2019年05月04日公開
2024年09月13日更新
アガーとは?使い方や代用は?寒天・ゼラチンとの違いやおすすめレシピを紹介
アガーを聞いたことがありますか?アガーは寒天やゼラチンと同じ、食材を冷やして固めるときに使う凝固剤です。海藻由来の製品で、ゼリー用、プリン用、ムース用などがあり、作りたいスイーツに合わせてアガーを選ぶことができ、思い通りのスイーツを作ることができます。今回は、アガーについて徹底調査します。アガーの特徴、原料、カロリーや主な成分を調査します。アガーと寒天・ゼラチンの違い、アガーの使い方、アガーの代用品、アガーを使ったおすすめレシピも紹介します。
アガーとは?
アガーは、ゼリーやプリンなどの食材を冷やして固めるときに使う凝固剤です。食材を冷やして固める凝固剤には、寒天やゼラチンが有名ですが、アガーは最近注目されている凝固剤です。
アガーを凝固剤として作った場合のスイーツは、寒天とゼラチンの中間くらいの固さになり、美しい光沢となめらかな表面に仕上がるのが特徴です。ここでは、アガーの特徴、原料、カロリーや主な成分を紹介します。
アガーの特徴
アガーの特徴を紹介します。アガーは種類豊富なことが特徴のひとつで、ゼリー用、プリン用、ムース用など、スイーツにより色々な製品があるのが特徴です。作りたいスイーツに最適なアガーを選ぶことができ、思い通りのスイーツを作ることができます。
アガーは、寒天やゼラチンを使ったスイーツよりも透明感が高く、とくに透明感のあるゼリーが作れる特徴があります。アガーを使ってゼリーを作ると美しい光沢のある表面のゼリーに仕上がります。
また、アガーで作ったスイーツは、プルンとした食感となめらかな表面に仕上がり、型崩れしにくい特徴があり、持ち運びが簡単です。アガーは無味無臭で匂いがないので、ほかの食材の邪魔をすることなく、色々なスイーツに使うことができます。
アガーの原料
アガーの原料を紹介します。アガーの原料は、スギノリやツノマタなどの海藻から抽出されるカラギーナンという食物繊維に、マメ科の種子から抽出される多糖類などを混合して作られています。
アガーのカロリーや主な成分
アガーのカロリーと主成分を紹介します。アガーの原料の海藻から抽出されるカラギーナンにはカロリーはなく、添加される原料のマメ科の種子から抽出された多糖類によりカロリーが生まれます。したがって、原料の添加される多糖類によりカロリーに違いがあり、アガー100gあたり320kcalくらいが平均的なカロリーです。
アガーの主成分は、原料の海藻などに含まれる食物繊維と、マメ科の種子多糖類に含まれる糖質です。原材料が海藻の食物繊維ですのでアレルギーの心配が少なく、排便を促すデトックス効果があるといわれています。
アガーと寒天・ゼラチンの違い
アガー、寒天、ゼラチンは、どれも食材を冷やして固めるときに使う凝固剤ですが、それぞれ特徴があり、使い分けることでお好みのスイーツを作ることができます。ここでは、アガーと寒天・ゼラチンの原料の違い、食感の違い、色の違い、凝固する温度の違いを紹介します。
原料の違い
アガーと寒天・ゼラチンの違いの1つ目、原料の違いを説明します。アガーの原料は、海藻から抽出されるカラギーナンという食物繊維と多糖類が原料です。
寒天の原料は、テングサやオゴノリなどの海藻の粘液質を凍結・乾燥したものです。ゼラチンの原料は、主に牛や豚の皮や骨などに含まれている、タンパク質の一種のコラーゲンが主な原料です。
食感の違い
アガーと寒天・ゼラチンの違いの2つ目、食感の違いを説明します。アガーの食感は、柔らかく滑らかで、口溶けがよいのが特徴です。
寒天の食感は、滑らかな食感でホロッと崩れていくのが特徴で、アガーに比べ固めの食感です。ゼラチンの食感は、フワフワとした柔らかい食感で、口溶けがとてもよいのが特徴です。アガーよりも柔らかい食感で、口溶けしやすいのが違いです。
色の違い
アガーと寒天・ゼラチンの違いの3つ目、色の違いを説明します。アガーを使った場合、透明感のあるスイーツができあがります。
寒天を使った場合には、白っぽく白濁したスイーツができあがります。ゼラチンを使った場合、透明感のある薄い黄色のスイーツができあがります。スイーツのできあがりの色の違いでいえば、一番透明感があるのがアガーで、次にゼラチン、寒天は白っぽいものができあがります。
凝固する温度の違い
アガーと寒天・ゼラチンの違いの4つ目、凝固する温度の違いを説明します。アガーの凝固する温度は30度から40度の常温で固まり、常温では溶けず型崩れしません。
寒天の凝固する温度は35度から40度の常温で固まり、常温では溶けません。アガーと寒天は常温でも凝固しますが、寒天の場合、少量でも多量の液体を固めることができ凝固力は一番優れています。
ゼラチンが凝固する温度は20度以下で、通常冷蔵庫に入れて固めなければなりません。ゼラチンは温度変化に弱く、夏場や25度くらいの常温でも溶けてしまうので注意が必要です。
アガーの使い方
アガーは、寒天やゼラチンに比べ違う特徴があり、色々な使い分けができます。ここでは、アガーの特性を生かす使い方、アガーが固まらない場合の使い方、ダマにならない使い方、アガーの固まる温度と時間を紹介します。
アガーの特性を生かす
アガーの使い方の1つ目は、アガーの特性を生かす使い方です。アガーの一番の特性といえば、使用したときに仕上がるスイーツの透明感です。
アガーを使ったスイーツは、透明度がよく、光沢のあるきれいな仕上がりになるので、ゼリーがおすすめです。アガーでゼリーを作ると透明感があり、中に入れたほかの食材の色を際立たせてくれます。アガーは、色々なフルーツゼリーや、夏の爽やかなゼリー作りにピッタリです。
アガーが固まらない場合
アガーの使い方の2つ目は、アガーが固まらない場合の使い方のコツを説明します。アガーの使い方は、液体の全体量に対して1%から2%程を90度以上の熱湯で溶かして使います。
アガーが固まらない理由は、アガーが完全に液体に溶けていないためで、90度以上の熱湯で完全に溶かしてから使うのがポイントです。低温の場合や、液体を沸騰させてしまうと、固まりにくくなってしまいます。また、液体を沸騰させてしまうと、固まる強度が落ちてしまう原因になります。
また、果汁など酸味の強い液体と一緒に加熱すると、固まらなくなることがあります。その場合、通常よりもアガーを少しだけ多めにいれれば、固まるようになります。
ダマにならない方法
アガーの使い方の3つ目は、ダマにならない使い方です。アガーはダマになりやすい特徴があります。ダマになってしまうと、加熱してもアガーが完全に溶けず、スイーツを完全に固めることができなくなります。
アガーをダマにしない使い方は、あらかじめ砂糖などの糖分とよく混ぜてから液体で加熱するのがポイントです。また、砂糖など糖分を使いたくない場合は、ダマにならないよう液体をかき混ぜながら、少しづつアガーを加え、完全に混ぜ合わせてから加熱してください。
砂糖を使う場合、砂糖を使わない場合、どちらも、アガーは常温でも固まり始めるので、手早く作業する必要があります。
固まる温度と時間
アガーの使い方の4つ目は、固まる温度と時間です。アガーは30度くらいの常温で固まり、30分くらい経つと固まり始めます。常温の場合、完全に固まる時間は、作るスイーツの大きさによって異なり、小さいものなら早く固まります。
早く仕上げたい場合は、粗熱がとれてから冷蔵庫に入れると20分くらいで固まります。また、氷水をはったボールに容器ごと浸けて冷やせば、時間を短かくすることができます。
アガーの代用
アガーを使いたくでもない場合、ゼラチンや寒天を代用してスイーツを作ることもできます。ここでは、アガーの代用に、ゼラチンと寒天を使うときのポイントを紹介します。
アガーはゼラチンで代用可能
アガーの代用品としては、ゼラチンが一番向いています。アガーほど透明感あるスイーツには仕上がらないものの、特徴が似ており、代用品としては最適です。
ポイントは、アガーと同じ分量で作ると、アガーの方が固く仕上がるため、柔らかすぎたり、固まりにくかったりします。ですので、ゼラチンで代用する場合は、アガーで作るときより少し分量を多くするのがポイントです。また、冷蔵庫で冷やさなければならないので、仕上がったときの固さで、ゼラチンの分量が変わってきます。
アガーの場合、製品がたくさんあり、スイーツに最適なものを選びますので簡単にできますが、ゼラチンを代用する場合、アガーよりも柔らかく仕上がる特徴があるので、最適な分量を色々試す必要があります。
透明感がないものなら寒天も可
アガーの代用品として、寒天でも利用できます。アガーと寒天は、固まり始める温度が近いことから、作り方は同じですが、仕上がったときに透明感がないスイーツができあがります。
ゼリーのように透明感が欲しい場合には、寒天はおすすめできませんが、それ以外のスイーツでしたら寒天で代用できます。ですが、寒天で代用した場合、スイーツが固く仕上がるので、食感が変わってきます。プルプル食感が欲しい場合には、アガーを使った方が無難です。
アガーを使ったおすすめレシピ
では、さっそくアガーを使ってスイーツを作ってみましょう。水信玄餅風の水ゼリーとサイダーゼリー、フレッシュフルーツゼリー、牛乳プリンのレシピを紹介します。
水信玄餅風の水ゼリーとサイダーゼリー
- 水ゼリーの材料
- ミネラルウォーター・150ml
- アガー・1袋(5g)
- サイダーゼリーの材料
- サイダー・150ml
- アガー・1袋(5g)
- かき氷シロップ(ハワイアンブルー)・適量
- きな粉・適量
- 黒蜜・適量
- ミネラルウォーターにアガーを少しずつ加えよく混ぜる
- 鍋に入れ沸騰させ、煮立ったら弱火にし、2分程混ぜながら加熱する
- 粗熱を取り、容器に流し入れ、冷蔵庫で冷やし固める
- 固まったら皿に取り出し、きな粉と黒蜜をトッピングすればできあがりです
- サイダーゼリーにアガーを少しずつ加えよく混ぜる
- 鍋に入れ沸騰させ、煮立ったら弱火にし、2分程混ぜながら加熱する
- 粗熱を取り、容器に流し入れ、冷蔵庫で冷やし固める
- 固まったら皿に取り出し、きな粉と黒蜜をトッピングすればできあがりです
アガーを使ったおすすめレシピの1品目は、水信玄餅風の水ゼリーとサイダーゼリーです。水ゼリーは、普通の水でもよいですが、できればミネラルウォーターを使ってください。
レシピのポイントは、アガーはダマになりやすいので、少しずつ加え完全にかき混ぜてください。冷蔵庫でよく冷やした方がきちんと固まり、見た目にも涼しげで冷たくて美味しいゼリーに仕上がります。
フレッシュフルーツゼリー
- アガー・10g
- 砂糖・50g
- 水・550cc
- お好みのフルーツ
- キウイ・1個
- アメリカンチェリー・10粒くらい
- チェリー・10粒くらい
- 桃・50gから80gくらい
- パイナップル・50gから80g程くらい
- マンゴー・50gから80g程くらい
- アガーと砂糖を水気のないボウルなどでよく混ぜあわせる
- 水550ccを火にかけ、アガーと砂糖を混ぜたものを少しづつ加え混ぜていき溶かす
- 沸騰したら弱火にし、1分程混ぜながら加熱する
- お好みのフルーツを好きな大きさにカットし、ガラス容器にたっぷり入れる
- 粗熱をとったアガー液を、ガラス容器にたっぷりと入れる
- 冷蔵庫に入れ、冷やして固めればできあがりです
アガーを使ったおすすめレシピの2品目は、フレッシュフルーツゼリーです。キュウイやチェリーなど、お好きなフルーツを使ったフルーツゼリーです。
たくさんのフルーツゼリーを作るレシピなので、分量が多めですが、アガーはダマになりやすいので、完全に混ぜ合わせるのがポイントです。水分のないボウルでアガーと砂糖をよく混ぜてください。水分が少しでもあると固まり始めるので注意してください。
フルーツはなんでもよいですし、それぞれのフルーツ別々でも、混ぜ込んでも美味しくいただけます。レシピをアレンジして色々楽しんでください。
牛乳プリン
- 牛乳・500cc
- きび砂糖・35g
- アガー・5g
- 水分のないボウルで、きび砂糖とアガーをよく混ぜ合わせる
- 鍋に牛乳を入れて火をかけ、きび砂糖とアガーを混ぜたものを少しずつ入れ、よくかき混ぜる
- かき混ぜながら、弱火で沸騰直前まで温める
- 火を止めてがゼリーカップ等に分け入れ、粗熱を取る
- 粗熱を取ったら冷蔵庫で冷やせばできあがりです
アガーを使ったおすすめレシピの3品目は、牛乳プリンです。アガーを使うことで、ほのかな甘さとプルプル食感の牛乳プリンができあがります。牛乳は低温殺菌のものを使用しています。
アガーの特徴を生かして色んなレシピを作ってみよう
今回は、食材を冷やして固めるときに使う凝固剤のアガーについて紹介しました。アガー使ったスイーツの特徴は、透明感があり、プルプルとした食感のスイーツが楽しめます。とくにゼリーは、美しく透明感があるゼリーに仕上がり、涼しげで中のフルーツもフレッシュに輝きます。
水ゼリー、サイダーゼリー、フレッシュフルーツゼリー、牛乳プリンのレシピも紹介していますので、参考に美味しいスイーツを作ってみてください。