洗濯機のアース線の取り付け方法!アース線の意味・役割や取り外し方も

洗濯機のアース線の取り付け方法や取り外し方法を紹介します。洗濯機のアース線には重要な意味と役割がある為きちんと取り付けて使用する必要があります。意外と知られていないその役割や取り付け方法を丁寧に解説していきます。

洗濯機のアース線の取り付け方法!アース線の意味・役割や取り外し方ものイメージ

目次

  1. 1洗濯機のアース線とは?
  2. 2洗濯機のアース線の取り付け方法
  3. 3洗濯機のアース線の取り外し方法と延長方法
  4. 4洗濯機のアース線を目立たなくするには?
  5. 5洗濯機以外のアース線が付いている電化製品
  6. 6洗濯機のアース線まとめ

洗濯機のアース線とは?

洗濯機を始めとして生活に必要な多くの家電にはアース線が付いています。ですがその役割や取り付け方となると意外と知られていません。実は水気や湿気の多い場所で使う洗濯機にはアース線を取り付けることが法律で定められているのです。

本記事では洗濯機のアース線の取り付け方とその役割を詳しく紹介していきます。新しく洗濯機を買ってきたけど取り付け方法がわからないという方でももう安心です。また引っ越すので線を取り外したいけれど方法がわからないという方向けに、取り外し方法も紹介していきます。

アース線とはどの線?

洗濯機を始めとした家電には緑と黄色、または緑だけのカバーが付いた細い線が付いています。その細い線こそがアース線です。電源プラグの横に付いている家電もありますが、洗濯機の場合は電源コードとは別に付いているのが一般的です。

もし洗濯機に付いていなかった場合は購入先の家電店に問い合わせたり、ホームセンターなどで売っている線を購入して取り付ける必要があります。アース線は洗濯機を利用する上で欠かせない線なのです。

洗濯機のアース線の役割

●取り付けなければどうなるのか?
 万一の故障や漏電の時に、感電のおそれがあります。

洗濯機にアース線が付いている理由はその役割にあります。洗濯機にこの線が付いていることで漏電した場合に感電を防ぐ効果があるのです。

洗濯機のように水周りで使う家電製品は水気の多い環境に置かれています。その為濡れたり製品の老朽化による劣化で漏電することがあるのです。漏れた電気は電気抵抗の低い場所を通ろうとします。洗濯機にアース線が付いていれば漏れた電気は人体ではなく線を伝って外に流れていく為、感電の危険性を大きく下げることができるのです。

その他のアース線の役割

洗濯機だけでなくさまざまな家電にアース線が付いていることからもわかるように、この線の持つ役割は漏電による感電の予防だけではありません。感電予防だけでないこの線の働きについて紹介します。

アース線は電圧のセーブに役立つ

洗濯機のように水周りで使うことのない家電の中にもアース線の付いているものがあります。例えばテレビやパソコンなどです。これらの家電品に線が付いている理由は漏電対策だけではありません。実は強い電圧がかかってしまうと壊れてしまう為、負荷となる余分な電気を逃がして調節する目的で付いているのです。

線をつながずに負荷をかけすぎれば故障の原因になります。家電の故障を防ぎ長持ちさせる為にもきちんと取り付けるようにしましょう。

アース線は火災予防にもなる

日本で供給されている電気は電圧が安定するように維持されています。このことから大きく電圧が変化することはほとんどないといえます。

ですが時として落雷などの災害により通常とは比べ物にならない電圧がかかることがあるのです。そんな時にアース線をつないでいるだけで電気を地面に逃がすことができます。絶対とはいえませんが落雷による火災の危険性を大きく下げてくれます。

アース線は電磁波のノイズを軽減する

家電品の中には電磁波を出すものも少なくありません。この電磁波はノイズとなって他の家電品の故障や誤作動の原因になることもあります。この電磁波ノイズは健康にも被害をもたらすとして諸外国で注意喚起もされています。アース線はこの電磁波ノイズ対策にも有効なので必ず取り付けるようにしましょう。

洗濯機のアース線の取り付け方法

洗濯機にアース線は欠かすことのできないものであることは紹介した通りですが、実際取り付ける段階になって方法がわからないという方も少なくありません。線の取り付け方法は仕組みさえわかれば誰でも簡単にできます。洗濯機を安全に使う為の線の取り付け方法を紹介します。

アース線の接続端子には2種類ある

洗濯機に限らず家電品のアース線をつなぐ端子は「ねじ式」と「ワンタッチ式」の2種類があります。一般的なのはねじ式ですが、最近はワンタッチ式も増えてきています。それぞれのタイプで取り付け方法が異なるのでまずは確認してから作業に入るようにしましょう。

【取り付け方法①】ねじ式

>アース線の取り付け方がわかりません。ネジ式です。ネジと下の銅板の間に挟むのですか?それとも銅板の下に突っ込んでネジを締めるのですか?

@;それは端子形状に由来します

一般家庭で良く見られるタイプの端子がこのねじ式です。通常は隙間にマイナスドライバーを差し込み上に持ち上げて蓋を開けますが、中には注意すれば指で開けられるものもあります。開けたらねじの周囲や蓋の内面にほこりなどの汚れがないか確認します。汚れている場合は漏れた電気で引火しないようにきれいに掃除しておくと良いでしょう。

ねじは通常左に回すことで緩めることができます。ねじを緩めたらアース線先端のカバーをはずして金属部分を露出させたものを挟み込んで巻き付けます。再びねじを締めてから軽く線を引っ張ってみて外れなければ蓋を閉めて完了です。

【取り付け方法②】ワンタッチ式

引っ張ったら外れてしまうなら、挿入不足だと思いますので、線を良くねじってから挿しこむ、四角い黒いボタン(解除ボタン)を押しながら挿しこんでみてください。

最近になって増えてきているのがこのワンタッチ式の端子です。蓋の開け方やアース線の下準備の方法はねじ式と同じです。蓋を開けたらこちらも汚れはきれいに掃除するようにしましょう。

蓋を開けると線の差込口である穴があります。そこに線の先をしっかりと差し込み軽く引っ張ってみて外れなければ蓋を閉めて完了です。もし外れてしまう場合は取り外し用の解除ボタンを押しながら再度しっかりと差し込んでみてください。差し込み直したらボタンを離し軽く引っ張ってみて外れなければ大丈夫です。

アース線がない場合

●アース端子がない場合
 お買い求めになった販売店に相談してください。

洗濯機を置くような場所には通常アース線を接続する為の端子が設置されています。ですが建物が古かったりベランダのような風雨が当たる場所には、そもそもコンセントや端子がない場合もあります。特にベランダのような屋外は雨に直接さらされる為、洗濯機の劣化も起こりやすくそのまま使うことは危険です。

端子の設置には電気工事士の専門資格が必要になる為請負業者に依頼してください。いくら端子がないからといって水道管やベランダの柵、ガス管、避雷針といったものの金属部分に線をつなぐことは法律で禁止されています。また確実な効果も保障されていない為必ず業者に設置してもらうようにしましょう。

では漏電を感知すると電気を止める漏電遮断器を代わりに使えば良いのでは?と感じる方もいるかもしれません。ですが漏電遮断器は流した電気の量と戻ってきた量の差で判断する為、漏電分を逃がすアース線と併用したほうが意味があります。

そのため漏電遮断器のみの場合はすぐに判断できず感電して初めて感知することもあります。瞬時に電流を遮断してくれるものの致命的な量の電流が流れる恐れもあるのです。過信せずに端子を設置するほうが賢明といえます。

洗濯機のアース線の取り外し方法と延長方法

引越しや買い替えなどで古い洗濯機を出そうとしたらアース線の取り外し方法がわからず困った、という経験を持つ方も多いことでしょう。新しい洗濯機の購入時に搬入と設置、引取りと全て依頼済みなら安心ですが、最近では洗濯機だけをネット購入して古い洗濯機の取り外しに困る方もいるようです。

この他にも端子の位置が洗濯機から遠いところにあって線の長さが足らなくなり困ることもあります。続いては線の取り外し方法と延長方法を紹介します。

古いアース線の取り外し方法

古くなったアース線の取り外し方法は取り付け方法と逆の手順になります。端子の蓋をマイナスドライバーで開いてねじ式かワンタッチ式かを確認します。ねじ式の場合はドライバーでねじを緩めてから線を取り除いて蓋をしなおします。

一方のワンタッチ式は解除ボタンを押しながら差し込んだ線を抜き取って蓋をしなおします。大切なのは線を取り外す時に電源プラグを抜いてから作業することです。特に古い洗濯機は劣化して漏電の危険も高まっています。安全面に気を配って正しく取り外しましょう。

洗濯機のアース線を延長したい場合

●アースの長さが足りない場合
 電気店、ホームセンターで購入できます。

洗濯機を置く場所は各家の間取りでさまざまです。必ずしもコンセントやアース線の端子が近くにあるとは限りません。そんな時にはホームセンターなどで延長用の線を必要な長さだけ購入してくることができます。洗濯機に付いている線に購入してきた延長用の線を結合させて距離を延ばすのです。

線と線の結合のさせ方は購入してきた線のカバーを剥いて中の金属線を出します。その金属線と洗濯機の備え付けの線の金属線を結び付けます。結び付け終わったら金属部分に絶縁テープを巻き付けて隠します。金属部分が出ているとそこから漏電してしまうのでしっかり巻き付けるようにしてください。

洗濯機のアース線の選び方

アース線の太さはその家電品によって異なります。その為どの線でも良いというわけではなく、線を延長したい家電品の電源電圧に適した太さを選ぶ必要があるのです。洗濯機の線を延長する場合には2.0mm²の太さの線を選びましょう。

アース線の接続端子は共有しても大丈夫?

洗濯機以外にもアース線が付いている家電品があるものの接続端子に空きが無い、という場合にはそのまま他の家電品の線を接続しても大丈夫です。例を挙げると洗濯機の線が付いている端子に電子レンジやオーブンの線も一緒につないで使用できます。端子の位置を覚えておいて上手に活用すると良いでしょう。

洗濯機のアース線を目立たなくするには?

洗濯機の電源コードとアース線がそのままで見栄えが悪いと感じる時は、ホームセンターや100円ショップで売っているアイテムで簡単に隠すことができます。単にスッキリするだけでなくほこりや汚れも防ぐことができるのでぜひ試してみてください。

コンセントや配線にカバーをつける

コンセントの枠のサイズに合った安全カバーをかけることで、電源プラグや端子をまとめて隠すことができます。コンセント安全カバーをかけると電源プラグそのものが汚れたり水をかぶる心配がなくなるだけでなく、隙間にほこりが溜まって火災の原因になるのを防ぐこともできます。

また壁の色にあった配線カバーを取り付けることでスッキリ見せることができます。電源プラグまでの高さや配線の長さに合わせて用意すると良いでしょう。

マスキングテープを使うのもOK

電源コードや線にマスキングテープを巻いて飾り付けてみるのもおすすめです。お気に入りの柄や壁の色に合わせたものを上手に巻き付けることで味気ないコードもお洒落に変えることができます。コードや線も保護してくれるので見た目だけでない効果も期待できます。

洗濯機以外のアース線が付いている電化製品

先にも紹介したように洗濯機以外の家電品の中にもアース線が付いたものがあります。そんな家電品の中から代表的なものをいくつか紹介します。

電子レンジ

アース線は2005年に電気設備の内線規程が改定され、アース線が備え付けられる電化製品が増えました。改定の内容には電子レンジも含まれており、2005年以降に発売された電子レンジの多くにはアース線が備え付けられています。

電子レンジは2005年の電気設備内線規程の改定によって多くの商品にアース線が付くようになりました。線を付ける家電品が増えた背景として電化製品の利用の増加があるといわれています。電子レンジはキッチンなどの水周りで使うだけでなく電磁波ノイズへの対応も必要なことから、線の接続が望ましい電化製品の一つといえます。

実際電子レンジの電磁波ノイズは近くでラジオを使用すると雑音が入りやすいことでもわかるように、他の電化製品と比べても強いことがわかります。先にも紹介したように線にはこの電磁波ノイズを軽減する効果がある為きちんと接続して使用しましょう。

アース線をつけないとどうなる?

電子レンジによる感電事故は非常に稀ですが、レンジに水がかかった状態で使用したり古くなって劣化していると漏電することがあります。感電すれば最悪命に関わるだけでなく電磁波ノイズによる健康被害も懸念されています。

ウォシュレット

ウォシュレットは電気と水の両方を同時に使うことから感電の危険性が通常よりも高めといえます。故障によって水漏れしたり漏電した際には感電してしまうからです。確かに他の家電品同様に線をつながなくても使用することはできます。ですがいつ危険になってもおかしくない家電品でもあるのです。

そんなウォシュレットの普及に伴ってトイレにもコンセントと端子が設置されるようになりました。きちんと線を取り付けていざというときに感電しないように対策しておきましょう。

冷蔵庫にアース線は必要?

かつての冷蔵庫にはアース線が付いているのが当たり前でした。ですが最近の冷蔵庫は絶縁対策がしっかりとされているだけでなく触れる部分が非金属になっているため、アースをつなぐ必要性が薄まったという判断のようです。その為最新型の冷蔵庫での線はオプションとして取り付けるものになっているようです。

このことから冷蔵庫に線が付いていないと不安という場合には、製品本体にはオプションで線を付ける必要があります。さらにコンセントに端子が付いていない場合には工事が必要になります。

洗濯機のアース線まとめ

洗濯機はなくてはならない家電品のひとつですが、水を使うという点で漏電による感電の危険性のある家電品でもあります。本記事ではそんな洗濯機に欠かせないアース線の役割や取り付け方、引越しや買い替えの際に必要な取り外し方についても紹介しました。ぜひ参考にして安全に洗濯機を利用してください!

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