ニラの栄養素と効果効能は?匂いの成分や加熱時の注意点まとめ
様々な料理で使える野菜のニラですが、そもそもニラはどの様な野菜か知っていますか?今回はニラの歴史や、ニラを摂取する事でニラの栄養素がどのような働きをして健康面での効果や効能があるのかを調査していきます。また独特な匂いをもつニラですが、その匂いの成分の正体は一体なんなのか、そしてニラは加熱調理するレシピが多いですが、加熱すると栄養に影響があるのかなど様々な疑問をまとめていきます。
ニラの歴史について
餃子やニラレバ、チヂミやニラ玉など、ニラはメインの食材でも隠れ食材としても、加熱調理の幅広いレシピに味や香りを生かし料理のアクセントとして使う事の出来る野菜ですが、ニラは一体どの位昔から食べられているのかなど詳しい歴史などは知らない方の方が多いのではないでしょうか?今回はまず、ニラの歴史についてお話していきます。
ニラの歴史は実は長い
ニラは3000年以上もの長い歴史を持つ野菜で、原産地は中国西部でインドやベトナムなどでも紀元前から栽培されていました。日本には弥生時代に伝わり、昔は主に薬用の食べ物として食べられていたそうです。野菜として認知され、日本で食べ始めたのは明治時代になってからでした。しかしニラはなかなか日本では知名度は上がらず、戦後日本に中華料理が広まった時に一般家庭にも普及し、広く食べられるようになったそうです。
ニラという名前にも古い歴史があり、古代ではミラと呼ばれていたそうですが、その名残から「ニラ」という名前で呼ばれるようになったそうです。現在では日本各地でニラには方言用語があり、「じゃま」や「こじきねぶか」などがあります。そして沖縄県だけでも、「きりびら」や「ちりびら」、「んーだー」などと呼ばれていて、馴染みのない方には何を指す名称なのか、なかなか分からない場合が多いかもしれません。
栄養の多いニラは春が旬の時期
ニラは年間を通してスーパーや八百屋などで購入する事は可能ですが、本来3月から5月の春が、最も柔らかく美味しく食べる事の出来る旬の時期だと言われています。また、1度根本から切って集荷しても1度の栽培で終わりではなく、一つの株から約3回収穫出来るというのも特徴です。日本で一番ニラの流通が多いのは、1位が栃木県、2位が茨城県、3位が高知県と1位2位を北関東が占めています。
ニラの種類
ニラには大きく分けて3種類あります。まず一つ目は、季節問わずスーパーなどで購入出来る青ニラ(葉ニラ)です。2つ目は黄ニラ(にらもやし)と呼ばれるもので、全体が淡い黄色の色をしているのが特徴です。3つ目は、花ニラ(テンダーポール)と呼ばれ葉先に丸い玉がついているのが特徴です。こちらは一般のニラとは異なる品種で花が開く前に収穫したものです。
私たちが日常スーパーで良く購入している一般的なニラは青ニラになりますが、実はこの3種類だけでも様々な食感や味覚が変わり、レシピごとにその料理に合ったニラを使い分けする事で、料理の美味しさが格段にアップします。特に春巻きや餃子をご家庭で手作りする際も、青ニラを使用する機会が多いと思いますが、青ニラではなく黄ニラを使う事で少しニラの匂いや味が苦手な方でも、サッパリと食べる事が出来るようになります。
ニラの栄養がもたらす効果効能4選!
数多くの栄養素を持つニラですが、その様々な栄養は健康面や身体に大きな効果や効能が期待出来るとされています。それでは栄養ごとに詳しく説明していきます。
ダイエット効果
ニラは1束約95グラムでたったの20カロリーしかなく、有酸素運動の時間で言えばジョギングを5分すればカロリー消費が出来ます。また最近では酵素ダイエットという言葉を耳にしたことがあるかもしれませんが、ニラに含まれる栄養の酵素がダイエットに効果的だと言われています。酵素は脂肪の分解や脂肪を燃焼させる栄養成分で、ダイエット中はニラを摂取し適度な運動と組み合わせる事で大きな成果が発揮できるでしょう。
最近では、ニラを使ったダイエットレシピで短時間で簡単に作れるものなど様々なレシピが紹介されています。もしダイエットメニューでニラを使ったレシピをお悩みの際は検索してみて下さい。ダイエット中のレシピのレパートリーが増え、ダイエット中でも食事をする度ににカロリーなどを心配することなく、食事が楽しくなるかもしれません!
むくみ改善や美肌効果
ニラの栄養素にはカリウム多く含まれていますが、カリウムは体内の塩分濃度を調節し余分な水分を排出してくれる助けがあるのでむくみ改善にも効果があります。またニラには肌を整える栄養素も数多く含まれていて、ビタミンAビタミンCビタミンEなどがシミやそばかすの原因となるメラニン色素の沈着を防いだり、血流を良くして肌の細胞に必要な栄養素を届けやすくしてくれるなど、美肌効果も期待出来ます。
そこで美肌効果やむくみ改善などの効能を最大に生かす為のポイントは、ニラを摂取する時に油と一緒に食べる事です。ビタミンAとビタミンEは油に溶ける性質を持っていて、ニラと油を一緒に摂取する事で体への吸収が早くなります。油と一緒にニラを食べる料理はナムルやニラレバなど多くの料理があるので、是非頭の片隅に入れておいてください。
がんの予防や免疫力アップの効果
ニラに含まれるβーカロテンは、同じ緑黄色野菜のほうれん草よりもかなり多く含まれていると言われ、βーカロテンは体内でビタミンAとして働くので、風邪の予防や粘膜を健康に保つなど免疫力をアップさせる効果があると言われています。またビタミンAに変換されなかったβーカロテンはがんの予防やアンチエイジング効果が期待出来るそうです。
疲労回復
そしてなんといってもニラはスタミナ料理に使われる事が多く、疲労回復に効果的な食材として有名です。その理由は栄養素のアリシンが効果を出してくれているからです。またアリシンはビタミンB1との相性が良く、豚肉やうなぎ、納豆などと摂取する事で、さらに疲労回復には効果的だと言われています。
ニラの匂いの成分と気になる口臭
ニラの匂いの成分はアリシン
ニラには独特な匂いがあります。その匂いはニンニクや玉ねぎやネギと少し似ている匂いで、共通している栄養素にアリシンというものが含まれている為、アリシンの成分が匂いを発しているのです。しかし、アリシンは胃もたれや食欲不振を改善する働きや、強い抗菌作用がある為咳や気管支炎になる原因の菌を抗菌する力があるので、昔はニラの匂いは健康の元と呼ばれていたそうです。
ニラの匂いによる口臭の悩み
美味しく栄養満点のニラですが、このアリシンの成分のせいでニラを食べると口臭の悩みを持つ方が居るかもしれません。ニラを食べるとなんと約16時間も口臭は残るとも言われていて、食べるタイミングを考えなければニラを食べる事が出来ないのは非常に勿体ないです。そこでニラの口臭を予防出来るもので有名なのがタンパク室を含む牛乳です。牛乳を飲むタイミングはニラを食べる食前に、コップ1杯程度が有効的です。
ニラは生でも食べられる?
ニラは加熱すると栄養分が少なくなるのでは?という疑問を持つ方が居るかもしれませんが、ニラは代表的な料理でもほとんどが加熱調理で食べる事が多いです。しかし、ニラは長時間の加熱でなければ、ほぼ栄養分は変わらないと言われていますのでご安心下さい。しかし注意点をあげるとすれば、なるべくレシピで可能な限り、ニラは最後に加えて火を通しすぎないほうが栄養を保つことが出来るでしょう。
ニラは生のままでも食べる事が出来るのは知っていましたか?やはり食材は生の新鮮なままの方が栄養を損なわず摂取する事が出来るので、是非生のままでも料理に取り入れてみてください。そこで今回は栄養満点のニラを生のまま使う万能タレの作り方をご紹介しますので、是非作って食べてみてください!こちらのタレは豚しゃぶや冷奴にたっぷりかけて食べるのがオススメだそうです。
材料は、ニラ1把・しょうゆ60cc・米酢30cc・ごま油50cc・砂糖大さじ3分の2~1・豆板醤小さじ1です。作り方はとってもシンプルで、まずニラ1把を2ミリ程度に刻みます。その後、細かく刻んだニラと調味料を全て混ぜ完成です。なお、10分程度置くとニラから出た水分と馴染んでちょうど良いタレになるそうです。また米酢ではなく穀物酢でも可能ですが酸味が強いので、量を少し控えるといいそうです。
ニラで栄養を取り健康ライフを過ごそう!
以上、ニラには多くの栄養素があることや、その栄養には様々なメリットを持ち、ニラの匂いは何かやニラを調理する際の加熱の注意点など詳しく紹介しましたがいかがでしたか?何となく料理に使っていたニラですが、料理によって使い分けしてみたり、効能や効果を期待して摂取するなどして、今後も栄養満点なニラを食べて健康的な毎日をお過ごしください!