包丁を使った切り方のコツは?押す・引くなど基本の使い方も解説!

包丁は肉、野菜、フルーツを切ったり、魚をおろしたりと、料理には欠かせない道具です。包丁の正しい握り方や、切り方を覚えておくと、食材別に効率よく切り分けることができます。また素材に合った切り方は、細胞膜を壊さず、旨みを逃がさないことにつながります。ここでは、基本の包丁の持ち方、包丁の切り方のコツ、食材別に切り方を紹介します。せひ切り方の種類を覚えて、料理のレパートリーを広げましょう!

包丁を使った切り方のコツは?押す・引くなど基本の使い方も解説!のイメージ

目次

  1. 1包丁の切り方を覚えよう!
  2. 2包丁の切り方の基本
  3. 3包丁の切り方の極意は食材にある
  4. 4包丁の切り方を覚えて料理の幅を広げよう!

包丁の切り方を覚えよう!

包丁は料理をするのに欠かせません。肉や魚、野菜など素材ごとに合った切り方を覚えると、料理のレパートリーも広がります。ここでは、色々な種類の包丁の切り方について、紹介していきます。

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包丁の切り方の基本

包丁の握り方や基本の姿勢

包丁の握り方は、扱う食材や包丁の種類で変わります。一般的によく使われるのが、[鎌形包丁][三徳包丁]と呼ばれる包丁です。肉や魚、野菜といった素材に幅広く使えて、家庭料理に向いているのが特徴です。

スタンダードな包丁の持ち方の1つに、[握り型]があります。まず包丁の刃を下向きにします。中指、薬指、小指で包み込むように、柄を握ります。

親指と人差し指で、柄の付け根の部分を挟むように持ってください。安定して力が包丁に伝わります。手の大きさには個人差があります。実際に包丁を握って、自分の手が安定する場所を探してみてください。
 

持ち方と同じくらい大切なのが「姿勢」です。まな板に対して、右側の足を少し後ろに引くのがコツです。体とまな板の角度が、大体45度くらいになるように姿勢を整えます。

材料を押さえる「左手」は、猫の手のように、軽く握って丸く形を整えます。親指のケガを防ぐことができるので、人差し指の内側に親指を入れてください。

包丁は手首を使って切る

包丁は手首の使い方が大切になります。力を込めて使うというよりは、「押す」「引く」というイメージです。意識するポイントは、手首のスナップ。手首を使うとスムーズに、包丁を使うことができます。

手首を固くして、包丁を力任せに上下に動かすのはNGです。無理矢理に「押す」「引く」といった切り方も、避けましょう。素材を押しつぶすことになり、細胞が壊れ、せっかくの旨みが半減してしまいます。

 

トマトが水っぽく感じたり、玉ねぎが辛くなってしまうのは、無理に「押す」「引く」といった動きが原因です。素材の美味しさが失われるのは、包丁に力を入れ過ぎ、細胞を壊してしまっているからです。

力まず程よくリラックスし、包丁から手首、腕、ひじまでが一直線になるように包丁を持つのがコツです。

素材に対し30度の角度で、力まずスーッと包丁を入れていき、その際は手首を前に送るように、動かしながら切ると、素材の細胞を壊しません。

切り方の基本は「押す」「引く」にある

包丁を使った切り方は、素材の種類によって[押す][引く]を使い分けます。諸説ありますが、一般的に野菜や肉は[押し切り]、魚におすすめの切り方は[引き切り]です。

包丁の切り方に、「押す」「引く」という使い分けがあるのは、素材の細胞膜を壊さないようにするためです。切り方を変えることで、素材の旨みを逃さず、美味しい料理が出来上がります。

間違った包丁の切り方とは?

食材を切ろうと、力任せに包丁を押し当てる切り方は間違いです。のこぎりのように、包丁をギコギコと前後に動かすのも、おススメできません。押し潰すような切り方になり、素材の細胞膜を壊してしまうので、止めましょう。

間違った包丁の切り方をすると、素材の旨みが半減してしまいます。例えば玉ねぎなら、水分が出てしまい、小ネギなら、切り口が潰れて水分が流れ出し、日持ちが悪くなってしまいます。

間違った包丁の使い方をしても、もちろん素材は切れますが、食感や旨みが損なわれてしまいます。出来上がった時の美味しさが全く違ってくるので、包丁の切り方には気をつけましょう。

間違った切り方に気を付けて、素材にあった切り方をマスターすれば、効率良く、しかも美味しい料理を仕上げることができます。

包丁の切り方の種類:押し切り

包丁の重さを利用して、向こう側に押すようにして切るのが[押し切り]です。細胞の筋である[繊維]がある肉は、包丁を前に押しながら切ります。

力を無理に込めるのではなく、刃の長さ全体を利用することがポイントです。刃をスライドさせるイメージで、向こう側へ押し切りましょう。

包丁の切り方の種類:引き切り

[引き切り]は、包丁を手前に動かして、引くように切る方法です。最後に刃の先が、まな板の上の残るイメージです。[引き切り]は、刺身を切る時によく使われます。

刺身を切る際に「引き切り」をする時は、刃の根元から刃先まで、刃を全体的に使います。「引き切り」は、魚だけでなく、柔らかい肉を切る時にも使われる方法です。

包丁の切り方の種類:落とし切り

[落とし切り]という切り方は、包丁を真下に落とすイメージで使います。包丁の重みをそのまま利用して、食材を切る切り方です。

「落とし切り」は、包丁の重みを利用して、刃を垂直方向に落とすため、野菜のヘタを落とす場合や、魚の頭など固い部分を切り落とすのに、よく使われる切り方です。

包丁の切り方の極意は食材にある

魚の切り方のコツ

魚を背骨を挟んで上と下の身、そして背骨の3つに分ける方法が[3枚おろし]です。3枚おろしは、尾びれの方向から頭の方向へ包丁を入れること、骨の形に沿って包丁を入れていくこと、がコツになります。

刺身を作る際は、魚の筋肉の筋(繊維)の向きをチェックしてください。刺身の筋が、右上から左下へ向かっていくように、まな板の上におくのがコツです。目に対して、直角に包丁を入れていきます。

肉の切り方のコツ

魚の刺身同様、肉にも繊維の方向があります。肉は「繊維のかたまり」と言えるほど筋線維が多い食材です。大きな肉のかたまりを切る時は、最初は、繊維に沿って切り分けていくのが、切り方のコツです。


肉を切り分けた後は、繊維と垂直に包丁を入れるのが大事なポイント。熱の通り方が良くなり柔らかな食感に仕上がります。ちなみに鶏もも肉は、繊維の方向がまとまっていないので、肉を広げて繊維の方向を確かめながら切るのがコツです。
 

野菜の切り方のコツ

同じ野菜でも、切り方を変えるだけで、食感が大きく変わってきます。切る前に、野菜の繊維の向きを確かめましょう。繊維と同じ方向に切ると、歯ごたえが良く、シャキッとした食感が楽しめます。

柔らかい食感や、火が良く通るようにしたい場合には、繊維を断つように切りましょう。繊維に向かって垂直に包丁を入れるのが、切り方のコツです。

野菜の切り方には沢山の種類がある

材料を薄く切る「薄切り」や、大根などの皮を薄くむいていく「かつらむき」など、野菜の切り方は、一般的に15~25種類ほどあります。

 

例えば大根の「かつらむき」は、皮全体に包丁の刃を入れていきます。薄く均等な厚みを意識しながら、大根がきれいな円柱になるように、皮を帯の状態にして切っていきます。

 

「かつらむき」し終わった、薄い帯状の部分を細長く切れば、刺身に添えられている「けん」を作ることができます。切った後は、冷たい水にさらしてシャキッとした食感にしましょう。
 

「拍子木切り」という切り方は、まず、まな板の上に円形の野菜を立て、次に四角い形になるよう、均一の厚みに切り分けていきます。

四角い形になった材料を寝かせ、縦の棒状になるよう切っていきます。きゅうり、人参、大根などをサラダに使う時や、長芋を和え物にする際に、活躍する切り方です。

「みじん切り」は、小さく細かく切っていく方法です。例えば長ネギなら、根元の白い部分に、縦に包丁で3本ほど切れ目を入れておきます。その切れ目に直角になるよう、端から細かく切っていけば完成です。

「さいの目切り」という切り方もあります。素材を細長い棒状に切り、そこからさらに、サイコロ状になるように切っていく方法です。

キャベツやきゅうり、大根、にんじんなど、一般的によく使われる切り方が「せん切り」です。野菜を薄く縦切り、その切った素材を重ねて、さらに細長く切っていく方法です。

トマトや玉ねぎといった球形の野菜なら、「くし切り」という方法があります。ヘタを切り落とした後、縦半分に切ります。切り口の中央部分から、包丁で3~4等分に切り分けます。

にんじんやジャガイモを、ステーキのつけ合わせに使いたい時は「シャトー切り」がおススメです。4~5㎝くらいの長さに切ったら皮をむき、4~6等分に切り分けます。切り口の角を薄くそぎ取れば完成です。

「ささがき」は、ゴボウでよく使う切り方です。食材を手に持ち、カッターナイフで鉛筆を削るようなイメージで、食材を回しながら刃の先で先端を削っていきます。

基本の切り方のひとつ「輪切り」

きゅうりなどの筒状の野菜や、玉ねぎといった球形の材料を切る時の、基本の切り方が「輪切り」です。出来上がりは、丸く輪っかの形になります。端から同じ幅になるよう、一定の間隔で包丁で切っていきます。

レシピでよく目にする「ひと口大に切る」という表現があります。この「ひと口大」の目安は、およそ1つの辺が3㎝くらいです。口に入れた時に、食べやすい大きさに切りましょう。

初心者でもマスターしやすい切り方は「ぶつ切り」です。形や大きさにはあまりこだわりすぎなくて、かまいません。大体3~4cmくらいの感覚で、素材を端から切っていくといいでしょう。

輪切りを半分に切る「半切り」

人参など切り口が丸い野菜を、縦半分に切ります。そして切り口を下側にし、端っこから切っていくのが「半切り」です。「半月切り」とも呼ばれ、出来上がりは、「輪切り」を半分にした形になります。

さまざまな料理に使える「小口切り」

「小口切り」といえば、代表的な野菜がネギです。細長い材料を、薄く輪切りにしていく切り方を「小口切り」といいます。繊維に対して、直角に包丁を入れていきます。

包丁の切り方を覚えて料理の幅を広げよう!

素材別に包丁の切り方を覚えると、効率が良くなり美味しさもUPします。さらに料理のバリエーションも広がっていきます。ぜひ包丁の切り方をマスターして、料理の世界を楽しんでください!

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