ファスナーが壊れた時の修理方法!原因や自分でできる直し方を紹介!

ファスナーが壊れた時の修理方法を紹介します。「チャック」とも呼ばれるファスナーですが、その仕組みや壊れる原因を詳しく説明!自宅にあるものでできる壊れたファスナーの直し方や、外れたスライダーの修理方法も紹介します。

ファスナーが壊れた時の修理方法!原因や自分でできる直し方を紹介!のイメージ

目次

  1. 1ファスナーが壊れた時の修理方法を知りたい!
  2. 2ファスナーの仕組み(チャックの構造)
  3. 3ファスナーが壊れる原因
  4. 4ファスナーが壊れた時の修理方法
  5. 5自分でできるファスナーの直し方
  6. 6ファスナーが壊れた時の修理方法まとめ

ファスナーが壊れた時の修理方法を知りたい!

洋服のチャックが閉まらない、カバンのチャックが開かない、財布のチャックが開いてしまうなど、チャックが壊れた時のトラブルは、お出かけ前などの急いでいるときほど、厄介なものです。

チャックが壊れた時、修理店にお願いすると1,000円~10,000円ほどが必要です。しかし、お店に持っていく前に、自分でチャックの修理ができるかもしれません。チャックの構造を知って、チャックが壊れた時の自分でできる直し方を、ここで習得しましょう。

ちなみに、日本ではチャックと呼ばれることが多く、アメリカではジッパーなどの呼び名がありますが、すべて同じファスナーです。また、チャックは巾着からもじって付けられた日本だけの呼び方で、英語ではありません。海外でチャックは通じないので、気を付けてください。以後はファスナーで説明します。

ファスナーの仕組み(チャックの構造)

ファスナーの修理方法を学ぶ前に、ファスナーの構造を知りましょう。ファスナーは、「エレメント」「スライダー」「テープ」と呼ばれる3つの部品からできています。

エレメント

「エレメント」とは、デコボコした歯のような突起が並んでいる部分です。この左右の突起がうまく噛み合うことによって、ファスナーが閉まります。素材や成型方法などの違いで、大きく3つに分類することができます。金属製の金属ファスナー、プラスチック製のプラスチックファスナー、コイル状になったエレメントはコイルファスナーといいます。

コイルファスナーは、ドイツが開発したものです。金属製よりも軽くて耐久性があり、当時は軍事用に採用されていました。

スライダー

つまんで上下または左右にスライドさせることで、エレメントを噛み合わせたり外したりする、取っ手となる部分を「スライダー」といいます。実際に手で持つ部分を引手、エレメントを開閉させる部分を胴体、引手と胴体をつなぐ部分を柱と呼びます。

スライダーが2つのファスナーもあります。エレメントを両端から開いていく逆開製品と呼ばれるファスナーは、機能性やファッション性に優れていて、洋服の上着などに利用されます。エレメントを中央から両端へ開いていくファスナーは、頭合わせと呼ばれるファスナーです。主にかばんなどに利用されています。

ロック機能が付いたスライダーもあります。引手を持ち上げると開閉でき、引手から手を離すとロックがかかります。主に、スポーツウエアなどに利用されています。ロック機能が付いていないファスナーは、エレメントを左右へ引っ張ると、スライダーを使わずに開閉できます。

テープ

エレメントが並ぶ台座となる生地の部分です。ファスナーを洋服などの生地と繋ぐ役割をします。ポリエステル素材がほとんどですが、綿や合成繊維のテープもあります。

ファスナーが壊れる原因

ファスナーが壊れたのは、いったい何が原因でしょうか?いくつかのパターン別に、ファスナーが壊れた原因を探りましょう。

エレメントが閉まらない

スライダーを動かしてもエレメントが閉まらない、または、いつの間にか開いている、というトラブルがあります。原因は、スライダーとエレメントのどちらかにあります。

スライダーが原因の場合は、使い続けることによって変形したり劣化したりすることで、エレメントがうまく噛み合わなくなります。エレメントが引き込まれていく部分や出ていく部分を、横から見てみましょう。「コ」の字になるところが緩んで開いてしまっていると、エレメントがうまく閉まりません。

エレメントの問題を疑う場合は、エレメントを真上から見てみてください。規則的に並んでいるはずのエレメントですが、一つでも不規則な部分があれば、エレメントはうまく閉まりません。デコボコした部分が曲がっていないか、ズレていないか、欠けていないかを、チェックしてみてください。

エレメントは端から端まで全ての歯が「上下左右」しっかりと噛み合って初めて機能します。

エレメントにズレが生じる

ファスナーを開閉したときに、片方のエレメントがズレて余ってしまう、というトラブルがあります。パーカーなどの洋服で起きてしまうと、ファスナーを開いてもスライダーが外れなくなってしまいます。エレメントがズレてしまう原因は、スライダーの片側が緩んでしまっていることです。

原因は、摩耗により片側のスライダーがゆるくなってしまっていることがあります。

スライダーが生地を噛んだ

スライダーを開閉する際に突然動かなくなってしまったら、ファスナーの裏側を見てみましょう。スライダーが洋服などの生地を一緒に巻き込んで、動かなくなることがあります。よくあるトラブルの原因です。

スライダーが動かなくなる

生地を噛んでいないのに、スライダーが動かなくなってしまった場合は、エレメントを噛んでしまっていることが原因です。また、洋服などの生地がたるんでいることが、原因の場合もあります。ファスナーを使っている間に、スライダーが劣化して錆びてしまったり、ごみが付着してしまったりすることもあります。

スライダ-が外れた

スライダーが外れてしまうのは、開閉の際に強く引っ張りすぎてしまうことが、原因です。また、スライダーの片側または両側が、長期間の利用で摩耗し完全に緩んでしまっていることが、原因の場合もあります。
 

ファスナーが壊れた時の修理方法

ファスナーが壊れた時の、自分でできる修理や直し方を詳しく紹介します。ファスナーには、金属製とプラスチック製があります。プラスチック製だと完全に破損してしまう場合もあります。自分で修理をする前に、必ずファスナーの素材を確認してから、行なってください。

エレメントやスライダーを修理する場合

エレメントがズレたり、曲がったりしているときは、ズレたエレメントだけをペンチで挟み元の位置に戻します。正常なエレメントまでペンチで挟んでしまわないように、気を付けてください。先が細くなっているラジオペンチが便利です。また、力を入れすぎると、エレメントが折れてしまうので、少しずつ行いましょう。

スライダーの緩みを締める場合も、ペンチを使います。スライダーを真横から見て、「コ」の字が開いてしまっている個所を、ペンチで軽く挟んで締めます。締めすぎると、動かなくなってしまうので、少しずつ確認しながら行いましょう。

外れたファスナーを修理する場合

スライダーが、エレメントから外れてしまった場合の修理方法です。マイナスドライバーを使ってスライダーの隙間を広げ、エレメントを正しい位置でスライダーに挟みます。スライダーの隙間を、ペンチで調整しながら締めれば完了です。

ファスナーの留め具を外す修理方法もあります。留め具は、ファスナーを完全に開いた状態のときに、スライダーが抜けてしまわないようにしている部品です。留め具をペンチで取り除き、スライダーをはめ直してから、再度、留め具を付け直します。

留め具が縫い付けられている場合もあります。スライダーをはめた後、留め具が元に戻せないときは、糸を縫い付けて留め具の代わりにします。

新しいファスナーの取り付け方

ファスナーは、手芸屋さんで買うことができます。長さや素材など様々な種類がありますので、取り付けるものに合わせて選びましょう。

まず、生地を傷めないように気を付けながら、壊れたファスナーを取り除いてください。壊れたファスナーが付いていた場所と同じ場所に、新しいファスナーを待ち針やクリップなどで仮止めします。そのあと、ミシンまたは手縫いでファスナーを取り付けるか、ボンドで固定して完成です。

自分でできるファスナーの直し方

ファスナーが壊れた時に、自分でできるファスナーの直し方を紹介します。どれも簡単にできますので、覚えていて損はありません。

ファスナーが動かなくなった場合

エレメントを噛んでしまっている場合は、スライダーを抑えた状態で、軽くエレメントを引っ張ってみてください。洋服などの生地がたるんでいることが原因の場合は、スライダーを一度、逆方向に戻します。そして、ファスナー全体がたるまないように生地をピンと張って、再度ゆっくりとファスナーを動かしてみてください。

ファスナーの錆びやごみが付着が原因の場合は、油やリップクリームを使って滑りをよくすることができます。

潤滑油がなくても、お手持ちのリップクリームやワセリンでも代用することができます。
テープや生地にオイルが付くとシミになる可能性がありますので、気を付けて下さいね。

生地を噛んでしまった場合

スライダーの隙間から、ゆっくりと生地を引き出すことで解消できます。生地を無理やり引っ張ると、洋服が傷みます。また、スライダーを無理に動かすと、余計に生地を巻き込んでしまうので、注意しながら行ってください。デニムなどの厚い生地を噛んでしまった場合は、マイナスドライバーなどをスライダーに差し込み、隙間から生地を引き出します。

ファスナーが開いてしまう場合

ファスナーが開いてしまう場合の直し方も、ラジオペンチを使用します。ファスナーのおしりの部分(エレメントが閉まって出てくるはずの部分)をペンチで締めます。締めすぎると、固くなってスライダーが動かなくなるので、注意しましょう。表からと裏側から締めることができます。

動画では、左右からスライダーを締めていますが、先述した上下からペンチで挟んで締める方法もあります。スライダーの緩み方をよく観察して、少しずつ確認しながら行ってください。

ファスナーが壊れた時の修理方法まとめ

洋服のファスナー

ファスナーが壊れた時の原因と自分でできる修理や直し方を、たっぷりと紹介しました。やり方やコツを覚えれば、どれも簡単にできそうな修理方法や直し方ばかりです。どうしても自分で直せないときは、お店に持っていき修理してもらうしかありませんが、時間もお金もかかってしまいます。

壊れてしまったら、ダメ元で自分で直してみる価値はあります。物を大事に長く使うことは良いことです。ぜひ、本記事を参考にしてください。

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