みょうがの栽培方法と育て方のコツは?自宅で簡単プランター菜園!
みょうがといえば、独特な香りと少し刺激のある味が特徴の香味野菜です。そんなみょうがですが、実は自宅で簡単に栽培できることを知っていますか?みょうがの栽培は、あまり手間がかからず育て方が簡単で、初心者にもおすすめです。今回は、みょうがの栽培方法について、その育て方や、上手く栽培するコツ、収穫時期や保存方法、みょうがを使ったおすすめレシシピなどを詳しく紹介していきます。
目次
みょうがは自宅で栽培できる?
独特の香りと少し刺激的な食感のあるみょうがは、薬味や料理のアクセントとして使われます。そんなみょうがは、自宅で栽培できることを知っていますか?みょうがの栽培は、実はあまり手入れをする必要もなく、初心者でも簡単にすることができます。プランターで栽培することも可能です。今回は、みょうがの栽培方法や育て方、育て方のコツや収穫時期など、家庭でみょうがの栽培する方法について、詳しく紹介します。
みょうがとは?
みょうがは、地下茎を伸ばして生長する、しょうが科の多年生植物です。みょうがの栽培は、日本の気候に合っていて、昔から育てられてきました。独特な香りを持つ香味野菜で、鮮やかな紅色をしているのが特徴です。味には少し刺激があり、薬味や料理のアクセントとし使われることが多いです。通常お店で見かける紅色のみょうがは、つぼみの部分で「花みょうが」とも言われます。
みょうがには、夏の時期に収穫される「夏みょうが」と、秋の時期に収穫される「秋みょうが」があります。同じ花みょうがですが、秋みょうがの方が、よりふっくらとしていて、大きさも少し大きめです。また日本では、全国で売られている80%のみょうがが、高知県産です。
みょうがの栄養
みょうがには、ビタミンCやカリウム、ビタミンB1やB2などが含まれています。ビタミンCには抗酸化作用や美肌効果、免疫力アップ効果が期待できます。カリウムは、むくみに効果があり、体内に溜まった老廃物を排出してくれます。ビタミンB1には、糖質の代謝を上げる働きがあり、ビタミンB2には、新陳代謝をアップさせてくれる効果もあります。みょうがには、健康や美容に良い成分が豊富に含まれているのです。
さらに、みょうがにはホルモンのバランスを整える働きもあります。生理不順や更年期障害、生理痛などの改善から、冷え性、腰痛、腹痛まで、女性が悩みがちなこれらの問題に効果的だと言われています。女性の方は特に積極的に摂取していきたいものです。
また、みょうがの香りにも嬉しい様々な効果があります。例えば、食欲増進効果や、消化を促したり、血行を良くしたりする効果があります。ストレス緩和や、眠気を覚ます効果もあると言われています。みょうがは、アクを抜くために、水にさらしてから使うことが多いですが、長時間さらしてしまうと、栄養が逃げていくので、なるべく短時間で済ませるようにすると良いでしょう。
みょうがの栽培・育て方:みょうが栽培の特徴
出典: https://tenki.jp
みょうがは、ショウガ科の多年草で、地下茎をのばして生長します。一度植えたあとは、3〜5年くらいは手をあまりかけずに育てることができ、とても便利です。みょうがは、日向ではなく、半日陰で湿った土壌を好む植物です。暑すぎても、寒すぎても育ちが悪くなります。なるべく気温を20度〜23度に保つように心がけることがポイントです。日当たりが悪くて、他の野菜を育てられないような場所を有効に活用して、みょうがを育てても良いでしょう。
特に、夏場の暑い時期には、直射日光が当たらないように気をつけましょう。プランターで育てる場合は、土が乾燥しないように、水やりに注意しなければなりません。みょうがは、病気や虫に比較的強いため、手入れが簡単で、初心者にも育てやすいと言えます。自宅で栽培することができれば、お店で購入したみょうがよりも、さらに風味と食感が増した、みずみずしいみょうがを食べることができます。
みょうが栽培・育て方:みょうがの栽培時期
みょうがの栽培は、根株を植え付ける場合は2〜3月、苗を植え付ける場合は4〜5月に行います。夏みょうがであれば、収穫時期は7〜8月、秋みょうがであれば収穫時期は9〜10月となります。一度植えると数年に渡って収穫することができるみょうがですが、2年目以降は、芽が早く出る傾向があるため、6月頃には収穫できるようになるでしょう。そして、3年目以降になると株が大きくなることで、収穫量も増えてきます。
みょうが栽培・育て方:みょうが栽培の育て方のコツ
みょうが栽培・育て方のコツ:日陰で育てる
みょうがは、直射日光や乾燥に弱い植物です。日当たりのない、日陰や半日陰に植えることが、みょうが栽培においての大切なポイントとなります。暑すぎたり、寒すぎたりしないような場所で育てるようにしましょう。株の根元から出てくる花みょうがに光が当たると、固くなったり、風味が落ちたりするので藁を敷いたり、マルチングをするなどしたりして、対策をしておくと良いでしょう。
みょうが栽培・育て方のコツ:水やりをしっかりと行う
みょうがは乾燥に弱い植物です。水分が足りていないと、生育が悪くなってしまいます。特に、プランターで栽培する場合は、地植え栽培よりも乾燥しやすくなるため、毎日の水やりが不可欠です。みょうがの水やりは、プランターの底から水が溢れ出るまで、たっぷりとあげることがポイントです。
また、ベランダ栽培の場合は、室外機の近くに置くと、乾燥が早く進んでしまうため、注意しましょう。地植え栽培の場合は、土の表面が乾燥してきたことを感じたら、水を与えるようにしましょう。
みょうが栽培・育て方のコツ:水はけをよくする
みょうがは、水はけの良い土壌を好みます。湿度が高すぎてしまうと、病気になる可能性が高くなります。病気を防ぐためにも、地植え栽培の場合は、畝を作り、水はけをよくするようにしましょう。また、冬場には水をあまり与えすぎないようにすることもポイントです。
みょうが栽培・育て方のコツ:間引きをする
みょうがは、本葉が6〜7枚くらいになった頃には、株が混み合ってきます。株が混んでいると、つぼみが出来づらくなってしまうので、混み合っているところの茎をカットして、間引きをしておきましょう。そうすることで、収穫量をより増やすことができます。本葉が5枚以下のときに間引きをすると、さらに茎が増えてしまいますので、葉の数を確認してから間引きを行うようにしましょう。
みょうが栽培・育て方:土作り
みょうがは、水はけが良い土壌を好みます。プランターで栽培する場合は、市販の野菜用培養土に、完熟堆肥を2割混ぜたものを用意しましょう。地植えで栽培する場合は、植え付けをする1週間前には、土を耕しておきます。そこに、堆肥や腐葉土を3割程度混ぜて用意しておきましょう。
プランター栽培の場合
みょうがは、一度植えてしまえば、数年間は植え替えをしないで育てることができます。その間に、根を十分に張れるよう、みょうがをプランターで栽培する場合は、深さが30cm以上ある深めのものを選びましょう。そうすることで、数年に渡って収穫を楽しむことができます。株間は15〜20cmほど取ります。
プランター栽培の方が、簡単に手入れができるため、初心者向きです。日の当たらないベランダなどでも栽培することができるため、便利です。
地植え栽培の場合
直射日光の当たらない日陰や半日陰の場所に栽培するようにしましょう。水はけを良くするためにも、幅60cmくらいの畝を作ります。高さは約10〜20cm程度です。株間は15〜20cmほど取ります。
みょうが栽培・育て方:植え付け
みょうがは、通常、種では販売されていません。根株か、苗から育てることが一般的です。根株であれば、2〜3月、苗から育てる場合は、4〜5月頃に植え付けると良いでしょう。根株を埋める時は、15〜20cm間隔で植えていきます。7〜8cmほどの穴を開けて、芽が上に向いているのを確認したら、地中5〜8cmあたりに植えるようにし、しっかりと土を被せましょう。
植え付け後は、たっぷりと水を与えることもポイントです。みょうがは、植え付けから1ヶ月ほど経った頃に発芽します。新芽が土の表面から出てきたら、株元に腐葉土などをしっかり被せて、直射日光が当たらないようにしましょう。株元に被せる土は、約10cmくらいと厚めに被せておきましょう。
みょうが栽培・育て方:みょうがの根株の選び方
みょうがを根株から栽培する場合は、長さが15cm〜20cmのもので、芽が2〜4個ついたものを選ぶようにしましょう。あまり乾燥しすぎていないものを選ぶこともポイントです。カビが生えたりしていないかも確認するようにしましょう。
みょうが栽培・育て方:みょうがの苗の選び方
みょうがはポット苗としても販売されています。ポット苗は、根株を発芽させて、葉っぱが出ている状態のものです。根株と同じ埋め方で植え付けをすることができます。
みょうが栽培・育て方:水やりと肥料
みょうが栽培・育て方:水やり
みょうがは乾燥に弱い植物です。水が足りていないと弱ってしまいます。プランターで栽培する場合は、毎日の水やりを行うようにしましょう。地植えの場合は、土の表面が乾燥していたら、水を与えるようにしましょう。乾燥を防ぐために、藁で根株を覆っておくことも、乾燥を防ぐ一つの対策です。
ただ、冬の間の水やりは、毎日ではなくて大丈夫です。特に地植えの場合ならば、自然の雨だけで水分量は十分に足りるでしょう。プランター栽培の場合は、土が乾いてから数日後の、暖かい日中に水やりをするようにしましょう。
みょうが栽培・育て方:追肥
みょうがの植え付けが終わったら、1ヶ月に1回程度の追肥を行うことで、さらに生育を良くして、収穫量を増やすことができます。またみょうがは、数年間に渡って栽培することができるので、追肥の程度によっても来年以降の育ちが変わってきます。追肥をするときは、化成肥料を与えるようにしましょう。液体肥料を使っても大丈夫です。液体肥料の場合は、1週間に1回程度あげるようにしてください。
ただ、収穫量を増やしたいからといって、肥料を与えすぎると、大きく育ちすぎて、倒れてしまう可能性があるため、肥料の与えすぎには注意しましょう。みょうがは、密生しすぎると、収穫量が減っていしまいます。茎が混み合っている場合は、間引きをするようにしましょう。
みょうが栽培・育て方:収穫
みょうがは、植え付けから、1〜2年目に収穫することができます。1年目よりも2年目、3年目と徐々に収穫量が上がっていきます。土から生えてきたタケノコのような、根元についている蕾(花みょうが)を収穫します。7月から10月の収穫時期になったら、腐葉土をかき分けて、株元をチェックしましょう。花みょうがを見つけたら、手で折って採ることができます。開花前の固くしまった蕾を収穫するようにしましょう。
みょうがのつぼみを放っておくと、黄色の花が咲きます。花が咲いてしまうと、つぼみは柔らかくなり、風味が落ちてしまいますので、花が咲く前のつぼみの時期に収穫するようにしましょう。土の表面から顔を出したものを見つけたら、大きくなるのを待たずに採ってしまうことが、収穫時期を逃さないコツです。みょうがの栽培は、最初の1〜2年よりも、3年目以降の方がたくさん収穫することができます。
みょうが栽培・育て方:収穫時期が終わったら
みょうがは、冬の間に、地上に出ている葉の部分は枯れてしまいますが、冬を越すと再び生育を始めます。収穫時期が過ぎた、11月頃になったら、地上部分をハサミでカットしてしまいましょう。また、冬の時期は、土が凍ってしまうのを防ぐために、落ち葉や藁などで覆っておくと良いでしょう。カットした葉茎は、乾燥させて入浴剤としても活用することが可能です。保温性があり、体を温める効果があります。
みょうがは、年月が経つにつれて、じわじわと範囲が広がっていきます。特に地植え栽培をしている場合で、これ以上広がって欲しくない時には、芽や茎を生えてこなくなるまで折ってしまいましょう。
みょうが栽培・育て方:株分け・植え替え
みょうがは栽培を始めてから、3〜4年ほど経つと、葉の生育が衰えてきます。生育の衰えを感じたら、株間に詰まっている根株を、30〜40cmほどカットして株分けをしましょう。そうすることで、再び生育を促すことができます。株分けの時期は、一般的に10〜11月、1〜3月の時期が良いとされています。また、切り取った根株をさらに10〜20cmほどに切り分けて、新しいプランターに植え替えて育てることができます。
植え替えをする場合は、肥料と堆肥をしっかりとしておくことがポイントです。そうすることで、みょうがの生育に勢いがつき、たくさん収穫をすることができます。地植えの場合も、新しい場所へ分けた根株を植えると良いでしょう。プランターの方が、地植えよりも早く根が混み合うため、2〜3年を目安に株分けと植え替えを行いましょう。
みょうが栽培・育て方:みょうがの株分け・植え替えの方法
株分けをするときは、まずプランターから根株ごと取り出します。次に、根の周りの土を落として、切り分け作業をします。約10cmの長さで、芽が3つほどつくように分けることがポイントです。株分けが終わったら、新しいプランターと土を用意して、最初の植え付けのときと同じ要領で植えます。最後にプランターの底から、溢れるくらいの水を与えたら、植え替えが完了です。
みょうが栽培・育て方:病気対策
比較的虫や病気に強いみょうがですが、土壌に湿気が多すぎると、「根茎腐敗病」になってしまう恐れがあります。特徴としては、根や葉が黄色く変色し、やがて枯れてしまいます。水はけをよくすることで、この病気を予防することができます。万が一、根茎腐敗病になってしまった場合は、株を引き抜いて、処分しましょう。また、周りの株への伝染を予防するために、薬剤を撒いた方が良いでしょう。
みょうが栽培・育て方:みょうがの保存方法
収穫したみょうがを使い切れない時は、湿らせたキッチンペーパーで包み、冷蔵庫で保管巣量にしましょう。みょうがは傷みやすいため、早めに食べきることをおすすめします。また、みょうがは冷凍保存も可能です。冷凍保存の場合は、そのままでも、細切りしても大丈夫なので、自分が使いやすいように保存しましょう。使うときは、解凍せずにそのまま使うことで、食感を失わないで済みます。
みょうが栽培・育て方:みょうがの効果的な食べ方
みょうがを効果的に食べる方法は、油と一緒に食べるようにすることです。そうすることで、より体内に栄養を吸収しやすくなります。少し脂っこい食べ物や、素揚げした野菜などと一緒に食べると、すっきりさっぱりと食べることができておすすめです。ただ、食べすぎると、お腹を壊してしまう恐れもありますので、注意しましょう。また、妊娠中はあまり食べない方が良いとも言われています。
みょうが栽培・育て方:みょうがのおすすめレシピ
みょうがは、そうめんや冷奴などの薬味として食べることが多いですが、家庭で栽培を始めると、たくさん収穫ができるため、薬味だけへの利用では余ってしまいます。ここでは、そんな時におすすめの、みょうがをたっぷりと使ったレシピを紹介していきます。どれも時短で、簡単にできるため、食卓にもう一品欲しいときにも活躍します。
みょうがレシピ:みょうがの甘酢漬け
一番簡単に大量のみょうがを消費できる方法が、甘酢漬けにする方法です。作り方は、酢と砂糖、水を3:2:2で混ぜて塩を少々加えます。味を見て、甘さを足したり、酸味を足したりして、自分好みの味を作りましょう。できたら、縦半分に切ったみょうがを漬けて、出来上がりです。夏バテで食欲がない時にもおすすめのレシピです。冷蔵庫で1〜2週間くらい保存することができます。
みょうがレシピ:みょうがの味噌漬け
みょうがを味噌漬けにすると、さっぱりしたご飯のお供に変身します。作り方は、まずみょうがをよく洗って水気を切ります。お好みの味噌を塗って、全体に馴染むように混ぜたら、タッパーなどに入れて冷蔵庫で寝かします。1週間ほど経ったら、味噌漬けの完成です。
みょうがレシピ:みょうがときゅうりの胡麻和え
食卓にもう一品欲しいときにも便利な、みょうがを使った胡麻和えです。さっぱりした味と、ゴマの風味がよく合います。作り方は、みょうがときゅうりを細切りにしておきます。そこに、一口大に切ったトマトを加えて、塩とごま油で味付けをします。最後に白ごまをかけて完成です。
みょうがレシピ:みょうがの油炒め
こちらは、みょうが少し苦手でもたくさん食べられると評判の、みょうがレシピです。作り方は、みょうがを縦に薄切りにします。フライパンに油を熱し、みょうがを炒めます。みょうがが透き通ってきたら、醤油を少し加えて火を止めます。仕上げに鰹節やゴマをふりかけて食べてください。シャキッとした食感が好きな方は短めに、しんなりしたものが好きな方は長めに炒めると良いでしょう。
みょうがレシピ:みょうがご飯
みょうがをご飯に混ぜれば、さっぱりとしたみょうがご飯の出来上がりです。夏の暑い時季には特におすすめのレシピです。作り方は、薄くスライスしたみょうがを水にさらして、ザルにあげておきます。炊き上がったご飯にみょうがと、鰹節、白ごまを加えて混ぜます。茶碗に盛って、仕上げに細切りにした大葉を乗せたら、完成です。ピリッとしたみょうがと、大葉の爽やかな風味が香る、大人の混ぜご飯の出来上がりです。
みょうがレシピ:みょうがの豚肉巻き
副菜やメイン料理の薬味としての出番が多いみょうがですが、豚肉で巻きつけてしまえば、みょうがも立派なメイン料理へと変身します。作り方は、まず、豚の薄切り肉に塩胡椒で下味をつけておきます。次に、みょうが全体に味噌を塗っておきます。豚肉をみょうがに巻きつけて、フライパンで焼いたら完成です。さっぱり爽やかなみょうがと、豚の脂の組み合わせが病みつきになります。
さっそくみょうが栽培に挑戦してみよう
いかがでしたか?今回は、みょうがの栽培方法や育て方について、栽培時期や栽培のコツ、収穫方法、みょうがを使ったレシピなど、詳しく紹介しました。みょうがの栽培は、あまり手もかからず、一度植えてしまえば数年に渡って収穫をすることができ、初心者にもおすすめです。ぜひこの機会に、みょうがの栽培に挑戦してみてはどうですか?