2019年02月11日公開
2024年09月03日更新
ジンのアルコール度数は?カロリーやカクテル別の度数を紹介!
ジンといえば世界四大スピリッツのひとつに数えられる、世界でもっともポピュラーな蒸留酒のひとつです。日本でもジンの飲み方としてカクテルが人気ですが、実際にそのアルコール度数がどのくらいかは知らない人のほうが多いのではないでしょうか?ジンのアルコール度数がどのくらい高いのかから、ジントニックなどのジンのおすすめのカクテルの割り方やアルコール度数の目安など、ジンを気持ちよく楽しむためのおすすめの飲み方のポイントを紹介します。
目次
ジンのアルコール度数やカロリーは?
ジンを安心して美味しく楽しむためには、ジンの基本的なことをよく知っておくことが大切です。特にジンは蒸留酒の一種であるため、アルコール度数には注意が必要です。ジンのアルコール度数がどのくらい高いのか、他のお酒との比較やジンのカロリーに至るまで、ジンの基礎知識から見てみましょう。
ジンのアルコール度数
ジンは大麦・ライ麦・ジャガイモなどを原料として作ったお酒を蒸留したのち、ジュニパーベリーと呼ばれるセイヨウネズという低木の果実を乾燥させたスパイスで香り付けをしたものです。ジンのアルコール度数は、蒸留中の過程において、どのくらい水を足すかで変わってきます。そのためジンの種類によってアルコール度数は変わりますが、低いものだと40度未満から高いものでは50度近くになります。
他のお酒との比較
蒸留酒であるジンのアルコール度数は、他のお酒と比較してどのくらい高いのでしょうか?日本人にとってなじみのあるビールのアルコール度数は、多くのものが4度~5.5度程度の商品が中心です。このほかではワインが10度~15度、日本酒が15度~20度なので、ジンのアルコール度数がかなり高いことがわかります。
一方で日本でも、ジンと同じ蒸留酒に分類されるお酒があります。焼酎はこの蒸留酒に当たるお酒なのです。それでも一般的に売られている焼酎のアルコール度数は20度~25度なので、いかにジンのアルコール度数が高いかが良くわかります。そのためジンは40度未満の種類でも、日本では酒税法によりスピリッツ(アルコール度数40度以上のお酒)に分類されているのです。
ジンのカロリー
ジンを飲むときには、やはりそのカロリーが気になるのではないでしょうか?ジンは先にも紹介したように糖分を多く含む穀物類を原料としています。そのためあくまで目安としてですが、わずか100mlで267kcalもの高カロリー飲料なのです。先ほどアルコール度数を比較したビールが40.5kcal、ワインが73kcal、日本酒が104kcalとなり、これらのお酒と比べてもカロリーが高いことがわかります。
ちなみに焼酎は甲種が206kcal、乙種が146kcalが目安となります。世界4大スピリッツの残りの3種類ウォッカ・ラム酒・テキーラも224kcal~228kcalあり、蒸留酒が高カロリーであることも良くわかります。ただしこれはあくまで目安であり、飲む量によってもカロリーは変わってきます。低カロリーだからといってビールも500ml飲めば200kcalを超えるので、ジン同様にカロリー計算は欠かすことはできません。
エンプティカロリーに注意
ジンは高カロリーでも、お酒のカロリーはエンプティカロリーだから大丈夫、と思っていませんか?実はこのエンプティカロリーという言葉は、正しくは「栄養素をほとんど含まないカロリー」という意味なのです。つまりジンも、栄養素はないけれどカロリーはしっかりあるということなのです。
しかも困ったことに体内ではこのエンプティカロリーを最優先で消費するため、ジンのように高カロリーなアルコール飲料は、なかなかエネルギーを消費し切れません。実際このエンプティカロリーは「糖質と脂肪によるエネルギーのみのカロリー」として定義されているだけでなく、代謝によりただビタミンやミネラルを消費するだけで、何も食べないことよりも悪いとする研究結果まであるのです。
しかもただジンを飲むだけでなく、一緒に他につまみを食べる人も多いことでしょう。ジンのカロリーの消費に時間がかかっている間に、一緒に食べた他のもののカロリーは身体に溜め込まれることになり、どんどん脂肪を溜め込むことになってしまいます。さらにつまみを食べなくてもアルコール分解の過程で肝臓で中性脂肪の合成を促し、脂肪肝の誘発につながってしまう可能性もあるため、より注意が必要なのです。
ジンのアルコール度数の種類による違い
ジンのアルコール度数でも紹介したように、ジンは蒸留過程で加えられた水の量によってアルコール度数が変わります。ジンは種類によってこのアルコール度数が変わります。ジンの飲み方や割り方に合わせて選ぶときの参考にしてみてください。
ビーフィーター
ジンの定番の銘柄といえるのがこのビーフィータージンです。現在のジンの主流となっているドライ・ジンの代名詞的な銘柄で、19世紀のロンドンで生まれ、今も伝統の製法で作られています。ドライ・ジンはアルコール度数の高いスピリットを作った後に、ジュニパーベリーやレモンピール(レモンの皮)などの植物素材を24時間漬け込んで作られます。
レモンピールの香りがジンに移って、ほのかに柑橘系の香りがする切れのある後味が特徴のジンです。通常バーでカクテルを頼むときには、このビーフィータージンが使われています。そのため自宅用のジンを買うときにどの銘柄にしようか迷ったときにも、ビーフィータージンを買っておけばまず間違いがないおすすめの銘柄のジンです。
ボンベイ・サファイヤ
青く透き通った洗練されたボトルが印象深いジンが、ボンベイ・サファイアです。ボンベイ・サファイアはアルコール度数47度のプレミアムジンで、世界各地から選りすぐった植物性素材10種類を使った独自製法「ヴェイパー・インフュージョン」で、味わい深い香りとコクを特徴としています。ボンベイ・サファイアも定番のジンの人気銘柄のため、スーパーなどでも扱っていることがあり、入手のしやすさでもおすすめです。
ウィルキンソン・ジン37°
ジンは日本でも作られています。このウィルキンソン・ジン37°はアサヒビールが製造販売しているジンで、アルコール度数は37度と控えめのジンです。10種類のハーブを材料に使うことによって、ハーブの豊かな芳香とドライ・ジンならではのスムーズな飲み口を味わえます。アルコール度数が低いだけでなく、カクテルにしても飲みやすいおすすめのジンです。アルコール度数47.5度のタイプもある、使い分けが利く銘柄のジンです。
ブラックウッズリミテッドエディション60
ジンの中でも最もアルコール度数の高いジンが、このブラックウッズリミテッドエディション60です。名前についている60という数字が表すように、アルコール度数の高いジンの中でも脅威の60度となっています。キャッチコピーも「世界最強のジン」を謳うだけありますが、意外にもその香りはフルーティーで、ジンの割り方としてポピュラーなカクテルにすると、他のジンでは味わえない奥深さを感じさせる仕上がりになります。
ジンのカクテル別のアルコール度数と割り方
ジンはアルコール度数が高いお酒のため、飲み方としてはカクテルにして飲むのが一般的です。ですがジンの割り方でアルコール度数がどう変わるかを気にしている人は、実際少ないのではないでしょうか?またジンの癖が苦手という人にも合う飲み方である、ジンベースのカクテル別のアルコール度数と割り方をまとめてみました。
おすすめカクテル①トムコリンズ
紹介するジンのおすすめの割り方の中でも、アルコール度数をもっとも抑えることのできる割り方で、度数は約12度になります。19世紀のロンドンで、お店のボーイ長をしていたジョン・コリンズ氏が初めて作ったジンベースのカクテルで、最初はそのまま彼の名前が使われていましたが、ベースのジンにイギリス産のオールド・トム・ジンを使い始めてからは「トムコリンズ」と呼ばれるようになったカクテルです。
ちなみに今も「ジョン・コリンズ」というカクテルはありますが、こちらはウィスキーをベースにする割り方に変わっています。第二次世界大戦後はドライジンをベースに使うようになったカクテルですが、さまざまなジンをベースに使ってみて、味の違いを楽しむ飲み方もおすすめです。
トムコリンズの割り方は、ジン3に対し、フレッシュライムジュース1を入れてシェイクします。氷の入ったグラスに注ぎ、好みの量のソーダを注いで軽くかき混ぜます。お好みでレモンやチェリーを飾り付けてできあがりです。
おすすめカクテル②ジントニック
ジントニックといえば、現在ではスタンダードカクテルのひとつに数えられるほど、ポピュラーなカクテルです。ジントニックも比較的アルコール度数を抑えやすく、約14度になります。元々ジントニックは、熱帯植民地で働いていたイギリス人の健康飲料として飲まれていたトニックウォーターを、ジンと混ぜてみたところ大好評となり、第二次世界大戦後に世界中に広まったカクテルです。
ジントニックは、ハーブや柑橘系のエキスを入れ、糖分で調整したトニックウォーターで割るため、辛口な飲み応えになるのが魅力の割り方です。そのためジントニックは非常に飲みやすいカクテルであり、また作りやすいカクテルでもあるため、飲みすぎに注意したい割り方です。
ジントニックの割り方は、ジン1に対し、トニックウォーター3の割合で、氷の入ったグラスに注いだら軽く混ぜ合わせます。お好みでライムやレモンを飾ればできあがりです。ライム感を強くしたいときにはライムジュースを使うのもおすすめです。
おすすめカクテル③ギムレット
ギムレットはイギリス海軍の軍医だったギムレット卿が、艦内での将校のジンの飲みすぎを気にかけて、健康のためライムジュースを混ぜて飲むよう促したことが起源と言われるカクテルです。アルコール度数は29度と高めのカクテルなので、飲みすぎには注意しましょう。
ギムレットの割り方は、ジン3に対し、フレッシュライムジュース1を混ぜてシェイクします。カクテルグラスに注いでできあがりです。好みで砂糖やガム・シロップなどで甘味をつけてください。
おすすめカクテル④マティーニ
カクテルとしての完成度の高さから、「カクテルの傑作」と賞賛されているカクテルがマティーニです。ベルモットというフレーバーワインで割ることから、アルコール度数は約35度と、ジンを使ったカクテルの中でも最高の度数です。先に紹介したブラックウッズリミテッドエディション60を使うと、より味わい深く愛好家も多いカクテルですが、アルコール度数にはくれぐれも注意が必要なカクテルです。
マティーニの割り方は、ジン4に対し、ベルモット1を注いで軽く混ぜ合わせます。カクテルグラスに注いで、好みでオリーブを飾ってできあがりです。
アルコール度数の高いジンの上手な飲み方
ジンはアルコール度数の高いお酒のため、ストレートで飲もうものなら普通はすぐに酔いつぶれてしまいます。しかも二日酔いになったらそれこそ目も当てられません。せっかくジンを飲むなら美味しく楽しんで、二日酔いにならないようにしたいものです。ジンを美味しく楽しむための、上手な飲み方を紹介します。
酔いつぶれを防ぐには?
人によってアルコールの分解能力が違うため、ジンをこれだけ飲んだら酔ってしまうとは断言できません。ですが自分自身がどれだけ飲んだら酔ってしまうかをきちんと見極めて、適量で楽しむようにしましょう。ひとつの目安としては、ジントニックでいうと4杯程度が目安と言われています。体温や脈拍が上がってきてほろ酔い気分になった時点で抑えれば、酔いつぶれることはまずありません。
割り方や飲み方を工夫する
ジンを割ってカクテルとして飲むことで、アルコール度数を抑えることができます。さらに少しずつ飲むようにすることで、身体にアルコールが残りにくく酔いもさめやすくなるので、二日酔い予防に効果的です。さらにジンのアルコール度数が、銘柄によって異なることも紹介した通りです。自分にあった銘柄を見つけて飲むのも、上手な飲み方のポイントといえます。
酔いがさめるまでの時間は?
どんなにお酒に強くても、ジンがお酒である以上酔うものは酔います。酔いがさめるまでの時間の目安は、飲んだお酒のアルコール度数や摂取量はもちろん、体重の影響も受けます。目安としては、体重60kgの人が純粋にアルコールを約10ml摂った場合、体内に約1時間半アルコールが残る計算になります。ジントニックを2杯飲んだとして、約4時間半酔っている計算になります。予定に合わせて逆算しながら飲むのがおすすめです。
ジンは二日酔いしにくいって本当?
実はジンは二日酔いしにくいお酒と言われています。一般に二日酔いとは、お酒に不純物が多ければ多いほどアルコールが体内に残りやすいため、不純物の多いお酒ほど二日酔いになりやすいというのです。ではお酒の不純物の量の見分け方とは、一体どうすればいいのでしょうか?
出典: http://iewine.jp
お酒の色を見てみると、色の濃いお酒と無色透明のお酒があります。一般に色の濃いお酒は不純物を多く含み、無色透明のお酒は不純物が少ないというのです。ではジンはどうかというと、ジンは無色透明のため二日酔いしにくい、というわけなのです。ですがアルコール度数が高いお酒であることに変わりはないので、くれぐれもほどほどにするようにして楽しみましょう。
ジンのアルコール度数を知って上手に飲もう!
ジンはアルコール度数の高いお酒ですが、そのアルコール度数を知りカクテルとして楽しめば、二日酔いもしにくく美味しく楽しめるお酒です。あなたもジンのことをきちんと理解して、美味しいカクテルを楽しんでみてはいかがでしょうか。