白ナスとはどんなナス?品種と特徴や食べ方など詳しく紹介!
ナスと言えば、紫色のナスを思い浮かべる方が多いと思いますが、「白ナス」というナスがあることを知っていますか?まだあまりメジャーではない白ナス、一度出会ってしまうと、味のトリコになることに間違いありません!白ナスとはどういうものなのか、特徴や、加熱するとトロトロになる特性を生かした食べ方を紹介します。また、白ナスはどこで買えるの?どうしたら手に入るの?という疑問にもお応えします。
目次
まずは白ナスに興味を持ってみよう!
あまりスーパーなどでは見かけない白ナス、見たことも、聞いたこともない方がいるのは当然のことだと思います。まずは、白ナスの存在を知ることから始まり、次は、どこで買えるんだろう?どうやって調理すると美味しくなるのかな?白ナスに栄養なんてあるの?と、次々に疑問がわいてくるはずです。白ナスの魅力を知るために、まずは、白ナスに興味を持ってみませんか?
白ナスとは?
白ナスとは、皮が白いナスの総称で、皮が白く、ヘタが緑色なのが特徴ですが、中には皮が青いものもあります。形は、米ナスの形に似たもの、細長いもの、まんまるなたまごのような形をしたもの、など様々です。皮は硬めで、果肉がぎっしりと詰まっていて、アクや、種子が少ないため、口当たりが良く食べやすいナスです。皮が白いので、花の色も白いと思えますが、紫色のナスと同様に紫色の花が咲きます。
市場によく出回っている、紫色のナスには「ナスニン」というポリフェノールの一種であるアントシアニン色素が含まれています。アントシアニン色素は、ブルーベリーやブドウなどに含まれていることが有名で、眼精疲労の回復や、視力の改善、美肌にも効果があると言われています。白ナスが白い理由は、「ナスニン」が含まれていないためであり、完熟しても皮は白いままで、紫色にならないということなのです。
白ナスの品種は?
ナスの品種はとても多く、世界では1000種類を超えると言われ、日本産だけでも180種類もあります。白ナスの品種としては、新潟県産の「越後白ナス」、長ナスのような形をした「味しらかわ」、米ナスのような形をしたイタリア産の「ホワイトベル」、まんまるで小さい「たまごナス」などが有名です。他にも薄緑色をした青ナスは、「白ナス」「緑ナス」「翡翠ナス」などと呼ばれ、土地によって呼び名が違うようです。
白ナスは、日本各地で生産されています。町おこしに取り組むグループによって、独自のネーミングで、特産品として売り出されていたり、ふるさと納税のお礼の品として、ふるさとチョイスに掲載しているところもあります。いろんな人の手によって、愛情こめて作られた特産品の白ナス、全国区になる日も遠くなさそうです。いろんな土地で作られた、特産品の白ナスを取り寄せて、食べ比べをしてみるのも楽しみの一つです。
白ナスの特徴:トロトロの食感
紫色のナスは、日焼けをしないように、ナスニンで紫外線から身を守っています。白ナスには、ナスニンが無いため身を守る手段として、皮が厚く、硬くなったということです。白ナスの特徴はアクが少なく、果肉は種子が少なめで、口当たりがとても良いです。厚く、硬い皮に守られているおかげで、果肉の水分を逃がさず、加熱するとトロトロの食感になります。形が崩れにくいため、煮込んだり、ステーキなどの料理に向いています。
白ナスの特徴:栄養素
ナスと言えば、水分がほとんどで、栄養なんか無いんじゃないの?と思われている方も多いと思います。確かに白ナスには、ビタミン類があまり含まれていないため、緑黄色野菜のような栄養価は期待できないですが、白ナスにも、ちゃんと栄養はあります!
紫色のナスに含まれている、「ナスニン」には抗酸化作用、発がん予防、高血圧や動脈硬化を予防する効果、「クロロゲン酸」には、発がん予防、糖尿病の予防、脂肪の吸収抑制の効果があると言われています。白ナスには、「ナスニン」は含まれていませんが、「クロロゲン酸」は含まれています。また白ナスには食物繊維が多く含まれているため、腸内環境を整え、便秘の改善にも良いと言われています。
白ナスが体を冷やすって本当?
白ナスには、「カリウム」が含まれています。このカリウムには利尿作用があり、尿と一緒に体から熱を排出するため、体を冷やしてくれます。また、白ナスには「タンパク質」がほとんど含まれていません。タンパク質を多く含む食品は、体温を上げる働きをしますが、白ナスにはたんぱく質が含まれていないため、体温が上昇しにくいということです。
「秋ナスは、嫁に食わすな」ということわざがありますが、この意味には諸説あります。「美味しい秋ナス料理を嫁に食べさせたくない」という嫁姑の関係性から表れているという説、「ナスは体を冷やす」という理由から、お嫁さんの体を冷やしてはならない、という思いやりからから出た言葉という説、他にも説はいろいろありますが、「体を冷やしては、いけない」という優しさから出た言葉だと信じたいところです。
白ナスはどこで買えるの?
白ナスはどこで買えるのでしょうか?スーパーではあまりと言うか、ほとんど見かけたことがありませんが、通販なら手に入れることができます。特産品としても販売されていますが、なかなか手に入りにくいこともありますので、種や苗を購入して自分で育ててみるのも、ひとつの手ではないでしょうか?
白ナスの種まき時期は2~3月、苗から植えるなら4~5月、収穫時期は7~8月になります。白ナスは、暑さや病気、害虫に強いため、家庭でも作りやすいです。植える場所は、日当たりが良く、水はけの良いところが適しています。白ナスのほとんどが水分で出来ているため、毎日の水やりは、たっぷり与ええることを忘れずにお願いします。また、大きくなりすぎると、種が増えて味が落ちてしまいますので、収穫時期を逃さないよう、注意が必要です。
新鮮な白ナスとは?見分け方は?
新鮮な白ナスとは、皮にハリとツヤがあり、ヘタのトゲがピンと尖っています。皮にシワがあるものは、鮮度が落ちているもので、ヘタが萎れているものは、収穫してから時間が経っています。他に見るポイントとして、同じ大きさのものがある時は、ドシッと重たい方を選びます。なぜなら、軽いナスは中身がスカスカなため、あの独特のトロッとした食感が落ちてしまうからです。新鮮な白ナスを選んで、美味しい料理を目指しましょう!
白ナスの皮はむいた方が良いの?
白ナスは、果肉を守るため皮が硬いのが特徴ですので、ついつい剥いて調理したくなります。野菜全般に言えますが、栄養は皮の近くや皮そのものに多いため、皮付きのまま調理した方が、栄養をムダなく取ることができます。どうしても皮の硬さが気になる場合は、全部剥くのではなく、ところどころ剥いて、縦じま模様に皮が残るようにすると良いです。
白ナスの保存方法
皮が硬い白ナスは、一見強そうに思えますが、意外とデリケートです。寒さや乾燥に弱く、温度が低すぎる場所で保存すると「低温障害」を起こしてしまいます。できるだけ早めに調理するのが一番ですが、無理な時は一つずつラップに包んで、さらに保存袋に入れると比較的長持ちします。温度が低すぎない、野菜室での保存をおすすめします。
白ナスの調理ポイント
白ナスの調理ポイント:アク抜き
白ナスはアクが少ないことが特徴ですが、クロロゲン酸を含んでいるため、切ってから時間をおくと、茶色く変色してしまいます。せっかくの白いナスが茶色くなってしまうと台無しですので、塩水に漬けてアク抜きをします。塩分濃度は、3%くらいで良いです。あまり長く塩水に漬けすぎると風味を損ねますので、漬け時間の目安は、5分くらいがベストです。
白ナスの調理ポイント:油との相性
白ナスは、油と相性が良く、炒めたり、揚げたりする料理に向いています。しかし、いきなり炒めてしまうと、アクの影響でどうしても茶色く変色してしまします。この変色を防ぐ方法として、塩水に漬けてアク抜きしておいた白ナスの水気をよくふき取り、180度の油でサッと素揚げをします。素揚げをしてから炒める!このひと手間で、きれいな色のまま食卓に並べることができます。
白ナスの特徴を生かした食べ方
白ナスは加熱すると、トロトロの柔らかい食感になります。この特徴を生かせる食べ方は、味噌と相性が良いので「田楽」、とろける美味しさ「焼きナス」、お肉と間違えそうな美味しい「ステーキ」、煮込み料理にも良いです。また、白ナスは、紫色のナスとは違い料理の色に影響しませんので、この特徴を生かせる食べ方として、クリームシチュー、グラタン、お味噌汁などに適しています。
白ナスの食べ方としておすすめは、アクが少ないためマリネや、サラダなど、生でも美味しくいただけます。皮はむかずに、小さめに切って塩もみし、お好みの味つけをします。生の食べ方は、白ナスの甘味を感じることができ、加熱した料理とは、また違った楽しみ方ができます。
白ナスで今夜のおかずを作ってみよう!
白ナスとはどういうものか、その特徴、食べ方、トロトロの食感など、魅力は存分に伝わりましたでしょうか?もう頭の中は、白ナスのことでいっぱいで、白ナスレシピで溢れかえっていると思います。加熱しても、生でも、様々な料理法で美味しく食べられる白ナスとは、長い付き合いができそうです。今夜のおかずに、酒の肴に、白ナス料理で食卓を彩ってください。