冷凍焼けをさせないコツは?原因・防止策や美味しく食べる方法を調査
食品を長期保存したい時に便利な冷凍保存。しかし、冷凍保存をする際、『冷凍焼け』に悩まされる方も多いようです。食品を冷凍焼けさせないコツとは…?今回は、冷凍焼けさせないコツを調査すると共に、冷凍焼けの原因や防止策・美味しく食べる方法についても調査してみました!
目次
便利な冷凍保存!
買い物で特売品を大量購入した際や、日々の料理を時短にするために欠かせないのが冷凍保存です。普段は冷蔵保存している食材も、冷凍保存する事によって長期保存が可能になるので自炊のストックに冷凍保存は欠かせないものです。
しかし、冷凍保存には『冷凍焼け』という天敵が…
特売品を冷凍しておけば節約にもなるし、食材をカットして冷凍すればいつもの調理時間も大幅に時短になります。しかし、冷凍保存には『冷凍焼け』という天敵が潜んでいます…。「『冷凍焼け』って何?」という方もいらっしゃるでしょうから、まずは冷凍焼けとは一体どんなものなのかについて学んでみましょう。
『冷凍焼け』って何?
『冷凍焼け』は、長期間冷凍保存することによって食品内の水分が抜けて油脂が酸化し、食感や風味が落ちてしまうことを指します。冷凍焼けすると、パサパサした食感になったり、色が変わったりもしてしまいます。簡単にいうと、冷凍焼けは食品が干からびてしまった状態に変化してしまうという感じです。「フリーズドライ現象」と呼ばれる事もあります。
冷凍焼けする原因って一体何なの?
せっかく購入した食材の風味を落としてしまう冷凍焼け。できる事なら防止したいものですが、そもそも冷凍焼けする原因って一体何なのでしょうか?冷凍焼けを防止する方法を学ぶ前に、冷凍焼けの原因についてしっかり学んでおきましょう!
冷凍焼けの原因は…
冷凍焼けの原因は、『乾燥』と『酸化』です。冷凍保存をすると多かれ少なかれ、食品が乾燥する事は確実です。これは食品が凍る際に、水分が氷結を起こす時に食品の水分を奪ってしまうためです。冷凍庫の中は乾燥しているのでそのまま食品を入れると、中から水分が抜け、抜けた部分に空気が入り込んで酸化します。
酸化するとタンパク質が変質して食品の色が変わったり、油やけや酸敗を引き起こしてしまいます。その結果、冷凍焼けした食品は風味や食感が落ちてしまうのです。特に家庭の冷凍庫での冷凍保存は冷凍焼けの原因を引き起こしやすいと言われています。一体なぜなのかというと、家庭の冷凍庫は冷凍室を頻繁に開閉される為、常に一定の温度を保つことができない為です。
冷凍室の開閉を頻繁にしていると、冷凍室の温度が上がって微量ではありますが冷凍している食品の表面が解けて温度が下がり、再度凍ったりが繰り返されてしまいます。冷凍と解凍を繰り返せば繰り返すほど、食品内の細胞に空気が入りやすくなり、冷凍焼けされていくのです。因みに、極端に温度の低い業務用の冷凍庫では、霜が発生することはないと言われています。
冷凍焼けした肉や魚は食べる事できるの?
「購入した肉や魚をいざ使おうと思ったら冷凍焼けしていた…!」なんて事になった時、「冷凍焼けした肉や魚は本当に食べる事できるの…?」と、ふと疑問に感じた事はないですか?冷凍焼けした食品を匂ってみると「何だか特有の臭みがする…」と、食べる事に不安を感じた事もあるでしょう。
冷凍焼けした肉や魚は風味や食感が落ちてしまうと言われますが、やはり冷凍焼けした食品は食べる事ができないのでしょうか…?お次は、冷凍焼けした食品を食べる事ができるかどうか学んでみましょう!
冷凍焼けした肉や魚も食べる事ができる!
結論から申し上げますと、冷凍焼けした肉や魚も食べる事ができます!冷凍庫の環境では菌が繁殖する事がない為、冷凍焼けしたからといって食品を食べられないわけではありません。冷凍焼けした食材を食べても健康を害することはないと言われていますが、冷凍焼けした食品の鮮度は元に戻りません。そのため、炒めたり茹でたりといった加熱調理をしても冷凍焼けの味が残ってしまいます。
また、冷凍焼けしてしまった食品の消化はあまり良くない上、酸化物質を取ると老化にも繋がるので、食べることはできますが出来ることならば食べない方が良いのかもしれません。
冷凍焼けを防止するためのポイントってないの?
食べることもできるし体に大きな害もないけれども、できる事ならばあまり食べない方が良いともいわれる冷凍焼け。しかし、せっかく購入した食品を捨ててしまうのはもったいないですし、生産者の方に申し訳ないのでそんな事態にならない様に心がけたいものですね。
そうすると、食品を冷凍保存するのなら冷凍焼けをさせないようにするのがやっぱり一番重要です。では、冷凍焼けを防止するためのポイントって一体どんなポイントが挙げられるのでしょうか?お次は、冷凍焼けを防止するためのポイントについて学んでみましょう。
冷凍焼けを防止するポイント
空気に触れさせない
冷凍焼けを防止する上で重要なのは『空気に触れさせない』ことです。空気に触れてしまうと、食品が酸化・乾燥してしまいます。ですから、冷凍する際にはラップにしっかりと包みましょう。ラップに包んだらジップロックなどの気密性の高い保存袋に入れてから冷凍保存すると品質が落ちづらくなります。
長期保存しない
肉や魚などを冷凍保存するとどうしても、「今日は冷蔵庫に入ってるのを使って冷凍してるやつはまた今度使おう!」と、後回しにしてしまいがち。確かに冷凍保存は冷蔵保存より長期保存が可能ですが、冷凍焼けしてしまうほど長期保存してしまうのは考えものです。できる事なら冷凍保存した食品はなるべく早く食べきるようにしましょう。
急速冷凍する
急速冷凍すると食品内の細胞を破壊せずに冷凍保存が可能です。通常の冷凍方法では食品が凍る際に氷の結晶が大きくなってしまい、細胞を破壊してしまいます。その結果、旨味成分や水分が流れ、乾燥や酸化を引き起こしやすくなりますのですが、急速冷凍すると氷の結晶を小さいまま冷凍できるので、細胞破壊を防げて冷凍焼けしにくくなります。
市販の冷凍食品は急速冷凍されているので、品質の良い状態のまま長期間の冷凍保存ができているのです。しかし、「急速冷凍なんてどうやってするの?」と思っている方もいるでしょう。ご安心を。最近の冷蔵庫には、急速冷凍機能を持った機種もあります!もしも冷蔵庫を買い換える予定のある方は是非チェックしてみてくださいね。
低温に保つ
家庭の冷凍庫は冷凍室を頻繁に開閉される為、常に一定の温度を保つことができない事から冷凍焼けしやすいです。ですから、冷凍庫を開閉をなるべく少なくし、開けた際には素早く開閉することを心がけましょう。
冷凍焼けの防止する冷凍方法も学んでおこう!
冷凍焼けを防止するポイントについて学べましたので、お次は冷凍焼けの防止する冷凍方法についても学んでおきましょう!気をつけるべき防止ポイントと冷凍方法の知識を身につけておけば、冷凍焼けときっとおさらばできるはずですよ。
肉の冷凍焼けを防止する冷凍方法
肉の冷凍焼けを防止する冷凍方法のコツは、『砂糖水に漬けて冷凍する事』です。使用する砂糖水の濃度は、水1Lに対し砂糖1g程度です。この砂糖水にさっと肉を漬け、ラップで包んで密閉して冷凍しましょう。
「砂糖水なんてつけたら肉の味が変わりそう…」と思うかもしれませんが、濃度の薄い砂糖水なので肉の味を変える心配もないので安心してくださいね。肉の冷凍保存期間は約1カ月ですが、美味しく頂くのなら2週間以内にしておくのが良いでしょう。
魚の冷凍焼けを防止する冷凍方法
魚の冷凍焼けを防止する冷凍方法のコツは、『下処理』と『空気に触れさせない事』です。切り身になっている魚なら下処理は省略して良いですが、下処理されていない魚の場合は下処理してから冷凍しましょう。魚の頭・エラ・内臓は傷みやすいのしっかり取り除きましょう。骨をとって3枚におろし、切り身の状態で冷凍すると、冷凍保存しても品質の良い状態を保つことができます。
下処理させた魚の表面の水分を、キッチンペーパーでよく拭き取って1つずつしっかりとラップで包んでジップロックなどの保存袋に入れて密閉保存しましょう。また、魚は醤油・酒・みそ・みりん・砂糖などの調味料で下味をつけてから保存すると、より品質劣化を防止できます。魚の冷凍保存期間は2~3週間ほど、下味をつけると約1カ月の冷凍保存が可能です。
《まとめ》冷凍焼けの原因・防止策調査
冷凍焼けの原因・防止策調査まとめのご紹介はどうでしたか?とっても便利な冷凍保存ですが、正しい知識を身につけて食品を保存していないと、せっかくの食品を冷凍焼けさせてしまう可能性があります。
冷凍焼けした食品は品質劣化してしまうので、安価で大量購入したとしてもどうせなら冷凍焼けさせずに美味しい状態で最後まで食べきれるようにしたいもの。今回ご紹介した冷凍焼けの防止策や冷凍方法を是非実践して、食品を無駄にせずに最後まで美味しくいただきましょう!