ゴーヤジュースの効能と効果は？苦くない飲みやすい作り方も！

沖縄の方言でニガウリのことをゴーヤといいます。ウリ科の1年草のツル性植物です
。緑色で表面がこぶ状の突起があり食べると苦味を感じます。ゴーヤの原産地は東南アジアで中国に14世紀末に伝わり日本には16～17世紀頃つたわりました。

沖縄には、18世紀ころの琉球王国の王府が琉球国の地域性をまとめた書物「琉球国由来記」にニガウリの記述が残っており、その頃の沖縄にはゴーヤが存在し既に伝わっていたと考えられています。その当時、中国との貿易交流があった沖縄では、健康を維持するためには医療も食事も本質的に同じという意味の「医食同源」の考えがあり、ゴーヤを食べる事はお薬を飲むのと同じと考えられています。

ゴーヤの健康効果から全国で人気になり需要が増えました。生産量を増やそうと品種改良がおこなわれ、品質良好で収穫率が良く病気に強い品種の「むるぶし」というゴーヤが誕生しました。増々ゴーヤの出荷が増えていき今では沖縄だけで約7000トンのゴーヤを生産しています。

沖縄地方で多い種類はあばしゴーヤで、苦味がすくなく果実は肉厚でジューシーです。「むるぶし」もまた沖縄でよく見かけるゴーヤの一つで、農家専用の種で一般には入手できません。ずんぐり太くて大きいのが特徴です。冬の時期にハウス栽培に適しているのが「しおかぜ」で寒さに強くこれもまた入手できない農家専用種です。

他に真っ白なゴーヤ「しろくまゴーヤ」という形やイボイボはゴーヤの特徴をしていますが、色が真っ白で、味は苦味が少なく肉厚でサラダにすると綺麗に映えます。

ゴーヤの定番料理と言えばゴーヤチャンプルーが有名ですが、ではなぜ？ゴーヤジュースにして摂取するのか？それはビタミンCや葉酸といった水溶性の栄養素は熱に弱く壊れてしまい栄養効果が減少してしまいますが、火を通さないゴーヤジュースは違います。

ゴーヤのビタミンCは壊れにくいと言われていますが、ゴーヤジュースにすることで栄養素が壊れることなくそのまま摂取できる事と、食材をミキサーで細かくしていることで効率良くゴーヤの栄養素を吸収できるといったゴーヤジュースのメリットがあります。

ビタミンCの他にもゴーヤのもつ栄養素はビタミンB群、βカロテン、葉酸、鉄分、カリウムなどの栄養素と食物繊維が豊富です。またゴーヤの苦味成分は体に良い効果をもたらします。ではどのような効能や効果があるのでしょうか。

ビタミンCが豊富に含まれています。日焼け後のお肌の修復やコラーゲンの生成を助ける効能があり、日焼け後のお肌の乾燥によるシワやシミを防いで美肌を保ちます。夏の紫外線はお肌にたくさんストレスをかけます。夏にゴーヤジュースはうってつけです。また食物繊維も豊富なので腸内環境を整える効能から結果、美肌に効果があります。

ゴーヤに含まれる葉酸は赤血球を作るために必要な栄養素です。赤血球は全身に酸素を送り二酸化炭素を吸収する働きがあります。また体内で日々行われる細胞分裂にも必要な栄養素です。身近な細胞分裂は肌や髪の毛で細胞分裂をおこして生成されます。またゴーヤに含まれる鉄分も血液生成に不可欠な栄養素です。

妊娠初期の妊婦さんにも大切な栄養素です。葉酸は赤ちゃんが先天性障害になるリスクを少なくするという欧米の研究があります。葉酸は不足する事はあっても取りすぎる事はありません。水溶性で熱に弱く水に溶けだしてしまうので、非加熱のゴーヤジュースは葉酸を効率的に摂取できます。

ゴーヤに含まれる、共役リノレン酸は体内にはいると共役リノール酸に変化します。そして体脂肪の分解を促し再度脂肪が蓄積するのを防ぎ、ダイエットした後も脂肪が付きにくい体を作ります。共役リノレン酸はゴーヤの種に多く含まれます。ゴーヤジュースを作るときには、種ごとミキサーで細かくして摂取したり、または種をフライパンで乾煎りするとカリカリと香ばしい簡単なおやつができます。

ゴーヤに含まれるカリウムは高血圧の改善に効果があります。塩分の取りすぎにで血管の周りの細胞が血管を圧迫し血圧が上がるのをカリウムの働きによって圧迫は改善され血圧を正常値にもどします。また利尿作用があるので、余分な塩分は体外に排出されます。

ゴーヤの苦味成分の一つ「モモルデシン」は胃腸の粘膜を保護したり食欲を増進させます。また自律神経のバランスを整える効能があると言われています。だるさや頭痛、めまい、イライラするなど、自律神経失調症の緩和に効果が期待されています。

アメリカのコロラド大学がん研究センターの研究によると「ゴーヤにはエネルギー源のグルコース代謝能力を制御する。」という事がわかりました。グルコースはブドウ糖のことで、ブドウ糖が分解して体を動かすためのエネルギーを作り出します。この能力をゴーヤが抑えることで、その細胞がガンや感染症に強くなり結果ガン予防になります。まだマウスを使っての研究ですが、ゴーヤの力に期待が膨らみます。

ゴーヤは夏に旬を迎える夏野菜です。ですがハウス栽培も盛んでほぼ一年中購入することができます。ゴーヤを手に持った時にずっしりとした重さを感じ、ゴーヤの表面にツヤがあり表面のイボイボに張りがあるもので全体にキレイな緑色をしていて緑が濃い方がたくさん太陽を浴びてβカロテンが豊富です。

ゴーヤは夏の野菜なので冷蔵庫保存だとゴーヤには少し寒いので新聞紙にくるんで、ツルになっているゴーヤの状態で立てて保存します。4～5日持ちします。

緑色のゴーヤは未成熟の状態で、成熟すると黄色くなります。成熟すると苦味が減少し中身のわたの部分が消えて種は赤くゼリー状の幕が種を覆い甘くなります。成熟したゴーヤの栄養素はまだ分かりませんが、βカロテンは緑よりも黄色の身のは方が多く含みます。もちろんゴーヤジュースにも使えます。

このゴーヤジュースの作り方は社団法人沖縄県栄養士会に掲載されている作り方です。沖縄の特産物シークヮーサー加えたシンプルで、爽やかな苦味で見た目鮮やかなゴーヤジュースです。

ゴーヤは綺麗に洗い緑色の部分のみおろし金ですりおろし布きんで絞り青汁をつくります。砂糖とお水でシロップを作り、冷ましておく、お水、シロップ、青汁を混ぜ合わせ冷やして完成です。おろし金でなくてもミキサーで簡単にできます。

ゴーヤジュースを作る際に青汁の絞りカスが残ります。そのゴーヤの残った絞りカスは捨てずに、せっかくなので、沖縄の郷土料理のヒラヤーチーに使います。ヒラは平たい、ヤーチーは焼いたものという、韓国のチヂミににている料理です。また、中身のワタやタネは油で炒めて美味しくいただけます。

ゴーヤはそのままジュースにすると、苦味を強く感じてしまいます。シロップやはちみつと言った甘味料で甘くして飲みやすくしたり、果物の酸味や香りでさらに飲みやすくて苦くない美味しいゴーヤジュースの作り方を紹介します。

ゴーヤとリンゴジュースのゴーヤジュースです。リンゴジュースでゴーヤの苦味や青臭さが抑えられ、はちみつを加えて甘さを足して飲みやすく仕上がっています。

ゴーヤは縦に切って中の綿と種を取り除き、ミキサーにかけやすいように小さく切ります。切ったゴーヤをミキサーにかけて布きんでこします。茶こしでも簡単に濾せます。できたゴーヤの青汁にリンゴジュース、はちみつ、レモン汁を混ぜ合わせ完成です。

ゴーヤとパイナップルのゴーヤジュースです。パイナップルは缶詰のパイナップルでもできますが、生のパイナップルは缶詰のパイナップルには無い、タンパク質分解酵素があり胃の消化を助け胃もたれ解消になります。

ゴーヤは種とワタを取り除き、2センチ角に切りパイナップルは3～4センチ角にきります。切ったゴーヤ、パイナップル、水、はちみつをミキサーにかけて細かくする。水の代わりにヨーグルトを加えると更に苦くない美味しいゴーヤジュースに仕上がります。パイナップルはカットされているモノを使うと簡単にできます。

ゴーヤは苦くて苦手な方でも、苦くないゴーヤジュースは簡単に手っ取り早く体に必要な栄養素を取り入れられます。そしてジュースの作り方もミキサーに入れてスイッチを押すだけ簡単作業です。それでもめんどくさいと思われる方は、100パーセントゴーヤ原液青汁が販売されているので、それを使ってさらに簡単にゴーヤジュースをつくれます。

あえて苦いゴーヤジュースを二日酔い解消に飲む人もいます。シロップや果物を加えず、ゴーヤと水のみのシンプルな作り方です。またゴーヤは手間がかからず簡単に栽培できる野菜として人気です。夏の暑さ対策に緑のカーテンにもなりますし、毎日新鮮なゴーヤを使ってゴーヤジュースが飲めます。