ペペロンチーノは乳化でプロの味に!簡単なやり方とコツは?
オイル系パスタの中でも人気が高いペペロンチーノ。そんなペペロンチーノを作る際、コツとなってくるのが『乳化』です。美味しいペペロンチーノ作りに欠かせない乳化とは一体どんな風に行えば良いのか、簡単なやり方とコツについて今回は調査してみましょう!
目次
オイル系パスタで人気が高いペペロンチーノ!
日本でも定番の主食として親しまれているパスタ。そんなパスタにはトマトソース・クリームソース・ミートソース・和風ソース・バジルソースなどなど…多くのソース種類があります。そんな中でも男女問わずに人気なのがオイル系パスタです。オイル系パスタは、オリーブオイルにニンニクや唐辛子を和えただけという非常にシンプルなソースです。
ニンニクやオリーブオイルの香りや風味が豊かであることや、他の調味料にもなじみやすく、シンプルなソースなので具材を変えて様々なアレンジが可能です。オイルソースはパスタの本場・イタリアの家庭料理でも定番のソースです。そんなオイル系パスタの中でも特に人気が高いパスタが『ペペロンチーノ』です!
日本では『ペペロンチーノ』と呼ばれていますが、イタリアでは『アーリオ・オリオ・ペペロンチーノ』と呼ばれています。イタリア語で、『アーリオ』は『ニンニク』、『オリオ』は『油(特にオリーブ・オイル)』を、『ペペロンチーノ』は『トウガラシ』を意味します。
イタリアでこのパスタは別名『絶望のパスタ』と呼ばれることがあります。その理由は諸説がありますが一例としては「貧困のどん底にあってもオリーブ油とニンニクと唐辛子さえあればなんとかなるパスタ」との説があります。日本でいうお茶漬けに相当する簡易な家庭料理としてイタリアでは親しまれています。そのため、本場イタリアではレストランのメニューに並ぶ事が少ないそうです。
そんな美味しいペペロンチーノを自宅で簡単に作りたい!
イタリアの定番家庭料理・ペペロンチーノ。他のパスタと比べても材料の少なさはもちろん、パパッと簡単に作れるので日本でも家庭で作られる事が多いですが、レストランで食べるようなペペロンチーノを再現するのって意外と難易度が高いようです。
美味しいペペロンチーノを自宅で簡単に作れたらすごく嬉しいですよね。では、レストランでプロが作るようなペペロンチーノを自宅で簡単に作るにはどうしたらよいのでしょうか…?
自宅でペペロンチーノを作る時には『乳化』がポイント!
自宅でプロが作るような絶品ペペロンチーノを作る際、重要となってくるポイントが『乳化』です。「乳化って何…?」という方もいらっしゃるでしょうから、まずは、ペペロンチーノ作りで重要となる『乳化』について学んでみましょう!
『乳化』って何?
『乳化』とは、本来混ざり合わない水と油が均一に混ざり合った状態のことを言います。『乳化』は水が油に溶けているもしくは油が水に微粒子となって溶けている状態です。乳化のわかりやすい例が市販のドレッシングです。ドレッシングは水と油が分離しているので、使う前にしっかり振って混ぜ合わせてから使用します。この作業を『乳化』と言うのです。
ペペロンチーノを乳化するとどんな効果があるの?
本来混ざり合わない水と油が均一に混ざり合った状態である乳化。先ほど、乳化の例えとして挙げたドレッシングはしっかり降って混ぜ合わせて食べなくては味が偏ってしまいおいしくないのはわかりますが、ペペロンチーノを乳化するとどんな効果や味わいに変化があるのでしょうか?お次は、ペペロンチーノを乳化した際の効果や味の変化について学んでみましょう。
ペペロンチーノを乳化させると…
乳化は、混ざり合わない水と油をしっかり撹拌(かくはん)させることによって一方を小さな粒状にして、もう一方の中に拡散させます。そうすると混ぜ合わさった水と油がどろっとした粘性が加わるのです。粘性が加わると、食材に味が絡みやすくなったり舌触りに変化が出ます。また、極端な水っぽさや油っぽさが排除されるという点も変化します。
ペペロンチーノのようなオイル系パスタのソースは、パスタの茹で汁に含まれているでんぷんやグルテンの影響で乳化が進み、オイルと茹で汁が均質に混ざり合うことで美味しくなります。ペペロンチーノのようなオイル系パスタのソースは油っぽいベタベタしたパスタだと美味しさが激減してしまうため、美味しいペペロンチーノを作るには乳化が非常に重要なのです。
また、塩が含まれたパスタの茹で汁を加えることによってパスタに塩味がつくこともペペロンチーノの乳化をさせる意味でもあります。つまり、塩が含まれた茹で汁を使えばソースに直接塩を加える必要がないということです。手間が省けて嬉しいですね。パスタを茹でる際は、塩を入れ忘れないように注意しましょう!
ペペロンチーノに欠かせない乳化の簡単なやり方は?
美味しいペペロンチーノを作る上で最大の重要ポイントといっても過言ではない『乳化』。そんなペペロンチーノ作りに欠かせない乳化の簡単なやり方やコツって一体どのような点が挙げられるのでしょうか?お次は、ペペロンチーノの作り方や、ペペロンチーノ作りに欠かせない乳化の簡単なやり方について学んでみましょう!
美味しいペペロンチーノの作り方・乳化のやり方
さっそくペペロンチーノの作り方・乳化のやり方についてですが、まずはお湯をたっぷり沸かして、パスタを茹でましょう!パスタを茹でる際、お湯に塩を入れておくと、先ほども乳化させる効果の項目でご紹介したように、パスタに塩味をつける手間が省けます。
また、塩を入れることによって麺にコシを残した状態で茹で上げることができます。塩の量は、水に対して2%が適当とされています。例えば2Lのお湯を沸かす場合は、40gの塩を入れる…といった感じです。
パスタを茹でる際には温度も重要です。沸騰はしているけど煮えたぎらない程度の温度で茹でるようにしましょう。グツグツとした激しく煮えた状態でパスタを茹でるとパスタの表面に含まれている『デンプン』が溶け出しすぎて、ベタついた茹で上がりになってしまうので注意しましょう。
にんにくと唐辛子は火を入れる前の冷えた状態のフライパンに入れ、弱火でじっくりと炒めるようにしましょう。温まったフライパンに入れてしまうと焦げやすくなる原因やオイルに香りが染み込みづらくなってしまいます。もうすぐパスタが茹で上がる…にんにくと唐辛子もしっかりと炒めた…!という状態になったら乳化をします。
にんにくがきつね色になったら、50cc程度の茹で上がる直前のパスタの茹で汁をフライパンの中に加えます。火を中火にして、フライパンをゆすりながらオイルと茹で汁をしっかりと混ぜ合わせます。混ぜ合わせているうちにソースが白っぽくなってきたら、乳化されている証拠です!
パスタは茹で時間よりも1分ほど早く引き上げ、ザルなどにパスタだけを移してお湯を切り、ソースが入っているフライパンに入れ、パスタとソースを絡めます。ソースと混ぜ合わせる際、空気を含ませるようにするとさらに乳化が進み、美味しいペペロンチーノが完成します!
ペペロンチーノ作りのポイント『乳化』を成功させるコツは?
ペペロンチーノの作り方・乳化のやり方については分かりましたが、ペペロンチーノ作り最大のポイントとも言える『乳化』を成功させるコツって一体どのようなポイントが挙げられるのでしょうか?お次は、ペペロンチーノ作りのポイント『乳化』を成功させるコツについてチェックしてみましょう!
乳化を成功させるコツ
茹で汁の量
温めたオイルの中に茹で汁を足して乳化させる際、重要なのが『茹で汁の量』です。茹で汁の量が多すぎても少なすぎてもダメです。よくパスタの茹で汁をドバッと一気に入れて乳化させてしまう方がいらっしゃいますが、これはNGです。入れ過ぎてしまった後じゃ修正が効きませんからね…。
最初に50cc程度の茹で汁を入れ、様子を見ながらスプーンで1杯ずつ徐々に茹で汁を足していくようにしましょう!その際、火加減は中火〜弱火の間で加減しておくとより乳化を成功させやすいです。
茹で汁を入れるタイミング
パスタの茹で汁をソースに入れるタイミングはパスタが茹で上がる直前(30秒~1分前くらい)が良いとされています。冷えると分離してしまうので、必ずソースの乳化が終わったらすぐにパスタを入れられるように時間調整を事前に行っておきましょう!
乳化すると自宅でもプロ級の絶品ペペロンチーノが作れる!
ペペロンチーノに欠かせない乳化の簡単なやり方・コツのご紹介まとめはどうでしたか?ペペロンチーノは作り方自体は簡単なのですが、シンプルな作り方だからこそ、レストランで提供されるようなプロの味を家庭で出すのは中々難しいものでした。
しかし、『乳化』という重要なポイントを押さえておけば、自宅でもプロ級の美味しいペペロンチーノが簡単に作れます!ペペロンチーノを作る際には乳化を意識しながら調理してみてくださいね。プロ級の美味しいペペロンチーノを自宅でも気軽に楽しみましょう!