おから(卯の花)は高カロリー?糖質制限ダイエットにおすすめのレシピも
おからダイエットという呼び方があるほど人気の食材「おから」ですが、一体どんな食べものか知っているでしょうか?実は、おからは糖質制限をしている方にもおすすめの食材といわれているようです。ここでは、おからのカロリーや糖質量、さらには栄養素についても詳しく調査しました。おすすめの食べ方やおやつレシピなども紹介しているので、ぜひ普段の食事にもおから料理を取り入れてみてください。
目次
おから(卯の花)のカロリーと糖質
低カロリーなイメージがある「おから」ですが、そもそもどんな食材か知っているでしょうか?おからは、豆腐を作る際に豆乳をしぼったあとにできる、大豆のしぼりかすのことです。おからの名前自体にしぼりかすという意味があり、見た目が白いことから卯の花という名前でも呼ばれています。豆乳をしぼったあとの残りであるため栄養価が低いと思われがちですが、実はおからは栄養が豊富で糖質制限にもおすすめの食材なのです。
おからのカロリーと糖質
それでは、おからの糖質量とカロリーについて見ていきましょう。おからには、生おからと乾燥おから(おからパウダー)の2種類があります。生おからのカロリーは100gあたり111キロカロリー、乾燥おからは100gあたり421キロカロリーです。また糖質量は、生おから100gが2.3g、乾燥おから100gが8.7gといわれており、数値で見ても、おからはダイエットや糖質制限にも効果的な食材といえそうです。
粉類や豆腐の糖質とカロリー
では、低糖質なおからと他の食材の糖質、カロリーを比べるとどのような違いがあるのでしょうか?木綿豆腐は100gに対し72キロカロリーで糖質量は1.2g、絹ごし豆腐100gは56キロカロリーで糖質量2.0gとなり、おからと比較すると豆腐のほうが、やや低カロリーのようです。
また、薄力粉、中力粉、強力粉100gのカロリーは367キロカロリー前後、糖質量は70g前後と、おからよりかもなり高カロリー、高糖質といえるようです。このことからも薄力粉や強力粉を低糖質なおからに置き換えたダイエットや糖質制限は、大きな効果が期待できるといえるでしょう。
おからに含まれる栄養素はたっぷり!
おからに一番多い栄養素が食物繊維!
ここからは、低糖質なおからの栄養素について紹介していきます。おからに含有する栄養素で最も多いのが食物繊維です。水溶性食物繊維はコレステロール値や血圧を下げる作用、不溶性食物繊維には便通解消や美肌効果も期待できるとされています。2種類ある食物繊維のうち、低糖質なおからには不溶性食物繊維が圧倒的に多く含まれています。さらには胃の中の水分を含んで膨らむため、満腹感を感じさせ、腹持ちがよいのも特長です。
たんぱく質やカルシウムが丈夫な体を作る
糖質量の低いおからには、たんぱく質やカルシウムも含まれています。大豆たんぱく質のアミノ酸は、筋肉を強くするとともに持久力アップにも効果があるようです。また、カルシウムは骨や歯を強くする効果もあり、生命維持に欠かせない栄養素といわれています。たんぱく質にはリラックス効果や腹持ちをよくする作用もあるため、おからは丈夫な体を作るためにも積極的に取り入れたい食材といえるようです。
大豆ペプチドが脂肪燃焼を促してくれる
ペプチドとは、アミノ酸がつながったもののことで、たんぱく質の分解過程で作られる物質のことを指します。大豆ペプチドとは、大豆たんぱく質を分解した物質のことをいい、脂肪燃焼を促すダイエット効果があるとされています。
この栄養素には、筋肉増強の作用もあることから運動後におからを摂るという食べ方もおすすめのようです。また意外にも感じるかもしれませんが、大豆ペプチドには紫外線による肌のダメージを守る美肌効果も期待できるそうです。
オリゴ糖が腸内環境を整えてくれる
低糖質なおからには、オリゴ糖という栄養素も含まれています。腸内の善玉菌のエサになるオリゴ糖は、便秘を解消するなど腸内環境を整えてくれる効果があるようです。オリゴ糖は、食物繊維と一緒に摂取すると相乗効果が期待できるともされています。食物繊維とオリゴ糖を含有しているおからは、栄養的に見ても非常に健康的な食材といえるでしょう。
おからの糖質制限ダイエットにおすすめのレシピ
我慢しないで食べられるおやつ「おからクッキー」
低糖質なおからをたっぷり使ったおやつクッキーを紹介します。糖質の低いおからを利用したクッキーは、カロリーが気になる際ののおやつにもおすすめです。シナモンパウダーを加えることでおからが苦手な方でも食べやすくなっており、低糖質の甘味料を使うとさらに糖質量を下げることも可能です。
自分に合ったおやつの作り方で、ダイエットや糖質制限中でも美味しいおやつタイムを過ごしましょう。40個分のおやつレシピは下記の通りです。
- 生おから250g
- バター70g
- 砂糖70g
- 卵1個
- 薄力粉70g
- ベーキングパウダー小さじ1
- シナモンパウダー小さじ1
- 抹茶小さじ1
- 黒ゴマ適量
- 生おからは、耐熱容器に入れて700Wの電子レンジで2分程加熱し、水分を軽く飛ばします。バターも同じように電子レンジでやわらかくしましょう。
- 1のバターに砂糖を入れてよく混ぜます。卵を加え、しっかり混ぜたら1のおから、薄力粉、ベーキングパウダーを入れて混ぜ合わせます。オーブンは160℃に予熱します。
- 2のクッキー生地を3等分し、そのうちの2つにシナモンパウダー、抹茶を混ぜ込みます。適当な大きさに丸めて天板に並べ、上から押して平らに成形します。プレーンの生地には黒ゴマをのせましょう。
- 160℃に予熱したオーブンで、25~30分焼いたらレシピの完成です。
表面カリっといっぱい食べたい「おからドーナツ」
少ない材料で作る低糖質なおやつレシピを紹介します。卵を使わずプレーンヨーグルトや砂糖を加えたおからドーナツは、子供にもぴったりなおやつになります。低糖質なおからをおやつに使った食べ方は、少ない量でも十分満足できるでしょう。揚げたてのドーナツは、外はカリっと中はふんわり食感が楽しめます。においが気になるならシナモンやココアパウダーを加えるとよいでしょう。作りやすいレシピは下記の通りです。
- 生おから300g
- ホットケーキミックス150g
- プレーンヨーグルト100g
- 砂糖100g
- 揚げ油適量
- ボウルに材料を全て入れ、混ぜ合わせます。揚げ油は中火にかけておきましょう。
- 1のドーナツ生地を手で丸め、揚げ油の中に入れていきます。時折箸などを使って転がしながら全体に綺麗なきつね色がつくまで揚げます。最後に強火にしてカラッと揚げ、キッチンペーパーの上に置いて余分な油を取ったらおやつレシピの完成です。
主役を引き立てる名脇役の副菜「おからの煮物」
糖質の低いおからの定番料理、煮物を紹介します。人参や油揚げを入れて作る低糖質なおからの煮物は、メイン料理を引き立てる名脇役のような存在です。美味しく仕上げるポイントは、多めの油を使うということです。しっとり食感でコクのある低糖質な煮物は、糖質制限中でも気軽に取り入れられます。冷蔵庫で3~4日ほど保存できるので、多め調理して作り置きしておくのもよいでしょう。2~3人分のレシピは下記の通りです。
- おから150g
- ごぼう50g
- 人参1/4本
- 油揚げ1枚
- 刻みネギ2~3本分
- サラダ油大さじ1と1/2~3
- だし汁250ml
- 薄口醤油大さじ1と1/2
- みりん大さじ1と1/2
- 砂糖大さじ1と1/2
- 人参は4cmほどの千切り、ごぼうは細めのささがきにしてから水にさらします。油揚げは細めの短冊切りにします。
- サラダ油少々(分量外)を中火で熱した鍋に、人参、水気を切ったごぼうを入れて炒めます。2分程炒めたら一旦火を止め、おから、油揚げを加えます。さらにサラダ油、だし汁、醤油、みりん、砂糖を入れてヘラでざっと混ぜ合わせます。
- 2の鍋を再度中火にかけ、ひと煮立ちしたら少し火を弱めます。時折全体を混ぜながら6~8分程炒め、野菜に火が通ったら火を消します。仕上げに刻みネギを入れて混ぜ合わせたら、レシピの完成です。
全てがヘルシーなご馳走おかず「和風おからハンバーグ」
低糖質なおからを使ってハンバーグにする食べ方もおすすめです。見栄えがよく満腹感も得られるハンバーグは、体重や糖質が気になるときのメイン料理にしてもよいでしょう。レシピは豚肉で作っていますが、合いびき肉や鶏のひき肉で作っても美味しく仕上がります。ハンバーグのタネに顆粒だしを入れているので、和風ソースとも相性抜群です。4人分のレシピは下記の通りです。
- おから80~100g
- 豚ひき肉300g
- 玉ねぎ2個
- ゴマ油大さじ1/2
- 顆粒だしの素小さじ2
- 塩こしょう適量
- 卵1個
- 醤油大さじ1
- A醤油50g
- A酒50g
- Aみりん50g
- A砂糖25g
- Aゴマ油小さじ1/2
- Aポン酢大さじ1/2
- A片栗粉大さじ1
- 大葉適量
- 大根1/3本
- 刻みネギ適量
- 大根はすりおろします。玉ねぎはみじん切りにし、ゴマ油大さじ1/2を熱したフライパンで炒めて多めに塩こしょうをふります。玉ねぎは、ハンバーグのタネに混ぜられるよう冷ましておきましょう。
- ボウルにおから、豚ひき肉、醤油、卵を入れてよく混ぜ、冷めた玉ねぎを加えます。さらに混ぜ合わせたら、ハンバーグの形に成形します。
- フライパンにゴマ油大さじ1(分量外)を中火で熱し、ハンバーグを焼いていきます。片面に焼き色がついたら裏返し、蓋をして弱火にします。
- 5分ほど焼いたら蓋を外して中火にします。両面に焼き色がつき、中まで火が通ったらAを全て入れて沸騰させたらレシピの完成です。皿に盛りつけ、大葉、大根おろし、刻みネギをトッピングしていただきましょう。
まるでポテサラのような仕上がりに「おからサラダ」
低糖質ダイエットなどでポテトサラダが食べられないという方もいるでしょう。そんな方にはおからを使ったサラダがおすすめです。マヨネーズを加えたおからは、しっとりとした食感でくさみなども全く気になりません。見た目もポテトサラダとそっくりで、その美味しさに驚くことでしょう。加熱せずに作れるおからサラダは、短時間で調理できるのもポイントです。2人分のレシピは下記の通りです。
- 生おから80g
- 人参1/4本
- きゅうり1/2本
- 塩適量
- ハム2枚
- マヨネーズ大さじ2
- 酢小さじ1
- 粒マスタード小さじ1/2
- 塩こしょう適量
- 人参は短冊切りにし、600Wの電子レンジで2分加熱してから食べやすいように細かくカットします。きゅうりは輪切りにして塩をふって塩もみし、しんなりしたら水気をしぼります。ハムは1cm幅の色紙切りにします。
- ボウルにおから、人参、きゅうり、ハムを入れ、調味料を全て加えて混ぜ合わせたらレシピの完成です。
おからの糖質制限ダイエット中の食べ方
おからは1日どれぐらい食べていい?
栄養が豊富で低糖質なおからですが、糖質制限をしている場合、1日どれくらいの量を食べるとよいのでしょうか?無理なく糖質制限するのであれば、おからの摂取量は1日50g(1食分)程度におさえるのが無難なようです。その理由は、おからに含まれる食物繊維にあります。おからには、ごぼうの3倍もの不溶性食物繊維が含まれています。
そのため、おからを食べ過ぎると下痢になる可能性があります。糖質量が少ないため糖質制限に効果的なおからですが、健康的にダイエットするためにも食べ方には気をつけましょう。
おからは水溶性の食物繊維を含む食べ物と一緒に!
糖質制限中のおからの食べ方ですが、せっかくであれば糖質以外の栄養素にも気をつかうのがおすすめです。食物繊維のうち水溶性食物繊維が少ないおからは、わかめやひじき、もずくなどの海藻類やきのこを合わせた食べ方を心がけるようにしましょう。
また、こんにゃくやじゃがいも、らっきょう、いんげんまめなどの野菜を合わせるのも効果的です。これらの食材と低糖質のおからを合わせることで、糖質制限に加えて便秘解消や満腹感を感じる食べ方が実現できるでしょう。
乾燥おからのほうが長期保存ができておすすめ
糖質の低いおからは、糖質制限に最適な食材です。ただし、低糖質なおからにも1つデメリットがあります。それが、生おからは水分があるため日持ちがよくないという点です。特に1人暮らしの方は消費に困ることもあるでしょう。そんな方におすすめなのが乾燥おからです。
乾燥おからは、粉末状になっているので小麦粉の代わりに使うこともできます。さまざまな料理のアレンジも簡単で、糖質が気になる場合のおやつ作りにも使えます。乾燥おからは低糖質なうえ長期保存もできるため、糖質制限をする方にとっては使い勝手も抜群といえるでしょう。
いろいろな料理にアレンジして飽きずに続ける!
糖質の低いおからは、食べ方を工夫してどんどん料理に取り入れるようにしたいものです。糖質制限やダイエット中だからと食べるのを我慢するのは禁物です。低糖質なおからはアレンジ料理が楽しめるのもポイントです。糖質制限をしている方も、食べ方を変えると飽きずにおからを食べることが可能です。低糖質な食材と組み合わせたり、糖質量の多い食材の代わりに使用するのもよいでしょう。
おからは低カロリーで糖質制限ダイエットにも最適!
栄養が豊富なおからは、特にダイエットや糖質制限をしている方におすすめの食べものです。おからを入れたおやつや煮物、サラダなどは満腹感も増すことから、食べる量を減らしたい場合にも最適です。紹介した食べ方を参考に、健康のためにも普段の食事にもおから料理を取り入れてはいかがでしょうか?