高級豆「コピ・ルアク」の魅力とは？味や飲み方・飲めるお店も！

皆さんは、普段どのようなコーヒーを飲んでいるでしょう。最近では世界中のコーヒー豆がお取り寄せできるので、こだわって選んでいる方も多いのではないでしょうか。
 

本記事では、数ある高級コーヒー豆の中から「コピ・ルアク」について解説します。幻のコーヒーと呼ばれる、コピ・ルアクの飲み方やおすすめのお店などの情報を集めました。いつもとは一味も二味も違う、贅沢なコーヒータイムを堪能してください。

特殊な方法で採取されるコピ・ルアクは、どのようなコーヒーなのでしょうか？その特徴や味、飲まれるようになったきっかけなどについて紹介します。

通常はコーヒーの木から実を採取しますが、コピ・ルアクはジャコウネコの糞からコーヒーの実を採取するのです。採取方法だけ聞くと、衛生面が不安になる方いるでしょう。いくらおいしいと評判でも、二の足を踏んでしまう方も多いです。

ですが、糞から採取するコーヒーの実は、消化しきれなかった実のみを採取します。消化されて、糞の状態になったものを使うわけではありません。採取した後も丁寧に洗浄されるため、糞が残っていることも少ないでしょう。

その後、乾燥や焙煎が行われるので、衛生面での心配はほぼありません。ジャコウネコが糞をして2時間以内に採取するというルールも決まっているので、新鮮な状態のものを加工しています。

コピ・ルアクが飲まれるようになったきっかけは、主な原産地であるインドネシアの歴史に深く関わりがあります。オランダの植民地だったインドネシア人は、コーヒーを飲むことを禁止されていました。自分たちが栽培したコーヒー豆が、オランダ人の手に渡っていたためです。

インドネシア人は、どうにかしてコーヒーを飲もうと試行錯誤します。そして、コーヒーの実を食べるジャコウネコの糞から、コーヒーを採取する方法を編み出すのです。植民地化にない現在でも、独特な味わいがあるコピ・ルアクは変わらず愛されています。

知る人ぞ知るコピ・ルアクは、その採取方法からさまざまな名称で呼ばれています。その中でもよく呼ばれているのは、採取方法をストレートに表した「ジャコウネココーヒー」や「イタチコーヒー」です。

また、現地の呼び方に近い、コピ・ルアックとも呼ばれる事もあるでしょう。多少名称が違っても、ジャコウネコの糞から採取された豆はすべてコピ・ルアクとして扱われます。

採取方法から、匂いがきつそうなイメージを持たれる方も多いのではないでしょうか？ですが、コピ・ルアクは比較的匂いが優しいコーヒーです。チョコレートやバニラのような、甘い匂いがふんわりと香ります。

一度ジャコウネコの消化器官を通っているおかげで、コーヒー豆の苦みがまろやかになっています。甘みをふんわり感じた後に、適度な苦みとコクが残るさっぱりとした味わいです。カフェインも通常の半分ほどになっているので、カフェインに弱い方でも飲みやすいコーヒーになっています。

希少価値のあるコピ・ルアクの豆は、知る人ぞ知る高級コーヒー豆です。実際、どのくらいの値段で販売されているのでしょうか？平均的な値段を紹介します。豆を購入する場合、気を付けたいポイントも合わせて見ていきましょう。

高級なコピ・ルアクの豆は、100gあたり3,000円～8,000円で販売されています。お店でオーダーすると、一杯2,000円～5,000円で提供しているお店が多いようです。ほかのコーヒーに比べるとかなり高値ですが、いつもとは違うおいしいコーヒーを味わいたい時に試してみてください。

なぜコピ・ルアクは、ほかの豆に比べて高級なのでしょうか？それは、ジャコウネコから採取できる量に関係があります。1匹のジャコウネコからは、1日に3gほどしか豆を採取できません。

木から手摘みで採取する方法よりもはるかに少ないため、コピ・ルアクの豆が希少価値になってしまうのです。100g1万円ほどで取引されることもあるコピ・ルアクは、世界一高級な豆とも言われています。

高級なコピ・ルアクですが、海外では安値で販売されいるものもあります。ですが、極端に安すぎるものは、偽物の可能性が高いので注意しましょう。偽物はインスタントなどで使われる安い豆に、フレーバーで香り付けしているものが多いです。

確実に本物を飲みたいのであれば、インドネシア政府や農務省の許可があるお店で豆を購入するようにしてください。海外で豆を購入する時には、採取農場や豆の種類がはっきりわからないものは購入しないようにしましょう。

採取方法や味などの基礎知識を知ったところで、実際にコピ・ルアクを飲んでみましょう。おすすめしたいおいしい飲み方を、国別に紹介します。

ペーパーを使用せずに、粉末を直接お湯に溶かすのがインドネシア式のおいしい味わい方です。カップの下には粉が残っている状態ですので、上澄みだけを味わいます。苦みや雑味をダイレクトに味わう飲み方のため、日本人には好みがわかれる飲み方です。

値段が高いコピ・ルアクで最初に試すと、苦くて飲めなかった時悔しい思いをしてしまいます。高級豆で試す前に、必ず普通のコーヒーで試してみてください。おいしいと感じた場合は、コピ・ルアクも同じ方法で楽しめるでしょう。

ベトナム式では、カフェ・フィンという機材を使用します。鍋のような見た目のカフェ・フィン本体にコーヒー粉末を入れて、中蓋で粉末を圧縮しましょう。通常の入れ方よりも豆が凝縮されて、コーヒーの成分が濃く抽出しやすくなります。より香り高いコーヒーが堪能できるので、コピ・ルアクのふんわりした甘い香りを思う存分堪能してください。

また、ベトナム式では、コーヒーを抽出する前にカップに練乳を注ぎます。甘めのコーヒーが好きな方は、ベトナム式の飲み方を試してみてください。練乳のまろやかさが、豆の雑味を中和してくれるでしょう。

日本で一般的な飲み方は、ドリッパーとコーヒーフィルターを使用する方法です。馴染み深い方法ですので、一番おいしいと感じる方も多いでしょう。コーヒーメーカーで淹れるのも良いですが、値段が高いコピ・ルアクは丁寧にドリップするのがおすすめです。

ケトルなどを使用して、お湯の温度にこだわりながら時間をかけて抽出してみてください。入れ終わった後は酸化が進むので、なるべく早めに飲み切るようにしましょう。

近くにコピ・ルアクが飲めるお店がない方は、おいしいコーヒー豆をお取り寄せしてみてはいかがでしょうか？自宅でもお店の味が楽しめる、おすすめのお取り寄せ豆を紹介します。

プレゼント用には、パッケージがおしゃれな「Koki’s Kopi Luwak」がおすすめです。日本スペシャルティコーヒー協会の会員になっている会社で、インドネシアから直送される豆を販売しています。コピ・ルアクの専門店で、お取り寄せ豆は50g3,300円から購入可能です。

粉末タイプが購入できるのはもちろん、アイスコーヒーで堪能できる液体タイプも人気があります。ギフトボックスも販売しているので、お歳暮やお祝いの贈答品として購入してみてはいかがでしょうか？

バリ島の農家と契約している「ウフコーヒー」は、愛媛県にあるコピ・ルアク専門店です。契約している農家では、野生のジャコウネコからコーヒーの実を採取しています。

ゲージや檻などで飼育された個体よりもストレスが少ないので、味がより良くなるのです。コーヒーの実も完全無農薬で育てているため、品質に自信を持っているメーカーとして人気があります。

野生のジャコウネコから取れた豆を販売しているお店は、あまりありまりません。50g4,680円～と多少高めですが、試してみる価値はあるでしょう。瓶に入ったギフト用豆もあるので、プレゼントとしてもおすすめしたい一品です。

関西や東海エリアで人気がある三喜屋珈琲でも、コピ・ルアクの豆を販売しています。戦後からコーヒーショップを営んできた三喜屋珈琲の味を、自宅でも味わいたい方におすすめです。

値段は100g5,400円からと、お求めやすいコピ・ルアクとなっています。自分用に高級豆を購入したい方は、三喜屋コーヒーの豆でお試ししてみてはいかがでしょうか？

初めて飲むコピ・ルアクは、プロの味を堪能してみてはいかがでしょうか？おいしいコピ・ルアクが飲める、おすすめのお店を紹介します。

谷中銀座にある「満満堂」は、和風モダンな雰囲気でコーヒーが飲めるお店です。世界中の豆を取り揃えているので、コピ・ルアク以外の珍しいコーヒーも飲むことができます。オーダーに迷ったら、店長に好みを伝えておすすめを聞いてみるのも良いでしょう。

お店で飲むと通常は2,000円以上かかるコピ・ルアクですが、満満堂では1,800円で提供しています。比較的オーダーしやすい値段ですので、最初のお試しとして飲んでみてはいかがでしょうか？店内は終日喫煙OKですが、コピ・ルアクの注文が入った時だけ禁煙になります。他の香りに邪魔されず、コーヒーと向き合いたい方は一度訪れてみてください。

大人のデートで利用するなら、六本木にある「ザ・リッツ・カールトン東京ザ・ロビーラウンジ＆バー」がおすすめです。ラグジュアリーな雰囲気で、おいしいお食事やコーヒーが堪能できます。ザ・リッツ・カールトン東京に宿泊している方はもちろん、宿泊客以外も利用可能です。

45階にあるので、大都会の風景を眺めながらコーヒータイムを堪能しましょう。値段はお茶菓子が付いて1杯3,500円～7,000円と、時期によってかなり変動します。優雅にお茶を楽しみたい方は、一度訪れてみてはいかがでしょうか？

大阪でコピ・ルアクを飲むのなら、「響珈琲」を訪れてみてください。落ち着いた雰囲気で、ゆっくりとコーヒーが堪能できるお店です。コピ・ルアク以外にも、お店オリジナルのひびきブレンドやビターブレンドなど、好みに合わせたコーヒーを飲むことができます。

響珈琲はドリンク以外にもスイーツもおいしいと評判です。ゆずの香りがする卵を使った「ゆずたまプリン」（450円）などの人気メニューを、コーヒーとともに味わってみてはいかがしょうか？コピルアックは1杯1,800円と、比較的オーダーしやすい値段です。

名古屋では、「珈琲と鳩時計の店ロンドベル」でコピ・ルアクを堪能しましょう。お店の中にはレトロな鳩時計や小鳥グッズがずらりと並んでいます。小鳥グッズは購入できるものも多いので、鳥が好きな方にもおすすめしたいお店です。

スイーツやお食事メニューも豊富で、ロンドベルならではの小鳥メニューが味わえます。コピ・ルアクの値段は1杯2,300円、スイーツやお食事と一緒に楽しみたい方にはドリンクセットもオーダー可能です。

ジャコウネコの糞から採取する不思議なコーヒー豆、コピ・ルアクについて解説してきました。大変希少価値のある豆ですので、日本で味わおうとするとかなり高額なメニューになってしまいます。

ですが、その風味や香りは値段以上の美味しさがあると評判です。コーヒー好きの方はもちろん、いつもとは違うティータイムを味わいたい方も一度試してみてください。