2018年11月18日公開
2024年08月18日更新
ビーフストロガノフとは?ハヤシライス・ハッシュドビーフとの違いも!
食通の間ではよく耳にするかもしれませんが、ビーフストロガノフとはなにか知っていますか?ビーフストロガノフとはロシア生まれで有名な牛肉料理のことを指します。しかしビーフストロガノフとは?と訊かれたらハヤシライスやハッシュドビーフに似たものと答えてしまう人も多いのではないでしょうか?というわけで今回はビーフストロガノフとはなにか、そして似ている料理との違いについて詳しく調査しました。これまでビーフストロガノフとはなにか知らなかった方は必見です。
目次
ビーフストロガノフとは何か詳しく知りたい!
最近のおしゃれ料理としてよく耳にするビーフストロガノフとはなにか知っていますか?ビーフストロガノフとは牛肉を使ったロシア料理です。日本に普及されてからはさまざまなアレンジ料理も生まれており、現在では手間をかけず簡単に作れるルウなども販売されているほど身近な料理となっています。しかしビーフストロガノフとはなにか詳しく知らない方も多いのではないでしょうか?
今回はそんなビーフストロガノフとはなんだろう、という方必見のビーフストロガノフとはなにかについて詳しく調査しました。ビーフストロガノフとハヤシライスの違いやハッシュドビーフとの違いなど誤解されやすい料理との違いから、ビーフストロガノフのレシピまで詳しく紹介していきます。これまでビーフストロガノフに馴染みのなかった方もぜひこの機会にビーフストロガノフについてチェックしてみてください。
ビーフストロガノフとは何?
それではさっそく、ビーフストロガノフとはなにかについて触れていきます。料理をしない人にとってはあまり耳馴染みのない言葉かもしれません。イメージとしてはハヤシライスやハッシュドビーフと似たものと考える方が多いかもしれませんが、実のところビーフストロガノフとは本来サワークリームを使って作るもののため、ハヤシライスやハッシュドビーフのような赤茶色はしていません。混同されがちですが頭に留めておきましょう。
ビーフストロガノフとはロシアの郷土料理のこと
上記でも記載した通り、ビーフストロガノフとはロシアの郷土料理のことを指します。ビーフストロガノフの起源説は数多く存在し、正確な起源については明らかにされていませんが、有名な説として挙げられているのがアレクサンドル・セルゲーエヴィチ・ストロガノフという人物の名から付けられたというものです。
アレクサンドル・セルゲーエヴィチ・ストロガノフはビーフステーキが大好物でしたが、年老いて歯が抜けてしまいビーフステーキが食べられなくなってしまいます。そんな彼のために、食べやすい大きさに切った牛肉を柔らかく煮込むことで食べやすくした料理を作りました。ビーフストロガノフとはそうして生まれたものだという声が多く挙がっています。
ビーフストロガノフの由来
アレクサンドル・セルゲーエヴィチ・ストロガノフの説も有名ですが、歴史上正しい説として扱われることの多いものがあります。それがロシアの料理研究家ヴィリアム・ポフリョプキンが主張したアレクサンドル・グリゴリエヴィチ・ストロガノフから付けられたという説です。このアレクサンドル・グリゴリエヴィチ・ストロガノフのためにコックが作ったもので、彼の没後に当初は名前のなかった料理に彼の名前を付けたのだとか。
ビーフストロガノフとは人の名前から付けられた名称だと言われていますが、この説も確かなものではなく正確な起源や由来はわかっていないのが現状のため、ビーフストロガノフとは?と尋ねられたら多く広められている説のなかから答えるしかありません。
他にもありあわせの食材で作ったら美味しかったため生まれた料理という説や、貴族ストロガノフ家のコックが誤ってソースを焦がしてしまったことによって生まれた料理という説など、ビーフストロガノフには実に多くの起源説が存在しています。はたしてどれが歴史上正しいのか明らかにはされていませんが、ビーフストロガノフとは16世紀末にすでにロシアで食べられていた料理と考えると非常に歴史があると言えるでしょう。
ビーフストロガノフと似ているその他料理の違い
ビーフストロガノフとは、本来サワークリームを用いて作られる料理ですが、日本ではさまざまなアレンジがされています。そのため本来の料理とは違うイメージがもたれつつあるのが現状です。似ている料理としてハヤシライスやハッシュドビーフなどが挙げられていますが、本来のビーフストロガノフとはハヤシライスやハッシュドビーフといった赤茶色の料理ではないのです。
ビーフストロガノフとハヤシライスの違い
それでは実際にビーフストロガノフとハヤシライスはどのような違いがあるのかについて触れていきます。まず、上記でも記載したとおりビーフストロガノフとは本来サワークリームを使用して作られるものです。それ以外の牛肉や玉ねぎ、マッシュルームといった材料は被ることも多いかもしれませんが、トマトやデミグラスソースを使って作るハヤシライスとは決定的に違います。
そしてハヤシライスというのは、下記で紹介しているハッシュドビーフをご飯にかけたもののことを指します。ビーフストロガノフもバターライスなどとともに食べられることの多い料理なので、その点は似ていると言っても良いでしょう。つまり、ビーフストロガノフとハヤシライスはサワークリームを使うか、トマトやデミグラスソースを使うかが大きな違いとして挙げられます。
見た目もサワークリームを使うビーフストロガノフは白っぽいのに対して、ハヤシライスはご存知の通り赤茶色をしています。なので、アレンジ料理としてトマトやデミグラスソースを使用しているビーフストロガノフとは限りなくハヤシライスに近い料理ということになるでしょう。
ビーフストロガノフとハッシュドビーフの違い
上記で述べた通り、ハッシュドビーフとハヤシライスの違いはご飯にかけてあるかないかということになります。現在日本ではハヤシライスという名称の方が普及しているため、ハッシュドビーフと言われてもなんのことだかわからない方も多いかもしれません。しかし、現在このハッシュドビーフを簡単に作れるルウも多く発売されているのは皆さんもご存知ではないでしょうか?
ハッシュドビーフをご飯にかけたらハヤシライス。そんなハヤシライスとビーフストロガノフは同じご飯にかけて食べる料理という共通点があり、また材料もほぼ同じことから混同されがちですがその違いを頭に入れておきましょう。そして、ビーフストロガノフを作る際に使用するサワークリームは生クリームやヨーグルトで代用されることも多いそうです。
次項からはそんなビーフストロガノフの作り方や作るポイントについて紹介していきます。素人でも手軽に作れるレシピから、より本格的な味に近づけるためのビーフストロガノフのレシピまでぜひチェックしてみてください。ビーフストロガノフとはなにかについて詳しく知るチャンスです。
ビーフストロガノフを美味しく作るポイント
それではいよいよビーフストロガノフの美味しい作り方について紹介していきます。しかしその前に触れておきたいのは美味しく作るポイントについてです。ビーフストロガノフとはそもそもロシア料理であり、日本で普及しているものとは若干の違いがあります。より本格的なビーフストロガノフを作るためにぜひチェックしてみてください。
牛肉は脂身の少ないものを使う
ビーフストロガノフとは牛肉料理のことを指すので、当然お肉には牛肉を使います。この牛肉はどこの部位を使っても構わないとされていますが、一般的に薄切りやヒレなどが使われることが多いです。さらに、脂身の多いものを使用すると脂っぽくなってしまうため、脂の少ないものを選ぶのもポイントのひとつとされています。ビーフストロガノフを作る際は参考にしてみましょう。
玉ねぎはレンジで熱を通しておく
ビーフストロガノフを作る際に使用する玉ねぎですが、あらかじめレンジで火を通しておくと時間の短縮にもなりおすすめです。薄切りにした玉ねぎを耐熱ボウルにいれてレンジでチンするだけなので、料理初心者にも簡単に実践できる短縮法となっています。さらにこの方法を行うと甘みがぐっと引き出されるのでコクが生まれます。これはビーフストロガノフに限らず、他の料理にも活用がきく方法なので覚えておくと便利でしょう。
デミグラスではなくフォントヴォーを使うとより本格的に
本来の作り方とは違ったアレンジ料理としてデミグラスを使ったものがあります。そちらを作る際におすすめなのが、フォントヴォーです。フォントヴォーはシチューやカレーなどの煮込み料理のベースに使われることが多いものですが、こちらを使うことでより本格的な味に近づけることができます。本格的な味に仕上げたいときはぜひ使ってみてくださいね。
ビーフストロガノフの基本の作り方レシピ
ここからはビーフストロガノフの基本の作り方から、まるでお店の味を再現したような本格的なビーフストロガノフの作り方まで前項で触れたポイントをおさえながら紹介していきます。これまでビーフストロガノフを作ったことがないという方も、あらためてレシピを知りたいという方もぜひ参考にしてみてください。家庭でも簡単に作れるビーフストロガノフは必見です。
意外と簡単にできるビーフストロガノフの基本のレシピ
その名前からどこか難しそうな印象を受けるビーフストロガノフですが、意外とレシピは単純なものなので家庭でも簡単に作ることが出来ます。いくつかポイントがあるので、その点を押さえながらぜひ実践してみましょう。ということで、まずはビーフストロガノフの基本のレシピを紹介していきます。2人分の材料はこちらです。
- 牛肉200g
- 玉ねぎ1個
- マッシュルーム3個
- 固形コンソメ1個
- 生クリーム130cc
- 薄力粉大さじ2
- バター大さじ2
- 白ワイン大さじ1
こちらは2人分の材料となっているので、適時量は調節してください。牛肉は薄切りがおすすめですが脂身の少ないものならどれでも代用可能です。なかには鶏肉や豚肉を使用したアレンジ料理もあるので、お好みのお肉を使ってみるのも良いかもしれません。ここでは薄切り肉を使用した場合として紹介していきます。
- まずは下準備です。生クリームとサワークリームを混ぜ合わせておきます。
- 次に玉ねぎは薄切りに、マッシュルームは薄めにスライスします。マッシュルームは最初からカットされたものも売っているのでそちらを使用しても問題ありません。下準備が終わったらいよいよ炒めに入っていきます。
- フライパンにバターを入れ火をつけます。最初に炒めるのは玉ねぎですが、前項で紹介した通り、あらかじめ電子レンジでチンしておくと時間短縮に繋がるのでおすすめです。中火で炒めて玉ねぎの色が透明になりしんなりしてきたらマッシュルームを加えましょう。火が通ったら、一旦耐熱パットに取り出しておきます。
- 次に牛肉に薄力粉をまぶします。できるだけ均一にしておくと仕上がりが良くなるので、余分な粉ははたいて落としておきましょう。
- 薄力粉をまぶしたら、今度は牛肉を炒める作業に入ります。先ほど玉ねぎとマッシュルームを炒めたフライパンに牛肉を入れて、火が通るまで中火で炒めていきます。色が変わり火が通ったことを確認したら、先ほど耐熱パットに移した玉ねぎとマッシュルームをフライパンに戻してください。
- 全体をさっと混ぜ合わせたら、固形コンソメと白ワインを加えていきます。この固形コンソメはあらかじめ刻んでおくと溶けやすいのでおすすめです。
- コンソメが溶けて白ワインが煮立ったら、今度は下準備で合わせておいた生クリームとサワークリームを加えます。
- 最後に全体がなじむように混ぜ合わせたら蓋をして弱火で煮込んでいきます。だいたい5分ほどして蓋を開け、様子を見てみてください。良い感じに煮込まれていたら完成です。
以上が基本的なレシピになりますが、固形コンソメは同量の粒コンソメでも構いません。また、白ワインも代用として料理酒を使用することも可能です。若干の風味は変わりますが、お好みで選んでみてください。煮込み時間は長くなっても大丈夫ですが、あまり煮込みすぎると水気が飛んでカラカラになってしまうので注意しましょう。
お店の味を再現したような本格的ビーフストロガノフとは?
お店の味を再現したような本格的なビーフストロガノフを自宅で作れたら嬉しいですよね。それでは上記で紹介したビーフストロガノフをより本格的な味に近づけるにはどうしたら良いのかについて説明してきます。ビーフストロガノフとは本来、サワークリームを使用する料理です。しかし上記のレシピでもある通り、ここに生クリームを加えることで酸味を和らげコクを引き出すことが出来るのです。
それだけでなく、より本格的な味に仕上げるために用いるのがパプリカパウダーです。レシピの最後にこのパプリカパウダーを少量加えるだけでぐっとコクと深みが増し風味が良くなります。逆に味を引き締めたいときはレモン汁を少量加えて下さい。ほんの少しの違いではありますが、こうした調味料の調整で味わいは大きく変わります。電子レンジで玉ねぎをチンしておくのも重要要素なので忘れずに実践してみてくださいね。
ビーフストロガノフについて詳しく理解しよう!
ビーフストロガノフとはロシアの牛肉料理です。混同されがちなビーフストロガノフとハヤシライス、ハッシュドビーフの違いを詳しく理解し、本来のビーフストロガノフについての知識を身につけましょう。そして自分でビーフストロガノフを作ってみることでさらに理解は深まるので、この記事で紹介したレシピを用いてぜひより本格的なビーフストロガノフを作ってみてください。