ポリエステルの毛玉の取り方を徹底解説!NGな取り方や予防方法も

ポリエステル素材の毛羽立ちや毛玉ができる原因を解説します。ポリエステル素材の毛玉の予防方法や、できてしまった毛玉の正しい取り方とNGな取り方を紹介しています。毛玉ができやすい素材と、できにくい素材の違いも徹底解説!

ポリエステルの毛玉の取り方を徹底解説!NGな取り方や予防方法ものイメージ

目次

  1. 1ポリエステルの毛玉の取り方について
  2. 2ポリエステルの毛玉のNGな取り方
  3. 3ポリエステルの毛玉の予防方法
  4. 4毛玉ができやすい素材
  5. 5毛玉ができにくい素材
  6. 6ポリエステルの毛玉の取り方まとめ

ポリエステルの毛玉の取り方について

ポリエステル素材とは、石油を原料として化学的に合成された合成繊維のことです。ポリエステルは強度が高く、比較的シワになりにくいため、家庭でも手軽に洗濯できる素材です。しかし、ポリエステル素材は着用回数が増えると、毛羽立ちや毛玉ができやすいといったデメリットがあります。

お気に入りのニットを着ようとしたら、毛玉だらけで困った経験をした人も多いことでしょう。ここでは、衣類を傷つけない正しい毛玉の取り方を紹介します。

毛玉の原因は摩擦

ポリエステルの衣類の毛羽立ちの原因は、摩擦によるものです。脇やズボンの内側などは毛羽立ちができやすい箇所です。また、カバン等と接触する部分も、摩擦が起きて毛羽立ちやすくなります。その毛羽が束になり絡み合うことで、毛玉ができます。普段の洗濯でも衣類同士が擦れることで、毛羽立ちやすくなります。

衣類の生地は摩擦が起きると繊維の先端が「毛羽(けば)」になります。その毛羽が束になり、絡み合うことで毛玉ができるのです。

毛玉の取り方①ハサミで切る

まず、洋服ブラシをかけてポリエステルの繊維の方向を整えます。さらに、ガムテープなどで毛玉を浮かせておくと、作業がしやすくなります。生地を傷めずに毛玉を取るには、ハサミを使用するのが一番です。浮かせた毛玉の下に刃を入れて、切り落としていきます。大きなハサミだと、他の部分を切る可能性もあります。眉切りハサミのような小さなハサミが良いでしょう。

毛玉の取り方②T字カミソリを使う

ハサミを使用する場合と同様に、ガムテープなどで毛玉を浮かせておきます。カミソリはT字の使用済みの物がおすすめです。力を加え過ぎると、生地を傷める原因になります。丁寧に擦り取りましょう。

毛玉の取り方③電動毛玉取り器を使う

広範囲に毛玉ができている衣類は、電動毛玉取り器で除去する方法がおすすめです。また、毛羽立ちが少ないニットや網目が大きいニットにも、この取り方がおすすめです。使用方法は、電動毛玉取り器を優しく当てながら、毛玉を取り除いていきます。あまり強く当てると、生地に穴が開いてしまう恐れがあるので、注意してください。

毛玉の取り方④毛玉取りブラシを使う

毛玉取りブラシを使用すれば、毛羽になる前の段階で繊維を綺麗にすることができます。お気に入りの洋服を長く着用したい方におすすめです。衣類をアイロン台など平らな場所に置き、毛玉を引っ掛けて、優しく撫でるようにブラシをかけます。

ポリエステルの毛玉のNGな取り方

ポリエステルにできた毛玉の間違った取り方は、次の毛玉を作る原因となることがあります。一時的には綺麗になりますが、長い目で見ると洋服自体を傷つけています。間違った取り方を繰り返しているうちに、お気に入りの洋服の寿命を縮めていることもあるでしょう。毛玉を取るときは、繊維を引っ張らないように心がけることが重要です。

手で毛玉を取る

ポリエステル素材などの毛羽立ちや毛玉の多い衣類は、着古してくたびれた印象を与えてしまうかもしれません。着用している洋服に毛玉が付いていると、ついつい手で取ってしまうこともあるでしょう。しかし、手で引っ張る取り方は、ポリエステルの繊維を浮き出して絡み合わせることになります。新たな毛羽立ちができやすい状態を作っているので、避けたい方法です。

食器用のスポンジを使う

ポリエステル素材にできた毛玉を、スポンジを使用して取る方法があります。スポンジを使用した取り方は、スポンジに毛玉を付着させて、擦り取るという方法です。ですが、この方法は毛玉を引きちぎる取り方と同じです。引っ張ったところが新たな毛羽立ちになってしまいます。再び毛玉の原因になるという悪循環になるため、おすすめしません。

ポリエステルの毛玉の予防方法

ポリエステルの毛玉取りを繰り返すことは、繊維を取って生地を薄くしていることと同じです。毛玉を防止することが重要です。ニットを続けて着用すると、摩擦による毛羽ができやすい状態になります。できるだけ日をあけて着用するといいでしょう。

毛玉予防スプレーは、摩擦によって生じる繊維同士の絡みを防ぎ、毛羽立ちができにくい状態にします。使い方は着用前にスプレーして、よく乾かすだけです。スプレー後もニットの風合いは、そのまま維持できるので、おすすめです。

既にできてしまった毛玉を取ることに労力をかけるよりも、毛玉自体を作らないようにすることのほうが重要なんです。

毛羽の絡みを整える

ポリエステルのニットやコートなどの着用後は、表面が毛羽立ちやすくなっています。着用後に洋服ブラシで整えておくと、毛羽の絡みができにくい状態になります。洋服用ブラシで整えるコツは、一定方向に優しくブラッシングすることです。様々な方向にブラッシングすると、繊維が絡まって毛羽立ちの原因となります。

家庭洗濯をする場合

家庭で洗濯する場合は、洋服を裏返してジャストサイズの洗濯ネットに入れます。洗濯中の摩擦を抑え、毛羽立ちができにくいようにするためです。洗濯方法はドライクリーニングを選びます。手洗いの場合でも短時間で済ませましょう。また、柔軟剤を使用して洗濯すると、ポリエステルの表面が滑らかになります。

ポリエステルは比較的シワができにくいですが、脱水後はシワを伸ばすように干しましょう。アイロンの手間がなくなります。ポリエステルは熱に強いですが、乾燥機などの高温で縮む可能性があります。乾燥機を使用する場合は短時間にしましょう。

ポリエステルは直射日光に当てず、風通しの良い日陰に干します。干すときにまだ水分が多く残っていると、重さで生地が伸びてしまいます。ハンガー干しではなく、竿にかけて干しましょう。

毛玉を作らないためには、洗濯時に洗濯ネットを使用して摩擦を防いだり、連続での着用を避けるなどの工夫が必要です。

毛玉ができやすい素材

ポリエステル100%などの合成繊維の他に、綿やウールなどを組み合わせた混紡糸も毛玉ができやすい素材です。ポリエステルは強度が強い繊維です。毛羽が一度絡まると解けにくく、毛玉が千切れる事もなく、ずっと残ります。

化学繊維は丈夫なのでこすれると毛先が伸びるだけですが、ウールなどは切れてしまい、それが合わさると、その切れた毛が、伸びてしまった化学繊維に絡まり毛玉になるようです。

混紡素材

ポリエステルは、もともと摩擦に強い素材ですポリエステルと性質の異なる他の素材を混紡させると、毛羽立ちが目立つ傾向にあります。よくある組み合わせの「ポリエステル×綿」「アクリル×綿」の素材は、毛玉ができやすい素材です。ポリエステルやアクリルなどの合成繊維は強度が強いため、繊維が絡まると、なかなか取れない特徴があります。

混紡素材は、両方がもつ性質が合わさることで扱いやすい素材になるため、多く使用されています。綿は吸湿性と肌触りは良いけれど、乾きにくくシワになりやすいです。ポリエステルと合わさることで、吸湿性と肌触りがある程度良く、乾きやすくシワになりにくい素材となります。

動物繊維

動物繊維とは、カシミヤ、ウール、アンゴラ、アルパカなどのことで、カーディガンやセーターによく使用されています。動物繊維は毛玉ができやすいですが、繊維の強度が低いです。そのため、摩擦によって自然と毛玉が落ちることもあります。ポリエステルや混紡素材に比べると、比較的簡単に除去しやすい素材です。

毛玉ができにくい素材

毛玉ができにくい素材とは、強度が比較的低い素材のものです。自然由来の天然素材が該当します。植物繊維の綿や麻、動物繊維のウール、シルク、獣毛、羽毛など、科学的な加工がされていない素材のことをいいます。

綿、麻、シルクの素材

綿や麻、シルク100%の商品は、植物由来の天然素材です。毛羽自体が立たないので、毛玉ができにくい素材です。ですが、綿やシルク素材は、あまり保温性のある素材ではありません。秋冬に着るには少し薄手の素材です。

綿の素材となる綿花は、世界60カ国以上で栽培されています。天然繊維の中で最も多く使われている素材です。吸水性が高く、タオルやTシャツによく使われています。綿100%のスウェット地のパーカーは、長く着用していても毛羽ができにくい衣類です。

麻は植物を使った繊維で毛玉ができにくい素材です。亜麻(リネン)と苧麻(ラミー)は、ケアラベルなどの表示では「麻」という名前で統一されています。涼しげで光沢があり、使えば使うほど肌に馴染み柔らかくなっていきます。衣料品に使用される素材の中で最も耐久性があります。

シルクは静電気が起こりにくく、毛玉ができにくい素材です。シルクは蚕が生みだす絹糸から作られています。天然繊維の中で最も細く、日本で生産される唯一の原料です。肌ざわりが柔らく滑らかで、肌に馴染みやすく高級感のある風合いで人気の素材です。

抗ピル加工されている素材

薬品につけることにより、摩擦を起こしにくくしています。また、繊維自体の強度を弱くすることで、毛羽立ちを抑える加工が施されている素材です。しかし、薬品に一度通しているため風合いがやや劣ります。元の風合いより少し硬く、ゴワゴワとした肌触りになることが難点です。

ポリエステルの毛玉の取り方まとめ

ポリエステルやポリエステルを含む混紡素材は、毛羽ができやすい素材です。ポリエステルにできた毛玉は、ハサミやブラシなどの器具を使用して取ることができます。ですが、毛玉取りを繰り返すと、生地を傷めてしまう可能性があります。毛玉を防止することが何よりも大事です。正しい毛玉の取り方や予防法を覚えておきましょう。

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