先に良く冷やしておいたグラスに氷を入れたら、ソーダ水を8分目くらいまで注ぎます
  2. グラスにカンパリも注ぎ入れたら、カットしたオレンジかレモンも入れて、マドラーで縦にゆっくり4回~5回かき混ぜたら完成です
  3. 好みに合わせてオレンジやレモンを絞って味を調節するのもおすすめです。

カンパリソーダをマドラーでかき混ぜるときには、縦にかき混ぜると炭酸の泡がつぶれにくくなります。かき混ぜる回数が少ないほうが炭酸が抜けるのを防げるため、混ぜる回数は少なくしましょう。カンパリを後から注いだほうが自動的に混ざるため、かき混ぜる手間が減ります。紹介している分量はあくまで目安なので、好みに合わせて調節してください。

カンパリオレンジのレシピ

  1. 先に良く冷やしておいたグラスに氷を入れたら、用意しておいたオレンジジュースを注ぎます
  2. グラスにカンパリを注ぎ入れたら、マドラーで軽くかき混ぜたら完成です
  3. 好みに合わせてオレンジジュースの量を調整します。酸味が欲しいときにはレモンを絞るのもおすすめです。

カンパリオレンジのレシピは、カンパリソーダのレシピと大して変わりません。カンパリソーダのときと違い炭酸が抜ける心配をしなくても良いため、かき混ぜるときに気を使う必要が減るくらいです。それでもカンパリは後から入れたほうが混ざりやすくなるため、後入れがおすすめです。

カンパリはどんな時に飲む?

カンパリはイタリア発祥の薬膳酒でもありますが、スプモーニやカンパリソーダといったカンパリベースのカクテルは、普段から楽しみやすいカクテルでもあります。あなたの生活の中で、こんなときこそカンパリのカクテルを楽しむ時間を加えてみてはいかがでしょうか?

食前酒として

カンパリのカクテルの中でもスプモーニやカンパリソーダのように、炭酸系の発泡カクテルは炭酸が胃壁を刺激し食欲を増すだけでなく、胃液の分泌も促して消化を助ける効果があるため、食前酒として飲まれることも多いです。カンパリ自体がハーブやスパイスを原料としているため薬効があり、炭酸水とのカクテルはより食前酒として向いていると言えます。ネグローニを飲むときには、アルコール度数に気をつけましょう

おつまみでちょい飲み

カンパリは適度な苦味があること、カクテルにすればアルコール度数を下げやすいことから、おつまみやお菓子とも相性がよく、おやつのときに一緒に飲む人も多いお酒です。特にカンパリソーダは程よい苦味と爽快感から甘いお菓子にも良く合い、口の中をリセットし爽やかな状態にしてくれます

疲れた日のリラックスタイムに

カンパリ自体が製造工程でさまざまなハーブや薬草を使っているため、苦味という形で成分が溶け出しています。そのため疲れたときに薬効があるお酒でもあるため、カンパリソーダのように消化を助けてくれるカクテルは、飲みすぎのときも含め人気のあるカクテルでもあります。お湯で割ってちょっとはちみつを足したホットカンパリにしたり、レモンを入れてもさらに飲みやすくなるので、疲れたときにはぜひお試しください

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カンパリで綺麗なカクテルを自分で作ってみよう!

カンパリはイタリアで生まれた後、世界でも愛されオリジナルのカクテルまで生まれるまでになりました。あなたもスプモーニやカンパリソーダといったロングカクテルはもちろん、時には日本生まれのスカーレットレディなどのショートカクテルまで、いろいろなカクテルを作ってその綺麗な赤を楽しんでみてはいかがでしょうか?

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