玄米ご飯に混ぜるだけ簡単レシピがおいしい!おかずやカロリーも!
栄養価が高くヘルシーで、昔から親しまれてきた『玄米ご飯』。元から米食文化のアジア圏だけに留まらず、そのヘルシーさと美味しさが注目され、今や海外でも大人気となっている『玄米ご飯』のカロリーや栄養素、基本的な炊き方、混ぜご飯やおかずのレシピなどについて紹介します。
目次
ヘルシーで美味しい玄米ご飯
お米は稲作の盛んな日本では昔から食べられている穀物で、江戸時代に精米された白米が親しまれるようになるまでは玄米が日本人の主食でした。タンパク質・ミネラル・食物繊維・ビタミンなどを始めとした栄養素が豊富であり、その栄養価の高さとヘルシーさにマクロビオティックにピッタリの食材として世界でも注目されている『玄米ご飯』を紹介します。
玄米ご飯とは?白米ご飯との違い
玄米と白米の違いは精米具合です。玄米は収穫され、一番外側の籾殻(もみがら)だけを除去した状態のお米であり、白米は玄米の表面にある糠層(ぬかそう)と呼ばれる薄茶色の層を取り除いた状態のお米のことを指します。この糠層を取り除く工程を精米と言い、その精米具合によって呼び名が変わります。
一分搗き(いちぶづき)とは、糠層の表面にある薄い表皮(パラフィン層)が取り除かれた状態のお米です。玄米に一番近い栄養価を保ちながらも、食物繊維であるパラフィン層が削られているため食べやすさが増し、玄米ご飯を食べ慣れてない方が玄米食をはじめるには一分搗きからがオススメです。
三分搗き(さんぶづき)とは更に表面が削られ、炊飯方法も白米と同じのとても食べやすい状態のお米です。五分搗き(ごぶづき)とは、更に表面が削られていますがまだ胚芽がかなり残っている状態で、とても食べやすく栄養も残っている状態のため人気の精米歩合です。七分搗き(しちぶづき)とは更に表面が削られ、白米とほぼ変わらない見た目ですが胚芽が残っている状態のお米です。
世界での和食ブームを見て分かるように、お米はパンや麺より脂質や添加される糖質が少ないためヘルシーだと知られていますが、玄米は何故こんなにも注目を集めているのでしょうか?その答えは玄米にある糠層(ぬかそう)にあります。玄米にはデトックス効果・糖尿病予防・コレステロール値の低減などが期待され、抜群の栄養バランスも兼ね備えていますが、糠層(ぬかそう)にそのすごさが詰まっているのです。
玄米ご飯のカロリー
玄米ご飯のカロリーは1膳、160グラムあたり265キロカロリーです。白米ご飯は160グラムあたり269キロカロリー、パンはトースト1枚50グラムあたり132キロカロリーと比べると、白米との差はあまり無いとは言え玄米ご飯はかなりローカロリーであることが分かります。
玄米ご飯の栄養素
玄米ご飯には白米の5倍ものビタミンB1、4倍ものビタミンB6とビタミンE、3倍ものカリウム、5倍ものマグネシウム、3倍もの鉄分、4倍もの食物繊維が含まれているなど、栄養素の量が格段に違います。
その栄養素の中でも特に≪フィチン酸≫に多くの効果が期待され、注目を集めています。フィチン酸とは別名『イノシトール6リン酸』と言い、玄米以外では豆類などにも多く含まれる成分です。フィチン酸にはキレート作用といってミネラルと非常に強く結び付く性質があり、水銀や農薬などの有害物質と結び付いて体外へ排出するデトックス効果があります。
そしてデトックス効果以外にも、抗酸化作用、抗がん作用、血栓の抑制効果、糖尿病予防効果、コレステロール値の低減効果、結石の抑制効果などがあるため、フィチン酸は現代の食生活には欠かせない栄養素と言えます。
簡単玄米ご飯の基本の炊き方
炊飯器を使った炊き方としては、まず浸水時間を10時間ほどとります。この時間は炊飯器によっても異なるため、炊飯器の玄米コースを選んで炊飯するか充分に浸水させましょう。水は白米よりも多めに入れます。この水加減も炊飯器によって異なるため、説明所やガイドに従うようにしましょう。
玄米ご飯のストウブ鍋での炊き方
ストウブ鍋の場合は、まず玄米を軽く洗い10時間ほどしっかり浸水させます。次にしっかり水切りしてから【玄米2合:水550㏄、玄米3合:水850㏄、玄米4合:水1リットル】の割合で強火にかけ、沸騰して蒸気が出たら弱火にして20分。火を止めたら15分蒸らします。
玄米ご飯の圧力鍋での炊き方
圧力鍋を使った炊き方としては、まず玄米を軽く洗い10時間ほどしっかり浸水させます。次にしっかり水切りしてから【玄米2合:水600㏄、玄米3合:水800㏄、玄米4合:水1リットル】の割合で強火にかけ、水蒸気が上がって圧力鍋の重りが下がったら1~2分ほど放置し、弱火にして25~30分。最後に強火にして一呼吸おいて火を止めたら10分蒸らします。
炊飯器、ストウブ鍋、圧力鍋はどれで炊くにしても玄米と水の割合は好みにもよるため、好きな炊き具合を模索してみるとより美味しく玄米ご飯を楽しめます。また、玄米をそのまま炊くとどうしてもナトリウムが不足してしまうため、炊くときに塩を少し(3合に対して小さじ3分の1程度)入れるとミネラルバランスが整い、なお良いです。
玄米ご飯の保存方法
玄米は精米された白米に比べて長期保存に向いていますが、生米の状態では酸化・乾燥・カビ・虫食い・臭い移りなどに気を付けて保存をする必要があります。日光が当たるような場所や蒸し暑い所を避け、湿気が逃げにくいようにして保存すると良いです。
冷蔵庫で保存するのも効果的ではありますが、冷蔵庫内の他の物から臭いが移ってしまう事もあるため、タッパーなど密閉性の高い容器に入れて冷蔵庫に入れる必要があります。また、酸素を抜いた状態で保存すると酸化防止や虫避けにもなり、より長期間の保存が可能になります。
炊いた状態の玄米ご飯はラップで包んで小分けにし、粗熱が取れたら冷凍庫で冷凍保存します。冷凍庫を使えば約1ヶ月の冷凍保存が可能ですが、冷凍焼けや霜が付く可能性もあり、味や風味が落ちることも考慮すると1週間以内に冷凍庫から出して電子レンジなどで加熱し食べるのがオススメです。
玄米ご飯の簡単アレンジレシピ
玄米ご飯はそのままおかずと一緒に食べてももちろん美味しいですが、白米ご飯と同じように炊き込みご飯にしたり、リゾットやチャーハンにしたり、残ったご飯をおやつに使ったり、たくさんのアレンジ方法があります。アレンジによっては冷凍保存するよりも長持ちしたり、アレンジしたものを冷凍して保存することも可能です。老若男女問わずオススメできる、玄米ご飯のアレンジレシピを紹介します。
簡単玄米ご飯で炊き込みご飯
玄米ご飯を炊く時にレンコンやきのこ、にんじん、こんにゃく、鶏もも、しいたけ、ゴボウ、栗、さつまいもなどを食べやすい大きさに切ったものと、調味料を加えて一緒に炊き込めば完成です。醤油・酒を合わせる場合には【醤油2:酒1】、それにみりんも加える場合には【醤油3:酒1:みりん1】などの割合で、玄米ご飯3合あたり酒大さじ1程度のバランスで味付けすると美味しくできます。
だいたいの目安を紹介しましたが、地域やご家庭によって味付けも異なるため、調味料の加減はお好みで調節するのが一番美味しくできます。また、具材に関しても特に決まりなどは無いため、旬の食材や冷蔵庫の余り物、何でも入れてしまえて美味しいのが炊き込み玄米ご飯の良さの一つです。
簡単玄米ご飯を使ったおやつレシピ
簡単玄米ご飯きな粉もちのレシピ【低カロリー】
玄米ご飯をマッシャーやすり鉢で軽く潰し、手やラップで一口大に丸めて、最後に砂糖を混ぜたきな粉をまぶせば完成です。そのままでも美味しいですが、お好みでレーズンを混ぜ込んでも美味しいです。
簡単玄米ご飯せんべいのレシピ
玄米ご飯を混ぜて潰し、綿棒を使ってクッキングシートの上に薄く延ばします。次にクッキングシートから耐熱皿に移して、3分ほど電子レンジで加熱し水分を飛ばします。最後にクッキングシートに移し、魚焼きグリルかオーブントースターを使って軽く焦げ目がつくまで焼きます。粗熱が取れたら包丁で切り分け完成です。ゴマを混ぜても美味しくなります。
簡単玄米ご飯ワッフルのレシピ【低カロリー】
玄米ご飯50g、水50㏄、ホットケーキミックス30g、コーヒーフレッシュ1個をミキサーに入れ、10秒間ずつ2回に分けてかけます。あとはワッフルメーカーで4、5分焼けば完成です。一度焼いて余ったら冷凍保存もしやすいため、作り置きのおやつにもピッタリです。
玄米ご飯五平餅のレシピ
いりごま大さじ2をすり鉢でしっとりしてくるまですり、くるみ50gを加えて粒が小さくなるまですり潰したら砂糖50g、醤油小さじ1、酒大さじ1、みりん大さじ1、味噌大さじ2を加えて味噌だれを作ります。次に、水で湿らせたすりこぎで温めた玄米ご飯を半づきにし、割り箸などの棒に大判型になるよう巻き付けていきます。オーブントースターやグリルで両面を素焼きしたら、最後に味噌だれを塗って焼き完成です。
玄米ご飯クッキーのレシピ【低カロリー】
玄米ご飯200gに対し、ごま油大さじ1、黒ゴマ大さじ1、メイプルシロップ大さじ1、豆乳大さじ1を入れて混ぜ、まとまったらベーキングパウダー小さじ2分の1を混ぜてベースのクッキー記事を作ります。あとはお好みでココアやきな粉と砂糖を混ぜたものをまぶすなどして、160度のオーブンで15分焼いたら完成です。
玄米ご飯の酵素玄米ご飯とは?
数あるアレンジの中でも、特に注目されているのが『酵素玄米』です。別名「寝かせ玄米」と言い、その作り方はとても簡単で栄養素も増え、毎日炊く必要もないため楽だと主婦を中心に大人気です。
酵素玄米ご飯のレシピ
酵素玄米のレシピは【玄米3合、小豆6分の1カップ、塩小さじ2分の1、水6カップ】の割合です。まず玄米と小豆を洗い、炊き上げる用の水少しと塩を入れて8分ほど泡だて器でかき回し、玄米の表面に傷を付けます。かき混ぜ終わったら残りの水も含めて全て炊飯器に入れ、6時間以上浸水させます。
炊き方は通常の玄米ご飯と同じように炊き上げ、保温モードにするか保温ジャーに移します。あとは1日1回かき混ぜるようにして3日間寝かせ、発酵させていきます。3日目が食べ頃です。もちろんラップで小分けにし冷凍庫で冷凍保存することも可能ですが、保温状態のまま2週間ほどもってくれるため、冷凍しなくても作り置きが出来て便利です。
簡単に栄養素がアップ
酵素玄米ご飯にするとカロリーは玄米ご飯と同じでも、元々糠層に存在している酵素、ビタミン・ミネラル、GABAなどの栄養素が増加します。それだけでなく、小豆に含まれるポリフェノールも摂取できるため、美肌効果をはじめとしたアンチエイジング効果、基礎代謝量の向上、ダイエット効果まで期待できます。
玄米ご飯のおかずレシピ
玄米ご飯は今や和食というカテゴリーに収まらず、洋食や中華にもアレンジが可能な穀物です。玄米ご飯によく合うおかずのレシピから、もはや玄米ご飯がおかずになっている美味しくてオシャレなアレンジ料理のレシピまで紹介します。
玄米ご飯に合うおかず
玄米ご飯には『基本的にどんなおかずも合う』、というのが結論ではありますが、先ほどもご紹介したようにナトリウムが不足しがちのため、お味噌汁や豚汁などの汁物のおかずを足すと野菜も摂れて理想的です。
簡単なお味噌汁の作り方は、まず鍋に水を入れだしパックを投入します。次に中火で沸騰寸前まで加熱し、一度火を止めて玉ねぎやカボチャやにんじんや豆腐などといったお好みの具材を入れます。再び過熱し、沸騰しないように気を付けながら具材に火が通るまで煮たら、好みの味まで味噌を少しずつ溶かし入れて完成です。
簡単におうちでカフェご飯
外で食べると1300円など1000円に収まらない物が多く、少し敷居が高いように感じる『カフェご飯』もワンプレートにすればおうちで簡単に作れます。コツとしては白や黒色、もしくは木でできたシンプルで大きめのお皿に玄米ご飯、サラダ、おかずを乗せ、トマトやレタスの色を活かして全体的にカラフルになるようにすることです。
玄米ご飯がおかず?サラダが主食?
サラダが主食というのは聞き慣れませんが、玄米サラダは玄米ご飯のぷちぷちした食感が活かされる料理の一つです。玄米ご飯を一度洗って余分な粘り気を取り、よく水気を切ってサラダに和えるだけなので簡単にできます。
玄米ご飯ミネストローネ
ミネストローネにはよく押し麦が入っているのを見かけますが、同じ穀物の玄米ご飯もミネストローネによく合います。栄養バランスも整い、適度なとろみがついてくれるため普段のミネストローネに少し変化を付けたい時などに簡単に試せてオススメです。
玄米ご飯リゾットに合うおかず
玄米ご飯でリゾットを作るとぷちぷちとした歯ごたえがアクセントになり、白米のようにベタベタするようなこともないためとても人気です。その玄米ご飯リゾットに合うおかずは『スパニッシュオムレツ』、『魚のムニエル』、『魚介類のフライ』などです。元々リゾットはヨーロッパの料理のため、それに合うおかずも魚介類などを使ったヨーロッパ由来のおかずがピッタリです。
扱いに困りやすい湿気たポテトチップスを使った、簡単なスパニッシュオムレツのレシピを紹介します。作り方はフライパンに湿気たポテトチップと少量の牛乳を加えて煮て、卵で焼き固めるだけです。牛乳の量は多すぎるとべちゃべちゃになってしまうため、ポテトチップスにほくほく感が出る程度に留めるのがポイントです。
ジャガイモをスライスする手間もなく、調味料を入れなくてもポテトチップスに付いているコンソメなどの味だけで美味しく食べることができますし、玉ねぎや魚肉ソーセージ、ほうれん草、ベーコンなどを入れても美味しいです。
玄米ご飯餃子
作り方は餃子のタネに玄米ご飯を加えて、包んで焼きます。特に酵素玄米ご飯のもちもちした食感が合い、お肉代わりにもできるため、とてもヘルシーな餃子を楽しむことができます。
玄米ご飯を美味しく食べて健康に!
いかがでしたでしょうか?玄米ご飯は栄養素が豊富で様々な効果が期待され、そのまま主食として楽しむだけでなく、サラダ・スープ・副菜・デザート・おやつに変身することができ、和食だけでなく洋食、中華にもよく合い、少し手間を加えて酵素玄米ご飯にすればカロリーはそのままで栄養素だけが何倍にも膨れ上がります。今まで試したことがない組み合わせも、このマクロビオティックブームに乗ってチャレンジしてみましょう。