水は賞味期限が切れても飲める?未開封・開封後は?切れた時の使い道も紹介

ペットボトルの水に賞味期限が設定されていますが、実際に賞味期限が切れたからといって水が腐ったという話はまず聞きません。ではなぜ水には賞味期限が設定されているのでしょうか?そこにはペットボトルならではの理由があるのです。では水の本当の賞味期限とはどのくらいなのでしょうか?また未開封と開封後ではどのくらい差があるのでしょうか?水の賞味期限の本当の意味や賞味期限切れの水の利用方法だけでなく、災害時に本当に必要な水の量まで調べてみました。

水は賞味期限が切れても飲める?未開封・開封後は?切れた時の使い道も紹介のイメージ

目次

  1. 1水の賞味期限と消費期限の違い
  2. 2水の賞味期限《未開封・開封後》
  3. 3水の賞味期限が切れた時の使い道
  4. 4水は賞味期限が切れても飲める?
  5. 5水は災害時にどのくらい必要?
  6. 6水は賞味期限までに消費が原則

水の賞味期限と消費期限の違い

水に付いているのは「賞味期限」ですが、この他にも「消費期限」があります。この賞味期限と消費期限には大きな違いがあります。賞味期限とは「適切に保存すれば製造時の風味が変わらず、美味しく飲食できる期間」であり、消費期限は「適切に保存しても傷んでしまうため、使い切らなければいけない期間」を指します。

では水の賞味期限と消費期限は実際どのくらいなのでしょうか?ペットボトルの水が腐ったという話はまず聞きません。ペットボトルの水を例に水の賞味期限と消費期限を調べてまとめてみました。

水の賞味期限

ペットボトル入りの水には、キャップの縁やパッケージなどに賞味期限が印字されています。このペットボトル入りの水の賞味期限は、「未開封であること」「保存方法を遵守した場合」に適用されますが、商品によってその期間に違いがあるのです。

ペットボトル入りの水の賞味期限は、500mlのもの平均1年1.5L~2Lのもの2年~3年となっています。ただしこの賞味期限はあくまで目安であり、製造直後のものでもあります。そのためペットボトル入りの水を購入したら、キャップに印字された賞味期限をきちんとチェックするようにしましょう。

水の消費期限

ペットボトルの水の消費期限はどのくらいなのでしょうか?賞味期限は適切に保存していた場合に美味しく飲める期間のため、自己責任にはなるものの賞味期限が切れた後でも飲むことはできます。ペットボトルの水も同様で、賞味期限が切れたからといって飲めなくなるわけではないのです。

では水の消費期限としてみた場合にはどのくらいの間、飲むことができるのでしょうか?適切な保存方法でペットボトルを保管した場合には、水に消費期限はないといいます。ただし全く変質しないという保証は無いため、賞味期限を守ったほうが美味しく飲めることには間違いはありません。

災害備蓄用の特殊な保存水の消費期限

災害備蓄用の特殊な保存水の場合、未開封のまま適切に保存したものの賞味期限は、5年が平均的な目安となります。もちろん購入時により新しいものを購入するように気をつけるのも大切ですが、通常のペットボトルの水よりもはるかに長く備蓄しておくことができます

そのため災害備蓄用の特殊な保存水の消費期限も、当然のように通常のペットボトルの水よりは長くなります。適切に保存されていたものであれば、多少賞味期限が切れてもほぼ変わらない品質のまま飲むことができるのです。ですがこちらも賞味期限が切れている以上は自己責任になることは忘れてはいけません。

ペットボトル飲料の法律

ペットボトルの水に賞味期限が定められているのにはいくつか理由がありますが、一番の理由がペットボトル飲料について定めた法律です。ペットボトルの水に賞味期限が定められている一番の理由は、「賞味期限を表示するのが食品業界ではスタンダードだったから」なのです。

さらに日本には「計量法」という法律もあります。この法律ではペットボトルの表示と実際の中身の量が、誤差にして1%以内であることを定めています。実は保存状態や保存期間によっては、ペットボトルの水の内容量が変化してしまうのです。そのためペットボトルの水には賞味期限が設定されているのです。

水の賞味期限《未開封・開封後》

水には消費期限はないものの、賞味期限があることは先にも紹介した通りです。ペットボトル入りの水の賞味期限は、いつからどのくらいの期間で設定されているのでしょうか?また開封後のペットボトルは、どのように保存して、どのくらいで飲みきるのが良いのでしょうか?

改めて水の賞味期限を確認するとともに、開封前と開封後の水の品質の劣化を防ぐ正しい保存方法も合わせてまとめてみました。

未開封の賞味期限

ペットボトルの水に消費期限がないとはいえ、正しく保存しなければ賞味期限内でも品質が劣化します。ペットボトルの水の劣化を防ぐには、ペットボトルにも明記されている通り直射日光と高温多湿を避けて、臭いの強いものと一緒に置かないようにすることです。

さらにペットボトルの水の賞味期限は、水の種類やペットボトルの厚さや硬さでも変わります。水の種類が天然水や硬水といった、ミネラルなどを多く含む水の場合には、賞味期限が短めに設定されているものが多く、ボトル詰めされてから3ヶ月ほどのものもあるため要注意です。

一方で通常の水の場合には、先にも紹介したように通常500mlでボトル詰めから平均1年、1.5L~2Lでボトル詰めから2年~3年、災害備蓄用の特殊な保存水がボトル詰めから5年となっています。また、ウォーターサーバーの水の場合は、メーカーによって異なるため、確認が必要になります。

ペットボトルの厚さや硬さでは、より厚くて硬いペットボトルのほうが、賞味期限が長くなります。エコ思考で薄いペットボトルの水もありますが、それらのペットボトルの水の賞味期限は、厚みのあるペットボトルの水と比べて短く、ボトル詰めされてから半年ほどのものもあります。

そのため1.5L~2Lの大型のペットボトルの水や、災害備蓄用の特殊な保存水の場合、賞味期限を長くするために厚くて硬いペットボトルを使っているのです。500mlでもまとめ買いをする場合などは、賞味期限を確認するのはもちろん、ペットボトルの厚さも確認して選ぶと良いでしょう。

開封後の賞味期限

開封後のペットボトルの水には、賞味期限は適用されなくなります。開封後のペットボトルには雑菌が入りやすく、品質の保障ができなくなるためです。そのため開封後のペットボトルは雑菌の繁殖を防ぐために、冷蔵庫に入れて保存するようにします。

ただし冷蔵庫に入れたといっても、開封後のペットボトルには雑菌が侵入しています。そのため500mlのペットボトルであれば1日ほどの内に、1.5L~2Lのペットボトルの場合でも1週間以内には飲み切るようにするのが望ましいとされています。常温保存の場合には、災害備蓄用の特殊な保存水でも1日が限度といわれています。

開封後の注意点

開封後のペットボトルを飲むときには直接口を付けて飲むのではなく、コップなどに注いでから飲むようにしましょう。直接口を付けて飲むと、口の中の雑菌が水に入り込んでしまい、水の中で一気に繁殖してしまうからです。そうなれば当然水も傷んでしまうため、すぐに飲めなくなってしまいます。

開封後に直接口を付けて飲んだ水は、冷蔵庫で保存しても賞味期限は非常に短く、遅くてもその日のうちに飲み切るようにしましょう。

水の賞味期限が切れた時の使い道

水の賞味期限が切れたからといって、すぐに中の水が飲めなくなるわけではありません。ですがやっぱり気分的に飲みたくないという人も多いのではないでしょうか?そんなときには賞味期限切れの水を、別のことに有効活用してはどうでしょうか?賞味期限切れの水の使い道をいくつか紹介します。

使い道①洗濯やお風呂

ペットボトルの水が賞味期限切れになったからといって、洗濯やお風呂に使うのであれば問題はありません。水の傷みが気になるのであれば、洗濯ではすすぎのときには使わない、お風呂であれば出るときにシャワーで流すといった工夫をするだけでいいのです。

特に洗濯やお風呂の場合には、そのまま賞味期限切れの水を入れるだけで大量消費できるだけでなく、生活用水の節約にもなります。災害備蓄用の水の場合は、定期的に賞味期限を確認しないとまとめて賞味期限切れになるため、大量に消費できながら節約にもなる洗濯とお風呂は、おすすめの使い方といえます。

使い道②沸かす

賞味期限切れの水で一番心配なのは、雑菌の繁殖による傷みでしょう。なので賞味期限切れ直後の水ならば、一度沸かして殺菌するという方法もあります。ただし沸かした後に冷まして冷蔵庫で保存するよりも、そのまま料理に使ってしまうのが一番です。スープや味噌汁といった汁物や、ご飯を炊くときに使うのがおすすめです。

使い道③洗顔や歯磨き

手で水を受ける

賞味期限切れの水の使い方として、お風呂同様に洗顔や歯磨きに使う方法もあります。直接飲むわけではないので使いやすいことではありますが、仕上げに使いたくない場合には、顔の下洗い歯を磨く前の口すすぎに使うと良いでしょう。この他にも手洗いやうがいなどもおすすめの使い方です。

使い道④掃除や打ち水

賞味期限切れの水の使い道として、掃除夏の暑い日の打ち水として使うのもおすすめです。夏場はそのままで、冬場は軽く温めてから、掃除の水拭き用として使えば無駄がありません。打ち水も異臭さえしなければそのまま撒くだけなので、使いきるまでの保存も気にしなくて良いメリットがあり、節約にもなるのでおすすめです。

また賞味期限切れの水は、洗車に使うのにもおすすめです。洗いにもすすぎにも使えるので、洗車を予定しているときに期限切れの水があったら、ただ表面の汚れを流すだけでも大いに役立つことでしょう。

使い道⑤植木の水やり

賞味期限切れの水の使い道として、打ち水同様に使いやすいのが庭木や鉢植えの水やりに使う方法です。ペットボトルならじょうろにも水を注ぎやすいので、使い勝手の良い使い道のひとつです。水に異臭がなければ、家の中でも安心して使うことができます。

また水道水のように塩素を気にする必要もないので、金魚などのペットの水槽の水としても安心して使うことができます。金魚などの淡水魚の場合には、水槽の掃除から新しい水としても使えるのでおすすめです。

水は賞味期限が切れても飲める?

賞味期限切れすぐの水を見て、まだ飲めるのではないかと考えたことがある人は、多いのではないでしょうか?実際ペットボトルの水が腐っていたという話は、まず聞いたことがありません。ではなぜ水に賞味期限があるのでしょうか?賞味期限切れの水は飲めるのか、水の賞味期限の意味とは何なのかを紹介します。

未開封なら腐らない

ペットボトルの水は賞味期限が切れても未開封なら腐りません。ペットボトルはその構造上雑菌が入ることもなく、中の水が腐ることはないといいます。特に賞味期限はあくまで風味を損なわない期間のため、期限切れすぐの水であれば十分に飲むことができます。

では賞味期限切れのペットボトルの水がいつまで飲めるのか、というと、人によってさまざまですが、賞味期限が1年以上過ぎても理論上はいつまでも飲めるというのです。ではなぜペットボトルの水には賞味期限が設定されているのでしょうか?

賞味期限がある理由

実はペットボトルの水の賞味期限は、ペットボトルの賞味期限なのです。ペットボトルにはわずかな気体透過性があり、中の水分はわずかずつながら蒸発していきます。そのため無期限で販売を続けた場合、先に紹介した「計量法」によって、内容量不足として違法販売になってしまうのです。

さらにペットボトルの気体透過性は、周りの臭いも通してしまいます。つまりペットボトルの水は、周囲の臭いが移ってしまうのです。そのため正しく保存した場合に、ペットボトルが中の水量と水の風味を維持できる期間を「賞味期限」として、メーカーが保障することにしているのです。

なのでペットボトルの水は臭いさえ移らないように、かつ注意書きを守って傷まないように正しく保管すれば、内容量は減っていってしまうものの風味も変わらず飲める状態をいつまでも維持できるのです。これがペットボトルの水に賞味期限がある理由なのです。

水は災害時にどのくらい必要?

災害備蓄用に特別な保存水を常備している家庭も少なくないのではないでしょうか?災害時に最も困ることのひとつが、水の確保であることは事実です。では災害備蓄用としてどのくらいの水を常備して置けば良いのでしょうか?災害時に必要となる水の量の目安などを調べてまとめてみました。

必要な水の量

災害時に必要な水の量の目安は、1人あたり1日3L近く必要とします。さらに必要とされる日数も3日分といわれているため、家族1人に付き9Lを用意しておく必要があることになります。つまり家族の人数が4人ならば、9Lを4人分で36L必要になる計算になります。

36Lというと2Lのペットボトルで18本分ですから、単に用意しておくのも大変ですが、運搬方法も考えておくほうが良い量です。災害時に備えて単に水を用意しておくだけでなく、運び出しやすい保管場所運搬方法も、家族で話し合って決めておくのがおすすめです。

おすすめの水

災害備蓄用に常備しておく水は、長期保存用に作られたペットボトルに入れられた、備蓄専用の保存水がおすすめです。ペットボトルから備蓄専用に作られているため、5年以上の賞味期限があります。賞味期限の長さも魅力ですが、ペットボトルもより丈夫に作られているため、災害時に壊れにくいのも特徴です。

災害時の備蓄品は賞味期限の長さも大事ですが、災害時に倒れた家具の下敷きになってしまったりしても壊れにくいことも大切です。災害備蓄用の保存水はペットボトルの強度も高いため、賞味期限も含めておすすめの水といえます。

飲料水以外で必要な水

災害時に必要な水は飲み水だけではありません。身体を拭く水トイレなどでも必要になります。汚れ物を出さないようにと使い捨ての食器を用意しても、洗い物以外でも水は必要になるのです。そのためできれば水は多めに用意しておきたい物資のひとつです。飲み水以外も想定して用意しておきましょう。

水は賞味期限までに消費が原則

ペットボトルの水は原則腐りません。ですがペットボトルの性質上、わずかずつ蒸発したり臭い移りする可能性があるのです。いくら腐らないといっても変質しない可能性も0ではありません。災害備蓄用の水も含め賞味期限を確認して、きちんと賞味期限内に飲み切るように心がけましょう。

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